«  2010年6月  » 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
2010年6月28日

歯と首は非常に強い相関関係があります。

私がそのことに気がついたのは最近のことです。
というのは鞭打ちを経験した患者さんは、歯の治療に対して非常に敏感になっているということからです。

首に強い力がかかったり、頭に強い衝撃を受けた人は、噛み合せをほんの少し変化させただけで首のみならず、全身に大きな不調が現れます。
また、逆に噛み合せを治療してゆくと、首の調子が格段によくなったり、手の痺れ、内臓の不調等が改善したりします。

首は実は人間の体の中でもかなり重要な神経が集中して存在している場所であり、また首が前後左右どちらかに変異するだけで、手がしびれたり、内臓の不調まで訴える人がいます。

腕に関しては頚椎5,6,7番から腕に向かう重要な正中神経、尺骨神経、正中神経に神経がむかっているので、腕の機能と首との関係は非常に緊密と考えられます。

これらを考えてゆくと、単に噛み合わせをいじることが全身に多大な影響を及ぼす可能性があり、安易な態度で噛み合せを治療することは非常に危険ではないかと思うのです。


しかし、実際に困っている患者さんに対して、何ら治療を行わないことも良くありませんから、患者さんの反応を見ながら慎重に治療をおこなって行くべきでしょう。


幸い今のところ、ほとんどの患者さんで改善が認められているので、ほっとしているところです。しかし、良くなると言うレベルも更に向上してゆかねばならないと思っています。今は患者さんの協力も得ながら、MRIによる診断も必要ではないかと考えています。

また治療によって症状が改善すると、必然的に患者さんの要求するレベルが高まり、もっともっとということになります。
それに挑戦することがさらなる治療レベルの向上につながると、思っています。

2010年6月22日

日本はご存じのように国民皆保険です。
ですからほとんどの人が保険で治療を受けられるのは当然と考えるでしょう。

しかし、医科については私もよくわかりませんが、歯科に関しては保険制度で医療としての歯科治療をきちんと行うのは採算から考えても相当難しいと言わざるを得ません。


そもそも滅菌のレベルはすべて外科処置であるということからかなりの手間を必要とされますし、詰め物やかぶせものの精度はミクロン単位の職人芸を要求されるのですから、コストが当然それなりにかかるはずです。

しかし、残念ながら今の保険制度はかなり低い金額に抑えられているため、治療のレベルも低く抑えられています。

しかし、このような矛盾にもし気がついたとしても、技術を向上するにも、大学でその能力はほとんどありませんし、まずは保険の診療をしないとなると患者さんが来てくれません。

つまり相当なリスクをしょいこまないと、保険をやらない歯科医院など成り立ちません。

保険の歯医者さんよりもキチンとした治療や、滅菌消毒設備を備え、なおかつ、お金を払ってくれる患者さんを集め、そして何より結果を出さなければなりません。

まさに三重苦で、多くの歯医者さんが理想は掲げるものの挫折して保険診療を必死にする構図になってしまうのです。

そういう意味では自由診療のみで開業を成功させている先生は涙ぐましい努力だったと思います。

キチンとした治療は保険では成り立たない、というと怒る人がいるかもしれませんが、これはまさしく事実であり、下手をすると保険制度によって患者さんが作られている場合が多々あるのは、歯科医として非常に不本意です。

本来ならならなくて済んだ疾患にされてしまうのですから・・。
かなりの経済的マイナスでしょう。

2010年6月21日

歯と体は絶対に大きく関係しあっています。しかし歯を治したからといってすべてが解決するとは限りません。

お話を聞いてみると、「どうもこれは歯を治療する以外ないな!」といった患者さんもいらっしゃれば、「これはさすがに歯を治しても結果が出るかわからない」といった患者さんもいらっしゃいます。

歯を治療されてからおかしくなった患者さんも、ある程度よくなった後徐々に更に調子がよくなってゆくパターンと、劇的によくなるパターンとがあります。

私が見てきた限りでは、歯も治してなおかつ体の状態も調整してゆく必要があると思います。

例えば体の中にある悪いものは調べてもらい、取り除くことも必要ですし、整体などで体のゆがみや循環をよくしてもらう必要もあると考えます。

私の場合は体の調子が悪くなると、すぐにお腹や肩や首などが硬くなってきます。そうなると腹痛がひどくなったり、循環も悪くなるので、全身的に倦怠感が襲ってきます。

たとえ年のせいでも、これらは手を入れてもらうとある程度ベストの状態にもってゆくことができる気がします。

このような症状も30歳台半ばまではあまり感じませんでしたが、40歳になった頃に急にひどくなりました。

私の場合は30台前半から、一定の季節ごとに欝のような症状に襲われ、そのときはたいしたことでもないのにひとつのことしか頭で考えられないようになり、常にイライラしてしまっていました。

一時はカルシュウムが足りないのか?とかいろいろ理由を考えたりしましたが、今考えてみると、噛み合せと体のゆがみが非常に大きな原因だった気がします。

男性の場合は多くは40の声を聞く頃にこのような症状が激しくなる傾向があり、女性の場合は30歳ぐらいからひどくなっている気がします。

人間の寿命が50歳であった頃から考えると、確かにその頃の年齢で体の状態が変わってゆくのは当然といえば当然なのかもしれません。

このようなゆがみはサプリメントなどを摂取しても改善できないと思います。
日本中でマッサージのお店があれほど沢山繁盛しているところを見ると、潜在的にはゆがみを起こしている人は相当多くいらっしゃるのではないかと想像に硬くありません。


自分なりにストレッチなどをするとかなり効果的ですが、これも調子が悪いときはつらくてなかなか思うようにできません。ですからこのようなときは人の手の力を借りることはお金を払ってでも惜しくないことかもしれません。

もちろん、噛み合わせなどの治療もきちんと行ったほうがよいと思います。

2010年6月18日

多くの歯医者さんが、かみ合わせのずれと、全身との関係を述べていますが、その見解はおそらく間違いないでしょう。

しかし、実際はどの程度ずれているのか?
また自分が本当にかみ合わせのせいでおかしくなっているのかは非常に判断に苦しむところです。

実際私が治療を行ってきた患者さんを振り返ってみると、ずれはわずか1ミリ~2ミリほどから、1センチ以上ずれている人までいました。

かみ合わせが顎や周囲の筋肉の調和を乱したずれた位置に1センチも変化していると、その影響は恐ろしいものがあります。

「腰痛」であったり、「肩こり」、「首の痛みはもちろん」、「目の奥が痛んだり」、「集中力がなくなる」、「思考回路空回り同じことしか考えられない」、「本を読んでも頭に入らない」などの恐ろしい症状が出てきます。


すぐにどうこうするといった症状ではないので放置しがちですが、明らかに人生の質を落としてしまいます。このような症状がなければもっと楽しく生きられ、もっと自己実現を達成することができたであろう人生が、台無しになってしまうのです。

このずれは、多ければ多いほど症状がひどくなる傾向があります。

しかし、人にはそれぞれ感受性があるので、割と平気でいられる人もいれば、非常につらい思いをしてしまう人もいます。

ですから、すべて治療が必要かどうかは難しいところです。しかし、実際に治療を行うと、意識していなかった人でも、調子が良くなったことを理解して喜んでくれます。

ところで、このかみ合わせのずれですが、奥の高さが低くなってしまっていると、かなりひどい精神症状が出ることがあります。「やる気が出ない」、「疲れやすい」、「うつ状態になる(うつ病とはちょっと違います)」などの症状が出やすく、これらの人に共通するのは、首がいまひとつすっきりした感覚がないといった症状です。

また、左右的にずれていると、悪い側に、筋肉の硬直が起こりやすくなり、けがをしやすかったり、そちら側に、痛みが頻発します。

これらのかみ合わせのずれを治すことは容易なことではありません。

大人の場合、すでにかみ合わせができてしまっているので、矯正で歯を動かすにも相当な時間がかかります。特に1センチ近くもずれていると、時間も相当掛かります。

また、歯を削って治療をすることもできますが、こちらも安定するまで仮歯でいなければならないことや、健全な歯まで削ってしまうなどの歯のダメージを与えてしまいます。

また歯の上に入れのようにプレートを入れる方法もありますが、これも一生していなければならないので、なかなか大変です。

いずれにしても、かみ合わせのずれを治療しようとするのは相当な決心が必要です。

2010年6月13日

最近矯正界でも何かと論議を巻き起こしており、賛否両論のあるデーモンブラケットですが、このブラケットは使い方を間違えると非常に治療が難しくなってしまいます。

私がそのことに気がついたのは導入して1年半程度が立った後です。

メーカー、およびいろいろな先生に聞いて、デーモンについて聞くのは、その賛否両論です。

その多くが、「思ったように歯が動かない」、とか「最後に仕上がらない」といった細かい調整についてです。

また歯の移動中に隙間が開いてくることや、ブラケットが取れ易いといった点もかなり問題視されていました。

しかし私の出した結論では、これらは今までと全く違う考え方で動かそうとする矯正治療が直面する問題点に他ならないとわかったのです。

つまり、今までの矯正治療が強制治療であったのに対して、デーモンブラケットは力を添えるだけの矯正治療であるということです。

デーモンブラケット自体は悪くないのですが、その性質を理解しないまま、先生が使用したり、正しい使い方を教育しないままオームコ社が機構の優位性で売り込んでしまったことが、使い勝手の悪さと、うまく歯が移動できない苦情を生んだのだと思います。

今までの歯の移動はいわばかなり強い力で歯を移動させていました、つまり強いワイヤーの力で歯を動かしていたので、歯は動くのですが、患者さんにとってはかなりの苦痛であり、しかもそれになれてしまうので、普段はあまり感じていませんが、顎周囲に異常な負担が生じています。

通常歯を適切な位置に移動させるために、ストレートワイヤー法であっても、ワイヤーにトルクという曲げを入れますが、このトルクは歯に非常に強い力をかけるため、デーモンブラケットのように弱い力で移動するシステムにはこのようなトルクを与える方法は不向きなのです。

また、人間のかみ締めの力は意外に馬鹿にできません、かみ締めの力によって歯が動いてしまうという、デーモンブラケット特有の問題も起きてしまうのです。これらのわずかな力で動いてしまうという特性をうまく利用すると、デーモンブラケットは驚くべき特徴と、驚異的な歯の移動を見せてくれます。

私自身実際に患者さんに使ってみて、こんな方向に歯はもう動かないだろうと思うような場合でも治療を行うことが可能でした。

ただし、顎間ゴムといって、上あごと下あごにかけるゴムを多用しなければならないことが唯一の欠点で、話したりする機会の多い人には難しい問題です。
というのはゴムを長時間かけることによって歯が動いてくれるからで、長時間のゴムをかけることは根気のいる作業だからです。

将来はもう少し工夫して早く動くようになることを現在は研究中です。

2010年6月 8日

歯科医療も以前と比べるとかなり変わってきた気がします。

私がラバーダムを常に使って治療を始めた頃、今から15年近く昔のことになりますが、当時ラバーダムを歯の治療に使う人はほとんどいませんでした、唯一子供の虫歯の治療と、根の治療を専門に行う先生ぐらいでした。

最近では多くはありませんがラバーダムを恒常的に使って治療をする先生も増えてきました。

また歯科用の顕微鏡を私が取り入れた頃ちょうど今から6年ほど前になりますが、顕微鏡を取り入れている先生は、東京都でも各区で1医院ぐらいしかありませんでしたが、今は多くの先生が取り入れるようになって来ました。

このようによい治療は常に一般化していきますので、常に最新の技術を取り入れていかなければ歯科医院としては勝負はできません。

しかしこれらの治療も、需要と供給から成り立っているため、ある治療技術以上のものを提供しても、需要が無ければ意味がないでしょう。

ただ、今私が興味を持っている全身とかみ合わせとの関係は、非常に需要が増えているものだと感じています。

そもそも私がこの分野に特に興味を持って治療技術を磨いてきた理由も、そのような症状で悩む患者さんが最近特に多いと感じ、更に実際に直面してきたからに他なりません。

需要なしの技術はありませんから、まさしく「必要は発明(発見)の母」といえるでしょう。

特にかみ合わせと全身との関係は、単純に道具を使えば何とかなるといった類のものではないので難しいのです。

「金属を取り除けば治る」とか、「特殊な咬合器と使えば治る」なんてことは絶対にありません。
常に左右のバランスと高さのバランス、そして筋肉の緊張と弛緩とがヤジロベエの様に関係しているので、非科学的といわれようとも、ある意味職人芸であることは間違いないでしょう。

しかし、その職人芸も細かく分析され、ノウハウとして蓄積すれば決して難しい職人芸ではなく、誰にでも理解できる方法論として理解されることが可能だと私は考えます。

« 2010年5月 | メイン | 2010年7月 »

Powered by
本サイトにて表現されるものすべての著作権は、当クリニックが保有もしくは管理しております。本サイトに接続した方は、著作権法で定める非営利目的で使用する場合に限り、当クリニックの著作権表示を付すことを条件に、これを複製することができます。
番町デンタルクリニック 院長 吉田敦志(よしだあつし)

番町デンタルクリニック
院長 吉田敦志

番町デンタルクリニック公式サイト

皆さんは何のために歯科矯正をお考えでしょうか?
美しい笑顔のため?コンプレックスを解消するため?
確かに矯正治療には、そういった役割もあるといえます。

しかし、私が考える矯正治療の目的とは、健康な体を手に入れること。

私は10年以上前から、かみ合わせと体の関係を研究してきました。その結果、
矯正治療で適切なかみ合わせに導けば、体の状態は必ず改善するという自信を持つようになりました。

実は、矯正治療というものは奥が深いものなのです。