「ブラケットの位置に違和感?」を感じたことはありませんか?

  「ブラケットの位置に違和感?」を感じたことはありませんか?

お役立ちコラムCOLUMN

2022.10.16

「ブラケットの位置に違和感?」を感じたことはありませんか?

このページは2022年11月05日に更新されました。

歯列矯正中の方で、「ブラケットの位置が不自然?」と思った経験はありませんか?正確なブラケットの装着位置をされていると、見た目も「自然で美しく」、なんとなく「歯並び」「噛み合わせ」も治りそうな気がします。

(上は正確な位置、高さに装着されたブラケット・・白須賀法による)
矯正用ブラケットは先生が一つ一つ手作業でつけるものです。ブラケットを正確な位置につけることは歯列矯正の治療の中でももっとも重要な作業で、歯列矯正の成否は正確なブラケット装着という土台の上に成り立つとさえ言えるのです。

ブラケットの装着位置が良ければ、それ以降の治療全てが順調で、治療も早く終えることができます。

ところが「歯の先端や根元に偏った位置」に装着してしまうと「歯並び」だけでなく「噛み合わせ」まで治りが悪くなってしまうのです。

ブラケット装着の位置決めには非常に緻密な作業が要求され、たった250ミクロン(0.25mm)の高さや、わずかに向きが狂っただけでも上下の歯は全く噛まなくなります。

現在のブラケットはストレートワイヤー法が主流でそこに使われてる「プレアジャステッドブラケット」は、非常に緻密に設計されており「臨床歯冠(歯ぐきから上に出ている歯の長さ)のほぼ中央付近にブラケットの溝」が並ぶように位置決めすることで、アーチ状のワイヤーを装着し徐々にワイヤーを太くしてゆくだけで上下の歯が理想的に並ぶシステムになっているのです。

臨床歯冠のほぼ中央というあいまいな定義も13年ほど前に補東京歯科大学の白須賀先生が開発公開した「白須賀法インダイレクトテクニック」の技術によって正確なブラケット装着法は確立しました。

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白須賀法では患者さんの模型上で正確にブラケットの位置決めを行い、仮着けしたあと、トレーでブラケットの位置を取り込んだブラケット装着用トレーを作成します。

ブラケット装着用トレーを用いることで正確にお口の中にブラケットを装着することができるのです。模型上でブラケットの仮止め作業をする理由は、あらゆる方向からブラケットの位置を確認できるためブラケットの位置の精度が高まるからです。

このシステムでは、上下左右7本づつある歯に装着するブラケットは部位によって装着する高さがミクロン単位で異なっています。一本の歯の装着位置がたった250㎛(250ミクロン・・約1/4mm)狂うだけで「見た目がおかしくなったり」、「噛めなくなったり」するだけでなく、「顎関節症(全身の不調まで引き起こす)」ほど繊細な作業が必要なのです。

私は歯の問題や歯の治療が原因で体調不良(不定愁訴*を含む)になられた方の治療を専門しています。「体調不良までの患者さんはそんなにいないんじゃない?」と皆さんは疑問に思うかもしれませんが、実際に深刻に悩まれている患者さんは少なくないのです。残念ながら身体と歯の関係を理解しながら適切に治療が行える先生は少ないため、私のところにはたくさんの歯と身体の不調の悩みを抱えた患者さんがいらっしゃいます。

*不定愁訴・・・、イライラする、何となく体調が悪い、疲れが取らない、よく眠れないなどといったさまざまな症状があるのですが、検査しても原因の病気が見つからない状態のこと

また嚙み合わせが絡む治療では先ほど書いたブラケット装着の位置を正確に行う繊細な作業を適切に行うだけでは足りません。

顎周りの筋肉の反応や顎の移動、全身の骨格の反応を理解したうえで治療を行う必要があり、全身を含めた総合的な対応能力が必要とされるからです。

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歯列矯正がうまくいかず、体調不良なられた方の症状は深刻で、歯列矯正の治療中でありながら、「自分の歯列矯正がうまくいっていないので一旦治療を終了するのでその後治るかどうかを診てほしい」と相談されるケースは少なくありません。

矯正では全身の診断が重要で。イメージ03

治療を継続すべきか、あきらめでやり直しをするかの相談も受けることもしばしばあります。患者さんによっては治療中の写真をお持ちになることもあるのですが、装着されているブラケットの位置を見て驚くこともあります。「ブラケット装着位置が歯の先端や、根元にズレてあまりに不自然」だからです。

先ほど触れましたようにブラケットの装着位置がズレると、「噛み合わせ」「見た目」も設計された通りの結果が出なくなりますし、当然噛み合わせが合わないといった問題から体調不良が起こっても不思議ではありません。

以前講習会に参加したさい、先生が間違えて「すべてのブラケットを上下逆さまにつけてしまい」、何年経っても治らなかったため、転院した患者さんの再治療の症例を見たことがありました。正直言って体調はかなり悪そうで、本当にお辛かっただろうなと思いました。この患者さんはブラケットを着けなおしたらすぐに治ったそうです。

ブラケット矯正はそれほど緻密な作業が必要で習得が難しいのです。でもその分うまくいったときの効果は抜群です。ですから専門外の先生はたいてい歯列矯正を本格的に導入を躊躇するのです。

その代わり少しでも病院の経営にプラスになればと高度なテクニック必要としない「マウスピース矯正」を導入する先生も多いです。

「マウスピース矯正は治療可能なケースはかなり限られていて」、難しいケースの場合はマウスピースだけでは完成できませんから、仕上げるためにブラケットを使った歯列矯正が必要なことがほとんどです。

こう考えるとブラケット矯正の高い技術を持っている先生が、あえてマウスピース矯正を手掛けようと考えるかな?と私は思うのです。つまりマウスピース矯正を勧める先生が本当に求めているものは何なのか?この答えこそが患者さんが治療を受けるべきかどうかの判断基準になると思います。

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