- 2022.09.09
死ぬほどつらい!「歯列矯正やらなきゃよかった、やめたほうがいい」本当の理由。
このページは2023年9月13日に更新されました。
皆さんも歯列矯正が後悔する人も多い、難しい治療であることはよくご存知だと思います。歯列矯正で失敗しないためには「歯並びが治った」、「噛めるようになった」といった表面的な治療の効果を理解するだけでなく、「歯列矯正の全身に対する影響」までしっかり知っておく必要があるのです。
これは患者さんを診てきて本当に言えることですが、歯列矯正は「見た目を治し、自信を取り戻させ」、「よく噛めて、食事を楽しめて健康になり」、「骨格が正常になり、あらゆる循環が良くなり、気分も晴れやかに体まで軽くなり」最終的に「運命まで変わる」子供でも大人でも是非受けていただきたい治療です。
しかし矯正後の患者さんのアンケートで分かったことは歯列矯正の治療結果に満足した方の割合は6割程度であり、残りの4割は何らかの不満があるという結果だったのです。
中には「やらなきゃよかった」や「やめたほうがいい」と考えていらっしゃる方がいることは事実なのです。
この記事では、私の医院で歯列矯正のやり直しをせざるを得なかったほど苦しんだ患者さんの受けられた治療を調べることでわかった「やらなきゃよかった」や「やめたほうがいい」と思いつめてしまうほどの原因について解説させていただきたいと思います。
どんな問題が患者さんを苦しめているのか?
患者さん歯列矯正で思いつめる原因には以下のことがありました。
①治療の痛みがつらい
歯列矯正の痛みは本当に苦痛です。いまだに多くの患者さんが歯列矯正の痛みに耐えながら治療を受けているのは非常に残念でもあり残酷なことでもあります。人によってはその強い力で「歯根吸収(歯の根が解けること)」や、「神経が死ぬ」、「歯茎が極端に下がる」場合もあるのです。
歯列矯正は痛いものと思われがちですが、最新の高機能ブラケット(例、デーモンブラケット)は「特殊な機構を持ち、かかる力が従来のブラケットの1/20程度」しかありません。
ここ15年ほどの基礎的研究によって歯の移動には強い力は必要なく、むしろ持続的な弱い力の方が、歯の周りの骨の代謝を促進して、健康的に歯の移動を可能し移動速度も早いことがわかってきたのです。
私は15年以上にわたって「金属のデーモンブラケットと極細の形状記憶合金のワイヤーの組み合わせ」でしか歯列矯正を行なっていません。
見た目の評判はあまり良くないですが、患者さんに痛いといわれたことは一度もなく、むしろ固いものを食べてブラケットが外れてくることが多く、硬いものは食べないように注意してもらうよう説明する必要があったぐらいです。
歯列矯正で人生まで変わる。画期的”デーモンシステム”の特徴はこちら
歯科医院にとって歯列矯正という市場は競争が激しく価格競争からコスト削減のため材料代が削られるケースも少なくありません。どの歯科医院も高機能ブラケットを採用しているわけではありません(高機能ブラケットの業界内シェアーは5から8%と言われています)。
しかし、「痛みを最小限にする」、「健全な歯の移動と骨代謝活発にする」という機能を持った高性能のブラケットやワイヤーは、良好な治療結果を得るためにどうしても必要なのです。
②非抜歯という選択肢がない
顔つきや出っ歯を状態を治すためには「抜歯は避けられない」と説明され抜歯をされてしまうケースは少なくありません。
しかし、抜歯矯正をされたことで「頬骨が目立つようになった」、「前歯ばかりが目だつ」、「老け顔になってしまった」という不満が残る人も少なくないのです。
歯の治療で「顔の骨」は「簡単に動く!」はこちら
実はどんなに「出っ歯」でも、「歯が込み合って並ばないように見えた」としても、下顎の位置を変えれば「非抜歯でも見た目を治すこと」、「非抜歯でもきれいに並べること」が十分可能です。さらに「生理的な顎の位置になることで顔全体の筋肉の緊張がとれて顔つきが大幅に改善するだけでなく、全身のバランスまで改善する」のです。
体調激変で人生まで変わる!”正しい位置に顎を戻す”歯科治療はこちら
矯正治療の抜歯の必要性とその危険度?はこちら
通常下顎の位置はほとんどの人がずれています。顎の位置がずれていれば当然嚙み合わせは狂っています。その狂いによって顎周りの筋肉はバランスが取れなくなり全身の骨格の乱れさせます。そして、それが循環や神経系の機能に問題を引き起こし、全身の不調につながっていている事実はあまり知られていません。
矯正治療をお受けになった患者さんの声(原文をそのまま載せています)はこちら
“体も変えるロジカルな歯列矯正”で”不調まで治す”?はこちら
治療後の不満の原因のほとんどは下顎(したあご)の位置の問題!
歯列矯正後の不満はおもに「見た目がわるい」、「噛めない」、「治療を断念した」、「体調が悪い」でしょうが、噛み合わせ専門医からするとほとんど全て「噛み合わせが治っていない」ことが原因で起きていると感じます。
通常「噛み合わせ*」が治ってくれば「体調もよく」なるはずなので治療を断念することはありません。よほど治療経過が悪く体調も悪いのではないかと想像します。
「正しい顎の位置の噛み合わせ*」に治せば「機能的な美しさ」と「よく噛める」という2つ満足感を同時に手に入れることができます。つまり「噛み合わせ*」をきちんと理解して治療してくれる先生を選べば、歯列矯正後に後悔することも途中で断念することもないのです。
*私がここで言う「噛み合わせ」とは顎の3次元的位置の事です。
「下顎(したあご)の位置」を治すと運命まで変わる!」に詳しく解説しております。こちらをご覧ください。
これは私が噛み合わせ専門医として治療後の「噛めない、不自然な見た目」に不満や「不定愁訴*」と呼ばれるとてもつらい症状で再治療を決断した患者さんの苦しむ姿を実際に見てきたから言えることです。
*不定愁訴・・・イライラする、何となく体調が悪い、疲れが取れない、よく眠れないなどの原因不明の症状のこと。
歯列矯正医の先生には歯の移動のエクスパートは多くても噛み合わせのエクスパートが少ない傾向にあります。先生の中には噛み合わせによって、考えられないほどつらい症状が出てしまうことを理解されていない方も少なくありません。
大学の矯正学や大学院の矯正課でも噛み合わせはあまり重視されず、「臨床の現場で起きている問題」と「教育現場での考え方」に深い溝があるように私は感じています。それが「患者さんが不満を抱く率が4割」の原因ではないかと私は考えています。
噛み合わせの全身への影響
噛み合わせ(下顎の位置)は「運動能力」、「内臓や脳の機能」や「未病と呼ばれる全身の体調不良」とも深く関係することが知られています。
歯医者であれば「起き上がれなかった人の入れ歯の噛み合わせを治した途端、歩き出した」といったウソみたいなホントの話を一度は耳にしたことがあるはずです。
皆さんは「悪い噛み合わせでそこまで体調が悪化するの?」と驚くでしょうが、これが「落とし穴」なのです。「見た目の悪化」は分かりやすくても、「噛み合わせの悪化」はわかりにくく、「体調が悪化した原因」と結び付きにくいからです。あなたの歯列矯正後の不調も噛み合わせが原因かもしれないのです。
“歯が原因”でこんな症状まで!"はこちら
私は歯列矯正後や噛み合わせの問題で不定愁訴になった方の治療を専門に20年以上行ってきました。噛み合わせが原因で通常の生活ができなくなるほどの体調不良になる恐ろしさをよく知っています。
「やらなきゃよかった、やめたほうがいい」と後悔しないために
私は「やらなきゃよかった」とか「やめたほうがいい」と調べる方は噛み合わせと見た目が極端に不満になることで困りはてていると想像します。
こんな後悔をしないためには、「近い」、「先生が優しそう」、「治療の選択肢が多い」といった自分に都合のよい判断基準できめるのではなく、知識が十分で、噛み合わせについても絶対妥協しないプロ意識の高い矯正医を探すべきです。
今「簡単、楽、目立たない、外せる」といった宣伝文句にのせられ良く調べもせず治療を受けてみたものの、見た目はいま一つ、体調不良まで起こし、リカバーすらできないため訴訟せざるを得ない状況になっているケースが増えている事実を御存じでしょうか?
私の言う「噛み合わせ」とは「上の顎に対する下の顎の3次元的な位置関係」のことで、一般的に言われる上下の歯のあたり具合や、噛んだ時の上下の歯の位置関係(Ⅰ級、Ⅱ級、Ⅲ級など)の事ではありません。詳しく理解されたい方は下のリンクも御参照ください。
“歯科治療の基本”、”咬合学”を知らずして治療するべからず!はこちら
顎の3次元的な位置を定めながら治療を行う先生は極めて少なく、通常は「歯の移動に合わせて顎の位置が移動」しながら治療が進んでいきます。
歯の移動で顎の位置が変わってしまう治療法を航海に例えるなら、「目的地を定めない航海」のようなものです。
顎の位置は成り行きまかせである歯列矯正では、顎の位置が理想的になるには全くの偶然か奇跡に頼る他ありません。たとえ6割の人が満足していても、実際は体調不良に気づいていないか、たまたまズレが少なかったか、もっと効果がでることを知らなかっただけだと私は思います。
しかし、4割の方は不満に感じているわけですから、真剣に治りたい人はそんな危険な航海に出ではいけません。
顎の位置をあらかじめ定め、正しい噛み合わせという目標を決めながら歯列矯正行えば、人生が変わるほどの夢のような結果が得られることは明白だからです。
“体も変えるロジカルな歯列矯正”で”不調まで治す”?はこちら

矯正治療を受けてわかった”敏感な人”の”矯正中の身体の変化”はこちら
「症例別トラブル例」から学ぶ「初心者でもわかる歯列矯正選び」はこちら
一旦顎の位置がズレてしまうと、ズレた側の顎の緊張は強まり、さらに体は歪み、最後は生命エネルギー(気)の流れまで滞ってしまい、体調不良はおろか運気まで下ってしまう可能性があるのです。いろいろな意味で歯は人生まで変えてしまう大切な治療だと思うのです。
歯科治療で真剣に悩む方へはこちら
”矯正治療“で“運気が変わった”話 その①はこちら
健康志向から、歯列矯正は今ブームになっています。
治療で患者さんが後悔しないように、患者さんがより深く歯列矯正と噛み合わせについて勉強する必要がある時代かもしれません。
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この記事に関係するよくある質問
①歯列矯正をしてよかったことは何ですか?
噛み合わせを3次元的に治す歯列矯正を行うと、噛み合わせが良くなるという意味が全く違います。ざっと上げると次のようなことがあります。
a.奥歯でものがよく噛め、食事がおいしく感じる。
b.身体の姿勢が良くなり、首のこりや肩の凝りがなくなる。
c.噛み合わせが良くなり、歯列が整い広がることで、呼吸が楽になり、鼻が通りやすくなる。
d.頸椎の配列が整い、脊髄液の流れが変わり思考が安定し、頭がさえてくる。(詳しくはこちら)
これらの変化はあくまでも、正しい噛み合わせの理論に基づいて歯列矯正が行われた場合です。このような歯列矯正に関する記事はこちら
②歯を矯正をしなかった場合どうなりますか?
歯の矯正をしないと、「歯並びが治らない」、「良く噛めない」、「歯周病や虫歯になりやすい」だけでなく、下顎の位置が悪かったり、歯並びやかみ合わせが悪いと、敏感な方の場合「呼吸の質が悪く睡眠時無呼吸を発症」したり、「じゃべりにくい」、「顔がゆがむ」などや、「肩こり、首の痛み、さらに、不定愁訴*」まで発症する場合もあります。
*不定愁訴・・・イライラする、何となく体調が悪い、疲れが取れない、よく眠れないなどの原因不明の症状のこと。
③歯の矯正は何年かかりますか?
歯列矯正の期間はおおむね「1年~2年半」です。ただし、症例(難易度や歯の移動スピード)によって変わりますし、ゴムかけや体調管理などの患者さんの協力度によって変わってきます。治療に協力できる環境を整えてから治療を受けることが望ましいです。
④歯列矯正を始める年齢は何歳がベストですか?
お子さんのベストな歯列矯正開始の時期は成長によって異なりますが、ブラケットをつかわない事前矯正はおおむね「6歳~8歳」、ブラケット矯正は「12歳~16歳」で女の子の場合は成長が速いため、男の子より1~2年早めに始まることになります。受験などの本人の生活環境を含めて矯正医と相談するとよいでしょう。
ブラケットを装着する時期の判断は、歯の根の完成具合を見るのが最も分かりやすいです。ブラケットを装着するにはすべての根が完成している必要があります。(これはレントゲンで簡単に確認できます。未完成の歯の根に矯正力をかけると根の完成を妨げていまうからです。)
大人の場合は特に最適な時期はありませんが、治療する時期はできるだけ心身に負担がかからいよう注意することが大切です。
⑤歯列矯正の治療費は何故高額になるのでしょうか?
歯列矯正に使用するブラケットやワイヤーは高額のものが多いのは事実ですが、治療費全体から見るとそれほど高額なわけではありません。
歯列矯正の費用が高額である理由は、主に技術料と治療にかかる手間です。患者さんが来院するごとに、ワイヤーを曲げたり、噛み合わせを治すために、材料を盛り足したり削ったりします。
しかし、それ以上に手間がかかるのはブラケットを装着する際に使用するインダイレクトトレーの作成という技工作業(歯の模型を持ちいて歯に装着するものを製作する作業)です。ブラケットはたった250ミクロンの高さの狂いで噛み合わせに問題でるため大変繊細な作業です。通常技工士に任せる場合もありますが、歯科医自身が行う場合もあります。この作業を行うのに場合によっては何時間もかかることがあり、患者さんの見えないところでの作業も多いのです。
⑥なぜ日本の歯科矯正はなぜ高いのでしょうか?
日本の歯科矯正治療費は、アメリカと比較すると高額ですが、アジア諸国と比べるとさほど高額ではありません。
アジア人の歯列矯正は難しく、治療に繊細な配慮が必要な場合多いといわれています。矯正後の体調不良など問題が起こる率もアメリカなどと比較すると高いのではないかと考えられます。それは骨格の構造の違いが違っていることが関係していると考えられています。
アメリカが矯正治療費が日本と比較して安い理由は、歯科衛生士が治療の歯列矯正の大部分の工程を行う資格があるため患者さんを診療できる人数が多いこと、アメリカでは歯列矯正のニーズが多くしかも易しい症例がほとんどであることも理由ではないかと考えられます。
⑦歯並びのいい人と悪い人の違いは?
歯並びが悪い人の場合、ほとんどが歯が前に倒れてきます。なぜ倒れてくるかというと骨がゆがんだり、顎の位置が奥に入ったすることで奥歯から順に歯が前に倒れて生えてくるからです。
歯が前に倒れてくると、前歯や犬歯辺りに歯の生えるスペースがなくなり、ガタガタになったり、歯列全体が狭くなって、口の中のスペースが少なくなって、舌が動かしにくくなったり、発音に障害が出ることもあります。
⑧歯の矯正は何歳までできますか?
歯の矯正は基本的に何歳までできるといった制限はありません。しかし、歯の条件が悪くなれば矯正治療の移動に耐えられる歯であるかどうかが問題になります。被せものや詰め物が多ければ多いほど条件が悪くなり、40代でも歯列矯正が難しい場合もありますが、70歳代であっても歯が揃っていて歯周病にかかっていなければ十分歯列矯正は可能です。
ただし、歯列矯正は体に負担のかかる治療ですので、体力的に通院が可能であるか?体が敏感で反応が強くないかなどをよく検討してから治療を受ける必要があります。
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