「症例別失敗例」から学ぶ「初心者でもわかる歯列矯正選び」

  「症例別失敗例」から学ぶ「初心者でもわかる歯列矯正選び」

お役立ちコラムCOLUMN

2020.05.02

「症例別失敗例」から学ぶ「初心者でもわかる歯列矯正選び」

このページは2020年5月2日に更新されました。(歯科医療を科学し結果にこだわる番町D.C運営ポリシーはこちら)

歯列矯正には興味があるけど、「矯正したら顔つきまで変わってしまった」、「何年もかかったのに思った通りの結果にならなかった」、「失敗してもう一度矯正が必要になり時間とお金が無駄になった」こんな話を聞くと・・・。

誰だって「歯列矯正やらなきゃよかった」なんて後悔はしたくありません。しかし、「歯列矯正が初めてなので何もわからない」、「そもそも何から調べたらよいかわからない」そう言った人の方が多いでしょう。そこで「失敗例から学ぶ初心者のための矯正選び」と題した記事を書かせていただきます。

この記事を読めば、「自分の歯並びで選ぶ失敗しない歯列矯正」について知ることができます。

また「どんな失敗があるの?」「どんな治療法がうまくいく?」、「治療費や治療期間は?」、「身体に対する影響は?」といったあらゆる疑問が解けます。また「歯列矯正の基本が分かり、矯正医選びが楽になる」ようにわかり易く解説しています。

番町D.C.では、20年以上歯列矯正の治療に携わり数多くの「矯正失敗例」のリカバリー治療を行ってまいりました。

またISO9001(2004年~2015年)取得経験から「治療技術マネジメントシステム」によって治療技術を継続的に改善し、失敗例から学んだ結果のでるロジカルな先進の矯正治療を完成させてまいりました。

矯正初心者でも絶対に失敗しないための知識をつけ、健康な歯並びと身体を是非つかみ取ってください。

①.「出っ歯」の矯正失敗例
②.
受け口」の矯正失敗例
③.叢生(ガタガタ)矯正の失敗例
④.開口(前歯が閉じない)の矯正失敗例
⑤.左右的にズレた噛み合わせの矯正失敗例
⑥.治療期間について
⑦.治療料金について

①.「出っ歯」の矯正失敗例
実は日本人は出っ歯で悩んでいる人は多いです。これを上顎前突といいます。
上顎前突では、下顎の位置を前に出した位置に噛み合わせを変える必要があります。

しかし、上顎前突の人は顎の緊張が強い傾向があり、顎がなかなか前に出てきません。通常は「ワイヤーや装置を使って上の歯を後ろに送ったり」、「下の顎を前に出させる装置」を装着されます。審美性の回復を重視して抜歯矯正を薦められる場合もあります。

実はこの様なかみ合わせになる理由は乳歯列のときに既に顎が後ろに下がった状態でかみ合わせができてしまい、そのまま永久歯が生えてかみ合わせが完成してしまったことにあります。

私も「上の歯すべてを後ろに送ったり」、「下顎を前に出させる装置」を使って治療をしたことがありましたが、あまり効果的ではありませんでした。

筋肉の緊張が強いと、装置を使っても下顎は後ろに戻りやすく、上の歯を後ろに送る場合も嚙み締めが強いと歯は前側に押し倒される力がかかり、なかなか後ろに移動してくれないからです。

「抜歯矯正で、上の前歯だけが後ろにさがり」口元だけは治ります。しかし、口の中のスペースが狭くなり「舌が喉の奥に入り込み」、気道を圧迫されて呼吸がしづらくなるリスクがあります。

出っ歯の人はもともと噛み合わせが低く呼吸がしにくい傾向があるのに鼻呼吸までしにくくなってしまうケースもあるのです。(下、顎が後ろに入ると呼吸路が狭くなる様子を示した図)

正常な噛み合わせと呼吸路

顎が後ろに入り呼吸路が狭くなっている状態

呼吸に問題が出るのは出っ歯の抜歯矯正の典型的な失敗例で、番町D.C.に呼吸が苦しくなって再治療を希望される患者さんは何人もいらっしゃいます。

歯を抜かれてしまうとリカバリーにも限界があり、舌のスペースを完全に元に戻すことはできません。これは「睡眠時無呼吸症候群」の原因にもなるのでとても深刻な問題なのです。抜歯矯正をすぐ決断することは避けるべきです。

また出っ歯で抜歯矯正を行っても上の前突感や不自然な感覚が改善しない場合があります。

その原因は下顎を前に出していない状態で前歯だけが内側に下がって(倒れたといった方が正確)治療が終了したからです。

この場合「下顎に対して上顎が出ている状態は改善されていないため頬の肉が張った顔つき」になってしまいます。すると出っ歯感が残るだけでなく、顔の輪郭やバランスまで不自然になってしまいます。

出っ歯の矯正を失敗しないためには、きちんと「咬合学」(咬合学について詳しくはこちら)に基づいた矯正診断ができる歯科医院を探す必要があります。見た目だけを改善することしか説明しない矯正医は要注意です。

実は咬合学すら勉強していない矯正医は意外に多く、矯正治療で起きた体調不良はたまたまでないことも多いのです。

確実に失敗しない矯正医を探すのは実際はかなり難しいことなのです。

理論に基づいた歯列矯正をしてくれたのか?

曖昧な回答しかしてくれなかった経験を聞いた歯列矯正希望者が、どんな理由で「矯正治療をやめたほうがいい」という心境になるか知りたくなるのもわかる気がします。

番町D.C.では、下顎を前に移動させた位置で奥歯を引き上げて顎の筋肉を緩め、顎を回転させて噛み合わせを作ります。顎を前に移動させたうえ奥歯が高くなるので舌のスペースが広がり、出っ歯の見た目も機能も解決できる治療法なのです。(咬合学に基づいた番町D.C.「出っ歯」の治療の詳しい説明はこちら

②.矯正治療失敗例(受け口)
実は受け口の矯正治療の失敗も多く、症状も重いためとても厄介です。
受け口は歯並びは治ったけど体調不良が悪くなる患者さんが特に多い治療だからです。

実際に番町D.C.では治療後に辛い症状(頭痛、倦怠感、顎の痛み、首の痛み、激しい肩こりなど)に悩まされ、再治療で来院され方が最も多いのがこの受け口で治療を受けた患者さんです。

受け口の治療を受ける際はこの事実を知っておく必要があります。

受け口が体調不良の原因となる理由は、受け口の治療の仕方に特徴があるからです。

受け口は下顎が上の歯より前に出ているので下の歯を後ろに動かさなければ治りません。この移動はとても難しく一般的な治療の仕方としては「下の歯だけ2本抜歯し前歯を後ろに倒す治療か」、「下の奥歯を圧下(沈める)ことで、下顎を回転させて正常な噛み合わせを作る」方法の2つが使われます。

しかし「抜歯して後ろに歯を倒す方法は口の中を狭くしてしまうリスク」があり、「下の奥歯を圧下する方法は噛み合わせを低くし、顎周囲の筋肉の緊張を高め、顎関節症(不定愁訴)を発症してしまうリスク」があるのです。(噛み合わせで不定愁訴が起こるメカニズムと症状についてはこちら

この様な不具合を起こさないために「抜歯による矯正」や、「MEAW(マルチループ)」、「ユーテイリティーアーチ」などを使ってただ奥歯を圧下させるだけの治療は十分に検討された上でお受けになることをお勧めいたします。

番町D.C.では、奥歯の高さを高くしながら、下顎を回転させるという、独自の治療技術で失敗を回避するだけでなく、ロジカルな矯正治療の考え方で、下顎の位置自体をコントロールしながら治療をする(下顎をコントロールする矯正法についてはこちら)ので体の状態が激変するのです(体の変化についてはこちら)。

③.叢生(ガタガタ)のは並びの失敗例

叢生治療では、抜歯矯正が行われうことが多い傾向にあります。叢生(ガタガタ)の歯並びの患者さんは顎の骨も狭くなっている上、かみ合わせも低い傾向があり、そのままで抜歯矯正を行ってしまうと、歯列が狭くなるだけでなく、口の中も狭くなってしまいます。

①の矯正失敗例と同じ様な「呼吸の問題が起こるリスク」があります。叢生の場合、歯にはできるだけ弱い力をかけながら「ゆっくり骨ごと歯列を広げる矯正治療」が最も治療の相性が良くデーモンブラケットのような「セルフライゲーションブラケット」を使った矯正治療が最もおすすめです。

④.開口(前歯が閉じない)の矯正失敗例
失敗すると「治らないままで終わってしまう」可能性があるのが開口(前歯が開いている)状態の治療です。

実は開口の矯正治療は非常に難しく、咬合学に裏打ちされた考え方を持って行わなければ「何年治療をしても前歯が閉じなかったり」、「後戻り(矯正前の状態の開口の状態に戻ってしまう)して再び開口になったりする」リスクが高い治療なのです。

残念なことに多くの矯正医が理解していないのですが、開口は奥歯が低くいことで下顎が奥に入ってしまい、顎の筋肉が緊張してハイアングル(下顎の傾斜が上に強く上がっている状態)になっていることが原因です。

通常開口は奥歯を圧下させたり、抜歯をして上下の歯を後ろに引いたりすることで前歯を閉じる治療を行います。
しかし、これは今までの治療と同じく舌のスペースを狭くするうえ、下顎がさらに後ろに下がり、開口が治らないか、場合によってはさらにひどくなる場合もあるのです。

番町D.C.では逆に奥歯を高くしながら、下顎を前に移動させ奥歯の顎の筋肉を緩めることで顎を下前に向かって回転させて開口を治療するという特殊な治療法で行うため、後戻りもなく、下のスペースは広がり、顎の緊張はなくなります。

⑤.左右的にズレた噛み合わせの矯正失敗例
左右的にズレた噛み合わせ(正中がズレている)も実は片方の奥歯だけが低いという特殊な状況で起きています。その場合抜歯矯正や、顎切りの手術と併用した治療を勧められることがほとんどでしょう。

しかし手術は絶対にお勧めできません。このような噛み合わせは、低い側の奥歯だけを高く引き上げる矯正を行うことで手術をすることなく治療が可能だからです。

番町D.C.では、手術しかないと診断されたほとんどすべての患者さんを手術なしで治療を行い、いずれも良好な結果を出してきました。左右的にずれてしまった噛み合わせこそ、咬合学に基づいた診断と治療が行われる必要があるのです。

手術と矯正治療を併用して噛み合わせは治ったが、「顔つきがおかしくなったり」、「体調がおかしくなってしまった」という悲惨な失敗例がとても多く、実際手術後に鏡を見ながら泣いている患者さんを何人もみたという恐ろしい話を外科の先生から聞いたことがあります。

いずれにしても手術を受ける際は本当に必要なのかセカンドオピニオンを最低数か所以上に相談してから決める必要があるでしょう。

実は②.の受け口や、④.の開口の患者さんでも手術を勧められることがありますが、私の経験では正しい咬合学の理論で治療に当たれば、手術なしても治らない症例はほとんどないと言えるのです。

⑥.治療期間について
治療期間は歯の状態、体質などでまちまちなので、「長いから下手」とか、「早かったから上手い」とは一概には言えません。ゴムかけなどの患者さんの協力度、普段のストレス管理、体質的によっても治療期間は変動します。通常「1年~2年半程度の期間」が一般的ですが、難しい症例はそれより長引くこともあります。

⑦.治療料金について
通常ブラケット矯正では70万円~120万円程度ですが、使用するブラケットや治療にかかる期間、技術内容によって変動します。
ちなみに番町D.C.では、デーモンブラケットとカッパーナイタイという極めて弱い力しか出ない組み合わせの装置で、下顎の位置を生理的な位置になる様奥歯の高さをすべて計算して変化させるため、やや治療料金は高めですが、通常の矯正治療よりはるかに高い全身への効果が得られるのです。(全身の効果については詳しくはこちら

まとめ

❶.出っ歯は抜歯矯正はNG、奥歯を高くしながら下顎を前に出す矯正が理想的
❷.受け口は抜歯矯正、手術矯正はNG、奥歯を引き出しながら顎を回転させる矯正がベター
❸.叢生(ガタガタ)は抜歯矯正はNG、デーモンブラケットなどを使いながらゆっくり歯列を広げる矯正が機能的にも良い結果が出る
❹.開口は抜歯、奥歯の圧下での治療、手術はNG、奥歯を高くして顎を前に出す矯正が良い。
❺.左右できなズレは奥歯の左右の高さが違うことが原因なので、手術、抜歯矯正はNG、低い奥歯を高くする治療がベター
❻.治療期間は症例の難易度、患者さんの協力度で変わるが通常1年~2年半である。
❼.矯正費用は70万~120万程度であるが、難症例はそれ以上高くなる場合もあり、治療期間、技術の差で変わることもある

補足

矯正治療で次のような治療には注意が必要です。(誤った情報もうのみにしてしまうと取り返しのつかないことにもなりかねません。最低限の基礎知識はつけておく必要があります。)
①.矯正力(ブラケットやワイヤーの力が強すぎる)が強すぎて、骨が溶けてしまった(デーモンブラケットのような力の弱いブラケットでも歯は動きます)
②.マウスピース矯正、舌側矯正で治療がうまくいかなかった(審美矯正やお手軽矯正には治療に制限があることを知っておく必要があります。舌側矯正でのトラブルは敏感な患者さんに良く起こります。マウスピース矯正で治らないというトラブルは増加しています)
③.インプラント矯正は必ずしも必要ありません。ほかの方法でも歯は十分移動させることは可能です。(インプラントを打つことで顎にストレスをかけることになり、正しい顎の位置に移動しない場合があります。)

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