- 2020.04.10
5つのポイントで見分ける自費でかかるべき歯科医院
このページは2020年3月27日に更新されました。(歯科医療を科学し結果にこだわる番町D.C運営ポリシーはこちら)
近年「歯科医の勧めで自費治療を受けてみたが効果がわからない」、「効果が不明確な治療を勧められる」、「治療を受けて却って具合が悪くなった」といったトラブルが増えています。
これは歯科医院の数が増え、競争が激しくなったうえ、自由診療を増やさなければ経営が成り立たない状況になっているからです。
「インプラント」や「審美歯科、マウスピース矯正、セレックシステム」など莫大な宣伝費をかけられた治療を目にするようになったのはそのような背景があるからです。
正しい情報が患者さんに正しく届き、患者さんも正しい知識を深めてくれなければ自己防衛することができない時代なのです。
この記事では、患者さんが自費治療を受ける前に最低限知っていただきたい歯科医療の見分けるべき本質についてまとめました。
この記事を読むことで「歯科医院で見ておくポイント」、「先生の説明内容」で判断し、自由診療でも信用に足る歯科医院かどうかを判断することができるようになります。
番町D.C.はISO9001(2004年~2015年)取得経験から、歯科医療の質を高めることに目指し、「治療環境の改善」、「治療法の改善」によって治療効果を高める継続的改善を行ってきました。
その経験からわかる自由診療を行う歯科医院で見るべきポイント5つを上げてみました。
①.感染予防が適切か?
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①.感染予防が適切か?
歯科医院の本当の技術力を見るのに最良のポイントに感染予防対策があります。ほとんどが外科治療である歯科では感染予防は治療の基本であり、治療技術以前に行われていて当然の内容だからです。
「オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)を使用していることだけで安全をアピールする医院」がありますがそれは誤りです。
歯科の滅菌では「クラスBレベルの滅菌器」を使わなければ十分な滅菌処理とは言えないからです。
「タービン」や「マイクロモーターヘッド」の様な複雑な管状の機器に滅菌が十分に行き届く基準としてクラスBという滅菌レベルがあるからです。
患者さんのための自由診療に本気で取り組む医院であれば、「クラスB滅菌器」はむしろあって当たり前なのです。
クラスB滅菌って、普通の滅菌と違うの?はこちら
日本市場の特殊性が引き起こした弊害の動画(5分50秒当たり)はこちら
また感染予防はトータルで考えるものです。「クラスB滅菌器」はもちろん「ユニットに使う機能水(詳しくはこちら)」、「スタンダードプリコーションによる器具の滅菌(詳しくはこちら)」の3つが確実に行われていることが最低限必要になります。
さらに患者さんの型材に対する滅菌処置、タオルなどの洗濯物まで、本来であれば殺菌処理が施されている必要があるのです。
②.治療に適した材料を使っているか?
現在歯科医院では、保険診療に使用する金属の「パラジューム価格が高騰」しているため、敢て金属を使わない治療を推奨する傾向にあります。
しかし、歯の治療に金属以外の材料を使う場合はそれなりに合理的な根拠が必要です。
お口の中はとても過酷な環境であり、金属以外の材料を使うことはむしろデメリットしかありません。メリットがあるとしたら見た目ぐらいなのです。
「見た目を治療結果より優先すること」は治療としては本末転倒ですが、審美治療はそれだけの「経営的メリット」があるのです。
審美治療を推奨してくる医院ではむしろ自由診療を受ける価値はないと言えます。
特に奥歯は食事の時だけでなく、歯ぎしりや噛みしめなどで強い力を受けるため、昔から、「セラミックや、レジン(樹脂)などは材料として適していない」ことが知られています。
このような材料を勧められた場合、きちんとした科学的な理論に基づいた根拠があるかを確認する必要があります。
多くの場合、良い情報だけを伝え、それ以外を説明しないという「企業でいえば明らかなコンプライアンス違反」のケースも多いのです。
樹脂やセラミックが金属と同等もしくはそれ以上の強度と安定性を持つことは組成上ありえないのです。
実際に「治療後に痛みが出たり」、「噛み合わせに問題が生じて体調不良起こる事例」が少なくありませんし、番町D.C.で再治療を行った例も多いのが正直な感想です。(審美治療の問題点についてはこちら)
③.治療に計画性はあったか?
歯の治療には計画性が重要です。通常は噛み合わせを考えた治療が必要です。
ただ治療をする部位だけを見ているだけでは治療がうまくいく可能性は低いのです。
少なくとも上下の型を取り模型を咬合器(歯のかみ合わせを観察する装置)に装着して、治療計画を立てる必要があります。
「治療計画も立てずに治療をおこなうこと」は、「設計図も書かずにいきなり家を建てる」ようなものです。
治療は終わったけど噛み合わせが狂い、「全ての治療がやり直しになる」だけでなく、「全身に問題が生じてしまう」リスクさえあるのです。
④.治療に理論的な裏付けがあったか?
②.でも書きましたが、一見論理的に見えて矛盾した論理を展開する場合は気を付ける必要があります。
これは儲けを出したい企業と歯科医院側の利害が一致し、何とか理屈をつけて売り込もうとしているからにほかなりません。
「金属アレルギー対策で審美治療を推しながら、インプラントに金属が使われている」、「適合性をうたいながら、重合収縮(固まる際に収縮すること)する材料を使う」といった自己矛盾であったり、「問題となるデメリットを伏せたり(インプラント、光学印象やマウスピース矯正)」や、「確実に治せる実績や理論がないにもかかわらず治療をあおる(顎関節症治療)」ケースもすくなくありません。
「自由診療化が起こす問題点」の動画はこちら
“歯科治療の基本”、”咬合学”を知らずして治療するべからず!はこちら
治療の説明を受けても理論的に矛盾がないかをネットやセカンドオピニオンで確認する必要があります。
インターネット検索ではむしろ「正解の方が見つかりにくい傾向」があります。見つけたキーワードを使ってより深く確認する慎重さが必要です。
⑤.医師が技術も経営も勉強しているか?
歯科医院は治療技術と経営能力の両輪によって支えられます。治療技術だけでなく、「スタッフの人材確保や人材教育」、「材料の確保や選定」、「機器の選定やメインテナンス」、「治療システムの構築や効率化」など経営能力抜きでは成り立ちません。
番町D.C.ではISO9001(2004年~2015年まで)システムによって、治療技術を含めた治療システムの確実性が増し、効率化が進みました。
医療の分野ではまだ、このような「治療の質」を継続的に改善するという発想が遅れています。
患者さんによって反応が異なることが多い医療では、質を高めて治癒率を上げる効果がわかりずらく、行われにくいのです。
実際には番町D.C.で「治療の質を治療技術面、治療環境面、両方で確実に管理を行った」ことで、「かぶせ物やブラケットの脱落の原因」、「治癒が悪い理由」、「型材の変形」に至るまで、患者さんの健康管理の問題やエネルギーの影響であるとわかるレベルにまで管理できるようになったのです。
患者さんの全ての行動は把握できませんが、「治療技術と手順」がしっかりしていれば不具合になった状況から「患者さんの改善点」についてより具体的に説明もできるようになったわけです。
この様に治療の質を上げるためには、「技術力」のみならず、「治療環境の管理」(管理システムについてはこちら)はとても重要なのです。
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