- 2020.03.07
”EBMにうるさすぎる人”は”実は信用できない?”
このページは2020年4月7日に更新されました。(歯科医療を科学し結果にこだわる番町D.C運営ポリシーはこちら)
医療でも歯科医療でも「EBM(Evidence-Based Medicine)」という言葉はよく使われます。これらの言葉はとても都合がよく、論文で発表されればそれがエビデンスとなって、あたかも証明されたかのように独り歩きし、まるでそれが昔からあった真実であるかの様に語られます。
しかし、よく考えてみればわかると思いますが、このような論文等で実証されているものでも、その正しさは長くてせいぜい20年足らずしか続かないことがほとんどです。
そして論文で証明されているものも実際はデータを都合よく作られていたりすることあり、臨床で実際にやってみるとほとんど成果が出せないことはよくあることなのです。
では、本当に正しいと思われるような治療法はいったいどうやって知ればよいのでしょうか?
それはやはり長い歴史の中で生き残っている治療法を選択するのが一番良いと思うのです。
例えば抗生物質について考えてみると今では多種多様の抗生剤が開発されていますが、その中でもぺニシンは発見されてから90年以上たちますが、いまだに使われています。とういうことは結構信頼性の高い薬剤で、副作用も比較的少ないと言えます。勿論この抗生物質が効かない菌に使うのは意味がありませんが、抗生物質の中の安全性でいうとかなり高いと言えます。
私たち歯科業界では、インプラントやマウスピース矯正、審美修復材料など、歴史が長くてもせいぜい20年程度のものでしょう。これらが安全かどうかなどこれからわかるのに少し時間がかかりますが、私の臨床経験では20年後にこのような治療技術が残っているかは非常に疑問です。
すでにインプラントは大問題となってきていて、そこで述べられていたEBMとは一体何だったのだろうと思うのです。実際介護の現場では大問題となっています。
このようなことは何百年も昔から行われてきており、「正しいと認めてしまう」と「なかなか軌道修正することは難しい」のです。
例えば天動説も、理論的に地動説が正しいとわかった後でも宗教裁判にかけられるといった過ちが行われてきた歴史があるのです。
実際に私たち臨床家が使ってみて感じることは、新しい材料などは長期的な目で見ると、長い歴史の中で使われてきたものと比較すると、今までの治療法を凌駕する治療法はとても少ないということです。むしろ患者さんからお金を稼ぐための道具として利用されている方が多いのです。
一方で、顕微鏡歯科による根管治療のように、今までの治療法をテクノロジーによって確実に治療技術を変革させたものもあります。
これは常識的に考えても見えないで行われてきた治療が目視下で根管の中を見て行われることになるので、治療後の経過が良くなるのは論文などで証明するまでもなく当たり前のことだと分かります。
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医療業界にも、真実を伝えることを隠してお金になることだけしようと考える人もいます。しかし、それは資本主義のもとでそのような人がいることは仕方がないことのように思えます。
ですから新しい技術も多くは金儲けのために利用されている場合もあるとよく理解したうえで治療に臨んだ方が良いでしょう。
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