- 2020.03.10
「歯医者選び」を「失敗しない」ために
このページは2020年3月12日に更新されました。(歯科医療を科学し結果にこだわる番町D.C運営ポリシーはこちら)
歯医者さん選びは患者さんにはとても難しい作業です。
歯医者選びを誤り、信用して治療を受けたが、不具合が治らず結局転院先でやっとやり治すことで解決した。といった「骨折り損のくたびれ儲け」の思いをする人は結構いらっしゃるのです。
そこで今回は患者さんが”よく陥りがちな”「歯医者選びの失敗例」を挙げながら、難しい歯科医院選びで「失敗しないコツ」を書かせていただきます。
今日ほとんどの歯科医院がホームページを持つ時代になりました。
少しでも多くの患者さんに来院して頂くために、検索上位表示への競争は熾烈を極め、大手の歯科医院は上位表示を狙った大規模な対策をとる様になってきています。
私の経験では大規模歯科医院では他の業種と同じくどうしても経営重視の傾向があり、本当に患者さんの為になっいるのか疑問な医院が多いように感じます。
歯科は「歯科医の数だけ治療の考え方がある」ほどバラエティー富んでいます。その中で本当に治してもらえる先生かを見極めるのは容易ではありません。
今回は純粋に自分が治療を受ける立場で考え間違いの少ない歯医者のかかり方について書かせていただきます。
「歯科医院選び」で「よくある間違い」
①.近所で見つけようとする
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① 近所で見つけようとする
本当に腕の良い歯科医が近所にいるとは限りません。処置が悪いことで”治療後の経過が悪く”、時間とお金だけでなく”生活の質”まで落としかねないのです。
番町D.C.でISO9001マネジメントシステム(2004~2015年)を取得し、治療をシステマティックに分析、改善を行ってきた経験から、多くの歯科医院で治療に対する理論的な裏付けや、正確で確実な治療を行える基本的なシステムが欠けていることに気がついてきたのです。(番町D.C.のマネジメントシステムについてはこちら)
歯科治療は外科治療です。感染予防は基本中の基本です。これががきちんと行われていないということは患者さんを受け入れる準備すらできていないと言えるのです。
いくら病院がきれいに見えても「口の中に入れられたバキュームに唾液の臭いがした」などと言って転院された患者さんもいらっしゃるほど感染予防の問題を抱えた医院はあるのです。感染予防は見た目だけではわからないため、どのようなプロトコールで滅菌処置が行われているかはとても重要なのです。(滅菌のプロトコールについてはこちら)
ホームページで「感染対策についてが十分な説明がなされている歯科医院」を遠くても探しましょう。また、ほとんどの歯科用ユニットでは水の問題で感染対策が不十分であることは意外に知られていません。しっかり情報を確認しましょう。
また、ホームページで調べる際も治療方法に対する科学的な裏付け理論があるかも重要なポイントです。インプラントやマウスピース矯正、セレックステムなど歯科医学的に確証のある治療法ではありません。特に気をつける必要があります。
番町デンタルクリニックのユニットの感染対策についてはこちら
「自由診療化が起こす問題点」の動画はこちら
受けてはいけない危ない"自由診療トップ3"はこちら
② 先生を決めずに治療を受ける
治療においてはまず、先生自身の治療方針、治療技術が最も大切です。単なる「病院がきれい」とか「スタッフの言葉使いが丁寧」、「先生が優しそう」といった基準は必ずしも治療技術のレベルを保証するものではありません。
ホームページで歯科医院を探す際は、担当する先生自身が記事を書いているのかは重要です。治療もしない人が書いた記事がどんなに素晴らしい文章であっても、本当に記事通りの治療をしてくれるとは限りません。記事に具体性があり、その内容が論理的であるかは大切です。
ホームページに載っている内容を見て大規模経営の歯科医院に矯正治療に行ってみたら、院長が見てくれたのは初めだけ、後の治療は若いドクターが担当してチェックもなし、結果に納得できず当院に転院したという例もありました。
お口のバランスの取れた治療を希望するのであれば、一人の先生が治療計画に従って全ての治療にあたる(最低でも担当制をとっている)医院をお勧めします。
もし何名かの医師がいる場合はまず担当医を決めることです。もし紹介者がいる場合は先生の名前まで教えてもらうべきです。
歯科治療は個人技なので、誰が治療をするかがとても重要なのです。
医師の入れ替わりが激しい医院では「治療の質がばらつく可能性があり」お勧めはできません。
評判の良い医院でも担当医が変わってしまうと治療方針まで変わり、今までの”治療がすべて台無しなるケース”もあるのです。どの先生が上手なのか調べ、確実な結果を得るために担当してもらう医師を初診時に伝えることが重要です。
③患者のためか?経営のためか?を判断する
今日、歯科医院の競争は激しく、東京だけでなく、ほとんどの歯科医院は保険診療だけでは、経営が成り立たちません。積極的に自由(自費)診療を勧める傾向にあります。
自由(自費)診療は良質の治療であることは事実ですが、経営のためであって患者さんの為ではない自由診療を勧めるケースもあるのです。「経営のための自費」なのか「患者さんのための自費」なのかを見分ける目が必要です。
経営のための自費を見分けるには、「医学的な論理性と必然性」の説明を求めることです。説明に納得できない場合はすぐに判断しないか、断る勇気も必要です。
インプラントは選択しなければならない医学的必然性はなく、審美歯科に治療としての効果は無いのです。
疑わしい場合は、信頼できそうなスタッフに勧められた自費について本当にお勧めか確認してみるのもよいでしょう。
スタッフは患者さんの立場で考えてくれることも多いからです。
歯科医院によっては、”治療の途中から自費診療を勧められる場合”があります。
歯の痛みや辛さで精神的に追い詰められ、冷静な判断ができずつい承諾してしまうケースがあります。とりあえず仮の処置をお願いして、「家に帰って家族と相談してから考えます」とだけ答え、治療内容について納得するまで調べてから判断する冷静さも必要です。
補足
歯科医院は保険診療での経営難から技術も身につけず無理に自由診療化を推進している医院があり、それがトラブルの原因であることも残念ながら事実です。
数年前にはインプラントのトラブルが多いことがNHKでも取り上げられました。
実は今は技術が不要な審美歯科治療がそのターゲットになっています。特に技術が必要ない審美を目的としたマウスピース矯正はそういう目的の歯科医院には特に旨味があるのです。(マウスピース矯正の問題点についてはこちら)
この治療は本来の全顎の矯正治療が行える方法ではありません。矯正治療は歯の緻密なコントロールが必要とされる治療でありマウスピースには適応できる治療に限界があるのです。
手軽さに目が眩みやっては見たものの「何年たっても治らない、噛まない」というケースは多いのです。
私たち歯科医は、一部の利益優先の治療によって患者さんがトラブルを抱えることを避けたいと考えております。
そのために患者は正しい知識をつける必要があると考えています。
「失敗しない歯科医選び」では患者さん自身のデンタルリテラシー(歯に対する意識)をまず高めなければならないのです。
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