顎関節症の人を矯正して大丈夫なの?

  顎関節症の人を矯正して大丈夫なの?

お役立ちコラムCOLUMN

2022.07.20

顎関節症の人を矯正して大丈夫なの?

このページは2023年03月29日に更新されました。

顎関節症で悩んでいらっしゃる方の日本人の数は、約1,900万人といわれています。
顎関節症の原因は様々で、噛み合わせの問題、脳の興奮が原因のもの、過労や体調不良による筋肉の疲労や持続的な緊張、場合によっては東洋医学的な「気(生命エネルギー)」の損傷など、様々な原因が考えられます。

多くの場合、歯科医院を訪れることになると思います。当院では歯が原因のものだけでなく、そのほかすべての原因に対して、東洋医学的な手法治療を行っていますが、今回は特に噛み合わせが原因のものに対してどう対処すべきか?ブログで明らかにしてゆこうと思います。

このブログの内容はほとんどの歯科医では語られない極めて先進的な内容です。
今にわかに信じられなくても20年後30年後にその意味を理解することになると想像します。もし20年後30年後に自分の姿を見て信じてよかったと思えるという自信がある方は最後まで読み進んでください。もし、信じないというのであれば今すぐ読むのはやめたほうがいい内容ですので、あらかじめご理解ください。

 

1、「顎関節症は矯正しない」は大間違い
2、矯正治療が顎関節症の引き金に?
3、「セファロ分析は時代遅れ」になっている
4、矯正専門医が十分な噛み合わせに関する教育を受けていない。
5、噛み合わせとエネルギーは顎関節症の2大原因

1、「顎関節症は矯正しない」は大間違い
歯科業界では顎関節症の患者さんはリスクが高いので歯列矯正を行わない。というのが常識です。しかし、きちんと噛み合わせのことを深く理解していれば、むしろ顎関節症こそ歯列矯正が必要だと私は考えます。

さらに言えば、顎関節症と歯列矯正の関係を解明しなければ、歯列矯正そのものを安心して治療を受けることができないのです。
なぜ噛み合わせが原因で、顎関節症を発症するのかを理解しないで矯正を行うことは、「難破する理由を知らないまま航海に出かける」ような無謀なことで、何も起こらない場合があったとしても、単に運が良かっただけだといえるのです。

2、矯正治療が顎関節症の引き金に?
実は私が矯正治療後の患者さんを診ていると、「歯列矯正によって顎の位置が変わり、体全体のバランスまで狂って体調不良(いわゆる顎関節症)になってしまう方がかなりの数いらっしゃるのは事実です。
主な症状は「首の痛み」「ひどい肩こり」ですが、「鬱」「自律神経失調症」まで発症する場合もあるので大変恐ろしいものなのです。いずれも歯列矯正後顎の位置が適切な位置に仕上がらなかったことが原因です。

3、セファロ分析は時代遅れ
歯列矯正の診断では、セファロ分析という方法で「歯を抜く、抜かない?」「上の顎が出ている、下の顎が出ている?」といった診断をされることが今でも多いと思います。
しかし、セファロ分析法は80年以上も昔に開発された分析法で、基本的な考え方は理解しておく必要はあっても、CTスキャンなどが発達している今ではより精密な診断が可能であり、CTによる診断が必須と言えます。
今までのセファロ分析では診断する際、患者さんが噛める位置を基準として診断するため、嚙み合わせがずれている患者さんほど適切な診断ができません。実際に正しい噛み合わせの位置を調べて嚙み合わせを採得し、模型を半調節性咬合器などの詳しい検査のできる装置に付着して診断する必要があるのです。

4、矯正専門医が十分な噛み合わせに関する教育を受けていない。

さらに、顎関節症の原因としては、ストレスといわれる人にかかるマイナスのエネルギーも大きな原因としてあげることができ、正体がはっきりしないこのエネルギーに対する対策も治療に際して絶対に欠かせません。

また症状を訴える患者さん自身の体質とも大きく関係しており、それらを総合的に考えて治療法を練る必要があるわけです。もちろん噛み合わせを適切にすることは大前提ですが、単に噛み合わせだけをきちんと治療すれば完治するほど簡単な治療ではなく、コンピュータやスマホの普及とともに最近増加している脳の異常な興奮状態を抑える必要もあるのです。この種の脳の興奮は本人が意外にあまり認識しておらず。また薬などの治療では副作用が強いため気功やオステオパシーなどの昔からある療法も非常に有効です。

当医院では、治療時に頭の形状などから脳の緊張具合をチェックし、本人にもその緊張の原因を聞き取って、それを取り除く方法もできるだけ助言させていただいております。脳の緊張が収まらなければ身体の筋肉の緊張を緩めることもできないからです。

歯列矯正と顎関節症との関係

矯正で顎関節症の症状が!
顎の位置は歯の並びや高さで決まります。生理的に正しい顎の位置だと歯のあたりが悪い場合、その歯を避けるように、かみ合わせがずれ、歯の接触面積がもっとも大きくなる位置でかみ合わせが安定します。

この下顎の位置が生理的な位置から離れれば離れるほどで顎関節症が発症してしまうリスクが高まるのです。 逆に、もともと下顎が生理学的な位置に無い人が、歯の歯列矯正で顎の位置を整えれば将来の顎関節症の発症リスクは下がり、場合によっては体のバランスが整い、あらゆる体の機能が改善する可能性が高いのです。

私が矯正に関する講習会に参加した経験から判断するに、歯列矯正専門医は歯を動かすことや歯を並べることは得意」ですが、「顎の位置(顎位と呼ばれる)に精通していらっしゃる先生」が非常に少なかったとように感じられました。

一方、補綴専門医や、かみ合わせの治療の専門家は歯を削ってかぶせ物を作り、かみ合わせを緻密に治すことを得意としますが、歯列矯正となると専門が違うため、「歯列矯正で顎関節症を治すという発想をもつ先生」はなかなかいらっしゃいません。

つまり歯列矯正のテクニックとかみ合わせに関する十分な知識を両方を持つ先生が非常に少ないのが現状であり、歯列矯正が顎関節症を引き起こしうるという考えからすると、ぜひとも解決しておかねばならない問題なのです。

どうして歯列矯正で顎関節症を治すことができるのかに関してはこちらを御参照ください。

これは大学教育及び卒後教育で、かみ合わせは補綴学の分野であり、歯の移動は矯正学の分野であるといった、縦割り式の誤った教育がされていることと、そのことを理解している教育者がほとんどいらっしゃらないことが原因です。

骨格筋の緊張や脳脊髄液の流れをコントロールする治療

多くの歯科医は、噛み合わせの位置は身体にかかったストレスによって常に変化する可能性があるということの理解が不十分であるように思われます。
顎関節は非常に特殊な関節で、体の他の関節と比べて、非常にフレキシブルで自由度が高く、かみ合わせる位置は上顎と下顎についている筋肉の緊張の状態で簡単に変化してしまいます

たとえば、上顎骨は海綿骨といって非常に柔軟で軽石のような構造をしており、筋肉の緊張によって容易に変形してしまいます。つまり、筋肉の緊張が強すぎると、かみ合わせの位置は変わってくる可能性があるのです。
同じく下顎の顎関節はタイトな関節ではないので、咀嚼筋郡の緊張の具合によって簡単に位置が変位してしまう可能性があるのです。

そこで顎周囲の筋肉の緊張と噛み合わせの位置との関係を理解した上で矯正治療や歯の治療(噛み合わせの治療も含む)を行うという非常に高度なテクニックが必要とされるのです。

また噛み合わせの治療によって頚椎の配列が変化し、脳脊髄液の流れが変わることがあり、この治療によって場合によっては頭蓋骨へかかる内圧が変化し、頭骸骨自体の形状まで変わってくることがわかっています。

つまり、治療を行う最中に変化する筋肉、顎骨、歯に対応して、常に正しい噛み合わせの位置に顎を移動させることができる技術を持っていなければ本来の正しい矯正治療自体がおこなえないはずなのです。顎関節症になる患者さんはこのズレに対する反応性が非常に高いため矯正治療の難易度も増します。

実は自分には関係ないと思っていらっしゃる方のほとんどがこのような骨格筋や頭骸骨の問題を抱えている可能性があり、どんな矯正治療でも、安易な噛み合わせの与え方は顎関節症症状を生んでしまう可能性あるのです。
このような理由から、全身の症状まで酷い患者さんの場合、1回の矯正治療で顎の位置を完全に治す事ができないことすらあるのです。

またこういった理解があるからこそ、マウスピース矯正のような安直な矯正治療は絶対に行わないのです。

矯正治療による顎関節症治療のメリットとは?

1.矯正で顎の筋肉が正常に?(小顔効果?)
筋肉が正常に機能するように矯正すると、顎の辺りがすっきりしてきます。顎周りの筋肉の無駄な緊張が取り除かれ、えらや、ほほ骨付近の出っ張り具合もすっきりしてきます。

2.歯を削る量を最小限にして顎関節症を治すことができる

顎関節症治療では、多くの歯を詰めたり、被せたりする方法が一般的です。しかし矯正を用いて治療する場合、歯を削る量は非常に少なくなります。矯正治療は、かみ合わせを作りたい位置に歯を自由に動かすことができるからです。

歯の移動は場所にもよりますが、1センチ以上動かすことも可能です。かぶせ物では行えないほどのかみ合わせの移動が矯正では可能なのです。
3.歯の位置が良くなり、舌や頬が楽になります
かぶせものによる顎関節症の治療では、歯の位置を動かすことはできません。

かぶせ物では、内側に入っている歯を外側に移動したり、前に倒れこんで前歯の叢生(ガチャガチャになっている歯列のこと)を治すことができません。

矯正治療では歯の位置だけでなく、歯列全体を広げることもできるので、お口の中を広くする治療が可能なのです。このとき歯の移動とともに骨格自体にも変化が起こるため、単に歯を動かしただけでは考えられない効果が得られます。この効果も弱い力を持続的にかけることでおきるため、ワイヤーやブラケットの選択が重要になります。

4.体調の改善

こちらはどちらかというと偶然の産物でした。私が、様々な顎関節症の患者さまを治療してゆくうちに、ほとんどすべての患者さまで体調の改善が認められるようになったのです。

これは、本来は筋肉の緊張が起こらない位置で歯が生え、かみ合わせが決まってゆくはずはずなのに、乳歯列ができる前に、ストレスなどが原因で、顎を引いた位置でかみ合わせが出来上がってしまうことがあるからです。

私の治療をしてきた経験では、ストレートネックになってしまった患者さまでも、ほとんど正しい反りを矯正治療などによって回復する場合があります。

矯正治療でそりが良くなる理由は、頚椎の椎間の靭帯や筋肉が緩みやすくなるからです。しかし、過労や、緊張、ストレスが持続的にかかり続けきた場合は、矯正だけではなくほかの治療と併用する必要があります。

またかみ合わせが奥に入ってしまっている患者さまで多く認められるケースは、甲状腺機能亢進症と診断されたり、ぎっくり腰がひどくて、整体に通い続けるていてもどうしても治らないなど、一見歯やかみ合わせとは何の関係もなさそうな疾患が生じていることが結構多いです。

しかし、これらの治療は、歯の治療と同時に筋肉の緊張を取り除く治療、そして身体に蓄積されたストレスエネルギーをどう取り除くかといった問題も解決する必要があり普通にただ矯正治療を行っても、単純に治るわけではないことも、治療の経験から知ることができました。

つまり、ありきたりの治療テクニックで治るものではないが、筋肉の緊張を取り除く方法をわかってしまえばこれほど簡単で面白い治療はないというのが私の今の感覚です。

矯正治療によって鼻が通ってきたり(慢性鼻炎と診断される)、眼の奥の痛みが取れたり(三叉神経痛と診断される)するのは、顎と顔面の筋肉の緊張が取れることによって、頭骸骨の変形が修正されるためです。

このような頭蓋骨の変形は自律神経失調症の原因になることもあり、歯の矯正が健康の維持に非常に重要な意味を持つと考えられます。

5、噛み合わせとエネルギーは顎関節症の2大原因

顎関節症が噛み合わせの問題だけだと思っていらっしゃる先生が多いと思いますが、実は生命エネルギーの流れである経絡とも大きく関係しています。
経絡は特に顔周辺や顎の付け根などに集中して流れていたり、ツボが存在していて、噛み合わせが狂うと、それによって経絡の流れが遮断され全身に影響が出ますし、逆に全身の影響で歯に問題が起こることがあるのです。

ですから、ただ歯を治すだけではなく、その歯の問題が体のどこが原因となって怒っているかを検証しながら、歯と身体を一緒に改善してゆく必要があるのです。

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