矯正治療が原因の顎関節症とは?

  矯正治療が原因の顎関節症とは?

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2020.04.24

矯正治療が原因の顎関節症とは?

このページは2024年1月20日に更新されました。(歯科医療を科学し結果にこだわる番町D.C運営ポリシーはこちら)

歯列矯正で様々な不調が改善?
歯列矯正は体にとって「とても有用な治療」です。多くの人は歯並びが治る程度にしか考えていません。しかし、歯並びを治すことでお口の中を広げ、さらに噛み合わせが変わることで、様々な体の不調が取り除かれてゆきます。
実際に呼吸がしにくかったのが治ったり、疲れやすかった身体が疲れにくくなったりという効果がある治療なのです。

体も変えるロジカルな歯列矯正”で”不調まで治す”?はこちら

しかし、しかし、一方で「適切に行われない」と、「トラブルを生む治療」でもあるのです。

歯列矯正で噛み合せが良い方向に変化すると良いのですが、身体が敏感な方の場合、顎の位置が定まらず、矯正治療中に自分の顎の位置がずれてしまい、最終的に顎の位置がずれてしまう方も少なくありません。このようなトラブルは本人にしか分かりませんし、噛み合わせを理解して歯列矯正を行っている矯正医は実際はとても少ないのです。
特に最近ブームとなっている「ブラケットを使わない目立たない歯列矯正(マウスピース矯正)」はこのような微妙な噛み合わせの変化をコントロールできない治療法ですので、知慮を受ける前に十分な注意が必要です。

 “歯科治療の基本”、”咬合学”を知らずして治療するべからず!こちら

歯列矯正の反応は個人差が非常に大きく、身体のバランスが変わってしまうことも少なくありません。身体のバランスが変わることで噛み合わせの位置も変化してしまうことがあります。

敏感な患者さんの場合はこのようなバランスの変化に注意を払い、治療の初期には短期間で調整をする方が良いです。

また、下記のような治療を受けた人中には噛み合わせの問題が起きている人が多いので、注意が必要です。

1、受け口の治療で発症
受け口(専門用語ではⅢ級)の治療を行われたる際、顎を後ろに下げる治療を行うことが多いのですが、比較的高い頻度で顎関節症(原因不明の体調不良)を発症することがあります。

受け口の治療では通常「顎を後ろに下げる」か、「下の奥歯を圧下(歯茎にめり込ませて沈めること)する治療」を行うので、噛み合わせが低くなり、呼吸路が狭くなって息苦しくなったり、後頭部、首などに凝りが出て、つらくなったりする症状が出ます。

歯列矯正トラブル例(受け口)こちら

2、出っ歯を治すため歯を抜いた矯正治療。
出っ歯(専門用語でⅡ級)やガタガタな歯並び(専門用語で叢生)を矯正治療をする際、小臼歯を抜いて矯正治療を行うと、顎が下がったまま前に出なくなる噛み合わせになってしまう可能性が多く、口の中が狭くなって、舌を置いておく十分なスペースが無くなり、舌を後退位(喉の奥にしまった位置)に持ってゆく癖がついてしまい、呼吸路がふさがれる場合があります。ひどい場合は、「睡眠時無呼吸症候群」を発症したり、「呼吸がしずらい」、「鼻が詰まる」、「首、肩、背中が凝る」などの不調を訴える場合があります。

「出っ歯」の矯正トラブル例こちら

3、子様の床矯正(取り外し可能な装置)による影響
ムーシールドや、トレーナー以外の床装置が矯正治療の初期治療でで有効なことは殆どないのが長年の臨床経験による考察の結論です。

上顎が狭いという理由で、急速拡大装置といった顎を横方向に急速に広げる装置を使った場合、歯の頭は移動しているように見えますが、根には無理な力がかかっており、CTスキャンで見ると根が上顎の骨の外に飛び出す場合があります。敏感な患者さんの場合、根が骨の外に飛び出した結果、神経が死んで、根の治療が必要になったりすることがあります。治療を受けるときは自分の体質等も含めて十分に検討する必要があります。

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