- 2024.06.22
歯科における保険診療とは?
このページは2024年10月16日に更新されました。(心も体も軽くなる番町D.C、運営ポリシーはこちら)
日本はご存じのように国民皆保険です。
ですからほとんどの人が保険で治療を受けられるのは当然と考える人がほどんどでしょう。
しかし、医科については私もよくわかりませんが、歯科に関しては保険制度で医療としての歯科治療をきちんと行うのは採算から考えても相当難しいと言わざるを得ません。
また、歯科医療に健康保険が適応されている国はむしろまれといえます。
歯科治療はほとんどすべての処置が外科処置に当たるので、治療の器具には手術レベルの滅菌が必要とされます。それにはクラスBという高い滅菌レベルが必要とされるのです。
下の写真はクラスBの滅菌が行える滅菌機RISA

歯を削る水に次亜塩素水のような殺菌力を持つ水を使う必要もあります。
下の写真は質の高い次亜塩素酸水を生成するのアプリアータ

このような滅菌や殺菌を確実に行いながら、詰め物やかぶせものの精度をミクロン単位で仕上げる職人としての技術を求められるわけですから、コストがそれなりにかかっても仕方がないといえます。
しかし、残念ながら今の保険制度はかなり低い金額に抑えられているため、治療の行えることは限られ、理想的な治療ができるとは言えません。
技術を高めようにも、今の日本の大学でその能力が十分ではないのが現状です。
最近では、自由診療が必要であることを理解する人も増えてきましたが、保険診療を行っていないとまず初めに患者さんが来院してくれません。
つまり相当なリスクを覚悟しないと、保険をやらない歯科医院は成り立たないのです。

当然ですが、保険の歯医者さんより格段にレベルの高い治療を行い、適切な滅菌消毒設備を備え、歯に対する意識の高い患者さんに来院してもらい、なおかつお金に見合った結果を出さなければなりません。

まさに三重苦で、多くの歯医者さんが理想は掲げるものの挫折して保険診療を必死にする構図になっているのが現状なのです。

そういう意味では自由診療のみで開業を成功させている先生は非常にまれですし、涙ぐましい努力の成果といえると思います。
どうしてキチンとした治療は保険でできないのか?と怒る人がいるかもしれません。
しかし、これはどうしようもない現実であり、下手をすると保険制度によって患者さんが作られている場合も少なくないです。
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