簡単に手に入る情報には裏がある

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お役立ちコラムCOLUMN

2017.06.07

簡単に手に入る情報には裏がある

ホームページを様々閲覧していると、多くのキーワードで上位に上がるページの中身がなかなかその業界の真実を現していないことに気がつきます。

例えば、セレックシステムや審美歯科治療、マウスピース矯正、インプラントなどはその典型的なものです。良くここまで根拠のないことが書けるものだと感心するほどです。

しかし、20年以上も昔から、ほとんどのきちんとした考えを持った歯科医はそのような安直な治療法に疑問を持っていましたし、まっとうな先生は決して手を出したりしませんでした。

自分の臨床に信念がなく、ブームであれば何でも飛びつき、「稼ごう」と思っている先生はこんな波に乗ろうとします。

しかし、そこで取り返しのつかない患者さんへ負荷をかけてしまうことがあります。いまインプラントが歯科業界でどれほどの問題を引き起こしているのかほとんどの患者さんは当事者でない限り知ることもないでしょう。
特に高齢者でのインプラントは社会問題とも成りうるものです。今後処置したくてもできない高齢者のインプラントが問題になってくるでしょう。

そして、セレックシステムに関しても、精度が低く、口腔内に装着すること自体どうかと思われる治療であることも、ほとんどの歯科の先生は理解しているとおもいます。私も一度メーカーの説明会に有料で行くことに成り、セレックシステムの儲け話以外何の中身もない講演にお金を払わされ、怒り心頭に発した記憶があります。

何しろ、機械だけでも1,000万円以上もする代物で、買ったら精度が悪かろうがどうであろうが、使わざるを得ませんし、それを使って利益を出さねばなりません。

多くの良心を持ちえた先生は、良心と経営との狭間で結局だまされたから仕方が無いと思って、あえてそのような機械を使うことをあきらめます。

歯科医も30歳ぐらいまでは、歯科医の巷でブームとなっている治療法や、業者に言われたことを鵜呑みにして治療をはじめることが多くありました。

しかし、一時的に自分の臨床で取り入れていても、臨床での経験から、「どうも結果がおもわしくないのでは?」と気がついてきます。そして取り入れることをあきらめます。

もし臨床における結果のまずさに気がつかないのであれば、歯科医師としてのよっぽどセンスがないと言わざるを得ないでしょう。

私はセンスのない人に治療をしてもらう気はさらさらありません。歯科医は感性のない人がなるべき職業ではないと思います。

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