- 2020.03.26
「マウスピースで噛み合わせが変わる」、「驚くべき3つの効果」と「知らないと損する3つのポイント」
このページは2020年4月20日に更新されました。(歯科医療を科学し結果にこだわる番町D.C運営ポリシーはこちら)
「運動やスポーツにマウスピースは効果的」、「歯を痛めないためにマウスピースで歯軋り防止」そんな話を聞いたことはありませんか?
今回はそのマウスピースの「驚くべき3つ効果」と、「知らないと損する3つのポイント」について記事を書かせていただきます。
これを知れば「どんなマウスピースが有効?」、「どんな使い方ができる?」について理解できます。
この記事はISO9001(2004年~2015年)取得の経験から、歯科医療技術を科学してマウスピース製作を20年以上行ってきた経験から書かせていただきます。
「マウスピースを正しく理解」して、「マウスピースを正しく作り」、「マウスピースを正しく使えば」素晴らしい効果が得られるのです。
3つの驚くべき効果
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3つの驚くべき効果
①.歯ぎしり防止効果
歯ぎしりを完全に防ぐ方法は今のところ見つかっていません。歯ぎしりの原因が脳や体にかかるストレスと言われているからです。歯ぎしりは「歯の表面を摩耗させ」、「歯にヒビを作り」、健康な食生活を脅かします。
マウスピースは「EVA(エチレンビニールアセテート)」という素材でできています。この素材は柔らかく歯どおしが強く当たることを防ぎ、歯ぎしり防止にとても有効なのです。
②.顎関節症(顎の痛み、肩こり、首凝り)の治療
マウスピースでもう一つの高い効果が見込めるものが顎関節症です。顎関節症はストレスだけでなく、「噛み合わせのずれが原因」で起こります。顎関節症のスプリント療法としてマウスピースを用いることは大変有効なのです。
「軟質タイプのスプリント」は「ハードタイプのスプリント」と比べて装着感が良好で、歯に対する刺激が少ないうえ、歯ぎしり防止装置としての機能を持ち一石二鳥の装置なのです。
マウスピースはかみ締めや、歯軋り防止に使われることが多いようですが、実際はさまざまな利用法があり、顎関節症の症状を軽減することができるのです。
実はこれは私が治療を教わった先生が「アメリカでNBAの選手用のマウスピース」を作っていた時に顎関節症の治療に使えないかと作ってみました。
するとハードタイプのものより装着感が良く、痛みも軽減するという結果が得られたので、番町D.C.では顎関節症治療の用途に使っています。
③.運動能力向上効果
実はスポーツに用いられるマウスピースには単に歯を守るという効果だけでなく、運動能力の向上という効果があるのです。
実際に番町D.C.で製作したマウスピースで、「ベンチブレスのマックス重量が20%アップした」、「ゴルフの飛距離が20%伸びた」と直接言われ、逆に気がついた効果です。
知らないと損する3つのポイント
①.劇的な効果は作り方で決まる!
「スポーツ品店で売っているマウスピースじゃダメなの?」、「歯医者で作るとどんな違いがあるの?」と疑問に思う方があるでしょう。実は作り方は様々で、本当に効果的なマウスピースを作るのは難しいのです。
効果的なマウスピースは精度が命、正確に印象(歯型を取ること)した模型に高い圧力で「EVA(エチレンビニールアセテート)」を圧接することで口の中にぴったりフィットさせる必要があります。
当院で使っているのが「バイオスター」と「シート」(下写真)なのです。

歯科用に機器の中でも模型に5~6気圧で圧接できるのは加圧式成型器「バイオスター」ほか僅かで、マウスピースのフィット感は圧倒的に良くなります。
また「バイオスター」では2種類の厚みの異なる板を組み合わせて圧着させることが可能で、「噛み合わせの面は厚く」、「装着部分は薄く」加工することができるので、「違和感の少ない」マウスピースを作ることが可能です。
市販のマウスピースではここまでの「フィット感」と「装着感」は出せません。フィット感が悪いと噛み合わせがガタつき顎を痛めてしまうこともあるのです。
②.噛み合わせの位置で効果が変わる?
ナイトガード製作で最も重要なのは、マウスピースをどの「位置で噛ませる」かです。通常の歯ぎしり防止床のマウスピースは(下写真)ただ板を圧接しただけです。
噛み合わせを考慮したマウスピースは(下写真)のように
下の歯が嵌る圧痕がつきます。この圧痕をつけることが大切でしかもその下顎の位置にポイントです。
“歯科治療の基本”、”咬合学”を知らずして治療するべからず!はこちら
下顎の位置が適切でかつ高い精度で作られる必要があるのです。
“体も変えるロジカルな歯列矯正”で”不調まで治す”?はこちら
③.マウスピースで噛み合わせが変わる?
マウスピースをしていて噛み合わせが変わることがありますがそれはなぜでしょうか?
実はマウスピースを入れることで、顎の高さや位置が修正され、筋肉がリラックスしてきます。
顎の関節はとても自由な関節で、歯の位置や高さに合わせて位置が決まっています。
筋肉が緩むと、今までとは違う噛み合わせの位置に顎関節と顎の位置が変化し、その結果マウスピースをすることで奥歯など部分的に噛まない箇所ができることがあります。
この様な問題が出る理由は、もともと噛み合わせが正しくなかったため、顎の筋肉がアンバランスが取り除かれ、リラックスした筋肉の状態になると噛み合わなくなっていまうのです。
筋肉が緩むことによって、骨自体のの形状が変わったり、全身の骨格のバランスが変化し、噛み合わせが変わってしまう事もあります。
マウスピース自体は顎関節症の根本的な治療のためのものではなく、あくまでも筋肉の緊張や噛み合わせのズレによる重い症状を取り除くため応急処置的な治療です。
実際の治療はかぶせ物を作り直したり、矯正治療を行う必要があるということです。
補足
マウスピースという名前がついている似たようなものに「マウスピース矯正」というものがあります。
しかし、これはここで書かれているマウスピースとは全く異なります。
ブラケットを装着しなくて良い矯正装置です。
しかし、この矯正の方法は30年以上も昔からあったもので、限られた歯並びの人しか適応できないため、今まで目立って行われてこなかったのです。
3Dプリンターのの精度が上がり製作が容易になり、普及してきていますが、トラブルも多く、自分が適応症かどうか良く調べてから受けた方が良いです。
”歯だけじゃない、身体も変わる”インテリジェンスな歯科医療”のすべてはこちら
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