成人矯正はふれ幅があるので要注意。

  成人矯正はふれ幅があるので要注意。

お役立ちコラムCOLUMN

2014.08.31

成人矯正はふれ幅があるので要注意。

最近は成人矯正が多く取り入れられるようになってきました。
勿論、このように一人でも多くの大人の人が、矯正治療に興味を持ち、より良い人生に投資をするようになったことは非常に喜ばしいことです。
しかしながら、私が今まで様々な患者さんを診て感じたことは、成人矯正はいろいろな面でふり幅があり、その幅は子供のそれより大きいということです。
これは歯科医師でしか知っていない事実でしょうが、矯正治療は肉体に非常に負担をかける治療で、矯正治療でいろいろな体調変化が起こることは良く知られているのです。
矯正治療によって登校拒否になってしまう子供もいれば、大人でもひどい鬱状態や、耳鳴りなどがひどくなってブラケットを外してしまうことも実際は聞いたことがあります。
ですから、めでたく何事もなくブラケットを外し治療終了まで行ければむしろラッキーだったといえるのではないでしょうか?
このようなふり幅は、体が敏感な人ほど現れやすい傾向にありますが、実際はほとんどの人が気のせいと流しているようです。
私自身、はじめはなぜ顎関節症の人がたくさんいて悩んでいるのに、大学の先生やほとんどの開業医は顎関節症は頭から治らないと決めつけ、治療をしないか?そして抗うつ薬などを処方していてその場しのぎの治療をしているのはなぜなのか?これがそもそも今のような治療スタイルを探求し始めたスタートでした。
矯正治療中のふり幅があるのは、顎関節症の発症ときわめて似ています。なぜなら、矯正治療は歯列全体を動かしてゆくので、かみ合わせを大幅に変更する可能性が高く、これら(かみ合わせの位置)を常に適切に監視していないと、思ってもみない症状が現れることがあるからです。
また、治療中に私の医院の症例では、どんどん日を追うごとに体調が良くなってゆく人もいれば、好転反応のごとく、停滞しては階段を上るように体調が好くなる人もいらっしゃいます。
結果的に治療が終了する時点ではすべての患者さんの体調は良くなってくれるのですが、体が敏感な患者さんが多くいらっしゃるので、体調の変化とともに、喜怒哀楽などの感情面まで変化することがあり、多くの患者さんは治療の過程と理解してくださる人もいますが、説明が必要な時もあります。
これは、現代の精神疾患が多い時代とも大きく関係しています。というのは、現代はパソコンの仕事など非常に多くの情報を処理する仕事が増えたため、人間の脳は酷使され、後頭部の筋肉が緊張し頸椎後ろに引っ張られ、頸椎の配列がストレートもしくはリバースになる事が非常に多くなってきており、広義での顎関節症が増えたのです。
その結果、よろしくない頸椎の形状になる人が増え、脳脊髄液流れが阻害される人が増え、精神疾患の病む人が増えたのではないかと私は考えています。
ところで、歯の矯正治療では、はかみ合わせを変えてゆく際、頸椎の位置関係が大幅に変化することがあります。その際、脳脊髄液の流れが変化が生じ、感情面にまで変化が現れる人がいると私は理解しています。
ですから、より良いかみ合わせの位置へ誘導しながら矯正治療をすることで、一度悪くなった頸椎のそりをかみ合わせを変えることで正常に近づけようというのが私の治療の考え方です。
勿論頸椎のそりが悪くなる原因がすべてかみ合わせと言っているわけではありませんが、長年の筋肉の緊張によって、頸椎がゆがみ、それに合ったかみ合わせが出来上がってしまっているケースが多く、かみ合わせを治さなければ、頸椎のゆがみが勝手に元に戻ることがない患者さんの方が多いと考えられるからです。
というのも、私自身が、首の痛みや肩こりに悩んでおり、整体に5年以上通ったにもかかわらず、今一つ改善がパーフェクトになりませんでしたが、歯の矯正を行ったことで、一気に体調が変化し、格段に良くなった経験をもっているからです。
この様な矯正治療に対する考え方を持っていらっしゃる先生はほとんどおらず、非常に斬新ではありますが、CTなどを用いた確認し、きわめて理論的かつ、これからの時代に求められる治療法であると感じております。当医院では、頸椎を少しずつ正常な位置に動かしながら矯正治療をおこない、より全身に対し効果的に治療効果が出るように工夫しています。
21世紀中にはこのような治療技術広まることが絶対に必要になると感じています。

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