- 2011.06.11
矯正治療と治療期間
「矯正治療は何年かかる?」
良く聞かれる質問です。
しかし、患者さんは大きな勘違いをしています。
歯がまるでブロックのように顎の上に並んでいて、そのブロックを移動させて歯を咬ませるようにすることが矯正治療であれば、容易に治療期間は予想が付きます。
しかし、歯とかみ合わせは全身と関係しているため、わずかに歯の接触が変わるだけで首周りから、全身に至るまでの筋肉のテンションが微妙に変化し、からだ全体が、絶えず反応と安定を繰り返しながら動いてゆくのです。
ですから、「ほぼ1年ぐらいで矯正治療が終わります」、などなかなか決して言えないはずです。
「医院の経済的観点」、「患者さんの楽さ」などを考えれば1年程度で終わらせるのが非常に良いと私も思います。
どんな先生でもそうしたいはずです。しかし「可能な場合は」の話です。
私も治療をしてきて1年ぐらいで、ある程度の並びとかみわせが出来ることには気が付きましたが、「それ以上の問題点がある場合がほとんどである」と気づかされてから、安易に「早く終わる」とは決して言わなくなりました。
歯は、個々の歯の位置と、筋肉の調和を治さねばならないのです。つまりブロックのように歯を並べれば終わりではなく、それを取り巻く筋肉が適応する期間を待たねばならないということです。その間も顎と体は動いてゆきます。
子供はその適応期間が短く、大人は長くかかる傾向があります(もちろん個人差もありますが)
子供の場合、変な癖が付く前に、ムーシールドなどで、癖を除去しておくと、治りも早くなります。
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