包括的治療と技術

  包括的治療と技術

お役立ちコラムCOLUMN

2019.11.18

包括的治療と技術

このページは2022年11月14日に更新されました。

なぜ?お口全体の治療計画?

日本ではまだ、歯を治療する際、痛い歯や目に見えて虫歯になっている歯だけを治療すればよいと考えている方がいらっしゃいます。

しかし、本当の意味でお口の中を健康にし、それを維持するためには、虫歯や根の病気だけでなく、かみ合わせも治りもトラブルのもとになる歯の抜歯もなされていなければならないのです。

一口腔単位(お口全体)の治療とは?
1、虫歯、根の治療、かみ合わせ、矯正治療、抜歯(外科)治療、全て含め設計する
2、全体の治療のハーモニーと治療レベルの均一性
3、医院のすべてのレベルが一致することが必要
4、専門家と患者さんとの見方はは異なって当然

1、虫歯、根の治療、かみ合わせ、矯正治療、抜歯(外科)治療を設計する

治療にはトータルで考えた設計が必要
歯科治療も建築作業と同じ「治療の設計」が絶対に必要です。
私どもは、あらゆる治療内容すべてを高度技術で行える能力があるため、「個々の専門分野の治療が他の分野にどう影響するのか?」や「難症例の場合どの分野の治療を優先して用いることが最も治療効果が高いか?」などを実践の経験を生かした上での計画を立てることができるのです。

2、全体の治療のハーモニーと治療レベルの均一性

個々の専門分野のレベルは均一でなければならない
日本の歯科では、「根の治療は保険で治し、かぶせ物は自由診療でよいものを入れる」とか、「歯の治療は保険で済ませ、矯正治療だけは自由診療でお金をかける」いった不可思議な治療が存在します。
これを家の建築で例えれば、床はかやぶきで、柱はヒノキの一尺柱といったようなアンバランスな構造と言えます。矯正治療だけがいくら技術が高くても、虫歯の治療が最低レベルでは、何のために矯正治療を行ったのか意味が分からなくなってしまうのです。
専門分野が違えども治す口の中は一つですから、個々の専門分野の治療がすべて一定のレベルに到達していなければ、治療が成功したと言えないのです。

3、医院のすべてのレベルが一致することが必要

周りの環境が良くなければ技術も100%を出し切れない。
歯科医の技術だけが高ければよいというものではありません。「治療後のメインテナンスを担当する歯科衛生士」、そして「ドクターのアシスタントをする歯科助手」、また機械、機器自体の性能だけでなく、その「整備にかかわる人たち」すべてにわたって最高のレベルの協力体制がなければ、最高の治療は存在しないのです。

4、専門家と患者さんとの見方は異なって当然。

本当の歯科の専門家は患者さんよりすべてにおいて知識は上です。
歯科の専門家にしてみると、専門家でない患者さまが治療を必要と考えている歯だけを治しても意味がないと考えるのは当然といえます。
つまり、歯科治療の意味を知り尽くし口は一つの器官と考えて、治療を行なってもらえなければ、良好な経過を得ることはできないのです。このように考えますと、部分的で不完全な治療の計画を立てること自体極めて不自然なことなのです。

車の車検を考えてください。
所有者が必要な部分だけ点検をお願いすることはまずないでしょう。たとえ所有者が異常だと感じていなくても、専門家が問題だと考えた個所は修理が必要なように、歯の治療も専門家が必要と考えた場所は治療を行う必要があるのです。

実は、日本の歯科医療の最大の問題は「お口全体のバランスを考慮した治療計画を立てることが出来る歯科医」がとても少ないことなのです。

私どもが、目指すのは、健康な歯と、バランスのとれたかみ合わせ、最終的には、それに伴う、バランスのとれた体なのです。

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