お子様の矯正と噛み合わせ

  お子様の矯正と噛み合わせ

お役立ちコラムCOLUMN

2017.12.02

お子様の矯正と噛み合わせ

近年、敏感なお子様が増え、矯正治療も難易度を参りました。
特に当医院に御来院されるお子様の場合、他院で矯正が上手くいかなかったり、手術や抜歯する方法しかないと断られたりされた方がほとんどです。
お子様の場合は、歯の位置や高さが完全に完成していないので、矯正治療を行うと格段に体調まで変化してくることがわかっています。ですから子供のうちから見た目ではなく、正しい噛み合せにする矯正治療が絶対に必要です。
残念ながら、今の歯科大学での歯科矯正の教育では、顎の位置や、歯の高さを正しくするという本来の意味での噛み合わせを考えた矯正治療が十分に教育されているとはいえません。
歯科矯正治療は噛み合わせと大きく関っていて、噛み合わせの変化によって呼吸器系や、脳神経系に非常に大きな影響を持つ治療ですので、このことが大学で十分教育されていないことは非常に残念でなりません。
また敏感なお子様の場合(人混みが苦手だったり、お腹がすぐに痛くなってしまったり、疲れやすかったり、アレルギー体質であったり)噛み合わせが悪いことによる影響が強く出る傾向がありますし、噛み合わせも悪くなりやすいです。敏感であればあるほど周りの環境に影響され、顎を緊張して噛み合せが変化してしまう傾向があるからです。
ちなみに、矯正治療に用いられる装置は多種多様のものがありますが、敏感な患者さんを多く治療してきた私の経験では、ブラケットやワイヤー、その他装置によって歯にかかる力が弱ければ弱いほど、敏感なお子様の治療は上手くいきます。
当医院でデーモンブラケットを使っているのも、今販売されているブラケットの中で、かかる力が弱く、しかも構造がしっかりしているからです。
難点としては、痛くないので、何でも食べることができてしまい、ブラケットを外していらっしゃる患者さんが少なくないといったことでしょうか。
歯がかめないほど痛いというのは、骨のリモデリング(改造)がおきているか、それとも骨などの組織が壊されそうになっているかをはかる目安でもあります。噛めないほど痛い場合は、組織が壊されそうなほど力がかかっているかもしれません。これらの矯正装置によってかかる力の差による痛みの反応は個人差がありますが、たとえ痛みを感じにくい人でも、より弱い力で歯が動かすことが良いことであることは間違いありません。。
歯にかかる力は実際はとても弱くても骨のリモデリングは起こることが骨の研究でもわかっていますので、できるだけ弱い力で矯正治療を行うことは、骨にとっても歯にとっても最良の方法であるというのが今の矯正治療の考え方なのです。

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