医術とは術である

  医術とは術である

お役立ちコラムCOLUMN

2017.09.25

医術とは術である

医術という言葉は良く聞かれることですが、よく診ると「術」という言葉が入っています。

「術」には技能という意味も有りますが、得体の知れない妖術や魔術という意味も有ります。
確かにわれわれが見てきた限りでは、「あの先生が治療すれば治るのに、どうしてこの先生では治らないのか?」といったことは良くあることでしたし、経験の少ない歯科医よりは経験のある歯科医のほうが治る確率が高くなります。(もちろん個人的な技量にも大きく依存しますが)

年齢を重ねるとともに、われわれ医師は通常、自分でも信じられないような力が開花してくることに気がつきます。人によっては「電話がかかってきただけで誰からか分かる」といったことから「あの患者さん最近いらっしゃらないけどどうしたのだろうか、と思うと実際に予約の電話が入る」といった類のものから、ふとした会話から「これが治らない理由なのか!」と真実が突然見えることもあります。

そして、患者さんにとって「顔を見ただけでなんだが良くなった気がする」といった先生もいらっしゃいますし、「あの病院にいくだけで具合が悪くなる」といったあまり好ましくないケースもあります。

ここまでくると十分「術」でも後者の意味を持ってくるレベルでしょう。

人間の行う治療とは本来はこういったものも含まれるべきで、何でもフローチャート式で治せるなんて間違っています。

そう考えると、私たちの職業は当分コンピュータに取って代わることはないからある意味安心です。

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