歯の汚れを取ること、顎の緊張を取ること

  歯の汚れを取ること、顎の緊張を取ること

お役立ちコラムCOLUMN

2014.09.12

歯の汚れを取ること、顎の緊張を取ること

お口の中は、体の中でも、最も不潔になりやすく、しかもきれいにしにくいところではないでしょうか?

よく昔の人が「耳のうしろと脇の下はいつもきれいにしておけ」なんて聞きますが、人間の汚れがたまりやすい部分は結構決まっています。

加齢臭や、嫌なにおいがするのもわきの下や、耳の後ろだったりします。また電車に乗っていて臭いを感じるのは体臭のほか口臭もあります。

口はとりわけ体中の悪いものがたまりやすい場所だと歯科医していてつくづく思います。

口を見るとその人の健康状態がわかるのも、歯科医としての経験からです。健康な人は歯茎の色が違いますし、ストレスを受けたり、悪い食べ物を摂取していたり、飲酒、喫煙がひどかったりすると唾液の成分は変化し、口の中はねとねとし、汚れを付けやすくなります。

そしてその汚れが取り除かれると、唾液の出方が変わり、健康状態ガラッと良くなります。

歯の汚れとりはもちろん、私の場合は、虫歯や根の治療の際、できるだけ顎や首、そして頭の周囲の筋肉の緊張を取り除くよう軽く指圧しています。
そうすると、緊張していた顎が緩み、口の中だけでなく、顎周囲で滞った血流も改善し、老廃物が排除されやすくなり、次回いらしたとき唾液の出方まで全く違ってきます。そして実際に本人にも体調の良さを実感してもらえるのです。

多くの歯科医も医師も自分の治す臓器しか見ないで、そこを取りまく周囲の筋肉などをあまり目をやりません。整形外科の先生が骨だけを見て診断し、筋肉の緊張や体のゆがみを診断しないように、歯医者も歯は見ますが、顎の筋肉の緊張具合、骨の位置関係などを十分に観察する先生は少ないと思います。

もちろん、感染したり、失った部分の歯を観察し治療することは基本ですが、顎周囲の筋肉や、下顎骨の上顎骨に対する位置関係の観察は治療にとって非常に重要なのです。

私が診療した患者さんに「小顔になって痩せたの?と聞かれた」とか「整形疑惑になっている!」とよく言われますが、これはかみ合わせの位置と、顎の緊張を取り除くことを常に歯の治療中も、矯正治療中も同時に行っているから起こることで、単に親知らずを抜けば小顔になるといったような単純なことではないのです。

治療をしてきた経験では多くの患者さんは顎周囲の緊張が強すぎて、下顎の骨の形をきちんと判別することが難しくなっています。
また、頸椎の後ろの筋肉が緊張して頸椎の位置のゆがみすらきちんと診断することが難しくなってしまっています。

ですから、治療をしながら、これらがはっきりわかるようになるまで、顎周囲と首の周りの筋肉の緊張を取り除いていくという根気のいる作業が必要になるわけです。これは歯医者の仕事なのと私も昔は悩んでいましたが、実際の治療成果を見るとこのような仕事も歯医者がやるべきと確信しているのです。

従ってマウスピースを入れただけで簡単に治ってしまうタイプはもともと歪んでいなかった患者さんで、歯の治療されて一気に調子が悪くなった場合ぐらいで、多くはゆがみと筋肉の緊張とが固着化が複合して起こっておるので治療は楽ではありません。

これらが自分の体に襲ってくると、生活習慣、飲酒、喫煙習慣など、苦しみから逃れるための行為にはまり、、却ってさらに症状を悪化させていることも少なくありません。

私たちが、患者さんの仕事環境や、生活環境にまで注目するにはこのような理由があるからです。

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