- 2022.06.06
順天堂の検査で死亡した患者さんの民事事件について
このページは2025年07月31日に更新されました。
順天堂大学で、内視鏡の検査で患者さんが亡くなってしまうという痛ましいことが、2021年に起こり、賠償すべきという判決が2025年の7月に出たそうです。
実はこの話を聞いて私は自分のある経験を思い出しました。

私は、毎年健康診断を受けており、その際、「膵臓に嚢胞がある」とのことで精密検査を受けた方がよいという連絡がきました。
精密検査には普通の内視鏡の大きめのもので先に超音波検査用のプローブが付いており、十二指腸あたりまで内視鏡を入れて、膵臓を超音波で検査するというもので、その機器がある病院が日本でも少なく、わざわざ検査可能な病院を探し予約を取って検査をしてもらいました。
日帰り入院でできましたが、全身麻酔が必要でかなり大変な検査といえました。
確かのその時は胃カメラの太いものを飲むだけだといわれて検査を受けた記憶があります。
後日検査結果を聞きに行くと、「細かくは判定できないが悪性のものではない」といわれました。超音波の検査はあまりはっきりした画像は映らないらしいです。
そこで、「ところで嚢胞が大きくなった場合に治療法はありますか?」と聞くと「手術リスクを考えると、とても大きくならければ特に嚢胞に対する治療法はない」といわれました。
その時初めから小さな嚢胞であることが分かっていたのになぜ内視鏡の精密検査を勧めたのか?非常に疑問に思いました。
実は前々から感じていたのですが、最近の病院では重病で来院する患者さんが少ないからなのか、予防検診に力を入れてきていてます。
実際に予防検診専門の場所を拡充する病院も増えてきているように感じます。私が検診を受けている病院は、体制がしっかりしていて特に不満はありませんが、ちょっとでも検査結果が引っかかると、必ず精密検査を受けるように勧められます。
しかし、その件以来、精密検査を受けること自体に意味があることであるのかとても疑問に思うようになりました。
その後毎年腎嚢胞や、肝嚢胞など、様々な嚢胞を指摘されるようになったのですが、前の年にあった嚢胞は消えていたりして、それなら検査する必要などあるのか益々疑問に思うようになり、それからは血液検査や、嚢胞などで精密検査を勧められても、精密検査を受けることはしなくなりました。
実際今まで引っかかったことのないものが突然かかったりするので、人間の体は常に変化しているんだと感じるようになりました。
ですから、よほどひどい数値が継続的に出ていない限り、ちょっとした異常は無視しても構わないと理解するようになりました。
今回の件ももしかしたら、私が経験したように、何か嚢胞などの緊急性のない症状に対して、精密検査を勧められ、その検査が死亡につながったために、説明不足として遺族に訴えられたのではないかと私自身の経験から推測します。
そう思う理由は造影CTやMRIで診断できない時点で、かなり小さい病巣だと推測できるからです。膵臓にできている小さい腫瘍の場合は、内視鏡で摘出するリスクの方が高いと聞いたことがあります。確かに膵臓は奥深い組織なので、手術のリスクは高いし、内視鏡手術のエクスパートでないと難しい手術であることは容易に想像できます。
私は副腎の腫瘍を摘出してもらった経験がありますが、その時は直径が7cmぐらいの大きさで、造影CTですぐに分かるレベルでした。順天堂大学の例では内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)という検査だったようですが、おそらくかなり小さな病巣で、直接プローブを入れないと分からないほどの大きさだったことが想像されます。
リスクを話て、危険な検査と知って思いとどまることも患者さんにとっては良かったかもしれません。
今、様々な病気は克服されてきて、人も長生きするようになり、多くの人が大往生といえるまで生きるようになりました。
年を取れば嚢胞や癌などもできることがあるでしょう。しかし、歳を取ればとるほど、癌も進行は遅くなる傾向があります、積極的に手術等で治療をするより経過を見るという判断の方が本人にとって負担がかからなかった可能性もあったのでは?と私は思います。
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