- 2009.12.17
感染について
このページは2022年10月21日に更新されました。
日本の歯科は感染症の宝庫
日本の歯科は先進国でもまれに見るほど不潔です。
これらはみな保険制度とそれをもとにした歯科治療が原因です。
つい最近までC型肝炎訴訟が話題になっていました。日本中で250万にから350万人を超える、肝炎の患者さまがおり、またB型肝炎を含めると500万人を超えるほどの肝炎患者さまが実際いると思います。
その患者さまも歯医者さんに通っているのです。実際確率的には1/20~1/30程度の確率なので、1日に30人診療している歯科医院では一人ぐらいは来院している計算になります。今でも歯科医院で手袋の使い回しやタービン、エンジンなどを滅菌せずに使いまわしている事実は非常に危険です。知らない間に感染していた患者さまがいることも多く聞きます。
先日アメリカの歯科医院を見学してきましたが、タービン、エンジンはもちろん、機械にはすべてビニールがかけられ、治療ごとに交換されていました。アメリカでは感染予防の法的な義務があるようで、きちんと守られないと罰せられるようです。
われわれも安心して歯科にかかれるようになるには法制化が必要でしょう。(当然コストの問題も避けて通れませんが・・。)これらの現実は、日本に旅行する際は歯医者に絶対に行ってはいけないと、警告する海外の旅行誌もあるぐらいです。感染予防についてキチンとされているか患者さまが判断しやすい部分をいくつかあげましょう。
1. ユニットのタービン、エンジンが刺さったままになっていないか?・・・タービン、エンジンを滅菌するためには一度はずして、洗浄し(クワトロケアー)、それからオートクレーブにかけることが望ましい)
2. ドクターは患者さまごとに手袋を交換しているか?・・・そのためには大量のグローブを購入しておかなければならないし、ごみも大量にでる(グローブの使い回しはよくない)
3. 石膏模型の管理はきちんとされているか?・・・・・技工物を外注している場合、技工物にバクテリアやウイルスが付いてくることがある。また印象(型)を取った後は必ず良く洗浄し(これは水でもかまわない)、抗菌性のある水で練った石膏を注ぐ(5.患者さまの印象の管理参照 今のところアクサTBS錠が有効)必要があります。
4. ユニットの使われる水の管理・・・ユニットには、強酸性水やICXなどの抗菌性あるいは洗浄能力を持った水を流しておくとよい。(4.ユニットの水の管理参照)ユニット内に流す水が水道水の場合、中のチューブに必ず水カビが生えてしまいます。(歯科医院によっては滅菌水を流せるシステムになっているところもある)。これらのシステムはすでにアメリカのユニットでは標準となっており、このようなシステムを付けることができない日本製のユニットはアメリカでは全く売れていない。唯一タカラのユニットのみ対応)
5. ユニットの所定の部分にビニールがかかっているか?・・今のところ感染に対する有効な方法は、ユニットにビニールなどをかけて、それを毎回廃棄することです。消毒薬で毎回拭いても良いが、手間がかかる。一方ビニールをかけるのはコストとビニールの無駄が出る。
6. 歯を削るバーや、根の治療のファイル類がきちんと毎回滅菌、消毒されているか?・・根の治療に使用するファイルは清潔なものでないと細菌を根の中に押し込むようなもので治療の経過を悪くする原因である。器具の滅菌
これらをよく理解してから歯科医院を見てみると、必ず歯科医院で行われていなければならないことのほとんどが行われないまま治療がおこなわれている場合が多々あると思います。しかしこれはキチンとした指導体制がしけない保健所の問題や、評価自体に問題のある保険点数、それに大学できちんとした教育をしていないといった点に、大きな問題があることは紛れもない事実でしょう。食品に対する安全性にあれほど敏感な日本人が、感染に無頓着なのは一種の驚きに値します。
今後歯科治療が原因で起こった感染症(B型肝炎、C型肝炎)などが社会問題化する可能性も否定できません。ちなみに保険制度は歯科における混合診療を制限する傾向にあり、感染予防費という名目で費用を患者さまからいただこうとすると、保険医の停止などの処分をされかねず、保険診療ができないことは歯科医として致命的なことから、したくても感染予防が十分できないといった一面もあり、必ずしも歯科医の側だけの責任ともいえないと思います(日本の治療費はアメリカの1/3~1/20程度で感染予防を十分に行えるレベルにない)。
もし歯科医が感染予防をきちんとするために保険をやらなくなったら、次の日から患者さまは一人も来てくれなくなり、病院は一年も経営がもたないでしょう。このような矛盾を一日も早くなくすべきだと私は思います。
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