小児矯正のダイナミックなメリット

  小児矯正のダイナミックなメリット

お役立ちコラムCOLUMN

2009.12.17

小児矯正のダイナミックなメリット

小児の歯の治療に力を入れるわけ(2009/10/9)
子供は日本の宝です。少子化の中で、子供が健全に育つのはとても大切なことだと思います。
しかし最近、子供なのに肩が凝っていたり、首が痛くなったり、急におなかが痛くなったりという、子供らしからな子供が多くなってきています。
もともと私は、大人の顎関節症の治療を主に行ってきたのですが、多くが子供のころに行った矯正が原因であったり、歯の治療が原因であったりしているのです。ですからこれは子供の時期からきちんとコントロールしておけば、こんな不幸な大人は出来なかったのではないかと考えるようになりました。
市井の歯科医院では、ちょっとした奥歯のかみ合わせの面の黒い着色にレジンを詰めています(プラスチックの詰め物)
しかしこのレジンを詰めることで子供の将来を台無しにしているのです。
つまり必要のない治療(実際この手の着色は虫歯に発展することは少ない)をして、顎とかみ合わせを子供のころのこの治療で狂わされているのです。
私がこのことに気付いたのは、大人の顎関節症の多くが、奥歯にレジンというプラスチックを子供のころに詰められた人に多いことに気付いたからです。
ご自分の口の中にこのような治療がされていると大人でも要注意です。
異常に片方の肩が上がっていたり目が歪んでいたりする場合、かみ合わせの面が傾いています。この傾きは非常に問題です。将来首の痛みや、自律神経の異常、果てはうつ病にまで発展する恐れがあるのです。
このように脅かされても、なんか科学的根拠に欠けるのではと思うでしょう。
私も科学的根拠のないことを取り上げるのは医師として不本意なので、いろいろ患者さまをインタビューしながら、解明していきました。
まず、現代のお子さんは、外で遊ばなくなったり、コンピュータやゲームなど、高度に脳を使う作業が多くなってきていることが、首や後頭部の筋肉に影響している傾向があります。
近年世の中でよく問題になっている鬱病の患者さまも、コンピュータ関係の仕事やプログラマーなどに多いのも運動不足と、脳の使いすぎです。
脳を使いすぎると、後頭部の筋肉が硬くなってきます。これが恒常化すると首の骨を後ろに引っ張る形になり、今よく言われているストレートネックになってゆきます。
ストレートネックになると、その首の形態で顎の位置が決まってしまい、顎が後ろに下がった状態になるのです。
これがひどい首の痛みや、猫背の原因となって、ただ歩いているだけでも疲れる体になります。
かみ合わせが一度くるってしまうと、この首の形態をもとに戻すことは歯の矯正以外では不可能になってしまうのです。
私自身、自分の歯の矯正を行ってわかったのですが、かみ合わせが悪いと体調が非常に悪くなったり、感情が日によって波があるようになってしまうのです。
このような状態がひどくなると、自殺を考えたり、自分を駄目だと決めつけ気力がなくなったりします。
本人はやろうという意思があっても、それにあらがうように体が言うことを聞かなくなるのです。
これは自分が経営者である私の場合かなりの苦しみでした。
このような目にあわせないためにも子供のうちからきちんとしたかみ合わせを作ってあげるべきだと考えたからです。
小児矯正のメリットとは?
最近の子供はかみ合わせの変化が体全体に大きな影響を及ぼし、難症例が多くなっているのが特徴です。特に体の姿勢までおかしくなってしまっている子供までおり、将来大きな問題となってくることでしょう。
片方の肩が上がったりしている子供にはたいていかみ合わせが大きく狂っていることがあります。
また場合によっては目の高さが左右で違ってきたり、頭の形が左右で違ってきたりしています。これはあごの筋肉にアンバランスが生じ、顎の筋肉が一方だけ強く引っ張られるためにおこる現象です。
このような場合でも、きちんとしたかみ合わせで治療を行ってあげると治すことができます。
多くの矯正治療を専門とする先生が、かみ合わせということを理解しないで治療を行っているようです。かみ合わせの合い具合を確かめる方法はいろいろありますが、患者さまの体全体の筋肉のコリや緊張がなくなるような位置でかめるようになることが最も良いかみ合わせなのです。
すなわちかみ合わせを考えないで矯正治療を行うことは、ただ見た目だけを治しているにほかなりません。
お子様のかみ合わせが悪いことで起こるおもな症状
1.首や肩、背中の痛み、凝り
2.イライラしやすい、疲れやすい
3.すぐおなかが痛くなる

それぞれの説明は以下のとおりです。
首や肩、背中が痛かったりするのは、おもにかみ合わせが後ろだったり、右や左に曲がってしまっていたりするからです。しかしほとんどすべての歯科医の先生が正しいかみ合わせの取り方を理解していないために、かみ合わせのことなど気にしていません。矯正専門の先生がそのことをホームページでも触れてもいないことは非常に大きな問題です。たぶん先生本人は意識していないし自分がとても問題のある治療をしていることすらわかっていません。子供たちの20年先30 年先のことなど全く考えていないからこのような治療ができるのだと思います。
わたくしの医院には時々、このような先生が行った治療によって歯とは気がつかないで苦しんでいる患者さまがたくさんいらっしゃいます。また仮に歯が原因と分かっても、治してくれる先生がいないために、そのようなハンディキャップを背負ったままでいる人も多いのです。このような不幸は出来るだけ避けなければなりません。
顎の位置は単純に下顎の重さが前後左右に変わることによって全身の重心が変わるという意味だけの問題にとどまりません。体自体は骨と骨をつなぎ合わせが筋肉との微妙なバランスで作り上げられた操り人形のようなものです。一つの筋肉が緊張すればすべての骨のバランスが崩れてその中にとおっている神経が圧迫されたり、ねじられたりするので、自律神経(胃腸や発汗ストレスなどをコントロールすく神経)がおかしくなり、子供なのにおなかが痛くなったり、イライラしたりするのです。
もちろんかみ合わせだけがこれらの原因とは言いませんが、もっとも大きな原因であることは否定できません。
また使用するブラケットにも注意が必要です。目立たないタイプのブラケットはどうしてもワイヤーの滑りが悪く、正しいかみ合わせにする矯正に向いているとは言えません。
治療中の審美性を気にすることは、ギブスをオシャレなものにしてくれ、とか包帯を機能を落としても見た目がかっこよいデザインにしてくれと注文をつけているようなもので、本末転倒といえます。
実際に、アメリカでは合理主義のせいか、金属のブラケットが大きなシェア―を獲得しています。日本とヨーロッパは実際はまだまだ歯科に対する患者さまの意識が高いとは言えず、透明なブラケットが主流だそうです。
しかし、矯正装置はは限られた期間ではずすものです。治療が行いやすい方が良いのではないかと私は考えます。
先生の中にはスピードの速いことをうたい文句にして、歯を抜いて早く治療をしたり、治療期間が短いことをまるで良いことのように宣伝している先生がいます。しかし私自身治療の期間を早くしてほしいといわれると、非常に嫌な気分になります。こちらとしては治療期間を短くした方が、患者さまに早く見切りをつけられるし、経営的にはそちらの方がずっと儲かります。しかし治療家として良心に従う以上、経済的なものより患者さまの将来が最も大切に感じます。ですから治療を早く終わらせてくれを言われるのは、治療のことを何も知らないのに、もう治療は十分受けたから、自分の将来が潰れてもいいから治療を終わらせてくれと強くせがまれているようで、非常に複雑な気持ちになります。はっきり言って私はそれでもいいのです。治療を受けている患者さまが困るだけですから・・。
スピードを売りにしている先生に患者さまが集まるようでは、患者さまの意識も知識もまだまだと考えざるを得ません。

RECENT POST

CATEGORY

ARCHIVES