- 2013.12.23
顎関節症治療に必要なブラケットポジション(矯正用ブラケットの位置づけ)とは?
矯正治療では、必ずブラケットという矯正装置を使います。
このブラケット自体、長い歴史の中で、現在使われているようなブラケットと進化してきました。
しかしながら、実際に使ってみると、個々の歯のどの位置につけるのかが非常に重要になっています。
多くの矯正治療をしている先生は、目で見て、自分の感覚だけを頼りに、直接口の中でブラケットを接着しています。
しかし、実際に治療をしてみると、わずか28本中の一本の歯の高さの位置づけが、たった0.25mm(250μm)狂ているだけで、上の歯と下の歯は全く噛まなくなります。顎関節症の人は、ただでさえ顎の位置がずれているのに、この噛まないことよって、ますます、自分のかみ合わせの位置がわからなくなります。
個々の歯でブラケットを付ける高さは異なるので、上下28本を全くミスなく目で見て自分の感覚だけで正確につけることは、事実上神業で、これができる人は本当に神に近い目と手の感覚がある人だけでしょう。
私は、矯正治療を始めたとき、この難しさに気が付きました。(所詮凡人なので、このような神業を自分が習得できるとは思いませんでした)
その時白須賀先生にであい、白須賀法を10回以上も迷惑をかけながら職場に押しかけ、正しい高さにつけるコツを教えていただきました。
たとえ神業的なブラケットの位置づけができる人でも、この理論はぜひ学んでおくべきでしょう。
なぜなら、どんなに神業があろうと、正確につける基準があると、ミスはおのずと少なくなり、患者さんも、私たちも、無駄な時間を節約できるからです。
また、初めから正確につけておけば、矯正治療によって顎関節症になる患者さんはかなり減るからです。
今、たくさんの先生が白須賀法を学んでいることは本当に私にとってはうれしいのですが、実際自分で白須賀法を実践している先生が少ないのは少し残念です。
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