歯の治療と身体の関係

  歯の治療と身体の関係

お役立ちコラムCOLUMN

2016.04.05

歯の治療と身体の関係

歯の治療で人生が変わった。

何を大げさな?と思われる方もいらっしゃると思いますが、私達が治療をしてきた患者さんのなかには、そのような経験をされている方も少なからずいらっしゃいます。

では何故そのようなことが起こるのでしょうか?

顎に位置はまるで振り子の重りのように全身のバランスを変えてしまう可能性がある重要なものなのです。

まず、顎の位置は頚椎の位置を変化させたり、姿勢を変化させるのに大きな役割を果たしているため、全身のホルモンバランスや、内臓の機能などに大きな影響力を及ぼしているということが考えられます。

顎の位置を動かし、ほんのちょっと首を触っただけで、腸が動きだしたり、呼吸が楽になったりします。これらは無意識で働く自律神経が首に集中しているため、首が緩むと自律神経が反応することを意味します。

また身体に向かう全ての神経は必ず首を経由しますから、顎の位置がよくなって、首の筋肉が緊張がとれ、神経が圧迫がなくなれば、自分でも歯が原因とは考えもしなかった不具合が治ったりすることがあるのです。

このような変化は矯正治療でちょっと歯を動かしてかみ合わせを変えただけでも起こる場合があります。

矯正治療中や治療後に体調が著しく変化してしまい「不登校」や「体調不良で人が変わってしまう」ほどになってしまう患者さんも実は結構いらっしゃいますし、このような患者さんを背負ってしまった歯科医は心はまさしく鳴き叫びたいぐらいの苦しみを味わいます。

以前、首を暖めたり、首をマッサージしたりすることでいろいろな不定愁訴が改善されるという治療法が本で紹介されていましたが、あながち間違ってはいないと思います。しかし、それだけ敏感で重要な場所ですから、安易にグイグイ押したりすると却って具合が悪くなることもありますから注意が必要です。

また、体調が悪くなる原因が首であると結論付けるのは難しく、そもそも頚椎がヅレたり、首が過度に緊張してしまう原因があると考えるべきです。

頚椎がヅレたり、首の緊張が強くなる原因の多くは噛み合わせが関係しています。もちろん噛み合わせが全ての原因ではありませんが、かみ合わせを治すことによって改善する例は少なくありません。

常に緊張状態を強いられたり、もともと神経質であったりすると、それだけでも顎や首の筋肉、そして全身の筋肉が緊張して、あらゆる場所の循環が悪くなり体調不調を起こします。また運動不足でづ脳労働ばかりが増えている現代人はそれだけ首や全身の筋肉が固まりやすくなっているでしょう。

こう考えると、単にかみ合わせを治すだけでは再発を100%防げないわけですから、治療後の管理や、何故自分が筋肉の緊張が起こるのかを理解しておく必要があります。

また適度な運動や、身体をほぐしておくなどの体調管理も非常に重要になってくるわけです。

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