- 2011.06.07
歯科大学での教育
私が今患者さんに行っている治療のほとんどは、大学で教わった方法ではありません。
つまり、現在の歯科大学で教わる内容は、ほとんど臨床で使えないと言えるのです。
私自身、今考えてみるに、大学での教育は、極めて基礎的なことを学ぶという点以外に、特に高度な内容を大学院でも教える様な事はなかったのです。
私はちょこまか、いろんな先生のところに行っては、聞いてきたことをやってみたり、教わった先生の言うとおりの道具を揃えたりして、せっせと治療法を学んで練習してきました。
そしてふと気が付くと、「大学で習った治療は一体何?」と考え込んでしまう状況になっていました。
アメリカの大学だと、時代のトレンドに合わせ、最新の治療法も開業医を呼んで講習を開いたりしますが、日本の場合、臨床教授というのを採用し始めましたが、アメリカと比べると、まだまだといった感じです。
そう考えると日本の歯科大学の授業料はまだまだ割高といえるでしょう。
お金を払っても十分良い投資だったと思えるような教育ができる歯科大が必要とされているのではないでしょうか?
ちなみに私は国立だったので学費は安く済みましたが、私立ではうん千万円のお金がかかりますから、「今の大学教育?」といった感じでしょう。
そもそも、私が在籍していた頃も、大学内の臨床レベルにあまり懐の深さを感じませんでした。
やはり、研究機関である、大学は研究も大切ですが、臨床レベルも「まだまだ奥があるか!」と思わせるような奥行くが必要でしょう。
ですから、卒業後、技術的な意味で他大学の卒業生と、もしくは今開業している先生と競争力が十分あるという意味で、投資の回収が可能だという経済的算術にもあうレベルになる必要もあるというわけです。
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