歯医者としての生きがい

  歯医者としての生きがい

お役立ちコラムCOLUMN

2012.06.16

歯医者としての生きがい

私も歯科医を開業して12年目に突入し、色々な思いがあります。

開業して10年ぐらいたつと、ある程度経営が落ち着く人は落ち着きます。もっとも今の競争が激しく、大変な世の中では必ずしもみなそうはいかないでしょうが、それでも堅実にやっていれば、歯科医はそこまでリスクの高い仕事ではありませんし、時間とともに信用もついてきます。ですから、この先どうしようといった考えも徐々に出てきます。

私がちょうど12年程前に、ある講習会に出席して、私より10以上年上の先生とお話ししたとき、「借金もなくなったし、これから治療の方向性を変えようと思って悩んでいる」

と言っていました。
その講習会では高度な治療技術を教わり、自由診療で治療をする内容だったのですが、その先生の医院では、ほとんどの診療が保険診療で、講習会で学んだ技術を全く生かせる場がなかったからそういったのだと思います。その先生はその講習会も含めて、すでにそのような高額(当時の私にとっては払うのが大変でした)な講習会を3つ以上受けていました。

その時、私が感じたことは、「開業の時点ですでに、方向性を持っていなければ、到底自由診療で高度な治療を行うと決心しても、今更もう不可能だろう。」

ということです。

保険診療しかやっていない歯科医院に高度な治療を高額なお金を払ってまで受けたいと思っている人はまれにしかいません。

つまり、そのような治療をしようと思ってみても、顧客がいないわけですから、そのような方向に方向転換などで非常にむずかしいわけです。

私の場合はその時、分院長をしておりましたが、分院長になる際に

「患者さんは急に多くはいらっしゃっていただけないと思いますが、必ず信用され、高額でも治療を受けてくださる患者さんを来院していただくように頑張ります。

しかし、保険診療は基本的に仕方なくやるのであって、やりたい治療だとは思いませんので、患者さんには自由診療を薦めます。ですから来院される患者さんのの総数はかなり減ると思います。」

と宣言してから、着任しました。

今は、不景気のためか安売りがとても流行っています。しかし、これからは、安くても大丈夫なものと、お金をかけてでもきちんとしたものを手に入れるという、2つの選択肢を非常にシビアに考える必要が出てきた時代ともいえます。

私自身、歯の治療が安くて大丈夫とは思いませんし、そういった方針ではなく、できるだけ患者さんにとって良い治療を目指した来たことは良かったと思っています。

ですから生きがいを持ってい治療ができていると感じでいます。

先生によって考え方はまちまちですが、やはり一度しかない人生、思いっきりこだわってなおかつ患者さんのためになる治療をするというのが私の歯科医としての生きがいなのです。

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