私がデーモンブラケットを選ぶ理由

  私がデーモンブラケットを選ぶ理由

お役立ちコラムCOLUMN

2009.04.11

私がデーモンブラケットを選ぶ理由

私がデーモンブラケットを選ぶ理由
デーモンブラケットのみを私が使うのは理由があります。
数々の矯正後の顎関節症状がある患者さんを診断してゆくにつれ、今までのブラケットでは、顎の位置を正しく治すことができないばかりではなく、無理やり正しいとは言えないかみ合わせの位置に上下の歯を緊密に噛ませてしまうために、ひどい顎関節症症状が起きてしまうことが分かったのです。私が患者さんを観察してきた経験では、矯正後生理的に正しいかみ合わせの位置になっている症例は非常に少なかったのです
噛み合わせがあっていない状態の噛み合わせ過ごすということは、言い換えてわかりやすく言うと、車の車軸を前輪と後輪の取り付ける角度が前後で違うような状態です。
たとえサスペンジョン(顎でいうと関節軟骨)があってても、走りはガタガタし、場合によっては高速運転(顎の疲労や使いすぎ)では車自体が大破することになります。
非常にかっちりかみ合わせを作っても、上顎に対して、下顎が生理的(筋肉のバランスや3次元的な位置関係)位置とは間違った位置で噛みあうよう歯が並んでしまった場合、顎関節は非常に厳しい位置で機能しなければならなくなり、顎の関節だけでなく、顎の筋肉に非常なストレスが与えられ、場合によっては体のすべてのバランスが崩れてしまうことが起こりうるわけです。
人間の場合、誤ったかみ合わせの位置でも、顎の筋肉を適応させることによって何とか適応しようと努力するのですが、人間の適応能力はまちまちで、人によっては、噛むことにかかわるすべての顎の筋肉は緊張しはじめ、最終的には不自然な顔貌になってしまうことも少なくありません。
それだけで済めばよいのですが、さらに、体中のバランスが崩れ、最終的には内臓にまで影響現れ健康を崩す原因ともなり得るのです。
これらの影響は、自律神経や、ホルモンバランスが乱れ、癌や婦人科病、自律神経失調症などの病気のまで引き起こしてしまう可能性があるのです。
このようなことは、審美的にはうまくいっているか、治療を受けた本人が体調面で成功したとは到底思えない矯正治療後の症例を観察してわかったことです。
私の場合デーモンブラケットを用いて、歯並びの状態を顎の位置を目、鼻、耳の位置と比較し、本来の正しい顎の位置を推測してゆきます。そして、頸椎や、ほかの骨や筋肉を触診しながら、体のバランスが最もよくなる位置にかみ合わせの位置を誘導してゆくのです。
そのように、体の変化を見ながらかみ合わせを仕上げてゆくと、おのずからかみ合わせの位置はよくなり、当然顔貌のみならず、骨格は自然によくなってゆくのです。
体のバランスをつかさどる骨格が理想的な形態になれば、当然神経系のバランスも整えられ、骨格筋の緊張は取り除かれ、体調すべてがよくなるのです。
しかし、このような比較的弱い力で行うデーモンブラケットのような矯正(今までの矯正と比較して1/20ほどの力しかかからない)ではなく、従来の強い力がかかってしまう矯正では、顎がが強い力で緊張してしまったり、痛みで顎周囲の筋肉が緊張してしまい、顎の位置を適切にすること自体が非常に困難になってしまいます。
つまり、ワイヤーやブラケットの力が強すぎて、顎の位置を強制的に誤った位置にさせられてしまう可能性が非常に高いのです。まさしく強制(矯正)治療です。
デーモンブラケットが当初、治療期間が短いといわれながら、実際は仕上がりに非常に時間がかかることが分かったのは、このようなメカニズムをよく理解していなかったからです。
つまり、力が弱いため、患者さんは意識しなくても、自然に顎が緊張が取れた位置に動いてしまうため、顎の位置が不安定になってしまうのです。
患者さんによっては、顎を含めた全身の筋肉のバランスのズレが固着化しており、柔軟性が失われ、正しいと思われる位置になかなか移動してくれないケースもあり、それが時間がかかる原因となっていたのです。
この様な筋肉の硬直化は意外にもその人の性格の硬直化ともリンクしており、おおむねこのように筋肉の柔軟性の乏しい人は、考え方も頑固で、どのような治療も非常に難しくなります。
筋肉の固着化や硬直化は、常に強い力で引っ張られることで筋肉の付着している頭蓋骨を変形させ、更にそれらの骨とその縫合部を固まらせ、最終的には、脳脊髄液などの流れが悪くし、結果的に脳の機能まで低下させ、その結果、考え方まで頑固になるのではないかと私は考えています。
そのような症例でも、矯正治療を行ってゆくうちに考え方まで柔軟になってゆく人を何人も見てきました。それほど矯正治療は重要な治療なのです。

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