顎関節症を治すための4つのポイント

  顎関節症を治すための4つのポイント

お役立ちコラムCOLUMN

2010.05.11

顎関節症を治すための4つのポイント

当医院が考える顎関節症(体調不良を含む)を効果的に改善する方法は?。
当医院では4つにしぼった治療法で顎関節症でおきたさまざまな症状を良好な状態へ導きます。
1、虫歯や根の病気の痛みを取り除く。
ラバーダムや拡大鏡(ルーペ)、顕微鏡(マイクロスコープ)をもちいることで、完全な虫歯の除去と確実な根の治療がおこえます。
ルーペやマイクロスコープなどの高度な機器を用いた治療では機器を使いこなす能力、時間的ゆとり、治療を支える優秀なスタッフといった治療環境も大切です。
確実な虫歯や根の治療で、顎関節症の平均で10%~20%程度の症状が改善することが経験からわかっています。
2、顎関節症を引き起こしている噛みあわせの問題を見つけ、顎と顎周囲の筋肉の緊張を取り除く。
歯が原因で顎関節症を発症した場合、必ず原因となっている噛みあわせの乱れや、不適切な形態のかぶせ物があります。
単に歯だけではなく、仕事の中身や生活習慣、本人の体質も考慮したうえで、顎や顎周囲、そして全身の筋肉の緊張を取り除きます。
しだいに顎がゆるみ正しい噛みあわせの位置がわかってきます。この方法で症状の平均で20~30%度の症状が改善することが経験からわかっています。
3、正しい噛みあわせを見つけ、そこで噛めるよう矯正してゆく。
多くの矯正治療を行っている先生が、実際はこのようなステップで正しい噛みあわせの位置を作る治療の必要性を理解しています。
私は、顎だけでない顎周囲の筋肉、そして周りの頭や首の骨格の歪みを触診しているうちに、顎だけに注目して正しい噛み合わせの見つけようとすること自体が大きな間違いであることに気がつきました。実は「生理的に正しい噛みあわせの位置は体と連動する」ことが重要だったのです。
ここから私は、生理的な噛み合わせの位置を見つける方法をみつけだし、その方法で顎関節症の患者さんの噛み合わせの位置を治療をしてきました。その結果、ほとんど全ての症例で再現性のある良好な経過を得ることができたのです。
矯正治療による下顎の位置の修正で症状の平均で80~90%の良好な経過が得られます。
この理論については歯科医向けに講習会でお話しております。
4、歯とかみ合わせだけでなく、自分自身の体質を理解し、生活習慣の改善やからだの歪みを取り除く。
これは、顎関節症の治療の総仕上げともいえます。ここまで協力が得られれば、更なる体調の改善も期待できますし、治療後の経過も安定するのです。
これらの4つの方法のなかで、3、の「正しい噛み合わせを見つける」ことが最も重要な技術でありながら、難しく、われわれが長い間模索した技術でした。なぜなら正しい位置を見つけるのに4の問題もクリアーしながら正しい顎の位置に近づけなければならなかったからです。
歯科医は今日まで100年以上の長きにわたって、最適な噛みあわせの位置をどう決めるべきかを議論をし続けてきました。
シークエンシャル咬合ナソロジーなどの正しい噛みあわせの位置を決めるる理論はあまりに有名ですが、いずれも良好な経過の再現性が得られなかったため、正しい噛み合わせの位置を完全には定義できず、今だにどちらの理論も正しい噛み合わせの位置に関する定義があいまいなままなのです。
実はこれらの噛みあわせの理論は、異常を起こしている患者さんの噛み合わせの位置を異常があるままどの位置に収めるべきかを考えていたのです。
顎関節症の原因は顎の位置だけでなく、筋肉の異常やそれに伴うからだのバランスの崩れが原因です。それらを改善しながら正しい噛み合わせの位置が見つけなければ、いきなり正しい位置に行くわけがないのです。その結果、どんなに議論しても、正しい位置が見つけられなかったともいえるのです。

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