身体の不調に一生付き合いますか?

  身体の不調に一生付き合いますか?

お役立ちコラムCOLUMN

2016.04.07

身体の不調に一生付き合いますか?

私自身、やや敏感な体質であった経験から、体調がいまひとつと考えたことは一度や二度ではありませんでした。

中学校のときに歯の治療を受けたときに便秘になって以来大学生まで治療は受けたことがありませんでした。

しかし、大学で歯の治療を受けたことがきっかけで体調不良を歯の治療は実は関係があるのではないかと考えるようになりました。

大学を卒業すると、大学病院に顎関節症で困っている患者さんが実は沢山いることに気がつきました。一部は少し精神的な問題ではないか?と思う方もいらっしゃいましたが、逆に、本人が認識していないのに、かみ合わせを治療することで格段に良くなってゆく患者さんもいることにも気がつきました。

当時治療をさせてもらった患者さんがとても感謝してくれるので一種のやりがいも感じましたが、どうしてこんなに感謝してくれるのか?と不思議に思ったものです。

大学で5年間、治療技術を勉強した後、開業して5年ほどたった40歳のとき、歯科治療という仕事がきつかったせいか、左首の筋肉が固まって動かなくなったり、左足の筋肉が肉離れを起こしたりして、このまま仕事が続けられるか窮地に追い込まれました。

そのときから自分の矯正治療をはじめるまで4年間整体に通い体調を整えたのです。そのときに良い整体に通えたのは本当にラッキーでした。

身体も整ったし、そろそろ昔からの悩みであった、自分の歯並びを治そうと一大決心をして44歳のときに矯正治療をはじめました。(ブラケットはインダイレクト法を用いて、歯に装着し、調整はほとんど自分で行いました)

するとたちまち顎の位置は変化して、今まで噛んだこともない顎の位置に勝手に動いて行ってしまいました。そのとき初めて自分の顎の位置はこんなにもズレているのだと知り、本当にショックを受けたと同時に、もしかしたら、はじめに体調が悪くなった原因がこの噛み合わせのズレだったのではないかと思うようになりました。

私の場合、体調を壊し、整体に何年も通った結果、噛み合わせの狂いが原因であった筋肉の緊張がある程度治り、そのタイミングで矯正治療をはじめました。

すると、今までの歯並びによる噛み合わせのロックがはずれ、自分の正しい噛み合わせの位置に顎が自然に行くようになったので、正しい噛みあわせと、今までの自分の噛みあわせとのズレに相当あることに気がつくことが出来ました。やはり整体を何年も通った意味がありました。

そして、歯科医である自分ですら、正しい噛み合わせ(顎周囲の筋肉がリラックスするかみ合わせの位置)を全くわかっておらず、自分もひどい顎関節症になっていることに気がついていなかったことを理解したのです。

矯正を始めると程なく、いつも整体の先生にきちんとやるように言われていたストレッチが、自分でやるといつもとても痛むのに、ほとんど痛くなくかなりの位置まで曲がるようになりました。

このとき咬み合わせと全身の筋肉の緊張との関係を確信しました。まさしく顎と身体はつながっているということです。

そして自分のはもそうでしたが、ほとんどの患者さんの咬み合わせで奥歯が低いことによる噛み合わせの問題と、体の不具合が起きていることがわかってきたのです。

それと同時に、かみ合わせを変えることで首の骨の位置関係が変化して、体調が良くなることもわかってきたのです。このころから自分の体調の良くなり具合から、どうして大学病院で治療をした患者さんがあんなにに感謝してくれたのか徐々にわかってきました。(当時はそこまでかみ合わせをきちんと治せるわけではありませんでしたが、良い方向にかみ合わせを治していたことは事実で、おそらく患者さんの体調は相当良くなったのだと思います)

こんな経験から体調不良と歯の関係を理解でき、自分の不調も克服できたのです。それ以来首の痛みや、絶えずある激しい肩の凝りはなくなりました。(もちろん診療を長時間行えば肩凝りは出ますが)

身体の不調が合ってもなかなか噛み合わせが問題であるとは気がつきません。何しろ歯科医である自分ですら気がつかなかったのですから、素人である患者さんが気がつくのは相当難しいと思います。

でも自分の体調不良がもし噛み合わせが原因であったとしたら、ぜひとも治療で治しその不調とおさらばすることを私は自分の経験からお勧めします。

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