本当の滅菌とは?

  本当の滅菌とは?

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2011.12.18

本当の滅菌とは?

私は、17年以上前に、アメリカの本当の感染予防を知り、それ以来少しでも感染予防をきちんとしようと、心がけてきました。

現在のスタイルに完全になったのは最近ですが、今でもISOの継続的改善の精神にのっとり、常にそのレベルを向上させています。

私が患者さんに言われてうれしかったのは「先生は徹底的に感染予防をしているから信頼できる」と言われた時でした。

今では感染予防における管理記録という分野でもかなり高いレベルに達していると自信を持っています。

その中で今回はオートクレーブ(高圧蒸気滅菌)について触れようと思います。

歯の治療に使う器具はオートクレーブといった操作で、感染を防ぐために滅菌処置をしなければなりません。これは医療行為を行う上で、器具等に付着した菌やウイルスが、治療にとって大敵だという考え方から来ました。

昔は単純に高い圧力で一定の蒸気を入れた物の中で一定の温度に保ってやると、ほとんど全ての最近、ウイルスが死滅するという事実から、この滅菌法が取り入れられるようになりました。

しかし、一方で、その装置が、機械上の特性から、筒状の物を十分に滅菌できなかったり、庫内の温度差によって、器具のおかれた場所によって滅菌に精度が違ってしまうなどの問題が出てきました。

このような観点から見ますと、日本でも歯科用のオートクレーブという器械はいろいろ売られていますが、完全な滅菌レベルを保証できる器械はほとんどありません。

その中でも信頼できる機械にRISAがあります。

RISAは、コンピュータ制御による、庫内の圧を真空にしたり加圧したりする作業を効果的に行うことによって、庫内のあらゆる場所で完全な滅菌を行う、かつ、筒状の物も確実に滅菌できるシステムになっています。それにより狂牛病の原因であるブリオンタンパクを不活性化するプログラムもあるほどです。(日本製の器械のそのレベルの仕様になっているものは歯科用では今のところ出ていません)ちなみにRISAはフランス製です。

プリオンモードは滅菌時間がやや長くかかりますが、当院では安心のため、すべての滅菌にプリオンモードを使用しています。

また初めに書きましたように、滅菌記録という概念が日本では無いようですが、ヨーロッパでは記録をきちんと取っているかが重要な証拠になります。

たとえば歯科医院で万が一、他の人のウイルスをうつされたとしても、それが歯科医院の滅菌管理が悪かったからとは、なかなか証明できません。

しかしながら本来はPL法制定以来、自分の医院が感染源ではないと実は歯科医側が証明しなければならないのです。

全てを100%証明することは難しいとしても、少なくとも滅菌の記録ぐらいは出来ていないと信頼性に欠けると思います。

そういった意味で記録は大事なのです。

ところでホームページにある様に、当医院では今まで、プリンターで、滅菌記録を印刷していましたが、昨日から、メモリーに滅菌記録を自動的にとることができる器械を導入することが出来ました。

白水貿易(歯科用の輸入機器を扱う業者)に、何度もしつこくお願いしてこのたび晴れて実現しました。白水貿易には感謝しております。

またそれとは別に、専用の滅菌レベル測定装置で、毎週と毎月、滅菌がきちんとできているかを調べており(ホームページ参照)、これがあれば、滅菌記録のデータと合わせて滅菌レベルがきちんとしていることを証明できるのです。

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