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2009年12月17日

よく行われる顎関節症治療につて(私の見解)

顎関節症には今まで次のような治療法が行われています。

1. 温熱療法、投薬療法、筋肉のストレッチ、開口訓練
2. 補綴治療(歯を削ることによって被せ物で治す方法)
3. プレート療法(口の中に入れる板で治す方法)
4. 筋肉のマッサージ
5. 金属などの修復物の除去

これらの治療法に対する私自身の見解を書かせていただきます。

1、
温熱療法は筋肉を緩ませる方法として一定の効果があると思われますが、一時的な療法で根治療法ではありません。肩こりがある人がマッサージに行って揉んでもらうと2~3日は良くなっていますが、1週間もするとまたもとの状態に戻ってしまいます。結局はこの筋肉の緊張の原因となっている歯の不具合やかみ合わせを治さなければ根本的に治らないといえます。

また投薬療法は、対症療法であり、あくまでも急性症状を取り除くために使われるものです。ほとんどの患者さんが痛み止めや筋弛緩剤、抗うつ薬などを何年も飲み続けている人がいますが、薬なしに症状が消えることはありません。

筋肉のストレッチは効果があります。これを温熱療法と合わせて用いると少しづつ硬直しにくい体になることがあります。得に温泉などは効果が高いです。筋肉が硬直する原因が歯だけでない場合は特に効果的です。

2、
の補綴治療は、確かにかみ合わせを治すという観点からすると現実的です。慎重に噛みあわせの変化を確認しながら正しい噛み合わせの位置で補綴すると非常によくなります。ただし、歯を大きく削ってしまうので、自分の歯がなくなってしまうデメリットもあります。

3、
プレート療法は、板状のプレートで噛みあわせの位置を変更することで治すものです。
高名な先生が取り入れています。プレートを入れて少しづつ調整を行ってなおしてゆくようです。しかし、プレートを一生入れていなければなりませんし、プレートによって歯が動いて噛み合わせが変わってしまったという例も聞かれますので慎重に治療を受ける必要があります。

4、
筋肉のマッサージは効果がありますが、戻ってしまうこともしばしばです。噛みあわせの位置や歯に問題があるのであれば、噛み合わせや虫歯、根の病気を治すことも重要だと思いますし、マッサージだけでは治りに限界があります。

また、わたくしが様々な先生方が行っている治療とは異なっている見解である点について説明いたします。

1. 高度な咬合診断装置(キャディアックス)などを使わない理由
2. 固いプレート式の治療器具を使わない理由
3. 金属を除去し、レジンやセラミックなどで治療を行わない理由
4. かぶせものなどを一度に決め、一度ですべてのかぶせ物を作成しない理由

1の咬合器については、今まで様々な先生が咬合器を開発したりして、かみ合わせを治療しようと試みてきました。しかし、どんなに正確に分析しようとしても、顎の位置は日々変化する可能性があるということです。

もちろん私も咬合器で患者さんの噛みあわせの位置を診断しますが、それはあくまでも診断をした時の患者さんの噛みあわせの位置であり、診断日当日に患者さんの首や顎を触診しながら緊張を取るので、その日から、筋肉の緊張は取れてゆき、噛みあわせの位置はどんどん変化してゆきます。

高度な診断機器(キャディアックス)で顎の運動を分析しても、筋肉の緊張が取れることによってその運動は翌日には全く違ったものになってしまっています。

患者さんが来院するごとに収まるべき顎の位置は日々変わってゆくのです。大切なのは顎の緊張と全身の緊張を取り除きながら、顎を緊張が取れやすい理想的な位置に近づけてゆくことなのです。

顎関節症にかかってしまった人は、よくお分かりだと思いますが、筋肉が硬直している状態が日々違っていることを知っていると思います。

また歯の当たり具合は治療に伴い日々変わってきています。つまり、測定をしたとしてもその刻々と変化しているほんの一瞬の現象をとらえたことに過ぎないからです。大切なことは何が原因でこのような現象が起こってしまったのかを診断できる能力と、どこが顎にとってストレスのない位置であるかを触診できる能力なのです。

以上の考察から私の考えでは、まずマッサージを行って顎関節症の原因である筋肉の緊張をとることからはじめ、ストレスのない顎の位置を探しながら、さらに全身のバランスを整え、最終的に理想的な顎の位置で噛めるように歯の位置を矯正したり、補綴したりするのです。

顎関節症の治療としての矯正

「顎関節症の人は矯正治療はしない」これが今までの一般的考えかたでした。

しかし、矯正治療を受けてから顎関節症になった人が実は何人もいるのです。

顎関節症と矯正治療との関係を解明しなければ、矯正治療も安心して行うことができないです。
私たちは、「なぜ顎関節症になるのか?」といった研究から、噛み合わせと全身の関係を調べ、その真相をあきらかにしてきました
噛み合わせと顎関節症の関係を理解しているからこそ、矯正治療が顎関節症の治療に有効であるといえるのです。

顎関節症の治療としての矯正治療

顎関節症の治療に、矯正を用いることは、非常に大切です。
顎の位置は歯の並び具合で決まってきます。従って歯のあたりが悪いとその歯を避けるように、かみ合わせがずれ、最も接触面積が広い位置でかみ合わせが安定します。この下顎の位置が生理的な位置でなければ顎関節症が発症してしまうのです。

一般的には矯正専門医は歯を動かすことや歯を並べることは得意なのですが、顎の位置(顎位と呼ばれる)に関して十分に理解している先生があまりいらっしゃいません。

一方かみ合わせの治療の専門家は歯を削ってかみ合わせを治すことは得意ですが、矯正治療となると専門が違うため、矯正治療で顎関節症を治すことができる先生はなかなかいません

つまりかみ合わせを治すテクニックと矯正のテクニックの両方を持ち、顎関節症を治療をできる先生がほとんどいないのが現状なのです。


これは大学教育及び卒後教育で、かみ合わせは補綴学の分野であり、歯の移動は矯正学の分野であるといった、縦割り式に教育されていることが原因です。

矯正治療による顎関節症治療のメリットとは?
1.矯正で顎の筋肉が正常に?(小顔効果?)
筋肉が正常に機能するように矯正すると、顎の辺りがすっきりしてきます。これも顎関節症を理解して行う矯正のメリットです。

もちろん普通に矯正治療を行っても、ある程度は顎のラインはすっきりしてきます。しかし、かみ合わせの位置を間違えて矯正されると、顎がジャリジャリ鳴リ出したり、肩コリや首の痛みひどくなったり、顔つきがこわばってきたりする場合もあるのです。

かみ合わせをきちんと理解した矯正医(あまりいらっしゃいませんが)に治療してもらうことが大切です。

2.歯を削る量を最小限にして顎関節症を治すことができる

顎関節症治療では、多くの歯を詰めたり、被せたりする方法が一般的です。しかし矯正を用いて治療する場合、歯を削る量は非常に少なくなります。矯正治療は、かみ合わせを作りたい位置に歯を自由に動かすことができるからです。

3.歯の位置が良くなり、舌や頬が楽になります
かぶせものによる顎関節症の治療では、歯の位置を動かすことはできません。

かぶせ物では、内側に入っている歯を外側に移動したり、前に倒れこんで前歯の叢生(ガチャガチャになっている歯列のこと)を治すことができません。

矯正治療では歯の位置だけでなく、歯列全体を広げることもできるので、お口の中を広くする治療が可能なのです。

4.体調の改善

こちらはどちらかというと偶然の産物でした。私が、様々な顎関節症の患者さまを治療してゆくうちに、ほとんどすべての患者さまで体調の改善が認められるようになったのです。

これは、本来は筋肉の緊張が起こらない位置で歯が生え、かみ合わせが決まってゆくはずはずなのに、乳歯列ができる前に、ストレスなどが原因で、顎を引いた位置でかみ合わせが出来上がってしまうことが近年多くみられるからです。

私の治療をしてきた経験では、ストレートネックになってしまった患者さまでも、ほとんど正しい反りを矯正治療などによって回復することができます。
ortho1.jpg
残念ながら矯正治療を行わないで正しい反りを回復することはかなり難しいようです(整体などである程度は治りますが、完全に治すには物理的な顎の位置を治療するしかありません)

またかみ合わせが奥に入ってしまっている患者さまで多く認められるケースは、甲状腺機能亢進症と診断されたり、ぎっくり腰がひどくて、整体に通い続けるていてもどうしても治らないなど、一見歯やかみ合わせとは何の関係もなさそうな疾患がかみ合わせが原因であることが非常に多いのです。
これらの疾患との関係も私が実際治療を行ってみて(別にその疾患を治そうとしたのではなく、歯を治そうとしただけですが)高い効果が認められ、かみ合わせが関係していると確信いたしました。

しかし、これらの治療は、歯の治療と同時に筋肉の緊張を取り除く治療を併用する必要があり、普通にただ矯正治療を行っても絶対に治ることがないことも、治療の経験から知ることができました。

つまり、ありきたりの治療テクニックで治るものではないが、筋肉の緊張を取り除く方法をわかってしまえばこれほど簡単で面白い治療はないというのが私の今の感覚です。

矯正治療によって鼻が通ってきたり(慢性鼻炎と診断される)、眼の奥の痛みが取れたり(三叉神経痛と診断される)するのは、顎と顔面の筋肉の緊張が取れることによって、頭骸骨の変形が修正されるためです。

このような頭蓋骨の変形は自律神経失調症の原因になることもあり、歯の矯正が健康の維持に非常に重要な意味を持つと考えられます。

ナイトガード、何を使い、どう作るのか?

一般的に患者さんはナイトガードをすれば顎関節症が完治すると思い込んでいます。

確かに、ナイトガードをすると、「一瞬、今まであった不調や、不快感が取れ、とても体調がよくなた気がしますし、満足される」方も多くいらっしゃいます。

しかし、顎関節症を発症するということは、「ほんとうの爆弾の爆発が秒読み段階に入った!」と考えるべきなのです。

当医院ではナイトガードはあくまでも緊急事態の処置(たとえるなら心臓マッサージのようなもの)として位置づけ、体全体の改善や、顎関節症の根本原因を治療するためには、虫歯の治療や根の治療、全顎的矯正治療そして体のバランス調整が必要となると考えております。

当院では、急性症状のひどい患者さんのみ、症状の改善のためにマウスピースの作成を提案させていただいております。

残念ながら、顎関節症は、虫歯やかみ合わせのずれのみならず、普段の生活習慣、そして昔からの精神面のトラウマ(心の傷)、昔受けた体の傷や痛みなどによって引き起こされたによる筋肉の攣れとそれに伴う骨格の歪、などさまざまな原因が深くかかわっています。

つまり、ナイトガードだけで治療が完全に終わることはないことは御理解をいただきたいと思います。本格的よくなりたいのであれば、歯の治療と体の調整を含む首の調整などがどうしても必要です。

当医院では初診診断時に噛み合わせの位置を確認し、首などの調整をすることでナイトガードが不要なほど体調改善する方がほとんどで、それを確認して治療に移られる方がほとんどです。

マウスピースを作成する際は、正しいかみ合わせの位置をいかに正確に採得するかというテクニックと、そのかみ合わせをいかにうまくナイトガードに移しこむかによって効果が決まってきます。

もともとは、マウスピースは、もともとバスケットボール選手や、アメリカンフットボールなど、スポーツ医学の分野で歯を保護したり瞬発力を上げたりすることに効果がありました。
それを治療に応用できないかと考え、歯軋りの防止や、顎関節症の治療に使われはじめましたのです。

この装置を入れることによって、顎や歯は強い噛みしめでかかる力から保護され、顎関節症特有の顎周囲の筋肉の痛みなども軽減されます。

ナイトガードナイトガードは、専用の機械でプレスして作られます。おおむね2年~3年程度使うことができます。現在はより違和感の少ない、2枚重ね(かみ合わせの部分のみ厚くなっている)のタイプに変わりました。2枚重ねのタイプは、バイオスターという機械でしか作れません。このタイプで装着感はかなり改善いたしました。

どうして顎関節症が治るの?

なぜ顎関節症が治るのかを理解するためには、体全身と噛みあわせの関係を理解することから始める必要があります。

当医院では2013年よりCTスキャンを用いて、矯正治療による患者さんの顎や首、咽頭や舌などの組織の3次元的変化を調べてまいりました。

その結果「かみ合わせによる顎の位置」「頸椎配列と頭蓋骨の形態」、「脳脊髄液の流れ」に強い影響を与えていることがわり、「噛み合わせの治療」と「顎関節症」、「不定愁訴」との関係が徐々に解明されてきたのです。

この内容について2014年東京医科歯科大学で講演させていただきました。
噛み合せが狂い顎の筋肉が緊張すると、筋肉の緊張は頭頸部のあらゆる筋肉に広がり、頸椎の配列異常や頭蓋骨の変形まで引き起こすことがわかってきたのです。

頸椎の位置異常や、頭蓋骨が変形すると、さまざまな不定愁訴の原因となります。
CT736.jpgCT112.jpg
左上は正常に近い頸椎の形態、右上はかみ合わせの問題で配列異常を起こした頸椎です。

頸椎の中心には脊柱管が通っているので、頸椎の形態がずれると脊柱管が圧迫され、脊髄液の流れが悪くなります。また部分的に脊髄を圧迫されると圧迫された神経が支配する内蔵や筋肉の神経伝達がうまくいかなくなります。(下写真参考)
CT112.jpg
脊髄液の流れが悪くなると、うつ症状や集中力の減退など、脳の症状を引き起こすことがあります。

当医院の治療は実際にお受けになった方しかわからないような独特の体の変化を感じ、脳内の流れが変わった感覚を経験をされるかたも少なくありません。

しかし、考えてみれば当然のことで、圧迫されたホースが開放されれば、水の流れが良くなるように、圧迫している骨の配列が良くなれば、脊髄液の流れが良くなり、脳に何かが流れ込んできた感じを受けると思います。

「仕事の効率が変わった」、「アイデアが浮かぶようになった」、「やる気が沸いてきた」などの声もたくさん頂いており、私自身も考えてもいなかった効果に驚かされることもしばしばです。

顎関節症は患者さんにとってはに「出口の見えないトンネルをさまようような」大変な疾患です。

顎関節症の治療法の模索は決して平坦なものではなく、思っていた結果が十分得られなかったことも何度もあったのです。

顎関節症が悪くなる原因

顎関節症になる原因は以下のものが頻度順にあります。

1. 成長期に何らかの理由で、顎が後ろ、あるいは左右で生体にとって好ましくない位置でかみ合わせが出来てしまった場合
2. 高いかぶせ物や、低いかぶせ物などを入れられたことによって、かみ合わせが変わってしまったことが原因で起きる場合(インレーの様な小さい詰めものでも起こる)
3. 誤った矯正装置や、矯正によるかみ合わせの与え方によって医原生に引き起こされた場合

なぜこれらが顎関節症の原因となるのか?

1.人間の顎は非常に特殊な構造となっており、上顎に対して非常に自由に下顎は位置できるようになっています。下顎が自由に動くということは単に重心が変わるのみならず、筋肉のバランスが変わってしまうので、さまざまな不定愁訴を伴う顎関節症が発症するのです。家族性に同じような顎関節症が起こるのも、骨格の構造や、癖、筋肉のバランス、顎の使い方などが似てくるからです。

2.高い被せ物や、低い被せものを仮に入れられても、ほとんどの人はずっと高いとか低いとは感じることはありません。1日から1週間程度で高さに慣れ、何も感じなくなります。 しかし、これは慣れたのではなく、顎の筋肉にある筋紡錘というセンサーが働き脳に"高いぞ"という感覚を伝え、それを受けて脳がかみ合わせの位置を調整するよう筋肉に命令を出しているのです。咀嚼筋(かむ際に使用する4つの筋肉・・咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋)の中で、かみ合わせの位置を調整するために特定の筋束が収縮してしまうので、筋肉の中で不適切な緊張が起きる部分ができてしまいます。
このように緊張した筋肉は常に過剰なストレス状態を強いられることになります。これが日常生活の無意識の噛みしめを生んでしまいます。噛みしめや緊張を繰り返すうちに、かみ合わせを調整するために緊張していた筋肉の一部だけでなく、咀嚼筋すべてが緊張するようになってしまいます。
これが続くと、筋肉は常に疲労した状態となり、少し硬いものを食べたり、しゃべり続けたり、歌ったりするだけで、顎の筋肉がこむら返しを起こしたような状態になるのです。
"朝起きてみると、口が開かない"というのは患者さまからよく聞く話です。これは、夜の間中噛みしめをしているので、寝ている間ずっと、口の筋肉を緊張状態にしているからです。このような人はどんなに寝ても朝疲れが取れていませんから、日常生活の効率は著しく悪くなるのです。

gaku09.jpg

この患者さまは、上の奥歯がわずか数十ミクロン低かっただけで、ひどい顎関節症になってしまった患者さまです。
このようなことが起こる原因は、主にいっぺんに両側の奥歯の治療を行ったり、ブリッジを作成する際に適切な高さの仮歯を入れなかったりすることによって発症します。
口の中を見ても、また通常の(100ミクロン程度の厚み)の咬合紙を使っても低いかどうかはわかりにくいものです。正確に高さを調べるには通常のものよりも薄い8ミクロン程度の厚みの咬合紙が必要となります。
実際は薄い咬合紙を使ってみても、しっかり噛んでいることが多く、なぜ患者さまの症状が悪くなったのかわからないことがしばしばです。これは低い仮歯や両方削って治療したことによって、かみ合わせの奥歯の高さが低くなり、あごの筋肉がそれに適応してしまい、顎自体が回転してしまったからにほかなりません。
このような場合かみ合わせの高さをあげなければなりませんが、低くなった一番奥の歯の身を高くしなければ治りません。(通常の咬合挙上とはまったく違います)これがつぼです。これを理解しないで顎関節症を治療しようとするから治らないのです。


3.歯並びが悪かったり、かみ合わせが悪かったりする場合は2と同じ理由で、顎関節症になる場合があります。ただしこの場合は人工的にかみ合わせを狂わされたのとは少し様相が変わり、次の三つの場合が顎関節症の原因となります。一つ目は、ただ単純にかみ合わせの位置がずれている場合(上の歯と下の歯で噛み合う位置と顎の関節がしっかりおさまる位置がずれている場合)で、このケースが最も多くの顎関節症の患者さまで見られます。かみ合わせがずれているので、顎の位置を自分で調整して、咬めるようにしているのです。
一つ目の例
gaku10.jpg gaku11.jpg これだけかみ合わせがヅレていると、顎の筋肉のみならず、首、肩、そして背骨全体にまで影響が及び、当然体調も悪くなります。(顎にとって正しいかみ合わせでは矢印部分しか噛み合わない)
普段のかみ合わせの位置 顎の関節が正しく収まった
位置のかみ合わせの位置

二つ目は、咀嚼するために顎を動かすときの歯の当たりかたが悪い場合です。食事をする際、顎はまっすぐ下にあけられているのではなく歯を横にずらしつつ咀嚼しています。正しいかみ合わせの人では、横に動かすときに犬歯だけがあたるようになっています。しかし犬歯以外の歯や、咀嚼していない側の歯が咀嚼中に当たると、顎二腹筋(顎の下あたりにある筋肉)などに緊張を引き起こすことが知られています。このようなかみ合わせが原因で顎関節症になる患者さまの代表に叢生(歯並びがガタガタ)があります。
gaku12.jpg 歯並びに叢生があると、正常な咀嚼運動ができませんから、食事も実は十分に咬めていないことになります。(矢印部分でかみ合わせが引っかかっている)

三つ目は、犬歯が当たる角度(横に顎を動かすときの歯のあたる角度)がきつすぎて顎の筋肉に過剰な緊張が現れてしまう場合です。過蓋咬合(下の歯が見えなくなるぐらい上の歯がかぶってくる状態)の患者さまがこのような問題を持っていることが多いです。「口が開きにくい」、「開けようとすると顎の関節が引っかかる」、「首や肩が異常なほど凝る」などを訴えることがあります。
gaku13.jpg 過蓋咬合の例です。歯並びが一見余り問題がないように見えますが、激しい顎関節症の症状に悩まされていた患者さまです。(矢印部分の犬歯の角度に注目)

顎関節症は自分の体の状態に対して敏感な人がかかりやすい傾向にあります。しかし、不調を感じないからといっても、かみ合わせに問題があれば、正常というわけではありません。自分の状態を認識していないだけであって、決して健康な状態というわけではありません。肩こりを知らなかった人に肩をマッサージしてやると自分にも肩こりがあると気づくようになります。体の不調に対して無頓着であるために、わからないのですから、決して良いことではありません。(当院で治療をすると自分も顎関節症であったことに気づく人がたくさんいらっしゃいます。)体調不良をすぐ訴えている人が意外に長生きで、いつも元気にしていた人が急に「コロッ」と死んでしまうことは自分たちの周りでもよくあることです。常に自分の体の声を聞くことができる人が長生きできるのです。

顎関節症の原因は、かみ合わせでは上記のようにさまざまですが、もっとも症状をひどくしてしまう原因は実は現代人のストレスにあるのです。
人間は社会的動物である以上、さまざまなストレスにさらされています。そのストレスを発散するひとつの方法として、歯軋りがあるといわれています(実際研究でも証明されています)。したがって現代人のように高いストレスに常にさらされている場合、歯軋りはいっそうひどくなり、歯にひびが入ったり、それが元で虫歯になりやすくなったり、かみ合わせの力で歯周炎になりやすくなったりと、さまざまな問題が生じているのです。
かみ合わせが悪いという条件はさらにひどい噛みしめを促し、また歯軋りの力は、普段自分でおもいきりかみ締めるときに出る力よりもはるかに大きいことが知られています。
虫歯は克服されても、文明病としての顎関節症と、顎関節症がもたらす虫歯などは正しいかみ合わせの治療と正しく作られたナイトガードが普及するまでは減ることはないでしょう。

治りやすい人?そうでない人?

顎関節症では、「かみ合わせの治療をしても顎関節症は治らない!」こういった意見はおおいと思います。

これは、「顎関節症になりやすい人って?」
のところでも書いてありますが、特定の体質のかたや、歯の治療やかみ合わせの歪み方によっては効果が出るのですが、すべての患者さんに効果が出るわけではないからです。

実は顎関節症と精神疾患との境界はわかりにくく、「精神疾患ではないか?」と考えられていた患者さんが実は「顎関節症」であったり、逆に「精神的な問題が原因」の場合は正しい噛み合わせの治療をしても十分な結果を得られないのです。

私どもでは長年の経験から、お電話の相談や、初診診断で、治りやすい方か治りにくい方なのかの判断をさせていただいております。治りにくいと判断させていただいた方の場合は、トラブルを避けるため、出来るだけ治療を見送らせていただいております。
治りやすい人?、治りにくい人?

治りやすい人
1、筋肉の緊張はひどいが、マッサージ等ですぐに反応する人。
2、顎関節症が始まった原因を突き止めることが出来る人(通常は歯の治療や過大なストレスが引き金です)
3、自分の生活習慣や体質(敏感体質)も原因であることを理解し、改善しようとする努力が出来る人。
4、治療をするにしたがってさまざまな反応(好転反応を含む)が起こることを理解できる。

治りにくい人

1、筋肉に緊張感がない、長期間薬を服用し、体の感覚が麻痺してしまっている人。(治るのに時間かかる)
2、自分の考えに固執し、人の意見を理性的に聞こうとしない、思い込みが激しい人。
3、インターネットなどの聞きかじりの知識で専門家に意見する。十分な理論的背景が無い考えに固執する。
4、自分の体質や治療によっておきた自分の体の反応(好転反応を含む)を理解しようとしない人。
5、インプラントや審美治療など見た目に固執しすぎる人

自分がどのタイプに当てはまるかで治療を受けて改善するかもわかります。

私の思う理想の歯科医療人

わたしが思う理想の歯科医療人

1. プロとして費用ではなく、内容で、絶対譲れない治療がある。
(患者さんは歯科に関しては所詮素人、プロの目から費用ではなく、内容が患者のためになると考えた治療のみを行うこと)

2.患者さんの希望する正しくない治療を敢えてしない勇気を持つ。
(患者が求めるものが、医学的に正しいことは少ない、正しくない治療を敢えてしないことも勇気である。・・必ずしも適切でない審美治療、適応症でないマウスピース矯正など)

3. 歯科治療をその場しのぎでない長期の投資と考えた実りある治療を行う。
(その場の痛みを取ればよいのではない。また歯と健康を害する悪習慣を取り除かせるのも歯科医の仕事である)

歯科医治療を20年以上行ってきて、今はっきりわかることは、「歯科医は医師と変わらない責任があり、医師同等もしくは、より精密な治療技術が必要とされる」ということです。

当医院で治癒した症例

当院では次のような患者さまがセカンドオピニオンとして当医院を訪れ治ってゆかれました。
その一例です。

1. 矯正治療を受けてから、首や肩の凝りや痛みが抜けないと感じていたが、治療にかみ合わせが考慮されていないことで症状が出たことを理解し、再矯正で完治した例

2. 虫歯は治らないと信じていたが、実は虫歯がとりきれていなかったことが原因であったと理解し、完治した例

3. 根管治療は治らないものと信じていたが、ラバーダムをかけ、顕微鏡を使えばほとんどの症例で治ることが分かった。

その他にはシビアな例では

1. 顎関節症で口が開かず、自律神経失調症と診断され、抗うつ薬や筋弛緩剤を処方されたが治らず、歯医者に来ることで原因が歯であることがわかり当医院に来院し治った例(大学病院では中には治療可能な患者さんもいるにもかかわらず、治療が難しいとすぐに筋弛緩薬や三叉神経痛の薬、抗うつ薬などを処方する傾向がある。)

2. 何度虫歯の治療をしても治ったことがなく、悩んでいた。治療をしてみるとほとんどの歯に虫歯の取り残しがあり、治療を受けて、歯医者通いに終止符を打った例

3. マウスピース矯正を5年間も行い続け、かみ合わせが改善しないため転院し当医院で1年で完治したの患者さま(マウスピース矯正は矯正の知識があまりなくても患者も歯科医も手軽に取り掛かれる治療法であるが、確実性に疑問符のつく治療法である)

4. 虫歯になっていることを理由に、前歯すべてをかぶせると言われて被せたが、それで、かみ合わせの位置を大幅に変更されてしまい、嘔吐反射や体調不良がひどくなってしまった例。
顎の位置を治すことで、ほぼ症状が改善した(審美を理由に特に前歯の向き、高さを変えてしまうと、かみ合わせが大幅に変化してしまい、体調がおかしくなることが多い、芸能人なので多くみられる、人によっては自律神経失調症、突発性難聴などの原因となる、難聴はストレスと複合して起こり、長引くと治りにくい)


これらの一見何の関係もなさそうで、実は非常に重要な疾患の原因を取り除く、顎関節症治療を含む治療を行うには、多くの患者さまからの経験と、それを解決するための長年のノウハウの蓄積が必要です。

私どもはすでに10 年以上の長きにわたり患者さまとともに治療を行ってきました。今考えると、「もっと楽に治療ができたのに」、とか「当時の技術では無理だったが今なら治療可能だ」といった症例も数多くあるのも事実です。

患者さまと共に歩むことによって数多くの治療法を考え出すことができたともいえます。 一番残念に思うのははじめからにそんな治療受けなければよかったのに、といった、安易な治療で後悔している患者さまが多いことです。

私は、「歯の治療は骨董と一緒で、ある程度失敗しないとわからない、それほど日本の歯科界は荒れている」と言うと、患者さんは「骨董なら失敗しても捨てればよいが、歯はそういうわけにはいかない、一生自分の口の中にある」、確かにそのとおりです。

最新の治療あれこれ

インプラントについて(2009/5/25)

インプラントを標榜している歯科医の先生がたくさんいらっしゃいます。ところでインプラントはいったいどういったものでしょうか?インプラントは人工の歯の根です。自分のものではありません。歯を失った際に代用で人工的なものを入れるのです。歯科を標榜しながら、「インプラントやってます」と得意げに掲げている先生は、まるで心臓外科の先生でありながら、「人工心臓あります」と標榜しているようなものです。
私が心臓外科の先生なら、恥ずかしくてそんなことはできません。聞かれれば「そういう(人工心臓の移植)方法もありますが、自分の心臓をできるだけ生かすよう手術を成功させます」というでしょう(歯でも「インプラントという方法もありますが、できるだけ歯を残すよう努力します」と言いますし、インプラントやっていますと標榜する必要がないでしょう)。つまり堂々とインプラントを標榜しているような先生には、歯を先生の技術や努力で残そうとする意志があるのか疑わしいといえるのではないでしょうか?
いくらテクノロジーの変化でインプラントが良いものになっても所詮は自分の歯とは比べようもありません。根管治療が難しいとすぐインプラントを勧める様な先生が、たとえインプラント手術を成功させても、歯を残すという要素を十分に考えて治療するとは考えられません。
自分の足が感染して腐ってしまって、切断しなければいけないかどうかの瀬戸際に、「義足あります」と標榜する医者に行くでしょうか?
インプラントを使わなくても噛める入れ歯を作ることは可能ですし、自分で歯を失った以上、入れ歯に慣れる努力をするのは当たり前のことでしょう。
私自身インプラントはやったことがありませんし、今後もやる予定はありません。たとえやることがあったとしても、「インプラントやってます」とは堂々と書くことはないでしょう。自分が患者さまの歯を少しでも長く残そうとする意志が残っているのであればそのようなことは恥ずかしくてできないでしょう。

最近の歯科の誤った傾向とは(2009/1/12)

最近の歯科で私が最も危惧するのは、審美とインプラントを誇大広告しすぎるということです。私の医院で治療を受けられるほとんどの人が、先生のエゴとしか思えない審美治療によってかみ合わせを狂わされ、健康状態を害された患者さまです。
患者さまが審美性を求めることは時代の流れとして致し方ないと思いますし、できるだけ見た目をきれいに治療してあげたいと先生が思うのも当然でしょう。しかしその治療がもとで健康を害したのでは本末転倒ではないでしょうか?
私が奥歯に白い材料をできるだけ使いたくない理由に次の3つの理由があります。

1、セラミックは審美性が良い反面、製作時に高い精度が出にくい、特に大臼歯や、小臼歯などに用いるさい、高さの精度が出ないことは致命的。
また高さの調整をしようとしても咬合紙(高さが高い部分に赤い色がつくかみ合わせを調整する紙)を使っても高い部分に印がきちんと付かないため、間違った部分を調整してしまうことがあり、高さの調整が金属の詰めものと比べてうまくいかない。

2、金属材料と比べて固い為、表面にファセット(強く当たることによって表面にできるくぼみや傷)ができにくいので、調整が必要な場合でもどこを削ってよいかわからない。

3、レジン材料を大臼歯に使用すると、金属と比較して簡単に擦り減ってしまうために、かみ合わせが変化してしまい、顎関節やその他(耳、頭痛など)の問題を引き起こす原因となる。

といった具合です。
患者さまが何も要求していないのに、「白して見た目を良くしましょう」と、先生にセールスされた場合は注意が必要です。患者さまの健康を考えた場合白い歯はお勧めるとは思えないからです。
現在でもアメリカのほとんどの先生は奥歯に審美材料を使用することには消極的なのもうなずける気がします。また金属の危険性を唱える人が多いのも非常に疑問です。今まで金属を入れられて大きな問題を引き起こした前例は非常に少ないし、またアレルギーがあるとしてもまれで、そのような人も実は金属が入ることより、体自体に問題があることが多いのです。(アトピーなどは大部分が不健康な食生活や、薬漬けの生活などで、肝機能が衰えている人がなっている傾向があります)


インプラントは最新の治療か?それとも?

インプラントがまるで最新の治療のように宣伝する先生がいます。確かに最新であることはあるのですが。
しかし私は安易にインプラントを始めるのは躊躇します。

たとえば自分の腕に骨と癒着する金属を植え付け、上から20キロから40キロ近い力を毎日500回近くかけるとしたら、その腕はどうなるでしょうか?

常識で考えれば骨に変形が起こり、筋肉に異常なストレスがかかり、腕は硬直化し、それが全身にいきわたるでしょう。そしてその人の体調は一体どうなるでしょう?

人間の体は鉄でできたものではありません。非常に精緻に作られており、それをサイボーグのように付けて足してといったように治せるものなのか疑問に思います。骨は金属ではありません、力を加えればたわみます。体はそのたわみをうまく利用して恒常性を維持しているのです。誰も鉄下駄をはいて歩く人はいません。

しかしインプラントも、入れ歯になれることができない、とか、思いっきり固いものを食べたいなどの人にとっては素晴らしいものかもしれません。しかしその裏に人間の体の構造を全く無視した治療であることを認識してから受けるべきでしょう。

顎関節症治療の恐怖

本当にあった歯の恐ろしい話、1

私はかみ合わせについてかなり昔から取り組んでいました。そのせいかいろいろな難症例が各地から来ていました。今でも何人かの印象に残った患者さまのこと思い出します。

一番恐ろしかったのはインプラントの治療を受けて廃人同然になってしまった女性の患者さまのことです。

この女性は歯の治療を受けてから体調が悪いので見てくれないかと、ご主人と一緒に来院されました。しかしもう自分でまともに立てる状態ではありませんでした。来るとすぐにご主人が問診票を書いてくれましたが、肩を貸さないと診療室にも入れないほどでした。

口の中は今でも写真が残っていますが、めちゃくちゃな治療をされていました。インプラントの芯は入っているが、かぶせ物は仮歯の状態でぐらぐらしていました。
歩けなくなったのは、自律神経失調症がひどすぎて、精神安定剤と筋弛緩薬などを飲まされているからだそうでした。

第一の選択は直ちにインプラントを抜き、入れ歯にすることでしたが、そんなに体調が悪い人のインプラント除去など怖くてとてもできません。大学病院を紹介しましたが、今頃どうなっていることやら・・。

かみ合わせで悩んだことのない人は「顎関節症なんて何?」と思っているかもしれませんが、ほんのわずか歯をいじられたことによって、まったく何ともなかった人でも、体全身がダメになってしまうのです。

無気力、疲労感、消化不良、など挙げればきりがないほどたくさんの問題を引き起こします。しかも、私の治療の経験だと、ここだと思う歯のかみ合わせを依然そうだったであろう高さに直すと、ぴたりと治ったりします。

奥歯にレジンをつめる先生がいます。これはもうほとんど破壊に近い治療だと私は思います。体にどれだけ影響が出ているか全く関心がないからできるのです。恐ろしい限りです。

実際奥歯にレジンを詰められた人はたいてい顎関節症になっています。本人がそれを顎関節症だとわかっていないだけです。

しかし今の日本の歯科医の治療レベルでは、そんなことまじめにかみ合わせに取り組んで考えながら治療している先生は本当にわずかしかいないと思います。歯科の質問ページを見るをたくさんの顎関節症の人が歯の治療後に発症し、相談を寄せているからです。

顎関節症の患者さまの潜在的数

歯の治療の中で、顎関節症で悩んでいる人は非常に多いと思います。しかも自分が顎関節症と気がつかずにいる、潜在的な患者さまを含めるととてつもない数の患者さまが顎関節症で悩んでいることでしょう。

顎関節症の治療は非常に奥が深く、全身との関係を考えずに歯だけを見て治療を行うことは無謀ともいえます。しかし多くの先生が悩み治療法を工夫して顎関節症を治そうとしています。しかしながら私が多くの症例を見てきた感想からすると顎関節症は多くが医原性(医療行為によって引き起こされたもの)であると考えられます。

私が多く見てきた例では、審美治療と称して前歯にかぶせものを何本もいっぺんに入れてしまった場合などに引き起こされることが多い気傾向にあります。前歯をいっぺんにたくさん入れられてしまうことによって顎の運動が急に変えられてしまうからです。

しかし、このような問題を抱えた患者さまか多く来院しているにもかかわらず。かみ合わせに対するきちんとした解明して治療を行おうとする姿勢がない大学教育そのものにも大きな問題があるのではないかと思います。(実際は大学はあくまでも学問を行うところであり、開業医は実際に患者さまを治す場であるという目的の違いがあるかもしれませんが)

残念ながら学問としての顎関節症に関してきちんと取り組んでいる大学はほとんどないと思えます。多くの場合大学病院に顎関節症で紹介されると、低周波の電気をかけられたり、薬物を投与されたり、あるいはハリ治療をされたり、しまいにはカウンセリングをされたりと、まともに歯の治療をしてくれるところはほとんどないと言えます。もちろんだからと言って歯の治療だけで完全に治ると断言しているわけではありません。

顎関節症が、金属を取り除くことで治ると言う人もいらっしゃいますが、それはあくまでも原因の一つでしかありません。金属アレルギーの人や本当に過敏症になっている人にとっては、金属材料もレジンのような樹脂材料も、所詮は異物でしかありません。

ですから確かに取り除くことは治療の一助になることはあります。しかし金属アレルギーではなくかみ合わせそのもにに問題がある場合はそれだけでは治りません。

残念ながら歯の治療には今のところ、異物(人工物)を入れざるを得ないのです。それが現在の歯科治療の実態です。もちろんセラミックのような材料は生体親和性が良く、アレルギーがある人でも比較的受け入れやすいのですが、それでも歯と接着する際にレジンという樹脂(異物)を使用しなければならないので、異物を全く入れないで治療が済むということはありません。

ですから異物を取り除くということは、顎関節症の原因の一つを取り除くことにすぎません。

実際には、虫歯や、根の病気などが原因で顎関節症を起こしていることもありますし、かみ合わせ自体が問題の場合もあります。これらの原因をすべて完全に解決しなければ治療はうまくいきません。

顎関節症を治すからと言って金属を片っぱしから取って白い材料にした挙句、全く顎の違和感や、肩のこり、首の痛みが消えない患者さまを多く知っています。本当にかわいそうです。

顎関節症の治療は、歯に関する治療のすべての集大成のもとに成り立つ治療です。

また、かみ合わせに関係する筋肉、そして最終的には体全体にわたる筋肉のバランスに対する知識が必要です。整体の先生のなかに顎関節症を治療のひとつにあげているのもわかる気がします。体のバランスがかみ合わせを大きな関係があるからです。しかもそのバランズが崩れることによって体のバランス(恒常性の維持)が崩れ、アレルギーなどを引き起こしやすい体になってしまうのです。

金属を取り除くことも必要ですが、恒常性を保てるように体を治すことも重要ではないかと思います。この場合、薬で治すことは難しいでしょう。

健康管理の問題も非常に重要です。顎関節症が治りにくい人の多くは食生活や日常生活にも問題があります。

動物性蛋白質を摂取しすぎの人は、筋肉の緊張が起こりやすく、顎関節症になりやすいです。これらの人は多くが、毎食大量の肉や、チーズ、卵、牛乳などの動物性蛋白質を大量に摂取しています。

これと同時に成人でありながら毎日2500キロカロリーを超えるような高カロリーの食事を毎日しています。

これではアレルギーを引き起こしやすいのは当然といえますが、本人はそのことにほとんど気付いていません。これらの改善も重要な治療の要素といえます。

本音の日本の歯科事情

医院の何にこだわるか?

歯科医院を開業してから9年経ちましたが、開業した後内装工事を2回もしました。その時理想的な歯科医院は一体どんなものだろうとずいぶん悩んだものです。

私の医院は保険診療はほとんどやらなかったので、自由診療を多く手掛ける医院を見てみましたが、アールデコ調の家具をしつらえたり、ユニット周りにガラスを使って贅沢さを出したりさまざまでした。

しかし、そのようなほとんどの医院は見かけ倒しで、治療内容が乏しいことに気づき、自分はそうしない道を選びました。

そもそも、診療室に使う家具には機能性は必要でも、見た目のデザインは百害あって一利なしです。そういうことにこだわる先生に限って治療にはこだわりません。

スタッフがどのように動くのかとか、患者さまの導線、先生の導線、感染予防のための導線を考えると、どうしてもデザインなど関係なくなってきます。

特に最近はやりのスピットン(口をゆすぐところ)がガラスになっているユニットなど、感染の温床で治療機器をあのようなデザインにするメーカーの思考回路を疑います。

私の医院を改装する際も、空気の流れまで計算に入れました。患者さまの歯を削るときに出る切削片細かいものが空気中に浮遊しますし、他の医院で入れられた、いかにも健康に悪そうな薬剤も空気中に飛んでゆきます。

そのような空気をすぐに換気し、しかも院長室やスタッフルーム、待合室には入り込まないような空調の工夫もしてあります。
患者さまも健康になり、スタッフも健康であることが医院には必要だと私は思うのです。

歯科医療本当の内情(2009/12/7)

インプラントは今でも日本では大流行です。もちろん日本で歯科医院が増えすぎて、どうにもならなくなったため、何でもかんでもとにかく儲けになるものは何でも手がける歯科医院が増えてきました。

しかし、実はインプラントはアメリカでは訴訟の嵐、ヨーロッパでも訴訟が多くてリスクを避ける人たちは避けるようになっており、今減少傾向にあるようです。

日本人は根が優しいのか、あまり訴訟にもなりにくいようですし、なっても勝ち目がないか、途中であきらめてしまうことが多いようで、インプラントをやる歯科医師が花盛りです。

また顎関節症の分野にも押し寄せ、ボウリングの玉のようなものを受付に置き、「顎がおかしいと姿勢が狂い、こんなボウリングの玉のように重い頭を支えているから、首がおかしくなってしまう」、と脅して顎の治療をしようとする先生のためのセミナーまであるようです。

しかし、私は数多くの顎関節症の患者さまを診てきましたが、そんな安易なことで治療を始めれるような簡単な治療ではありません。

実際の患者さまは本当に悩みに悩んで治療を決心している人がほとんどで、相当にプレッシャーもかかるため、安易に治療に誘導することなど普通の神経をもった人間ではできません。ある程度直るという確証が得られないと治療しようとする気も起きません。

とにかく今歯科は大変ですから、セラミックからレジンまで審美的な治療を勧めたり、インプラントを勧めたり、大忙しで、患者さまを本当にきちんとじっくり治そうという意思を余裕を持って保持できる先生は少ないのかもしれません。特に莫大な設備投資をしてしまうと(CTなどを入れたりすると)お金がないと回ってゆきません。しかし実際CTスキャンなどインプラントでもしなければ必要ないのですが・・。

ひどい先生になると、インターネットや雑誌でさんざん宣伝しておきながら、「今からの予約ですと2ヶ月待ちです」と平気でいいます。食べ物ならまだしも、治療2ヶ月待ちとなると、かなり厳しいものがあります。せめて応急処置ぐらいはやってほしいものです。

おそらく先生も2ヶ月も待ちが入っていると経営的にも安心できるのではないでしょうか?

私も早くそうなりたいものですが、患者さまのことを考えるとそれはいけないことのような気がします。なぜかちょうどいいぐらいの患者さまの数なので患者さまにもあまり迷惑をかけなくてすんでいるのでほっとしています。

まあ歯科医院の場合、混んでいるのがいいのかどうかというのは必ずしもそうとは言い切れない気もします。

患者さまの立場ではどの先生が自分に最もあっているかなど探しすぎても却って難しいかもしれません。

ただ、ブームに乗っていたり、テレビに出たり、異常にたくさん本を書いたりしている先生はちょっとやめたほうがよいかもしれません。まともな先生がいたためしがなかった気がします。とりあえず、患者さまのためにならない治療を避けながら、しかも自由診療だけで、生活できるだけ、私は恵まれていて、幸せなのかもしれません。

日本の歯科の摩訶不思議

歯科医療の現場は、一般人にとって非常に摩訶不思議な現場だそうです。

たとえば、医療のような場合によっては治療の支障が来るような重要な在庫物品の管理などは、一般企業にとっては死活問題です。車を作っている会社なら、ねじ一本在庫がふそくすれば、経営に大打撃を与えられかねないからです。

しかし、私は歯科医院できちんと在庫管理をしている医院を今まで見たことがありません。今一体どの材料がどのくらいあって、どの材料が不足しそうだから注文の必要があると、完全に把握している人がいないのです。

このような弊害を起こす可能性をISOの審査員から指摘され、私どもは独自の在庫ソフトを作り、これで管理がだいぶやりやすくなりました。ホームページでこのソフトを売ってみようと思い、試しに広告してみましたが、注文はおろか、問い合わせですら2件ぐらいしかありませんでした。本当に不思議な業界で、そのような管理をまじめに考えている人はあまりいないのがとても不思議でした。

やはり歯科は、いろいろな意味でまだ一般の業界に追い付いていないとしみじみ思いました。

入れ歯について2009/11/13

私は入れ歯を作る講座に5年近く在籍していました。しかしその講座で教えてもらった方法で入れ歯は作りません。

なぜならその方法ではかめる入れ歯は作れないからです。結局はアメリカで入れ歯の作り方を習った先生に教えてもらった方法で作っています。

私が大学で見てきた治療では、入れ歯の調整に何日もかかっていました。
入れ歯を入れた当日に短くて30分、長いと1時間かけて入れ歯の歯茎側の調整をしたあと、かみ合わせの調整をやります。

そしてそれから何日かのちに調整をやってゆきます。しかし結局はある程度で我慢しなければならない入れ歯になってしまいます。
ですから患者さまは入れ歯の調整に最低4~5回はかかるものと思っています。

しかし、私が習った入れ歯の作り方は全く違います。
先週も患者さまに入れ歯を入れましたが、一発で調整なく入り、そのあといらしたのは昨日の一週間後でした、一部入れ歯があたっている場所はありましたが、それ以外は全く問題なく、かむのに支障はなかったと言っていました。

本当にかめる入れ歯は、かみ合わせの面を絶対に調整しません。私もよっぽどのことがない限りかみ合わせの面は調整しません。そうでないと今まで入れ歯を作成した工程の意味がなくなるからです。

残念ながら、日本で名人と言われる先生の入れ歯を数々見てきましたが、ほとんどの場合調整に次ぐ調整で、私のように全く無調整で入れられる先生は皆無だと思います。
それには使っている歯とかみ合わせの取り方に秘密があるからです。

矯正専門医の能力とは?2009/11/11

矯正専門医は、矯正治療一筋で勉強をされているという事実を否定はできません。

しかし、残念ながら歯を並べることはうまいと思いますが、考え方に偏りがあるのです。たとえば審美性を重んじるばかりに、ほとんどの患者さまは歯を抜いてしまいます。
また、かみ合わせの位置に関して非常に無頓着です。

矯正治療は歯の並びと、かみ合わせの位置の両方を治さなければなりません。
一口にかみ合わせの位置といっても、そう簡単に決められるものではありません。なぜならかみ合わせの位置は全身の状態を反映しているからです。

背骨が正常でない曲がり方をしていたり、首が歪んでいる人は、当然それを反映したかみ合わせになってしまいます。ですから歪んだ状態でありながら、それで調和のとれたかみ合わせで治療を終わらせるのか、それともそれらのゆがみまで取り除いて、かみ合わせを合わせるかで、目標となるかみ合わせは変わってくるのです。

またかみ合わせが悪いことによって、背中が歪んでしまうこともありますし、首は特にかみ合わせの影響を強く受けるのです。

ですから、かみ合わせと体とは大きな関係を持っているのです。
そう考えると、かみ合わせの位置をきちんと考えないで矯正治療をするということは非常に危険なことだとわかると思います。

矯正専門医の中にもかみ合わせのことを考えている先生もいるかもしれませんが、ここまで考えている先生は少ない気がします。実際私が見てきた専門医で治療を受けた患者さまもかみ合わせがあっていない患者さまはたくさんいらっしゃいました。

かといって、一般歯科で矯正を行っている先生がきちんと考えてやっているかといえばそうとも言えないのが難しいところです。

私が、かみ合わせについて深く考えるようになったのはやはり、自分の出身が高齢者歯科(総義歯を主に作る教室)であったことが大きいと思います。
総入れ歯と、矯正治療は一見何の関係もないように思われますが、実際はとても大きな関係があります。

そもそも入れ歯は、かみ合わせが全くない患者さまに入れるものです。ですから、かみ合わせをきちんと合わせる技術がないと成立しません。入れ歯が合わない理由は実はかみ合わせが合っていないことがほとんどの原因だからです。

一方矯正治療も、かみ合わせが今までとは全く変わってしまう可能性があります。実際に矯正治療を受けた人ならわかると思いますが、かみ合わせは矯正治療初期で分からなくなってしまいます。

つまりどちらも正しいかみ合わせの位置を正確に採得できる技術が必要になるのです。
入れ歯の先生は患者さまから入れ歯が落ちてきてかめないと苦情を言われますから、かめる入れ歯を作るのにかみ合わせに関しては相当工夫しなければならない立場になります。

しかし矯正治療の先生は、よっぽどかみ合わせの位置がずれていない限り、体調不良などの問題を訴える人はいません。

なぜなら、その体調不良が歯が原因なのか本人にも判定が不可能だからです。この日記に私が書いたように、歯が原因で体調がおかしくなるのはしばしばですが、実際はそれを歯を認識することも難しいし、ましてや先生に訴えても、おかしい患者さま扱いされるだけだからで、先生自身の技術不足を認識する先生はほとんどいないと思います。

学会に所属していることは名医のしるし?

歯科医師選びで、出身大学の次に皆さんが判断材料にするのが、所属学会だったり、講習会の出席だったり、あるいは認定医の有無などではないでしょうか?

しかし、出身大学はある程度当てになる場合もありますが(やはり偏差値の高い大学出身の先生は頭の良い先生がいる確率も高いので、治療のときものを考えて行う先生の確率が高いという意味で、決して必ず腕が良い先生にであるというわけではないのです)、また多くの学会に所属していることや、講習会の多く出ていることも、技術があることとは、患者さまが思っているほど関係はありません。

学会はお金さえ出せばだれでも会員になれますし、実情は歯科関係の学会のほとんどがお祭り騒ぎで、くだらないものばかりです。

私も臨床系の学会にいくつか所属していましたが、あまりのばかばかしさのため、大学院にいるときだけ所属して(教授の手前辞めることができない)院卒業後はすぐに脱会しました。一応勉強する気はある先生なのかな?といった程度に思っておいた方がよいかもしれません。

また、講習会に頻繁に出ているから技術に熱心な先生と思うのも早計です。
本当にためになる講習会は年に何回もありませんし、講習会の中身のうち本当に臨床で使えるものがわずかしかないのは講習会に行ったことがある先生にとっては当たり前のことでしょう。なかには、講習している先生の患者さまが、実は全然治っていなかったりといった、矛盾を抱えていることも意外に多いのです。

この事実は、講習会で教わったとおりに治療してゆくと治らない患者さまがたくさんいるので、まじめに治療をしている先生ほど、その事実を理解し、落胆することになるようです。

講習している先生の中にはわざと技術の肝を教えない人もいるくらいです。
ですから講習会も多く出席していれば良いというものでもありません。

一番困るのが日本の認定医制度です。受からないほど難しい試験があるわけではないので、学会に何年か所属し、症例を何例か出していれば、その治療レベルがどんなものでも、一応誰でも認定医は取れてしまいます。実際認定医を指導する指導医さえ、今は技術がない人が多く、指導医の審査をしている先生も悩んでしまっていると聞いたことがあります。

実際認定医が治療した患者さまを私がやり直すなんてことも多くあるので実際はあてにはなりません。
こんな事実知ってしまうと、ますます歯医者選びに悩んでしまうのではないでしょうか(すみません)?

何しろ私たちですら、どの歯医者に見てもらえば良いか悩むほど歯科医選びは難しいのです。

お医者さんも宣伝の時代

今、インターネットによる広告の自由化が進み、ついにお医者さんも宣伝しなければなかなか経営を成り立たせるのが難しい時代になってきているようです。歯科もこれだけ競争が激しいと、自分の医院を少しでも売り込むことが必要になってきています。

このホームページも一種の売り込みになっていることは否めません。しかし、私自身の思いは、患者さまが少しでも正しい知識を持って医者選びを行ってくれることが最も良いことだと思っています。

もちろん自分の医院に患者さまが集まってくれるのは大変ありがたいことです。しかし歯科医療は残念ながら自分で治療できる患者さまの数に限界があります。すなわち多く来てくれればよいというものでもありません。

きちんと患者さまの予定の範囲内で少なくとも週一回ぐらいは予約が取れることを前提に考えると、そう多くの患者さまを集めても治療上意味がなくなることは明白です。
それを考えると、患者さまとドクターとは一種の縁で結ばれているものと考えても良いのではないでしょうか?
アメリカでは一生に歯科医が治療できる人の数は多くても3000人と言われており、自分の治療ができる範囲は限られるというのが当然という考え方があるようです。

インターネットの発達のおかげで、情報が得やすくなり、今までは原因不明のまま治療してもらえなかった患者さまも治療ができる先生に出会える機会が昔より増えたというのは朗報でしょう。
しかし、インターネットが、メディアと同じような使われ方をし始めていることは非常に悲しむべきことと危惧しています。

お金ばかりが先行するメディアと同じような雰囲気がインターネットにも押し寄せているのがよくわかります。そしてその手口もさらに巧妙になっているので、相手に会ってみるまでは本物の先生かどうかすら、わかることもできません。

本当の名医との出会いは、実際会ってみて、そして治療による効果が表れているかを確かめてから判断するのが最も良いことなのでしょう、もちろん本人の直感も大切ですが・・。

医者選びは本当に難しい

医者選びは本当に難しい、一体どこが自分にとって良いのか、調べても簡単にわかるものではありません。

食べ物屋では、一度食べてみて、まずかったらやめればいいだけのことですが、医者はかかったら最後までかからないといけないし、どこまでが治ったのか判断も難しい。

体が敏感な人は、駄目な医者はすぐにわかるのです。なぜなら全く改善しないからです。
しかし、少し体が鈍感な人や、そんなもんだろうと考えている人は、相手が技術がない医者でもわからないでかかり続けるのです。

ここから私の医者選びの体験です。

ほんとに具合が悪くて苦しんでいる人は一体どこで診てもらえばいいの?とおもいますが、いい病院にかかれるかどうかは、その人の運次第なんてことになってしまいます。

運が良ければ何軒も行かないで、良い医者に出会えるし、運が悪ければ、同じような誤った診断を受け続け、薬ずけにされ、どうにもならなくなります。

私は運がいいのか、それとも医者の選び方が良かったのか、今まで、たいてい良い病院にかかってきました、中には医者の技術を疑い、二度と行かなくなった医院もありましたが。私が、一番初めに苦労したのは、はしかにかかったときです。このときはさすがにお尻にでっかい注射を打ってもらって回復しました。感染症は薬がよく効きます。これは薬で治るよい例ではないかと思います。

次に苦しんだのは浪人の時に、気力や根気がなくなり、「このまま模試、さらには本試験も受けられなくなるのではないか」と悩んだ時期でした。

一種の鬱です。

体がだるく何もする気がおきません、病院に行くと熱などを測られた後、「精神的重圧から来る、ストレスが原因で自分で乗り切るしかない」と言われ、薬も全く出されませんでした。

私が19ぐらいのころだったので、当時は鬱なども余りし知られていない時期だったのですが、このとき薬を出されず、30分ぐらいの診察に診療費もほとんど請求されませんでした。

今考えると、この先生は本当に良い先生だったと思います。ふつうは薬ぐらい出して保険請求するのが当たり前ですが、おそらく私のためにならないと判断して出さなかったのでしょう。
そもそも薬で治るのは急性の疾患だけで、たとえば、感染症、急激な血圧低下、急性アレルギーショックなど、ほっておけばすぐ死んでしまうものです。それ以外の病気に薬を使っても根本を治すことはできないので意味がない気がします。

このあと、一番困ったのが、大学6年生の時、急におなかの調子が悪くなり、下痢と、腹痛、そして、背中にアトピー用の症状が出てきたときです。
このときは、その症状が出る前に少し飲みすぎていたので、飲酒のせいと、年齢のせいだとばっかり思っていました。

お酒を飲むと、翌日下痢をしたり、背中に、発疹が出たりするので、お酒を飲むことはそれ以来ほとんどなくなりました。(付き合い程度)
このときに、2件ほどの医院に通いましたが、いずれも胃薬と、背中に、ステロイド入りに軟膏を渡されました。

これらの薬を使ってもあまり改善しないので、そのうちに薬は使わなくなってしまいました。
また、35才を超えたことから、首がしょっちゅう痛くなりました。ある日、娘を肩車した瞬間に首が動かなくなり、知り合いの医院で注射を打って治してもらいましたが、その首の痛みも良くなることは決してありませんでした。

そのうち、季節的に鬱状態になるようになってきました。
春先と、夏の終わりが多いのです。1ヶ月近くは続くのですが、治ると全く問題なく活力も出てきます。
自分はどうしてこんな風になるのか不思議でしたし、このまま歯科医院を続けてゆくことができるのかかなり心配になりました。

そんな時、たまたま脚の肉離れを経験し、整体の医院に通うようになりました。整体で体全身のコリをとってゆくと、季節的な鬱症状はなくなってきたのですが、首の痛みだけがどうしても取れません。

結局3年近く通い、体の調子は良くなってきたのですが、どうしても首の痛みだけは消えず、このまま整体に通ってももしかして治らないかもと思うようになりました。

そんな時期に昔からやってみたかった矯正治療をそろそろ始めようと思うようになりました。少しうつ状態になるのも脱し、活力がわいてきたのと、白須賀先生に出会ってから、白須賀法を使えば、自分のような難しい成人矯正でもある程度うまくいきそうな気がしたからです。

ブラケットをつけて3ヶ月後、突然顎が前に出てきました、つまりかみ合わせの位置が全く変わってしまったのです。
自分で鏡を見て愕然としました。顎が右前に飛び出して、志村けんの「アイーン」をやっているようなかみ合わせになってしまったのです。

正直言ってこのときは相当焦りました。

それから気づくようになったのですが、かみ合わせのヅレは数ミクロンといったようなレベルでないことがほとんどなのです。

私が今までかなりたくさんの患者さまを見てきましたが、おおむね6ミリから7ミリ、ひどい場合は10ミリ以上もずれています。もちろんかみ合わせの調整をすればある程度良くなる場合もありますが、ほとんどは矯正でもしない限り治すことができません。

いや、矯正治療でも相当難しいでしょう。

私自身矯正治療を自分でやってもいて思ったのですが、首の痛みや、腹痛、背中のアトピー性の湿疹、これらすべてが、かみ合わせのずれが原因でした。

なぜならかみ合わせが治ることによって、どんどんそれらの症状が改善してきたからです。
このような経験からふと、自分が大学6年生の時に歯の治療を3つ上の先輩にやってもらったことを思い出しました。

当時の3つ上の先輩ですから、一生懸命やっても所詮技術は知れたもので、違和感が残ったままかぶせ物を入れられた記憶がよみがえりました。よく考えてみたら、急に下痢したり、背中に湿疹ができ始めたのも、この時期と完全に一致します。

先輩の治療が悪かったとは言いませんが、それがトリガーとなって、体調を崩したことは紛れもない事実でしょう。

自分の体で顎関節症の恐ろしさを知ってしまった私は、患者さまの歯を簡単に治療してかぶせたりすることは絶対しなくなりました。当たり前です、その苦しさをよく知っているからです。
私がこうしてホームページで啓蒙活動をしているのも、自分がひどい目にあったからですし、自分が治ったからにほかなりません。

日本でインプラントがはやるわけ(2009/10/9)

最近どの歯科医院の看板を見ても、インプラントが必ず掲げられています。なぜこんなにもインプラントがはやるのでしょう?

個人的には、入れ歯でも十分対応可能だと思いますが、インプラントにすれば、入れ歯のように、かみ合わせときちんとしていなくても、落ちたり、歯茎が痛くなったりしないので、非常にやりやすい点が挙げられます。つまり自分にかみ合わせの技術がなくても治療が可能だからです。

一時期、入れ歯に磁石を入れるというのがはやりましたが、あれもかみ合わせが合っていない入れ歯を残っている歯に磁力でくっつけることによって安定させているのです。所詮は付け焼刃です。かみ合わせが合っている入れ歯は、自然にくっついて離れなくなります。

それより、もっと楽にうまくいく方法はないかと思い付いたのがインプラントではないかと思います。
私も本当の意味でのかみ合わせの難しさを理解してきたのは最近ですが、かみ合わせが合うということは体とのバランスも同時に保つための重要なものです。

つまりインプラントを標榜しているほとんどの先生が、この最も重要な問題を探求することなく、安易にお金を稼ぐことに向かっているとしか思えません。

試しにインプラントをやっている先生に、一体どういったかみ合わせが体にとって良いのか聞いてみてください、ほとんど答えられないと思います。

それが答えられる先生ならインプラントを進んでやろうとは思わないはずです。

ですから、インプラントを打たれて廃人同様になる人がたくさんいるのです。インプラントを打っている先生は、自分こそ廃人になる患者さまが出ないことを願いながらインプラントを打っていますが、いざそのような患者さまが出てしまうと、運が悪かったといって通り過ぎようとします。しかし運が悪かったのはそのような先生を選んでしまった患者さまです。

最近では歯科でもコピーライターが書いたのではないかと思うほどよさを売り込むホームページが次々現れ、うかうかしていると、物事の本質を見抜けず簡単にだまされてしまうでしょう。
私の個人的意見では、インプラントは異物です。しかも生身の人間の骨に打ち込んでいるので、常に生体にストレスを与え続ける存在となります。つまり、寄生虫よりたちの悪い骨の中にもぐりこんだ異物といえます。

この異物に力をかけ続ければ、生体はストレスを感じ筋肉は異常に収縮し全体の骨格が歪んでゆく、それがインプラントで廃人になるメカニズムです。
銃で撃たれた弾丸が骨に刺さって皮膚の上に一部露出しています。その上から圧力をかけたら一体どうなるでしょう。たとえ消毒され、生体親和性の高い材料で、麻酔下で丁寧に打ち込んだとしてもです。

擁護する気はないのですが、確かに場合によってインプラントがかみ合わせを支えて良い結果を得る場合もあることは事実です、しかし、過大な力がかかりすぎてインプラント体上部の構造が破壊してくることがあるようです。顎の骨にそれだけの力がかかっていると思うと恐怖です。
本来は、生体に出来るだけ負担のない方法で治療するすべはないでしょうか?またうまくいかなくてもうまくいくまで努力すべきだと思います。

患者さまもそのような医院を生き残らせてしまっている、責任があると思います。
しかし、インターネットの時代になっても、いいことしか書かないので、本当の意味での正論の情報を得るのは難しいのですが・・。

週刊誌も、雑誌も、そしてポータルサイトも、私が知っている限り、編集したり、取材をしたりしている人はそのような真実をうすうす気付いています。「先生と5分も話せば、その先生がどんなことを考えて治療をしているかわかる」と言っていたこと聞いたことがあるからです。

しかし、「お金にならないので、正論を記事にはあまりできない」と言っていました。正論を言ってもだれもお金を出してくれないし、却ってメーカーから圧力をかけられることが多いからでしょう。

彼らも自分たちの生活があるから仕方ないのでしょう。
仕事としては面白いとは言えないでしょうが・・。
何が真実なのか、言葉やきれいな映像に騙されず自分の心で物事の本質を考えてみればおのずとわかると思うのですが・・。

本音の日本の歯科事情(2)(2009/10/8)

私が1980年代にアメリカで実際行われている治療を見たとき、落雷を受けたようなショックを感じたことはすでに私の生い立ちのところで書きました。

日本とアメリカの歯科医の圧倒的な違いは、先生の倫理感です。日本の先生は審美的であればよいとか、患者さまが望めばサービスに徹するといった、アメリカの先生がまったく考えもしない行動をとります。患者にとって何が本当に大切なのかを考える思いはアメリカ人の先生のほうがヅッと上だと思います。

アメリカでアマルガムが頻繁に治療に使われている理由にもそんな点が理由です。アマルガムは有害だと日本の先生で言い放つ先生がいます。しかし、実際はインプラントでかみ合わせをおかしくされた人や、矯正治療を失敗して体調がおかしくなった人や、奥歯にレジンを詰められてかみ合わせから来る顎関節症になった人と比べると、アマルガムで問題になる人は比較にならないほど少ないです

実際は、インプラントを入れられて廃人同様になった人を何人も知っています。
審美歯科治療で耳まで聞こえなくなった人も何人もいます。
しかしアマルガムでそこまでひどくなった人は聞いたことがないし、あっても金属アレルギーぐらいです。

アマルガムは水銀も入っているし、白くないし、イメージは必ずしも良いとは言えませんが、アメリカの先生はまずこの材料を使います。その理由は、患者さまにとって最も良い材料だと知っているからです。歯の削る量を最小にし、かみ合わせを安定させるからです。

ですから、アメリカでは今でも歯科医師免許の更新試験にアマルガム充填を課しています。
アマルガム充填は歯科治療の中でも最も技術を必要とします。その中に、虫歯を取り除く技術と、削った歯の形態を整える技術(アマルガムは接着力が低いので、きちんとした形を与えないとすぐに外れてしまう)

そしてかみ合わせの面の形態付与(つまり歯の解剖学的形を与えること)ができなければ治療がうまくいきません。しかもアメリカのアマルガムは(日本製のものとは全く強度や操作性が異なる)おおむね3分程度で固まってしまうので、相当手早くやらなければなしません。
この点が技術を学校できちんと教えない日本で敬遠される理由の一つかもしれません。

本音の日本の歯科事情

今まで私が今まで700人ぐらい患者さまを治療をしてみて虫歯がとり残されている確率は低くなかったと思います(虫歯をきちんと取り除いてくれる先生にかかっていれば転院する必要もないでしょう)。ほとんどの治療で、虫歯の取り残しが確認されました。
しかし先生の中には時間をかけてきちんと虫歯を取り除いている先生もいらっしゃいます。

1. 虫歯を取る際、必ずウ食検知液を使用している。
2. 拡大鏡(ルーペ)や顕微鏡を使って治療をしている。
3. 治療部位が見えやすくする努力をしている(ラバーダムの使用など)
4. 無菌的な処置の徹底(器具を滅菌する、材料の滅菌管理等)

このようなことが、虫歯を真剣にとる先生の特徴と言えます。

当医院の取組み

当医院では虫歯の治療の角度を上げるために、以下のような取り組みをしています。

1. 虫歯治療の際も必ずラバーダム防湿を行う(唾液の侵入を防ぐ)
2. 虫歯を除去した後、洗浄に強酸性水を使用して消毒を十分に行う(細菌感染を起こす確率を減らす)
3. 虫歯は取り残しがないか検知液とルーペを用いて確認を行う(虫歯が確実に取り除けているか確認する)
4. 神経に近い虫歯にはMTAを用いる(神経に対して施害性の低い材料で神経周囲を覆う)
5. 患者さまの体質に応じて、生体親和性の高い材料を用いる。(金属アレルギーや、樹脂に対する過敏症のある方には注意を要する)

いずれも歯科医院で行うのが当たり前のことのように感じますが、実際はほとんどの歯科医院で行われていないのが事実です。日本では実際にすべての症例にラバーダムを必ずかける医院は数件もありませんし、虫歯を取った後に歯をきちんと消毒する医院もあまり聞いたことがありません。また神経に近い部分を材料で覆う場合も、必ず滅菌した器具をその場で出して使用しないと、細菌を神経の近くに置くようなもので、経過が決して良くありません。
これらのことをきちんと行うことは意外に手間のかかる難しいことで、スタッフの協力が欠かせません。

感染について

日本の歯科は感染症の宝庫

日本の歯科は先進国でもまれに見るほど不潔です。
これらはみな保険制度とそれをもとにした歯科治療が原因です。

つい最近までC型肝炎訴訟が話題になっていました。日本中で250万にから350万人を超える、肝炎の患者さまがおり、またB型肝炎を含めると500万人を超えるほどの肝炎患者さまが実際いると思います。

その患者さまも歯医者さんに通っているのです。実際確率的には1/20~1/30程度の確率なので、1日に30人診療している歯科医院では一人ぐらいは来院している計算になります。今でも歯科医院で手袋の使い回しやタービン、エンジンなどを滅菌せずに使いまわしている事実は非常に危険です。知らない間に感染していた患者さまがいることも多く聞きます。

先日アメリカの歯科医院を見学してきましたが、タービン、エンジンはもちろん、機械にはすべてビニールがかけられ、治療ごとに交換されていました。アメリカでは感染予防の法的な義務があるようで、きちんと守られないと罰せられるようです。

われわれも安心して歯科にかかれるようになるには法制化が必要でしょう。(当然コストの問題も避けて通れませんが・・。)これらの現実は、日本に旅行する際は歯医者に絶対に行ってはいけないと、警告する海外の旅行誌もあるぐらいです。感染予防についてキチンとされているか患者さまが判断しやすい部分をいくつかあげましょう。

1. ユニットのタービン、エンジンが刺さったままになっていないか?・・・タービン、エンジンを滅菌するためには一度はずして、洗浄し(クワトロケアー)、それからオートクレーブにかけることが望ましい)

2. ドクターは患者さまごとに手袋を交換しているか?・・・そのためには大量のグローブを購入しておかなければならないし、ごみも大量にでる(グローブの使い回しはよくない)

3. 石膏模型の管理はきちんとされているか?・・・・・技工物を外注している場合、技工物にバクテリアやウイルスが付いてくることがある。また印象(型)を取った後は必ず良く洗浄し(これは水でもかまわない)、抗菌性のある水で練った石膏を注ぐ(5.患者さまの印象の管理参照今のところアクサTBS錠が有効)必要があります。

4. ユニットの使われる水の管理・・・ユニットには、強酸性水やICXなどの抗菌性あるいは洗浄能力を持った水を流しておくとよい。(4.ユニットの水の管理参照)ユニット内に流す水が水道水の場合、中のチューブに必ず水カビが生えてしまいます。(歯科医院によっては滅菌水を流せるシステムになっているところもある)。これらのシステムはすでにアメリカのユニットでは標準となっており、このようなシステムを付けることができない日本製のユニットはアメリカでは全く売れていない。唯一タカラのユニットのみ対応)

5. ユニットの所定の部分にビニールがかかっているか?・・今のところ感染に対する有効な方法は、ユニットにビニールなどをかけて、それを毎回廃棄することです。消毒薬で毎回拭いても良いが、手間がかかる。一方ビニールをかけるのはコストとビニールの無駄が出る。

6. 歯を削るバーや、根の治療のファイル類がきちんと毎回滅菌、消毒されているか?・・根の治療に使用するファイルは清潔なものでないと細菌を根の中に押し込むようなもので治療の経過を悪くする原因である。器具の滅菌

これらをよく理解してから歯科医院を見てみると、必ず歯科医院で行われていなければならないことのほとんどが行われないまま治療がおこなわれている場合が多々あると思います。しかしこれはキチンとした指導体制がしけない保健所の問題や、評価自体に問題のある保険点数、それに大学できちんとした教育をしていないといった点に、大きな問題があることは紛れもない事実でしょう。食品に対する安全性にあれほど敏感な日本人が、感染に無頓着なのは一種の驚きに値します。

今後歯科治療が原因で起こった感染症(B型肝炎、C型肝炎)などが社会問題化する可能性も否定できません。ちなみに保険制度は歯科における混合診療を制限する傾向にあり、感染予防費という名目で費用を患者さまからいただこうとすると、保険医の停止などの処分をされかねず、保険診療ができないことは歯科医として致命的なことから、したくても感染予防が十分できないといった一面もあり、必ずしも歯科医の側だけの責任ともいえないと思います(日本の治療費はアメリカの1/3~1/20程度で感染予防を十分に行えるレベルにない)。

もし歯科医が感染予防をきちんとするために保険をやらなくなったら、次の日から患者さまは一人も来てくれなくなり、病院は一年も経営がもたないでしょう。このような矛盾を一日も早くなくすべきだと私は思います。

小児矯正のかんどころ

子供の矯正治療は非常に重要です

歯は非常に大切な臓器です。ものをかむ以外に体全体のバランスもとる機能が顎にはあるのです。

矯正治療は、見た目のきれいさも重要ですが、それより、かみ合わせの位置が非常に重要です。最近のお子さんは小学校ですでにかみ合わせがくるっていたり、かみ合わせの面がゆがんでいたりします。
そのまま放置すると、女性では35歳ごろから、男性では40歳ごろから体調の変化が表れてくる可能性があるのです。

その歪みが、どんどん蓄積してゆくと、取り除くのに相当時間がかかることになります。

ですから、できる限り、歪みは早いタイミングで取り除いてあげる必要があるわけです。

また当医院では、レントゲン分析で非常に簡単に左右の歪みや、ひずみを調べる法等があります。

下にその例をお示しいたします。

またデーモンブラケットを使っても抜歯症例に近い患者さまを治療するには時間がかかり、1年以内で終わることは今のテクノロジーを使ってもまだまだ難しいといえます。

ムーシールドについて

現在、用いられている子供用の矯正装置で最も有用と思われるのがムーシールドです。
ムーシールドは、3歳ぐらいから使用することができ、しかも骨格性の受け口などの治療にも圧倒的な効果を得ることができます。


当医院でも積極的にお勧めしております。

子供の矯正と健康

親御さんは、子供の歯並びを良くしてあげようと、矯正治療をさせますが、矯正治療には歯並びを良くするだけではない効果があります。たとえば「姿勢」これは一見歯とは何の関係もないように感じますが、実は歯と姿勢とは非常に密接な関係があります。体が傾いていたり。片方の肩が上がっていたりするのは多くはかみ合わせに問題があることが原因となっています。かみ合わせが奥に押し込まれると、首が必ずといってよいほど緊張してきます。これによって、最近よく言われるストレートネックになっているお子さんが少なくありません。ストレートネックになったお子さんはよく首の痛みや、肩こりなどを訴えます。これはストレートネックによって首や肩の緊張が常に取れないため、起こったことです。この首の問題は次第に腰にまで影響を与え、ひどい場合は比較的若い時期から腰痛などを訴える人になってしまいます。
これらの悪い状態も、かみ合わせ治すことによってほとんどが改善することが多い気がします。
子供の歯並びとその治療方法はそれぞれ違う

1.出っ歯の治療・・出っ歯のお子さんは日本人には割と多いと思います。この場合バイオネーターという装置を用いてお子さんのかみ合わせの癖を取り除いてゆきます。この装置で出っ歯の9割がた治るのですが、最後のかみ合わせが完全になりません。それを治してゆくのにブラケットを用いた方法がつかわれます。バイオネーターはおおむね半年程度で効果が表れ、出っ歯の感じがなくなります。バイオネーターを前もって使っておくと、ブラケットの矯正治療も早く終わります(1年ぐらい早まる)。ただしバイオネーターは起きている時も寝ている時もかなり長い時間しておかないと効果が出ません。小学生の高学年から中学生あたりで始めると効果が望めます、高校になると少し使にくくなくなる治療方法です

2.受け口である・・受け口は早い場合は3歳ぐらいで、なっている子がいます。この場合ムーシールドという装置を使うと改善が可能です。この装置もおもちゃのように長時間お口の中に入れておく必要があります。

3.顔が左右非対称・・・最近このようなタイプの患者さまが増えています。子供は環境の影響を受けやすく、精神的ストレスや、生まれつき持った骨格の不均衡(骨格が不均衡というわけではなく、筋肉などのバランスが均一でないため、姿勢などが左右でアンバランスになっている)で顔や体が歪んでいる場合があります。このような場合は、比較的早い時期にムーシールドで改善し、最後にブラケットをつけて矯正治療を行うとよいでしょう。

いずれの場合も、大人の顎関節症の患者さまを数多く治療してきた経験から言うと、かみ合わせの不調は絶対子供の時期の治しておくのが良いということです。子供のずれは比較的容易に治せますが、大人のずれは治療がかなり難しい傾向にあります。また早い時期に治すと、その子の将来も開けてきます。かみ合わせのずれは、集中力の減退の原因だったり、筋肉に異常な緊張を生んだりして、思わぬハンディキャップを与えてしまうことになりかねません。

小児矯正のメリットとデメリット

小児矯正のメリット

1. 歯だけでなく、骨格の成長も期待できるので、成人矯正と比べると、治療が行いやすいです。
2. 上の顎や、下の顎を矯正することで拡大すると、呼吸が楽になったり、鼻が通るようになり、健康な体を得ることができます。
3. 歯が動きやすく、後戻りも起こしにくいです。

小児矯正のデメリット

1. 歯が良く磨けないと虫歯になってしまう。
2. 場合によっては治療期間が長くなってしまうことがある。(一番奥の歯が生えてくるの待つため)
3. 器具をしているのが、異物感があってつらい。

子供の矯正治療では、メリットに書きましたように、「鼻がいつも詰まっている」。「集中力がない」とか、「風を引きやすい」などの思いもかけないことが歯が原因だったりします。歯を治すことによって、どのような総合的な効果が現れるかも、診断の時に具体的に説明いたします。
ちなみに、小さい時の誤ったかみ合わせは、将来にわたって体に影響を与え続けます。
私の場合も、かみ合わせが悪かったために肩コリや首の痛みに悩まされていましたが、歯を治すことによって改善してきました。自分でもまさか歯が原因であったとは思いもしませんでした。かわいいお子様が治るのに治してあげないのは非常にもったいないと思います。
拡大床や機能装置を小さい時期から入れてあげると、のちの矯正が非常に楽になります。
矯正治療をやりやすくするためにも、早い時期に診断をして、どのような装置が適切か検討してもらうととよいと思います。
実際にどのような時期に、どのような装置が適切なのかは、歯の状況によって変わるからです。

患者さまの声

当医院で治療を受けられた方の声を載せております。診療を受ける前に御参考下さい。

患者さまの声01
患者さまの声02

雑誌の掲載

当院は雑誌にも載せて頂きました。主なものです。

トリニティー 女の歯学(vol.18)
2006年春版バックナンバーはこちら http://www.el-aura.com

トリニティー 女の歯学この本では、歯が原因で様々なことが起こることが載っています。金属アレルギーで歯の詰め物でアトピーになってしまった人。またかみ合わせが悪くて身体の調子が悪くなってしまった人などが出てきて、歯の治療がいかに大切かわかる内容になっています。
個人的には、"O―リングテスト"などちょっと怪しいことを治療に取り入れている先生も出てきますが、かなり、よく調べられている内容で治療の詳細と治療法の賛否両論について書かれています。
雑誌の編集長だったと思いますが、歯で非常に苦労したので、歯の特集号を作らせたみたいです。
雑誌自体はあまり知られていませんが、割と面白い雑誌だと思います。

トリニティー 女の歯学02突然編集の人から電話がかかってきて、「歯の特集をやるので取材させて欲しい」といわれ、「(広告費に)一体、いくら払うのですか」と聞くと、「お金は要らないし、普通の先生と反対意見も欲しいので、ぜひ取材させて欲しい」といわれ、複雑な気持ちではあったものの、取材を受けることにしました。
歯の根の治療の重要性についてと、かみ合わせについて、それから歯に金属をつめることが別に問題あることではないという内容のことを話したかと思います。当時まだ顕微鏡のある歯科医院は珍しかったので、顕微鏡の写真を使おうということになりました。取材にいらした方の歯を顕微鏡で見てみたら恐ろしいことになっているのが見え、その方も絶句していた記憶があります。
しかし結局、顕微鏡を使って撮影した写真はボツになり、代わりに、ラバーダムの写真と(右下)、金属アレルギーのキットの写真だけが採用になりました。結構いろんなことを話したつもりでしたが、載ったのは、「金属を使う治療は決して悪い治療ではないという意見もある」といった内容ぐらいでした。今でも歯の長期間のもちを考えると、詰め物はプラスチックやジルコニアより、金属の方が絶対良いと思います。(金属アレルギーの人はそんなに多くない・・金属アレルギーのページ参照)将来は歯の色と同じ材料のジルコニアなどももっと良くなってくると思いますが・・・。

雑誌の掲載
一般の人にとって、歯医者さんは選ぶのが難しいということで、良い歯医者さんの選び方を匿名ということを条件に書かせていただきました。今と状況は多少変わってしまっていますが、当時の良い歯医者さんとあまり好ましくない歯医者さんの選び方について書いたものです。
今では自由診療で治療をしている歯医者さんも多くなり、自己責任で歯医者さんを選ぶという考えも患者さまにだいぶ強くなってきたと思います。
患者さまの代表も書いていますが、結局「患者さまの知識不足が、歯科医院選びの失敗の一番大きな原因である」と結んでいます。わたしの経験ですと、切羽詰まらないと良い歯科医院を探さないのに、良い歯科医院など、めったにないので大変です。(都内でも本当にまともなのは数件、名前が売れている歯科医院ほど危ない)

ISO9001の取得実績(2004年~2015年まで)

ISO9001規格2004年取得
当医院は2004年~2015年までISO9001の規格を取得しておりました。2015年で審査を受けることをやめ、現在はエチカマネジメントシステムとして、ISO9001の規格を超えた、経営や固有技術の内容にまで踏み込んだマネジメントシステムとして、新たに生まれ変わりました。

ISO9001とは?
ISO9001とは、製造業から始まった品質管理の基準です。この基準を適切に運用することによって、一定の品質基準をクリアーした製品を生産できることから、国際的に広がってきました。

現在はサービス業にも広がり始めており、サービスの質、歯科では治療技術の提供を一定レベルに保つための取り組みとして運用されています。
残念ながらまだ歯科業界で取得している医院は非常に少ない状況です。

取得にあたり、審査は大変厳しいのですが、歯科医療サービスが一定の質を持って提供できると自信がもてる有意義なものです。当院ではISO9001取得によって以下のような改善が得られました。


1)器具・機械類の効率的な配置のための内装工事(2006年改装時、2009年移転時)
2)セファロ付きパノラマレントゲン導入(2009年4月)
3)ファインオキサーが作成する、強酸性水の効力の管理をするため、毎日pHと塩素レベルが基準レベルを満たしているか測定。(2009年確立)
4)材料、器具などのマニュアルを常に即座に参照できる体制、薬剤アレルギーや、器具の不具合などに対して、スピーディーに対応することが可能。(2009年完成)
5)患者様全員にメインテナンスシステムを導入(2010年)
6)自費カルテシステムによる会計管理と予約システムの構築(2010年完成)
7)世界標準の滅菌器LISA(滅菌レベル、クラスB)の導入(2010年導入)
8)レントゲンデジタル化による、患者さんデータの管理簡便化と、分析のスピーディー化(2010年導入)
9)4ハンドシステムによる治療の完全導入(2010年)
10)日本で発売される各種薬剤における危険確認と、危険な薬剤の排除(2011年)
11)不測の故障事態に備えた予備バキューム、予備のコンプレッサーの設置(2013年)
12)ルーペの不具合に備えた予備ルーペの準備(2013年)
13)滅菌器不具合に備えた予備滅菌器LISAを追加購入(2013年)、また専用棚と、IMSラップ用の棚の作成(2013年)
14)IMS(IMSとは治療内容ごとに、1つのキットで必要なすべての治療器具をまとめた器具セットのこと)導入により、器具の洗浄時の危険回避、作業の簡便化、および、ピッキング業務(足りない器具をその都度補充すること)をなくすシステムの導入(2013年)
15)在庫管理プログラム(当医院オリジナル)導入による、在庫管理、現在もプログラムを改良中(2013年完成)
16)TUB SYSTEM(治療内容別に使用する材料を入れたTUBを用意し、治療ごとの準備の動きを最小限にする)の構築および、TUB SYSTEMが効率よく行えるよう、棚の作り直し。(2013年)
17)画像解析の精度を高めるためCTスキャンの導入(2014年1月)
18)酸性水生成器の不慮の事態に備え、手洗い場の改装と、酸性水生成器の予備の購入(2014年2月)
19)受付の動線および、サーバーの配置を変え、作業効率を改善するための受付およびスタッフルームの改装(2014年8月)
20)治療効率の向上のため、タービン、エンジン、プロフィージェットの予備機器を購入(2015年2月)


などです。当医院ではすでに多数のマニュアルが存在し、そのマニュアルに従ってアシスタントが行われるため、常に最高レベルの診療を維持できるシステムとなっています。

これはトヨタなど、製造業の品質管理システムを医療の質維持システムとして流用したもので、これにより、非常に少ない修復物の脱落率と、トラブルの減少を実現しており、患者さまからも高い評価をいただいております。


2009年12月16日 « トップへ » 2009年12月18日


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