敏感な体、鈍感な体

  敏感な体、鈍感な体

院長ブログBLOG

2010.07.02
物理的歯科治療

敏感な体、鈍感な体

歯の治療をしているうち、どうしてこんなことに気がつくのだろうという患者さんに多く出会うようになりました。
たとえば、「歯の治療をしてから、首が痛い」とか、「頭痛が激しくなった」とか、「根の病気がある気がする」とか、「息苦しくなった」、などさまざまなことを話してくださる患者さんがいらっしゃいます。
始めは私も、「そんなこと歯が関係するのか?」と思いました。気にしすぎではないか?と考えたりしました。もちろん根の病気は別ですが、その他のことが歯に影響するはずは無いとはいえないまでも、「歯でなるか?」といった疑問符がつく事柄だったからです。
しかし実際は治療をしてゆくうちに、患者さんが訴えることは紛れも無い事実だったと気づくことになったのです。
もちろん何でもかんでも歯が原因のわけは無く、キチンと全身を調べてもらってお医者さんにかからなければ治らない病気も多くあるはずですが、病院で何でもないといわれた体調の悪さは多くが歯が原因のような気もします。
では噛み合わせがものすごく悪いのになんとも無い人がいるのはなぜでしょうか?
私の推論では、これらの人たちは極端に感受性が鈍くなってしまっているのではないかと考えます。
例えば食べ物屋さんでは、女性でいっぱいのところはおいしいなどといわれます。
私が歯の治療をしていて思うのは、体の不調の訴えに敏感なのは圧倒的に女性で、男性はその半分にも満ちません。
もちろん男性でも体調に敏感な人もいらっしゃいますが、絶対的に女性との比率で低くなっています。
然るに健康状態を見ると、やはり女性の方が圧倒的に健康的な生活を送っている率が高く、味覚や、その他の感覚がより正確である気がするのです。
つまり、体が正常で、感覚が正常な率が女性の方が高いと思うのです。
ですから、女性が集まる食べ物屋さんがうまいといわれるのもなんとなくわかる気がします。
体のバランスが崩れると、あらゆる感覚が鈍くなるようです。その中に味覚や、体の不調を感知する感覚も低下するのではないかと思います。
ですから、噛み合わせが狂っていても悪くないのではなく、感じないのではないかと思うようになりました。
私自身、体が敏感になってきた頃(整体でゆがみを治すにつれ体はどんどん敏感になっていきました)どうしてこんなに敏感になってしまったのか、逆に鈍感であったほうが良かったのではないかと思う時期がありましたが、今は自分の体の不調もわかりやすくなり、そのような時は無理をしないので、体調管理もしやすくなった気がします。
自分の体の感覚が鈍い人は急に具合が悪くなったりします、しかし急に悪くなったのではなく、気づかずに体を酷使していたのではないかと思うようになりました。
いずれにしても、国の財源が乏しくなっている折、病気になることは、健康保険があったとしても、決して良いことではありませんし、本人のためにもならないでしょう。
少しでもみんなが敏感な体になり、手遅れになる前に、体を休めたり、治療したりするようになれば、もっと世の中は平和になるのではないかと思っています。

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