- 2016.01.19
- マネジメント
世の中の不祥事から歯科を見る
今日もバスの事故のニュースが大きく取り上げられました。
結局は法令違反が原因なのか、コスト削減が原因であるのかよくわかりませんでしたが、結局無理な経営が事故を生んでしまったようです。
東芝の不祥事や、マクドナルドの不祥事などこの手の話は枚挙に暇がありません。
しかし、結論から言って顧客に対して不誠実であるという行為はいずればれることになるということです。もちろんばれないでしばらくうまくいくこともあるでしょうが、結局その分ばれたときの代償が大きなものとなってしまいます。
われわれ歯科も競争が激しくなって、歯科医師から見てあまりに不誠実と思ってしまうような治療が今まで結構横行してきていました。
生理学的に考えて、どう考えても無理があるインプラントの流行。患者さんの歯を長持ちさせたり健康を得るために必要とは到底思えないほどの極端な審美治療。
いつかはその根源にある先生の経営第一主義が発覚することになるでしょう。
また、それとは別に誤ったコストカットをしていることもよく見かけます。
質があってのコストカットなのに質を犠牲にしたコストカットです。これはトヨタに発覚したコンピュータシステムの問題や、タカタのエアーバックなどで安全に問題が出た例などは行き過ぎたコストカットが原因ではないかと想像しています。
私達の業界でも、どうしてそこでコストを削るのかわからないようなコストカットをして質を落としてしまうことも結構あります。
もちろんわれわれの業界では保険診療ではいただける料金が決まっていますから、ある程度自由診療の収入がある歯科医院でなければひたすらコストカットする構図になってしまうのはやむをえないと思います。
しかし、今後日本の歯科でも自由診療が多く取り入れられるようになるため、その料金体系によって質がさまざまとなることは想像に難くありません。
アメリカではすでに価格帯によって治療レベルの格差があって、高い技術で高めの治療費を請求する歯科医院はそれなりの歯科医院を紹介するという(アメリカは専門医が多いので専門医同士がお互いに専門医を紹介しあう)すみわけが出来上がっています。
このような仕組みは日本でも進み、価格帯と質といった住み分けで、一般的な企業と同じようにで信用のある歯科医院とそうでない歯科医院とでは価格帯の差も広がってくることでしょう。
そのときに歯科医院の持っている質に対する姿勢は自分が治療を受ける上で重要な参考になってくると思います。
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