- 2014.07.22
- 咬合治療
かみ合わせの取り方
歯科では100年以上にわたり、かみ合わせに関する論争がありました。
よく知られているのはドーソンテクニックと言って、CR(中心位)という、理想的なかみ合わせの位置を採得する方法です。
しかし、勉強されている先生であればこのようなかみ合わせの採得方法で治療がうまくいくことはないと知っていることでしょう。
残念ながらこのような事実は本当に一部の先生しか知らないため、誤った理論でかみ合わせを採得するし、悩み続ける先生が後を絶ちません。
入れ歯や、矯正治療では、かみ合わせの位置を変化させるので、かみ合わせの採得方法は非常に重要なテクニックです。かみ合わせがきちんと採得できる技術を持たなければ、入れ歯も矯正治療も成功しないからです。
多くのかみ合わせの採得テクニックは、ほとんど顎を押しながら、あるいは位置を探りながら、患者さんに噛んでもらいながら、噛み合わせの位置見つけてを採得します。
しかし、これは全くの間違いです。
奥歯が倒れこんでいたり、歯がなくなってしまった患者さんの場合、奥歯の高さがなくなって低くなり、顎の位置が回転してしまっていることがほとんどだからです。
特に日本人の場合、奥歯が低くなっていることがほとんどですから、奥歯を拳上するかみ合わせの採得方法が絶対に必要です。
つまり、正しいかみ合わせの位置を採得するためには、奥歯を上げ具合を調整できる道具が必要というわけです。
この道具については、2010年の矯正学会で発表させていただいたのですが、この道具が歯科のかみ合わせの採得方法を変えるものだと確信しています。
この道具を使うようになってから、矯正や入れ歯の患者さん、あるいは顎関節症の患者さんの噛み合わせ治療で確実な成果が得られるようになったのです。
今後このような考え方と道具が広まり、治療を行う先生が増えることを望みます。
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