歯の治療に対する考え

  歯の治療に対する考え

歯の治療に対する考えDirector's profile

私が考える
適正な歯科医療とは?

インターネットが発達した今、さまざまな情報が錯綜し、情報の中で患者さまは一体何を信じたらよいのか迷っています。
私が考える本当の歯科医療の基本事項についてをここで紹介させていただきます。

歯科治療(虫歯、歯周病、根管治療)とは、
細菌感染との戦いである。

歯科治療とは、いかに、歯の中や、根の中に入り込んでしまった
細菌を取り除くことができるかが、全てです。

虫歯の中や根の中、あるいは不幸にも粘膜や骨の中に入り込んでしまった細菌を確実に取り除くことができた時点で治療は成功したといえます。
つまり日ごろから医院の器具、設備の衛生管理、治療時における細菌除去への配慮(ラバーダム防湿など)が何よりも重要なのです。

また日ごろから、ルーペの使用や、齲蝕検知液を使用するなど、確実な治療体系を一定のルールに従って行っていることが非常に重要です。
治療に使用する材料に関しても、歯科医学的にも長期的に治療経過が安定していると考えられる、
材料を選択することも非常に重要です。
近年、審美的なセラミック材料やレジン材料が歯科治療では席巻しています。
しかし、これらの材料は残念ながら金属材料と比較すると、長い経過が安定しているとは言えません。
セラミックでは治療後に壊れたり、削る量が多いために歯に痛みが出やすかったりしますし。
レジンでは奥歯のかみ合わせの面に使うと、擦り減ることによってかみ合わせに変化が起こり、
さまざまな問題が引き起こされます。

またインプラントなども、夢のような治療をもてはやされますが、インプラントをしている歯のかぶせものだけが通常の歯とは違う異常な壊れ方をしたり、インプラントの相手側の歯がどんどんだめになってゆくなど、骨に中に歯の根が直接ついている弊害が知られています。
かめる喜びを得る半面、問題が解決された治療ではないということを知っておくべきでしょう。

顎関節症治療

かみ合わせについて

高度な咬合診断装置を用いることで噛み合わせの問題が解決すると考える先生も少なくありません。勉強熱心なのはよいのですが、全身とのバランスを理解した上で、正しいかみ合わせの位置をきちんと採得出来る技術がなければ全く意味をなしません。正しいかみ合わせを採得するには、ただ顎だけを見ているだけでは無理です。
これがほとんどの歯科医がかみ合わせを治せない理由です。

矯正治療はあくまでも
かみ合わせを治すための治療です。

これは非常に重要なことです。見た目の歯並びを治すだけのための治療は、
体のバランスを十分に考えた治療とは言えません。そのために、安易な矯正治療が増えていることは非常に残念です。
当医院で審美ブラケットを用いた矯正や、裏側矯正、マウスピース矯正を行わないのは、これらの矯正治療が長い目で見て患者さまのためには決してならないと考えるからです。
マーケットから考えると、このような患者さまを治療すればより多くの患者さまを治療できるのですが、治療に良い結果が必ずしも得られないことを知って治療を行うことは、その結果がどうなるかを知っている以上怖くて出来ないのです。
このような考えから、矯正治療がどうして現在のように変わっていったのか?そしてこれからどうなってゆくのかを皆さんにも知っていただきたいので、矯正治療の歴史のページを作りました。
本当に体にとっても歯にとっても良い治療を受けたいと考える方は是非参考になさってください。

顎関節症治療は、歯科治療の
すべてが集約されているのです。

顎関節症治療を確実に行うためには、かみ合わせの高さを
ミクロン単位で安定させる技術が必要です。

歯は非常に敏感の組織で、数ミクロンの違いが、大きな問題を引き起こしかねません。
たとえばかぶせものをしてから、違う歯が痛くなったり、首がこるようになったり、
頭痛がひどくなったり、といった様々な問題が引き起こされます。
これは人間の体が、歯一本削っただけでも、顎の位置が変わり、姿勢が変わり、
全身の筋肉の緊張が変わるということを示しています。
当院では、10年以上にわたって顎関節症で悩む患者さまの治療にあたってきました。
その経験が、矯正治療と合わせた治療となって総合的な治療の重要さを気づかせてくれました。

これら3つの治療の柱を考えると、どれ一つとっても、おろそかにできないとわかると思います。
これら3本柱を完全に行うことで初めて理想的な治療が可能になるのです。