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2017年5月25日

歯の治療といえども人間の身体をいじる作業ですから、先生の腕によってその結果はピンからキリまであります。

そして、たった一本の歯を大切にする考え、そしてその歯を削る大きさをコントロールすることは非常に大切です。これは基本中の基本といえます。

しかし、臨床経験を重ねてくると、そのたった一本のはを治すとき、歯列全体のこと、そして、顎のこと、さらには全身に関係することまで考えながら治療をしなければ意味がなくなることに気がつきます。

そこまで考慮して包括的に治療が出来れば、一般的な患者さんが期待しているもの以上の結果をもたらすことができます。

そういう先生は、まるで建築で言えば、設計士と大工さんの能力を兼ね備えた人、音楽て言えば指揮者と演奏者を兼ね備えた人、プログラマーで言えば、プロジェクトマネージャーとソースを書く能力を兼ね備えた人

といったレベルの能力が必要とされます。

はじめは虫歯をきれいに取り除き、隙間なくきれいに材料を詰めることができれば、修復の歯科医としては一人前になりますが、口の中全体を考えたとき、「その修復材料、修復方法でよかったか?」という問題も出てくることも少なくありません。

2017年4月23日

歯の治療による体調変化による患者さんの変化を常に目の当たりにしてきた私たちが、とても強く感じるのは、「意識が変われば人生も変わる」

ということです。

当医院を訪れる多くの患者さんが実は「かなり切羽詰った状況」になっています。

歯の問題だけが原因でなく、仕事の問題、家庭の問題、そして健康上の問題、第三者の目から見て、さまざまな問題を抱え、解決が一見難しそうな問題に直面していることも少なくありません。

初めは歯の問題を治そうと考えていた私たちも、実際はさまざまなストレスの原因となる事象によって、結果的に歯にダメージを与えたり、かみ締めなどによる力で歯のの移動や、顎の痛みなどを生じさせていることが多いことに気がつきます。

虫歯の治療や根の治療、矯正治療(噛み合せの治療)などが適切に行われると、身体の硬直がだんだんなくなってきます(もちろん積極的に取れるよう治療します)。体の硬直が取れてくると、自分の人生が思い通りならない原因が私たちにも、患者さん本人にもだんだん分かるようになってきます。

ちょっとした患者さんとの会話の中から気がついたり、患者さんが自分から認識されて、受付で相談されたりすることもしばしばです。

私自身開業当初から10年以上前までは、診療に追われてへとへとになるまで働き、ゆとりがまったくない時期がありました。

しかし、過労がたたって手術をしなければならなくなったとき、自分の意識の問題点にふと気がつき、「どうしてこんなに無理してまで働くのか?無理して働いても結局早死にするだけじゃないか?」、と手術後はゆったりとしたペースの診療に切り替えました。

経営は相当悪くなると覚悟していたのですが、意外にも経営が悪くなるどころか、却って安定したので実際は結構驚きました。

多くの一流企業といわれる会社を見ても、受付やスタッフにゆとりがあります。これは実は非常に大切なことで、これによってミスが少なくなります。結果的には効率がよくなっているのだと思います。

きわめて逆説的で多くの歯科医師が怖くて出来ないことだと思いますが、これこそが職種に関わらず本当の人生の幸せをつかむ方法だと今は思っています。

患者さんも同じで、治療を進めてゆくうちに、筋肉の緩み、脳の働きが活性化し、作業の効率が上がるとともに、意識に変革が起こりってきて、ゆとりある働き方に切り替えるかたがしばしばいらっしゃいます。

これが出来ると、自分の周りの人や物事にたいし一段上から眺めることが出来るようになります。これが実は適切な歯の治療の成果の中でも、もっとも大切なもののひとつではないかと私は考えています。

日本は先進国でありながら、人生の豊かさはまだ不十分といわれています。本当の意味で幸せになるためにはこのような、緩みが必要です。歯科を通じてこのような緩みのある人生を得られる手助けになればと思っています。

2017年3月18日

当医院を訪れる患者さんを診ていると、時々は治療をいえるのか疑問に思ってしまう診療をしている医院を知ることがしばしばです。

先日、骨の密度がやや低いという理由だけで、骨の吸収を抑制するビスフォスフォスフォネートを含む薬剤を投与された患者さんがいらっしゃいました。

確かに骨密度が低いのは圧迫骨折等を起こしやすいので問題ではありますが、果たして破骨細胞の活性を抑制する薬剤を出すことが患者さんにとって良い選択であるとは、ちょっと知恵のある人間が考えればおかしいことぐらいはすぐ分かるはずです。

人間の身体は骨の生成と破壊を繰り返すことで成り立っています。つまり常に新鮮な骨が出来上がり、骨に加わる力に対して適切な反応をして、理にかなった骨の構造を生きている限り作り続けます。

骨密度が少ないからといって、片方の機能の活性だけを下げるなど付け焼刃といえるでしょう。

大学に入るまで勉強を必死にして、大学でも医学を学んだものが、そのようなことすら分からず、最近CMで盛んに宣伝している、圧迫骨折の恐怖を患者に植え付け、製薬メーカーの言われるがままになっている姿が見え隠れします。

非常に残念です。

本来であれば、代謝を良くする方法を指導するとか、食生活の改善を指導したり、運動を付加の少ないものから始めさせるといった他のもっと良い方法があるはずです。


今世の中ではあらゆる企業が不正について襟元を正さなければ成り立たない時代となってきているのに、医療だけは相変わらずまだのんにやっていると思ってしまいます。

この患者さん、薬の副作用が原因とは確実にはいえませんが、それまでそこまで問題がなかった歯が結局だめになって抜歯をすることになました。
しかし、抜歯をする際もこのビスフォスポネートが曲者で、服用した状態で抜歯をすると、抜歯の穴が腐骨化したり、治りが悪くなることがあるようで、歯科でも問題視されています。

病院でこの薬を薦められたら、果たしてその薬剤が自分にとって本当に必要か?別の治療法はないのか?今一度考えてから服用すべきだと思います。

2016年9月 8日

人は病気になるときも、その人の特徴が出るために、悪くなる部分は大体決まってきます。

歯科医院に訪れる人は、歯科治療にいらっしゃる人なので、大概弱点が歯の人です。

何かやっても歯が痛くなったり、虫歯になったり、顎が痛くなったりします。

ストレスがかかれば、歯軋りをして、歯でその負担を受け止めます。

私が経験してきた感じでは、飛行機などの乗り物は意外に強く影響して、歯がダメージを受けやすいようです。

海外にしょっちゅう出かけている人のはを見ると、中にはたくさんヒビが入っていらっしゃる人を見かけます。

飛行機は密閉された空間の中で、さまざまな機器が作動し、まるで電子レンジのようだと聞いたことがあります。
おそらくしょっちゅう飛行機を利用する人は、電磁波などの影響を受けて、歯にトラブルが出るのだとだと思います。

2016年7月30日

物事には流行り廃りがあり、それは仕方が無いことだと思います。

えてして大衆は物事の核心を見ることなく流行っているものに飛びつく生き物であるからです。

しかし、こと医療私の場合は歯科医療ですが、ここで流行り廃りを持ち出されてくるのは少々困りものです。

治すという行為に流行り廃りもなく、目的に向かった治療を行う方法はそう多くは無いからです。

インプラントや審美歯科、審美修復が流行りました。そして今は次のブームとしてマウスピース矯正が流行っています。

歯科医までがブーム乗って患者さんを集めようとする浅ましい光景を見ていると、医師という立場とは全く違う、欲深い商売人の姿さえ見え隠れします。

長い間治療をするという仕事をしていると、いろいろなことがわかってきます。

どんなに自分が適切と思っている治療を行っても治らない患者さん、これらは単純に部分的な治療を行うことでは絶対に治らない全身の原因があることのみならず、最終的には自分の中の精神の問題、家族の問題など、ありとあらゆることが結果として疾患に表れているわけで、治療も非常に奥深くなってゆくのです。

そしてその原因も自分の深層心理の中にあり、劣等感であったり、高慢さであったり、わがままであったりします。

しかし、あまりにその曇りがひどいと、一体なにが原因なのか全くわからなくなってしまいます。その曇りを少しずつ取り除いてゆくのが私達の仕事だと思います。

流行に乗って治療をするようでは場合によってはその曇りをさらにひどいものにしてしまいかねません。

結局それらすべてを自分で克服してゆかなければ病気は治らないのです。そしてそれを克服して本当の自分自身の問題点に気がつき、自分のレベルを少しずつ上げてゆくことが人生なのだと思います。

そういった意味で、医師という人立場は非常に責任がおもい職業だと思います。

2016年7月17日

時々、電車で「こんな歯の状態で良く平気だな?」と思ってしまう人を見かけることがあります。

実は人間の身体は巧妙に出来ていて、痛み持続的にあると、それを打ち消すような脳内物質がでて、痛みや調子の悪いこと自体を感じさせなくさせます。

これも一種の自己防衛反応で、いろいろな痛みがある場合は、もっとも強い痛みだけを感じ、後の痛みは感じなくなります。

痛みを感じるレベルを閾値を呼びますが、いろいろ悪い人はこの閾値が上がってしまっているのです。

私達も歯の治療をしていると、「治した歯は良くなったが、違う歯の痛みが出てきた」とよく言われますが、実は「出てきたのではなく、マスクされていた痛みが現れてきた」というのが正確な表現です。

歯の治療を長い間していると、治しても治しても、もっと良くして欲しいという要求は絶えません。それは口の中が完全なベストまでは、さすがに長い長い道のりだからです。

逆の考え方をすると、鈍感になればどんどん鈍感になってゆきます。お年寄りで、全くお風呂にも入らず、自分の匂いも気にならなくなるように、鈍感になるということは感覚が麻痺してくるということに他ならないのです。

私自身、自分の体が敏感すぎて非常に苦労した経験があり、「いっそのこと鈍感であったほうが良かった」と思うこともしばしばありましたが、ある領域まで達すると、それは考えなくなり、むしろ、敏感な身体に感謝するようになりました。

とにかく、ひどい鈍感な体質になってしまうほど、歯や体の悪さを放置しないで、積極的にもとの自分の感覚を取り戻すようにすることが大切ではないかと思います。

2016年4月 4日

私は歯科医を24年以上やっていますが、本当のことを知るのは難しいことをよくわかっています。

特に歯科治療に関して、治らなかったり、どうしてうまくいかないのかわからない治療は山ほどあります。実際は先生自身が悩んで悩んで、治らないと思って諦めるしかないといった症状も多くあります。

実際はそのような本音を打ち明けてくれる先生はあまりいらっしゃいません。私自身も治らない症例に悩みに悩み、最後を体調を壊すほど悩んだ時がありました。

何とか解決法を見出すことができ、体調も復活しましたが、その時は本当にこれからどうしたらよいのかわからなくなってしまうほどの時期がありました。

私の場合は顎関節症の患者さんの矯正治療をはじめてしまったが、思っていた以上に難しいことに気がついた時が最も苦しかったです。

矯正治療でどうも経過が悪い、治療後、先生が思っているほど患者さんの満足がえられないいとか、どうも今一つ調子が悪くなってしまったという場合は、大体の場合、かみ合わせがおかしくなってしまって顎関節症を発症していると考えられます。

私自身顎関節症と矯正治療は強い相関関係があると考えますし、今の矯正治療の治療方法ですと、矯正治療が顎関節症を引き起こすリスクは相当高いと言わざるを得ません。なぜなら最終的なかみ合わせの位置を決めるように矯正治療が行われていないからです。

また、最近はマウスピース矯正なるものがブームとなり、顎関節症患者さんや、治療しても治らないといったトラブルは今後ますます増えてくることが予想されます。

しかしそのような弊害をインターネットでちょっと調べたぐらいで気が付くことはほぼ不可能です。
しかし、我々歯科医の間では危ないということはしょっちゅう噂されています。

またインプラントについても、結果が思わしくない症例を見てきた先生からすると、「どうしてあの治療が選択されるのか?」不思議に思えてなりません。

確かに経過が良い人もいますが、人生の終末期に一体だれが責任を取るのか、恐ろしい想像しか浮かびません。

私自身の経験でも、体の一部から細菌が検出されたが、原因がインプラントしか考えられないと思われるような場所で、確定はできないが治療しても細菌がなくならない患者さんを見かけたことがあります。

このような恐ろしい情報は検索で簡単に見つかることではありませんが、実際は起こりうることですし、実際起こっているのです。(インプラント周囲炎という疾患がある時点で、インプラントの周りの細菌が体の中に侵入していると考えるべきでしょう)

私の歯科医院は自由診療専門医院ですので、歯に関する意識の高い患者さんが主にいらっしゃいます。

そのような患者さんを診療してきて気が付くことが、決して歯の手入れが悪いわけではないのに、虫歯ができやすかったり、かみ合わせが悪くなりやすかったりしている人が多いということです。

虫歯は歯磨きが悪ければ当然できやすいわけですが、磨いていてもできやすいというのは一体どういった理由でしょうか?

また、歯が悪くないのに、かみ合わせがどんどんく曲がってくる人もいます。

一つは体質の問題です。

このように虫歯が多くできやすい人、かみ合わせが狂いやすい人は共通して、感覚が敏感です。また感性が鋭かったりします。そういった人の場合、さまざまなことで、感動したり、落ち込んだりするので、かみしめをしやすかったり、歯が移動しやすかったりします。これは体質ですからいかんともしがたいものがあります。

かみしめが強いとと歯と歯がこすれあうために、歯と歯の間にひびが入ったり、削れたりして虫歯ができやすくなったりします。また顎自体も移動しやすいので、かみ合わせも狂いやすいです。

ただ、矛盾しているかもしれませんが、このような体質の患者さんは、、敏感なだけに、自分の体調変化にすぐに気づくので健康状態を取り戻すことに熱心で、変化を感じるとすぐに医院や、歯科医院に駆け込みますし、きちんとした医院探しも怠りません。

結果的に安定した健康状態を維持しやすくなり、少しのトラブルでも早めに対処するので、長生きだったりします。

一方で、やや鈍感な人は、虫歯もできにくく、かみ合わせも狂い難いと本人は思っています。
しかし、それはあくまでも感覚の問題で、実際は虫歯もたくさんできているし、かみ合わせも狂ってしまっています。

ただ、本人は体が持ちこたえることができるために(ある意味鈍感であるがために)放置していても何も感じません。

結果的に急に体に大きな問題が起きて、ぽっくり死んでしまうことよくあることです。
人間の体質はいろいろで、自分が楽しかったと思えれば、鈍感でも敏感でもよいのかもしれません。

敏感に人には敏感な人向けの治療、鈍感な人にはそれなりの治療があるのかもしれません。
案外歯科医院もそれで棲み分けができているのかもしれません。

2015年6月 1日

歯の治療を何年も行っていると、歯の大切さが身に染みて感じられます。

昔よく、「入れ歯を治したら寝たきり老人が歩けるようになった」といったエピソードを聞いたことがありました。

当時はまだ自分も若くて、「そんな奇跡みたいなこと、あるはずがない!」
と思っていました。

しかし、自分か一定の年齢になって、歯科治療の奥深さを知るようになると「絶対に歯と脳と、体の運動機能は関連性がある」と思うようになりました。

たとえば、奥歯のかみ合わせをほんの少し(1ミリ以下)でも高くすると、突然首の筋肉の緊張が取り除かれ、「先生楽になりました」と患者さんに言われます。

そのあと1週間も経つと「先生何か足首の曲がっていたのが治った気がしますが気のせいですかね?」

なんて言われることがありました。

当時は「そんなこともあるかも?」としか思っていませんでしたが、今はいろいろ勉強して、かみ合わせが変わることによって頸椎の配列が変わったり、頸椎周りの靭帯や筋膜の緊張が取り除かれるために、自律神経や、脊髄神経がストレスから解放され一気に体全体に変化が起こることがわかってきました。

矯正治療をすると、多くの患者さんが妊娠したり、生理痛が消えたりして、不思議に思った時期がありましたが、メカニズムがわかった今では「なるほどな?」と思うようになりました。

当医院では、既婚女性が矯正治療中に妊娠、出産する患者さんの率が50%を軽く超えており、「矯正治療のようなつらい治療をしているのにどうして子どもを生もうとするのか?」と不思議に思っていましたが、かみ合わせが治ることによって、ホルモンバランスまで変化して、子供ができやすくなったのだと、今は推理しています。

このように、体全体にとって大切な役割を持った歯とかみ合わせの治療を、患者さんの健康管理のためにもっとうまく活用できればいいのにと、いつも考えているのです。

2014年9月 6日

私は自分の歯を矯正治療していろいろなことがわかりました。

自分がかみ合わせが悪くて体調が悪かったことに気が付いたとき、真っ先に思ったのは「どうして自分はこんなに敏感で、しかもかみ合わせが悪く、苦労するのだろう。ついてないな!」ということでした。

何しろ、歯科医院を開業して5年も経たないうちに体中にガタがきて、とてもこれ以上働くのが難しく、廃院しようかと思うほど体調不良に襲われたからです。

しかし、整体に通ったり自分の歯を矯正するなどしてゆくうちに復活し、さらに、当医院を訪れるいろいろな難しい患者さんを治療してゆくうち、「自分が敏感で、しかもかみ合わせが悪くて体調を崩したことは、患者さんを治療するためにも必要なことだったのではないか」と思うようになりました。

多くの先生がかみ合わせを治す治療を行っていると、堂々とホームページに載せていますが、、どうもピンと来ませんでした。というのは、先生自身が実際に歯で苦労したわけでもなく、治療を受けて治ったという内容でもなかったからでした。自分で経験したこともない人が本当に顎関節症で苦しんでいる患者さんの気持ちがわかるのだろうか?といつも思うのです。

私はもちろん、当医院のスタッフも実際にかみ合わせの治療をうけたおかげで、かみ合わせを治す矯正治療は、どんなに難しく、そして、様々な症状が起こることを理解し、実際に患者さんから出る訴えの意味と現在の治療の進行状況との整合性を説明できるようになったのです。

私も矯正治療をうけた時、かみ合わせを変えるたびに、舌をかんだり、唇がむけてカサカサになったり、気持ちが沈んたり、手首がしびれたり、のどが詰まる感じがしたり、といった様々な好転反応?を乗り越えて、やっと体調の良い状態を獲得しました。

多くの顎関節症を治療している先生は実際にそのような感覚を理解できるほど、感性が鋭い人が少ない気がします。実際には患者さんの方がよっぽどよくわかっていることも少なくありません。

私の経験では、自分が経験していないことを理解して、治すことは非常に難しいのではないかと思うのです。なぜなら、おそらく患者さんの訴えることが全く理解できないだからです。

大学院時代の経験で、非常に多くの顎関節症の患者さんが大学病院を訪れていましたが、患者さんの訴えは適当に受け流し、すぐに薬を出す科に紹介する先生がほとんどで、患者さんの話に真剣に耳を傾け、治療に生かそうとする先生はほとんどいらっしゃいませんでした。

そのような状況を見て、どうしてこの先生は真剣に患者さんの訴えの原因に取り組もうとしないのか不思議に思ったものです。

ですから、自分が顎関節症で悩んだことも、現在の自分の治療法を確立する上で、非常に役立ったと思い、決して苦労だけではなかったと思うようになったのです。

何事もそうですが、自分が経験しないと当人の本当の感覚は分からないものです。そういった意味で自分が歯の感覚が鋭かったことと敏感な体質だったことに感謝しているのです。

2014年8月31日

一般の患者さんは、虫歯を詰めて歯を治したり、根の治療をしてかぶせものをしたりすることが歯の治療だと思う方がほとんどだと思います。

しかし、本来は虫歯の治療をする際に、かみ合わせをどのようにするべきかというビジョンを持っていなければ、絶対に成功しません。

虫歯の治療を始める前に半調節性咬合器(上顎と下顎の位置関係、運動を正確に再現することが可能な咬合器)に患者さんの模型を付け、かみ合わせの状態を診断する必要があるのです。それをもとに、かみ合わせの高さや、治療の方法を考える必要があり、それらすべての治療は矯正治療などとも関係しているため、総合的な歯科医の知識と感覚そして経験が必要になります。

治療計画の説明というと、日本ではほとんどの歯科医が、ここはインプラント、ここはブリッジ、ここは白い材料で、ここは保険の金属冠、といった具合に、どんな材料で無くなった歯を補うのか、何を詰めるか、程度の計画しか立てません。また歯型をみて噛み合わせが上下かみ合っていさえすればそれで噛み合わせは大丈夫と思い込んでおり、患者さんの今のかみ合わせ自体が狂っていることなど微塵も考えてもいません。

しかし、それが日本の歯科教育を受けた歯科医の標準的レベルの治療計画です。日本ではかみ合わせの理論を教える仕組みも、教えられる先生もいないのです。一方、アメリカでは咬合学(かみ合わせに対する理論)は徹底的に教育されます。つまり咬合をわかっていない歯科医は歯科医とは言えないというのが、彼らの歯科医に対する評価です。しかし、日本の歯科医は、半調節性咬合器は噛み合わせの診断をする咬合器でなのですが、その使い方すら知らない先生がほとんどなのです。

しかし当医院では、そのような治療計画は治療計画とは言えないと考えています。
私たち歯科医はプロです。プロは患者さんがわからなレベルの情報を提供できなければプロと言えません。噛み合わせは歯科治療の中で最も重要なエッセンスです。そこを抜きにした治療計画などあり得ないと考えます。

私たちは、まず、型を取った後、かみ合わせを取ります。それはただ単に噛んでくださいと言って上の歯と下の歯を噛み合わせた位置ではなく、頸椎や、顎の周囲の筋肉が正常になるように噛んでもらったかみ合わせの位置です。ですから、場合によっては奥歯を高くする器具を左右高さを変えて、入れながらかみ合わせを取ったり、顎の位置を正しい位置にずらしてもらってかみ合わせを取ったりします。

そして、その位置が今、噛んでいるかみ合わせの位置とどれだけずれているか、そして、それを治すためにはどのような治療法が最も適切であるのかを提案できなければなりません。

ほとんどの患者さんで、正しいかみ合わせの位置は、左右で奥歯の高さが違っていたり、顎の位置が前後的にずれていたりしています。ですから、3次元的に適切なかみ合わせでかめている患者さんは皆無に等しいのです。それずれを矯正で治療し、適切な3次元的な位置関係にしてあげると、非常に本人も驚くほどの高い効果が得られるのです。

これは単に歯を白くするとか、無くなった歯を入れるといったレベルの治療とは全く違います。健康全体にかかわってくる効果なのです。

これを知れば、かみ合わせを治さない治療がいかに治療の段階でもごく基本の基本レベルであることがわかってくるのです。

残念ながら日本の保険制度下では、この基本の基本すらできていない歯科医院の方が多く、かといって審美をうたい文句にしている歯科医はさらに治療の基本すら理解しないで経営に走っている(臼歯部の審美治療はほぼ確実にかみ合わせの崩壊を招きます)という壊滅的状況であり、非常に嘆かわしい状態です。

私は、日本で本当の歯科治療の技術が広がり、少なくともきちんとした歯と体の健康を取り戻したいと考える患者さんが、きちんとした治療を受けることができる環境になってほしいと切に願っております。

そのためには、患者さん自身もデンタルIQを上げ、本当の歯科治療を行っている歯科医院以外が淘汰される社会にしなければならないし、われわれ歯科医も正しい技術を験算し、本当の意味で患者さんを治せる先生が増えなければならないと考えているのです。(日本で本当の意味で歯を治せる先生は数えるほどしかいらっしゃいません。これは残念ながら事実なのです)

2014年7月21日

当医院の治療は「虫歯をきちんととった」とか、「根の治療をきちんと行った」とか、という歯科治療では基本的なレベル(勿論日本でそのレベルに到達している先生が多いとは言えないのですが)
の治療を行うといった段階は少なくともクリアーしております。

当医院では、虫歯の治療や、根の治療をきちんと行うだけでなく、それをさらに進め、治療の最中に「かみ合わせを正しい位置に戻す」、「顎の筋肉の緊張を取りながら、歯の治療と同時に顎の位置の矯正を行う」そして最終的には「元あったかみ合わせの位置に戻すだけでなく、体にとって理想的な顎の位置にかみ合わせを治療する」という全体をプランニングした治療をしているのです。

このような治療を初めて見た何人かの衛生士は、最初のうちは私が何をしているのか全くわからなかったといっていました。衛生士として経験がある人でもです。

つまり、総合的な治療は、ちょっと見ただけでは理解しがたいものなのです。しかし、患者さんは自分の体が良くなるので、すぐにわかってもらえます。ですから一体何をしているかわからないので、「どうして治るのだろう?」とはたで見ている人が不思議に思うのです。

たとえば、家でいえば、虫歯や根の治療は家具や、電化製品と言え、かみ合わせは、家の全体の構造と言えます。設計する際は中の家具のみならず、耐震性、全体の動線や総合的な使いやすさなども当然考えなければなりません。

残念ながら歯科における各専門医はこのようなかみ合わせというアンサンブルを理解して治療を行っているわけではありません。

たとえば根の治療がうまく詰まって、病気が消えたとします。しかし、土台や、かみ合わせがきちんととのっていないと「必ず再発します。」また場合によっては「歯ぎしりなどの強い力によって歯が割れて抜歯になってしまいます」。

もし、白くてきれいな歯を入れたとします。しかし、割れると困るからと言って低めに作ってしまえば、たちまちかみ合わせが崩壊して、体調ががくんと悪くなってしまいます。

ですから全体のかみ合わせも考えられ、そして個々の治療も行える、オーケストラでいう指揮者であり、ソリストでもある歯科医が必要なのです。

アメリカではかつて、そのような歯科医を育てるべきと、ある歯科大学の学長が考え、何名かにをスーパージーピープログラムとして教育プログラムを実施しました。しかし、結局1人しか卒業できませんでした。私はたまたま、そのたった1名の先生と知り合い、その先生の治療を見るうちに、これが理想の歯科治療であると確信しました。そして、20年以上臨床経験と努力ののち、ようやくその方法の中程まで入れた気がします。

歯科医の中には、マニアックにすべて顕微鏡を用いた治療を行ったり、すべての治療記録映像を取るなど私には到底真似のできないことをする先生もいらっしゃいます。これも一つの極みだとは思います。

でもこれはまるで森を育てるのに、一本の木の育ち具合ばかり気にしている人のように見えます。いくら一本の木(歯)が育っても、森(噛み合わせ)が整わなければ何の機能も得られませんし、患者さんにも治ったといった実感がわかないのです。

特にかみ合わせは、噛み合わせと体のところで触れたように体全体にかかわる大きな問題となるのです。
総合的な治療ができる歯科医が、これからの歯科には絶対に必要なのです

2012年4月 2日

スーパージーピー

この言葉はかなり聞きなれないと思います。
私もこの言葉を聞いたときはいったい何を意味しているのかさっぱり分かりませんでした。


スーパージーピーとは、GP(General Plactitioner=開業医)でスーパー(あらゆる科をまたいで治療ができる)先生のことを言います。

歯科でいうと、歯周病、根管治療、口腔外科治療、修復治療、補綴、義歯治療、矯正治療などのあらゆる治療ができることを指します。

昔からアメリカではそうでしたが、歯科治療は各々専門分野に分かれて治療を行っていました。
日本では、多くは開業医がほとんどの治療をこなしてきましたが、残念ながら、アメリカのレベルと比べると、かなり遅れている感は否定できませんでした。

これは日本の保険制度の評価が低すぎることと同時に、歯科教育のレベルがまだまだ低く、治療に対する技術の教育が不十分のみならず、満足な感染予防対策の教育すらされていないという事実があるからです。

アメリカでは、専門医はさすがにかなりの技術を教育されるために、それなりに高い技術を持っています。

ところが、この専門教育が、医療と同じように様々な問題を起こしてしまいました。
歯はすべての問題点や原因が絡み合って現在の症状が起こっています。ですからたった一つの科を専門でできても、原因をとり除いたとは言えず、同じ疾患を繰り返すからです。

たとえば、簡単な例で、虫歯ができたとします。
この虫歯はきちんと治してあげればその場所の虫歯は治り、歯は正常に機能してまたかめるようになります。専門医が治療すれば、何十年も持つでしょう。

しかし、そもそもなぜ虫歯になったのでしょう?

歯磨きが悪かった場合は、歯磨きをきちんとすればもう大丈夫でしょう。

しかし、歯を磨いているのに虫歯になる人が現代人にはたくさんいます。

この場合はストレスによる歯ぎしりが、歯に過大な力をかけ、歯にクラック(ヒビ)を作り、そこには応力ももともとかかっているので、細菌が入りやすくなって虫歯になるのです。

単にストレスだけの問題であれば、生活習慣を変えたり、職場での自分の頑張り具合などをもっと減らすなどで解決できますが、多くの場合は、かみ合わせにも問題が起こっています。

このようにストレスを受けやすい人は、首から上の筋肉が緊張しやすかったり、性格が几帳面だったりするので、顎を強く引く癖が起こりやすく、それは幼少期から実はあったりするのです。

ですから、そういった人の場合ほとんどが、かみ合わせが低かったり、顎が奥に入っていたりします。

そうなると単に虫歯を直したから大丈夫とは言えなくなり、矯正や補綴などの、ほかのすべての治療ができる(といっても実際は診断ができる)能力が必要となります。

しかし、かみ合わせに関する詳しい知識がない人には、そこまでの考えに至ることはなかなかできないでしょうし、矯正の歯を動かすことだけしか考えない先生もやはり難しいでしょう。

そういった意味で、スーパージーピーは今後何人もいてくれる必要があるのです。

2011年8月11日

歯科医をどう選ぶか今は歯医者さんが多すぎて結構難しいようです。


私なりの経験からして考えると、世の中がかなり変わってきているので、それなりの選び方が必要になってきたと思います。

1、インプラントをメインに掲げているところに治療に行ってはいけない!

インプラントは、歯を残そうとした結果の治療ではない、無くなった人のための治療である。また残念なことに、歯を残す努力よりもより簡便で、なおかつ治療費が高額である。

お金を稼ぎたい人は飛びつく治療法である。もちろんお金を稼げて患者さんにもよいものであれば、それでもよいが、ほとんどはそうはならない。

なぜなら、インプラントができると考えるだけで、今ある歯を真剣に治す気力が失せる可能の方が高いからである。歯をきちんと治そうとする歯科医が、インプラントをメインの治療に掲げるはずがない。 ・・・と私は考えます。

2、咬み合わせを重要視している歯科医院を選ぶ。

かみ合わせなんて、素人の患者さんにとってどうでもよいことのように感じます。
しかし、咬み合わせが良いと悪いとでは「月とすっぽん」です。

私自身歯並びが相当悪く、40代になって矯正を自分で調整しながら行ったのですが、治療後は咬み合わせがばっちり、その時始めて、おコメの味や、野菜の味、肉の味に奥深さがあることに気が付きました。

きちんと正しい位置で、がっちり咬めることが、人間の機能を最大限の物にしてくれると実感したのです。

ですから、かみ合わせの事を考えていな歯科医で治療を受けないほうがいいと思います。

また咬み合わせに対してきちんと調べ究明している先生を選ぶことです。
いろいろなことを言う先生がいらっしゃると思いますが、どんなこうしゃくでも、何も考えていない先生にかかるよりましでしょう。


3、できるだけ金属を使って治療する医院が良い

最近はセラミックがおおはやりですが、健康のためを考えたら、白い歯は魅力的ですが、よく見える前歯や、小臼歯ぐらいまでにしておいた方が無難です。

咬み合わせに関係ある奥歯には最も信頼性のある金属の被せものをやっている医院の方が良心的です。

なぜなら、金額も安く、持ちが良いのに、敢えてそちらを勧めると言うのは、良心的、かつ歯の治療は何を治すのかを理解している先生だからです。


単に自分の好みで治療を受けず、きちんと歯について勉強してから治療を受けるべきでしょう。
意外に歯の治療は奥深いことが分かるはずです。

2011年5月31日

私は、今の技術を習得するまでに、何人もの恩人にお世話になりました。


結局歯科医療は、「腕があってなんぼ」の世界なので、技術を教えてくれる人は大変ありがたいのです。


しかし、大学にあれだけ先生がいても、本当に教えてもらうに足る技術を持った先生はまれで、むしろ、そんな先生はさっさと開業してしまいますから、なかなか治療技術を教えてもらえる先生にで出会うのは難しいです。


私の場合、「大学で教わったことの半分以上は疑ってかからなければならなかったり、古くて使えない事が多い」といった事実を気づかせて下さった先生から、「かみ合わせの難しさ」、「矯正治療の真髄」「顕微鏡を使った治療」、「抜歯の技術」といろいろな技術を持っていらっしゃる価値ある先生との出会いがあったことは本当にラッキーでした。


大学院時代、教授の治療のアシスタントについていましたが、もっと高いレベルの内容を知りたかったため、暇を惜しんで技術のある先生に教わりに行ったりしていましたから、同期の院生からの受けが今一つでしたが、今思えば、それが自分にとっては良かったと思っています。


「技術は買えない」確かにそのとうりです。どんなにお金を出して技術を教えてもらっても、自分で努力しなければ身につきません。


ただ、言えるのは、「技術を持っている先生全てが、技術を教えるのに、過度にお金を要求することはなかった。」ということです。


技術を教える先生もまた、その技術の継承者を探しているのでしょうが、なかなかきちんと受け継ぐ先生がいないからかもしれません。


技術は身につけるのに何年もかかるし、今日教わって明日すぐにできるようなものでもないからですし、それなりの根性も必要です。いわゆる粘着質の性格が必要です、そういった先生は今も昔も少ないのかもしれません。

2011年4月27日

歯の治療は出来るだけ体に優しい方がよいに決まっています。


では体に優しい歯の治療とは一体どんなものでしょうか?


矯正でいえば、強い力をかける歯の矯正、これはよくありません。ワイヤーを曲げる矯正治療は出来るだけ必要最小限で、また行うとしてもゴムメタルのような弱い力をうまくかけれるような特殊なワイヤーを使うのがよいでしょう。


また歯を多く削る、それも避けなければなりません。私共が審美治療をメインにしていない理由も、審美治療は歯を多く削ることが多いからです。セラミックや前装冠(見える部分を白くした被せもの)は大きく歯を削るので、あまり好ましくありません。


またレジンのようにもちが悪い材料も理想的とは言えません。

結局何度も治療する羽目になるので、見た目上仕方がない、前歯の見える部分などに限るべきでしょう。


最も体に負担がかかる治療はやはりインプラントでしょう。
入れ歯が上手にできればインプラントが必ずしも必要ないと私は考えるのですが。

少なくとも、インプラントを何本も打つ必要性はないでしょう。

骨の中に入ったインプラント体は一生骨の中で、本人にははっきり気が付かないストレスをかけ続けるのです。


体に優しい治療をよく考えてみてください。

6つの治療カテゴリーの統合治療
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番町デンタルクリニック 院長 吉田敦志(よしだあつし)

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院長 吉田敦志

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皆さんは何のために歯科矯正をお考えでしょうか?
美しい笑顔のため?コンプレックスを解消するため?
確かに矯正治療には、そういった役割もあるといえます。

しかし、私が考える矯正治療の目的とは、健康な体を手に入れること。

私は10年以上前から、かみ合わせと体の関係を研究してきました。その結果、
矯正治療で適切なかみ合わせに導けば、体の状態は必ず改善するという自信を持つようになりました。

実は、矯正治療というものは奥が深いものなのです。