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2014年9月13日

かみ合わせを含めた全身の治療をしていると最近、老化は一体何なのか?と思うようになります。

噛み合わせ治療でゆがみを取ってゆくと、大体の人が若さを取戻し、肌のつやや、顔色、気分まで変わってきます。

どうしてこのようなことが起こるのか?そして、そもそも一体老化とはいったい何なのか?と最近考えるようになって来ました。

そして私が考え付いた結論は、「老化とは、代謝しきれなかった老廃物の沈着と、それに伴う筋肉の硬直、そして、筋肉の硬直に伴う全身の歪み、その歪みがさらに血流やリンパの流れ、脳脊髄液の流れを阻害して、全身の細胞、器官の機能を奪う過程」ということです。

かみ合わせがくるっている場合は、老廃物がたまった結果でなくても、歯の生え具合で顎の位置が歪んでしまうので比較的若い時期からもこのような老化の原因が起こりやすいと思います。

ですから、かみ合わせを治すことによる良い結果が現れやすいのだとと思います。特に口の周りは、呼吸に関係していたり、頸椎の位置に関係していたりするので、歪みによる影響は特に強くあらわれます。

このようなことを考えてゆくうちにかみ合わせ以外でも、老化を防ぐことには2とうりの手段があることに気が付きました。

1、まず老廃物をためないようにする事です。これは自分でできます。

「日頃摂取するものには量と、質を特に気を付けろ」、ということです。
現代人は食べ物には困りませんから、とにかくよく食べます。3食必ず摂取する人も多いでしょう。しかしこれはカロリー摂取のし過ぎだということです。

また食品に含まれる添加物も肝臓に負担をかけます。できるだけ加工の工程が入っていない自然のものを食べるべきでしょう。

一日男性で2000kcal程度摂取すべきという栄養学の常識は正しいとは思えません。食事の摂取は控えめにしましょう。
私の場合、身体の調子が良くなり、全身の血流が良くなってきてから、明らかに一日の摂取カロリーが1800kcalを切っていても体重が増えるようになりました。ある程度年を取って代謝はそれほどないのに栄養の吸収が良いからでしょう。

そして、お昼にきちんとした食事をすると、胃がもたれがひどくなり診療に差し障るようになってきたのです。

現代人はストレスに対する反応として過剰に食欲を刺激されます。それによって過食をしてしまう人も多いと思いますが、これは健康で生きていたいのならどうしても取り除くべき習慣なのです。(こんなことはすべての人が言っていますが・・。)

過食は人間の寿命を縮めることは、よく昔から言われていましたし、長生きで健康な人は腹八分目、食事は控えめという人が多いです。要するに過剰に胃腸に負担をかけず、必要な栄養だけ摂取し、必要以上の負担を臓器にかけない(添加物なども摂取しない)ことが健康で長生きの鉄則だと思うのです。

女性が平均的に寿命が長いのも、男性よりもはるかに少食であることと、添加物などにも配慮する傾向が高いことと明らかに関係していると思います。

2、そしてもう一つは、体の老廃物を取り除く事です。これは他人の力も必要となります。

よく女性はデトックスといいますが、年とともに内臓を含め体中の筋肉にはしこりとなったたくさんの老廃物がたまっています。
それをマッサージなどで刺激して取り除くことが一般的ですが、私が歯に治療と一緒に行う場合は特に多く溜まるポイント(トリガーポイントとも呼ばれており、こは触れただけでも激痛があるのですが)から順番に老廃物を根気よく取り除き、最終的には内臓を含めた全ての筋肉の老廃物を取り除いてゆくのです。

私自身に関しては、整体などに通って、筋肉や内臓に老廃物がかなり少ない状態になるまでに8年ほどかかりました。歯医者という職業柄、どうしても体に無理な態勢や集中による緊張、ストレスによる食べ過ぎなどがあったからだと思います。

一般的には、筋肉の緊張を取り除くだけでは、しばらくするとすぐにまた固まってきてしまいます。これは刺激するポイントが悪かったり、やっている人技術が悪かっただけでなく、老廃物を取り除いたことで筋肉が緩んで循環が良くなり内臓の機能がよくなった分、食欲が増して過食をしたり、元気になって夜更かししたりといった、わざわざ良くなった分を取り消すような老廃物をためる行為をしてしまうからだと思います。要は自分で老廃物をためないよう配慮する気があるかどうかです。

私の患者さんも矯正治療による顎に位置の変更と同時にこのような老廃物のしこりを取り除いてあげると、「無理がきくようになった」とか「食欲が出てきて、元気も出てきた」などと言って、内臓の老廃物まで取り除けきる前に老廃物をためてしまう人が多くいらっしゃいます。

身体の表面の筋肉の老廃物が取れただけでも、このような体調の良さを実感できるのですが、最終的には腸や胃など内臓の筋肉全ての老廃物が取り除かれた後、さらに過食などの内臓にストレスを与えることや、睡眠不足などのストレスを与えないように気をつければ、老廃物をためる前に排泄するという良いサイクルとなり、非常に良い体調と健康状態を獲得できると思うのです。

本来の健康管理とはこのようなことを言うのだと思います。
いろいろな健康に関する本に書いてあることは正しいことは正しいと思いますが、体の老廃物を取りのぞく→体に老廃物をためない→内臓の老廃物まで完全に取り除く。といったレベルに達するまで根気よく努力し続ける人はそうはいないのも事実だと思います。

でも理論がわかり、治ることがわかっていればやり続けることができると思うのです。

2014年9月12日

噛み合わせについては、今まで100年以上の歯科医学の歴史の中で、いろいろな先生が議論してきました。

私は中心位という言葉を大学を卒業してから初めて聞き、その採得法を教えてもらったり、本で勉強したりして、かみ合わせの調整に使ったり、矯正のかみ合わせの位置を決める際の基準にしてきたりしました。

しかし、技工士などからこのような咬合学の大家と呼ばれる先生方の症例を聞くといずれもうまくいっていないことを知り、かみ合わせを治すことは絶対できないのではないか?という絶望感を味わいました。実際にアメリカで咬合学に対して意見が分かれているのもこのような問題があるからに相違ありません。

確かに、自分で日本の大学の先生の方法であったり、、アメリカの大学で実際に教えている方法で、かみ合わせの取り方をしても、患者さんは一向に調子がよくなりませんでした。

またそのように治療をされるとかえって息苦しくなるといった患者さんも多く、本当にこのようなかみ合わせの取り方で大丈夫なの?と思うようになりました。

その後長い年月をかけてやっとわかったことは、通常の人のずれた噛み合わせは、顎についた筋肉が引っ張って出来上がってしまっているものですから、一度緊張している筋肉が弛緩させながら、正しいと思われる顎の位置を3次元的に移動させてやり、それに対する筋肉や頸椎の位置などの反応を見て採得する方法が最も結果が良いことに気が付きました。この時、単に顎を押したり、前に出しただけではうまくいかないので、私は噛みわせの位置を3次元的に合わせるための道具を奥歯に噛ませます。その位置で筋肉の弛緩や頸椎の位置の正常になるのであれば、そのかみ合わせの位置を記録し、次回以降の治療の使うのです。

この筋肉や頸椎が正常になる、かみ合わせの位置になるように歯に材料を足して強制的に顎の位置を変化させると、急激に顎周囲の筋肉の緊張が取れ、顔つきが変化します。そして、今まで歪んでいたとは思えなかった顔の骨格までが、実は歪んでいることが分かるようになったりします。これは顎周囲の筋肉が弛緩するために骨格の形が分かりやすくなるからでしょう。

そういう治療をしているうちに、最も緊張を起こしていた顎の筋肉は、治療の途中でどんどん弛緩してゆき、次々違う奥にある筋肉の緊張状態が発見されるようにになります。その都度首や顎の位置関係をチェックしながら、現れた筋肉の緊張を弛緩させてゆくうちに最終的に顎全体の筋肉が弛緩してゆき、体調の変化につながってゆくのです。ですからこのような治療中に頭の形が変わってくることも多いのです。

頭の形が変わるということは脳の血流や脳脊髄液の流れが変わるということなので、体調は相当変化するはずなのです。

このように顎周囲の筋肉の緊張をすべてとることができるように顎の緊張をとりつつ、かみ合わせの位置を少しずつ変化させてゆくという考え方は、かみ合わせの治療にとって非常に重要な方法ですが、この方法を理解して治療を行っている人は非常に少ないでしょう。

お口の中は、体の中でも、最も不潔になりやすく、しかもきれいにしにくいところではないでしょうか?

よく昔の人が「耳のうしろと脇の下はいつもきれいにしておけ」なんて聞きますが、人間の汚れがたまりやすい部分は結構決まっています。

加齢臭や、嫌なにおいがするのもわきの下や、耳の後ろだったりします。また電車に乗っていて臭いを感じるのは体臭のほか口臭もあります。

口はとりわけ体中の悪いものがたまりやすい場所だと歯科医していてつくづく思います。

口を見るとその人の健康状態がわかるのも、歯科医としての経験からです。健康な人は歯茎の色が違いますし、ストレスを受けたり、悪い食べ物を摂取していたり、飲酒、喫煙がひどかったりすると唾液の成分は変化し、口の中はねとねとし、汚れを付けやすくなります。

そしてその汚れが取り除かれると、唾液の出方が変わり、健康状態ガラッと良くなります。

歯の汚れとりはもちろん、私の場合は、虫歯や根の治療の際、できるだけ顎や首、そして頭の周囲の筋肉の緊張を取り除くよう軽く指圧しています。
そうすると、緊張していた顎が緩み、口の中だけでなく、顎周囲で滞った血流も改善し、老廃物が排除されやすくなり、次回いらしたとき唾液の出方まで全く違ってきます。そして実際に本人にも体調の良さを実感してもらえるのです。

多くの歯科医も医師も自分の治す臓器しか見ないで、そこを取りまく周囲の筋肉などをあまり目をやりません。整形外科の先生が骨だけを見て診断し、筋肉の緊張や体のゆがみを診断しないように、歯医者も歯は見ますが、顎の筋肉の緊張具合、骨の位置関係などを十分に観察する先生は少ないと思います。

もちろん、感染したり、失った部分の歯を観察し治療することは基本ですが、顎周囲の筋肉や、下顎骨の上顎骨に対する位置関係の観察は治療にとって非常に重要なのです。

私が診療した患者さんに「小顔になって痩せたの?と聞かれた」とか「整形疑惑になっている!」とよく言われますが、これはかみ合わせの位置と、顎の緊張を取り除くことを常に歯の治療中も、矯正治療中も同時に行っているから起こることで、単に親知らずを抜けば小顔になるといったような単純なことではないのです。

治療をしてきた経験では多くの患者さんは顎周囲の緊張が強すぎて、下顎の骨の形をきちんと判別することが難しくなっています。
また、頸椎の後ろの筋肉が緊張して頸椎の位置のゆがみすらきちんと診断することが難しくなってしまっています。

ですから、治療をしながら、これらがはっきりわかるようになるまで、顎周囲と首の周りの筋肉の緊張を取り除いていくという根気のいる作業が必要になるわけです。これは歯医者の仕事なのと私も昔は悩んでいましたが、実際の治療成果を見るとこのような仕事も歯医者がやるべきと確信しているのです。

従ってマウスピースを入れただけで簡単に治ってしまうタイプはもともと歪んでいなかった患者さんで、歯の治療されて一気に調子が悪くなった場合ぐらいで、多くはゆがみと筋肉の緊張とが固着化が複合して起こっておるので治療は楽ではありません。

これらが自分の体に襲ってくると、生活習慣、飲酒、喫煙習慣など、苦しみから逃れるための行為にはまり、、却ってさらに症状を悪化させていることも少なくありません。

私たちが、患者さんの仕事環境や、生活環境にまで注目するにはこのような理由があるからです。

2014年9月10日

噛み合わせの治療をして15年以上の年月が経ちますが、治療をしてゆくと患者さんの運気が変わると感じることをしばしば体験します。

不妊治療をしていた人がすぐに子供を授かったり、仕事で海外に飛躍する人がいたり、結婚が決まったり・・。

まあ人生のタイミングもありますから、たまたまそのようになることもあるでしょうから、あまり、気にはせず、「この人がいろいろ良くなって本当によかったなあ」程度に思っています。しかし、患者さんがかかった費用に対して結構満足してくれているのはそのような「歯と関係あるの?」と思うことも何となく実感しているからかもしれません。

しかし、よく考えてみれば、「口の中は虫歯だらけ、炎症だらけ、かみ合わせはずれて体もゆがんでいる。」こんな状態で運気が上がるわけもありません。

人間は食べて生きているだけではありません。太陽や、大地のエネルギーをもらって生命エネルギーを維持ていると私は考えます。ですから顎や体が歪んでいれば、それらを十分に取り入れられないし、体の中でうまく回すこともできないと考えるのです。

電車でいろいろな人の顔を観察しても、完全に左右対称な人は少ないし、バランスのとれた体を持っている人はなかなかいません。

顎が極端に右や左、後ろに曲がっていて運気が良くなるもありませんし、顔も歪んできますからその人の印象も良いとはいいがたくなります。私の経験ではこれらのゆがみを治してあげると、顔はもちろん変わってきますが、体を流れるリンパや髄液の流れ、血流が変わってきますから、当然顔色までよくなって、その人のイメージが変わり、精神的にも快活になってきます。

これは矯正治療がうまくいった患者さんを見たことがある人であればだれでも否定しないことだと思います。

歪んだままでは最後は病気にまでなってしまいますが、病気にならなくても「どうも体調が今一つである」、といったことはこの歪みが原因であることは間違いないでしょう。

いつもおなかがすぐ痛くなる、体力が続かない、集中力がない、などのような病気とは必ずしも言えないこともゆがみと関係していると私は確信しています。実際患者さんが治っているのも経過として見います。

そういった意味で、かみ合わせのゆがみ、そして体全体のゆがみを取る治療こそが、これからの本当の医療といえるのではないでしょうか?もちろんその為には、ゆがみを直す治療法の方法論をきちんと確立必要があると思います。そういった意味でCT撮影は私の助けになっているのです。

今までのような、「病気になってから手術をする、薬を出す」このような治療では本当の健康を実感することはできないと思うし、今後医療費が減る可能性はきわめて低いでしょう。しかし、医療はこのような目に見えた結果のでた病気の処置以外には全く無力です。
というか、顎や身体のゆがみなど診断の対象ですらありません。これからはそれらを取り入れた治療が行われるべきだと思うのです。

2014年9月 7日

歯科は様々な材料や薬剤が用いられます。

ですから、歯科で使う薬剤には非常に注意が必要です。
ISOのところで様々な薬剤に対する危険性を書いているのは歯科医師にも読んでもらい、少しでも困る患者さんがいなくなるようにと公開しているのです。

日本は日本の薬事法に従い、薬剤の販売、流通が認められています。しかし、実際は残念ながらこれも「誰のための薬事法なのか?」と疑ってしまうことが非常に多いのです。

たとえば、海外からの輸入に歯科材料に関して調べてゆくと、非常に良い材料があるにもかかわらず、あまりに複雑な薬事申請手続きをしなければならないため、何百万というお金がかかる仕組みになっています。

しかし、数千円程度しかしない上少量しか使用しない歯科用の材料、薬剤を販売するためにこれほどのお金をかけてまで、日本での販売の許可をとることは、採算を考えると非常に難しいと言わざるを得ません。

私は患者さんの治療経過が良くなるため、質にこだわり、日本の材料ではなく、海外の材料を買っていたのですが、日本で薬事法が改正になり、輸入業者が販売をやめてしまった例が数多くあります。

これら材料を確保するため、今も非常に苦労しています。

こんなことになってしまったのも、日本の歯科が世界とはかけ離れた基準で治療を行っているからにほかなりません。実際日本ほど歯科治療の基本とは違った治療が横行している国はないのではないかと思えるほどです。

私が治療をしてきた患者さんでは、「麻酔で気分が悪くなったり」、「根を詰めた後痛みがいつまでも取れない」、「白い材料を充填された後、歯の違和感が消えない」などの訴えが多く、原因を調べると使用している材料自体に問題があることが多数ありました。

これら材料自体の原因を見つけことは実は非常に苦労しました。そもそもメーカーが販売しているものに問題があるとは考えもしなかったからです。何度やっても同じ症状、痛み、を患者さんの訴えるので、どうしてそうなるのか突き詰めた結果です。

アメリカなどで一般的な材料ではそのような品質に問題があるものは少ないから不思議です。おそらく患者さんの訴えに対する歯科医師側の対応が十分できているのではないかと思われます

私も勤務医時代よくあったのは、「どうしてこの治療後には痛みが出るのか?」といったことです。院長は「これは治療の経過で仕方がない痛みですよ!」とよく言っていましたが、一向にに治る気配がない。これが保険診療主体の日本の歯科の限界かなと理解したのはそれから2~3年後です。

日本の歯科は実はいま、悲惨なことになっています。商社の人やメーカーの人に話を聞くと、歯医者さんの9割以上が「この材料、もっと安い物はないの?」と聞いてくるとぼやいていました。

保険診療だけでなく、自由診療をしている歯科医院でもこのような有様ですから、治療内容は期待すべくもないでしょう。私は自由診療をする以上、絶対に自信を持って薦めれる材料、薬剤以外を使いたいとは思いません。

安くて同じ品質のものを作れるわけがないのは当たり前です。それなのにほとんどの歯科医師が「もっと安いのないの?」要求をしてくるので、結局「品質の劣るものが売れ、品質の良いものは淘汰されてゆく」、といった今後歯科業界はいったいどうなるの?と言ったところでしょう。

患者さんが私の医院に治療にいらした以上治っていただきたいのです。ですから今後も大変ではありますが、こだわりぬいた材料を何としても手に入れ、患者さんの治療の使ってゆきたいと思っているのです。

2014年9月 6日

私は自分の歯を矯正治療していろいろなことがわかりました。

自分がかみ合わせが悪くて体調が悪かったことに気が付いたとき、真っ先に思ったのは「どうして自分はこんなに敏感で、しかもかみ合わせが悪く、苦労するのだろう。ついてないな!」ということでした。

何しろ、歯科医院を開業して5年も経たないうちに体中にガタがきて、とてもこれ以上働くのが難しく、廃院しようかと思うほど体調不良に襲われたからです。

しかし、整体に通ったり自分の歯を矯正するなどしてゆくうちに復活し、さらに、当医院を訪れるいろいろな難しい患者さんを治療してゆくうち、「自分が敏感で、しかもかみ合わせが悪くて体調を崩したことは、患者さんを治療するためにも必要なことだったのではないか」と思うようになりました。

多くの先生がかみ合わせを治す治療を行っていると、堂々とホームページに載せていますが、、どうもピンと来ませんでした。というのは、先生自身が実際に歯で苦労したわけでもなく、治療を受けて治ったという内容でもなかったからでした。自分で経験したこともない人が本当に顎関節症で苦しんでいる患者さんの気持ちがわかるのだろうか?といつも思うのです。

私はもちろん、当医院のスタッフも実際にかみ合わせの治療をうけたおかげで、かみ合わせを治す矯正治療は、どんなに難しく、そして、様々な症状が起こることを理解し、実際に患者さんから出る訴えの意味と現在の治療の進行状況との整合性を説明できるようになったのです。

私も矯正治療をうけた時、かみ合わせを変えるたびに、舌をかんだり、唇がむけてカサカサになったり、気持ちが沈んたり、手首がしびれたり、のどが詰まる感じがしたり、といった様々な好転反応?を乗り越えて、やっと体調の良い状態を獲得しました。

多くの顎関節症を治療している先生は実際にそのような感覚を理解できるほど、感性が鋭い人が少ない気がします。実際には患者さんの方がよっぽどよくわかっていることも少なくありません。

私の経験では、自分が経験していないことを理解して、治すことは非常に難しいのではないかと思うのです。なぜなら、おそらく患者さんの訴えることが全く理解できないだからです。

大学院時代の経験で、非常に多くの顎関節症の患者さんが大学病院を訪れていましたが、患者さんの訴えは適当に受け流し、すぐに薬を出す科に紹介する先生がほとんどで、患者さんの話に真剣に耳を傾け、治療に生かそうとする先生はほとんどいらっしゃいませんでした。

そのような状況を見て、どうしてこの先生は真剣に患者さんの訴えの原因に取り組もうとしないのか不思議に思ったものです。

ですから、自分が顎関節症で悩んだことも、現在の自分の治療法を確立する上で、非常に役立ったと思い、決して苦労だけではなかったと思うようになったのです。

何事もそうですが、自分が経験しないと当人の本当の感覚は分からないものです。そういった意味で自分が歯の感覚が鋭かったことと敏感な体質だったことに感謝しているのです。

2014年9月 5日

顎関節症の治療を私自身が発症してから15年以上経ち、自分の歯の治療もしながら、顎関節症の治療は非常に奥が深いことを改めてに感じています。

かみ合わせを考える矯正治療を今まで積極的に行ってきて感じるのは、顎関節症に悩む患者さんは非常にデリケートであり、かつ、周りの環境に影響を受けやすい方であるということです。

良くまじめな人が顎関節症になるといいますが、確かに几帳面で真面目できれい好きな人ほど顎関節症の患者さんは多いです。

これはストレスに対する反応が非常に敏感で、自分自身がデリケートであるために、防御態勢を取りやすいからだと思います。この防御体制をとることによって緊張が生まれ、筋肉が硬直化し、結果として骨格系が歪んで顎関節症が発症するわけです。

また、そのような人は子供のころから緊張する場面が多いため、顎を引きがちになり、顎の位置が悪くなる傾向があり、それが大人になってひどい顎関節症の原因になることもあります。

私自身が治療をしてきて感じたのは、単に顎の位置を良い位置にして噛み合わせを作るだけでなく、周りの筋肉の緊張が常に取り除けていないと、原因が取り除けません。そして、そのためには本人に自分が無意識に緊張していることを理解し、普段からそれを取り除く努力をしなければならないことを教えなければなりません。

顎関節症がひどい患者さんでは、ストレスにさらされすぎ、怒りや、不機嫌などの自分ではおさえきれない精神状態や過剰なイライラがでてしまう人を多く見かけます。

これらのストレス過敏による顎関節症は本人では到底どうにもできず、患者さんにとっては本当につらいことだろうと感じます。

しかしこのような症状が出ることが顎関節症に含まれると気が付いている人は少なく、そのような患者さんでも、たった一本被せものを高くしただけで、症状が消えてしまうことも少なくありません。私が詰め物の高さが変化しない治療の固執するのも、患者さんが知らないうちに顎関節症になってしまうことを防ぐためです。

多くの歯科医が、顎関節症は間接円盤に問題が出ている程度の認識しかありませんが、実際は頸椎のズレや、舌根沈下などのレントゲンだけではわからない多くの問題を基礎として発症しているのですから、それらを総合的に診断しなければ原因を治す治療はできません。

またデリケートな人の場合は顎関節症は心や気分にまで影響してきますから結構深刻な疾患であることは間違いありません。

私が治療した患者さんの感想はほとんどが「治療前の状態に絶対戻りたくない」ということです。なかなか表現は難しいのですが、単に調子が良いといっても、心や気分にまで影響したものが取り除かれるので本人の喜びはひとしおである気がします。これこそが生活の質であり、歯を白くして、見た目を改善することなど取るに足らない治療に見えてきます。

私が治療した患者さんも見た目の問題から始めは金で治療することを拒んでいても、結局機能を優先した結果このような体調改善を得られ、「先生の言われるとおりに治療をして良かった」と言われることがほとんどです。

私たちはプロです、プロは結果を知っていなければなりません。結果を期待できない治療を、患者さんの希望どおりにおこなう医師はもはや医師ではありません。商人です。商人に治療をしてもらって治るわけがありません。彼らの興味があるのは患者さんの健康ではなくお金なのですから・・・。

2014年9月 1日

歯科治療で何が最も重要かといえば、「基本をきっちり押さえた治療を行う」ということが言えるでしょう。

基本をきっちり抑えた治療というのは、虫歯の治療で言えば、麻酔をかけ、ラバーダムをし、虫歯を完全に取り除き、長期間の予後が期待できる材料で充填するということに尽きます。

しかし、この虫歯を完全に取り除いたり、予後の良い材料で詰めるといった治療を行うことが何故か今の日本では難しいことのように思われます。

また、きちんと根の中を洗い、感染を取り除き、根を詰めるということも、実際は簡単なようで非常に難しいことなのです。これをきちんと行うためにはそれなりの時間と技術そして受ける側には費用が掛かるのですが、保険制度の費用では世界の標準の治療費の1/10にも満たず、これで治療がきちんとできることは難しいといわざるを得ません。もちろん中にはボランティア的にやっていらっしゃる先生もいらっしゃいますが、そんなことをやり続ければ、いずれ身体を壊してしまうでしょう。

保険制度とはある程度の妥協はせざるを得ない治療といえます。もちろん国がすべてを補償していては財政が持ちません。

私自身も、大学卒業したての頃、保険診療専門の歯科医院にアルバイトで勤めたことがあり、当時、根管治療ではすべてラーバーダムを使い、修復治療でも集中力を切らすことなく、20人以上に患者さんを診療していた時期がありました。

しかし、週一回のアルバイトなのに、体中にアレルギー様の症状が出たり、夜眠れないほど体が疲れきって翌朝起き上がれないことがしょっちゅうありました。もちろん無理の利く先生もいらっしゃると思いますが、私はこのようなことをしていては、自分の寿命も長くないだろうと感じ、自由診療への道へと方向転換しました。

自分が死んでしまえば、治すべき患者さんを治すことも出来なくなるのですから、患者さんの治療も大切ですが、自分を守ることも医師として、とても大切です。

私は自己犠牲がすべてよいわけではないと考えています。家族を養い、一人でも多くの苦しむ患者さんの病を取り除き、自分のコンディションを整える。それが本来の歯科医のあるべき姿であり、自分の体が壊れてしまってはもとも子もありません。自殺行為です。お医者さんは自己犠牲のもとに診療をやりすぎて、病気になったり、早死にしたりすることも少なくありません。もともと博愛や優しい気持ちのある、よい先生がそうなる傾向にあります。患者さんの歯を一生懸命治して、自分の歯はボロボロという先生もよく見かけます。

少なくともアメリカでは、多くの先生がこれら基本的に正しい治療をきちんとやっていると思いますし、それに対してある意味まっとうな対価をもらえる仕組みができているので、歯科医の体が日本の先生ほど体が悪くなっていないように感じます。私の場合は、歯科大学を卒業し、開業医に勤務に行った瞬間に、大学で習ったこととは異なる医院の診療形態を知って、愕然とすることもしばしばありました。今はそこまでひどくは無いと思いますが、御世辞にも理想的な治療が出来る環境ではないのが日本の保険制度です。

今の保険制度が続けば真面目な日本の歯科医でも、患者を治そうとする気持ちが奪い去られかねませんし、多くの歯科医が身体を壊しているのは傍でみて感じます。そして、手を抜かないまじめな先生だったのに、気力も体力も奪われ、持病に病まされている人も多く見かけます。

きちんと歯を治すことも歯科医の使命ですが、標準的な治療をしていては経営してゆけないレベルの給付の保険制度が国民の当然の感覚としてあれば、治療の質と経営との溝が埋まりません。今の日本ではその矛盾を埋め合わせるために、本来の治療の質とはかけ離れたタイプの自由診療が増えてしまっていることがとても残念でなりません。歯の治療は機能を治すもので、その基本的な標準治療がコストから考えて保険制度では行われにくい環境である以上、自由診療で正しく行なう医院が本来のすがたです。しかし、、それとは異なった方向に向いた歯科医院経営のための治療を流行らせているといったおかしな方法へ進んでしまっている現実があるのは、なんとも残念です。

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番町デンタルクリニック 院長 吉田敦志(よしだあつし)

番町デンタルクリニック
院長 吉田敦志

番町デンタルクリニック公式サイト

皆さんは何のために歯科矯正をお考えでしょうか?
美しい笑顔のため?コンプレックスを解消するため?
確かに矯正治療には、そういった役割もあるといえます。

しかし、私が考える矯正治療の目的とは、健康な体を手に入れること。

私は10年以上前から、かみ合わせと体の関係を研究してきました。その結果、
矯正治療で適切なかみ合わせに導けば、体の状態は必ず改善するという自信を持つようになりました。

実は、矯正治療というものは奥が深いものなのです。