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2018年10月25日

日本の健康保険は崩壊している。

医療における健康保険
毎年、健康保険料は赤字続きで、崩壊寸前である。しかし、これはその医療費のほとんどを高齢者が使っているからであり、その高齢者はよっぽど所得が多くなければ1割負担である。

しかし、病院は窓口の支払いが少ないことを利用し、必要も無い薬をバンバン出し、毎月ルーティーンのように通院させ、患者さんをお得意様よろしく通院させ続ける。もちろん、このような批判が多くなってきて、薬を出すことを控える医院も増えてきている。

本来、メインテナンスという形で1年に一回や半年に一回の割合で通院させるならともかく、毎月通院させ、同じ薬を出して診察も10秒、場合によっては受付で「いつもどうりで」といった先生の面会も無い診断がまかり通る内科の医院は間違いなく、医院としてではなく、単なる商売として開業しているとしか思えない。

また、整形外科も、完治を目指すのではなく、毎週のように通院させ、治りもしない、ただ気持ちよくなるだけの電気と、シップの投薬、治癒に根拠が必ずしも定かではない理学療法をやっている医院がほとんどである。
これでは健康保険料が増えても抑えようが無い。年を取れば筋や筋肉は硬くなるものであり、痛くても動かさなければどんどん固まってしまうから、高齢者が増えれば、その分整形外科に行く患者さんも増えるのは当たり前である。

そして、もうすでに医療費の負担が限界になっているにもかかわらず、高齢者が通院できなくなるから、負担率の上昇は抑制しよう!と医師会が鼻息が荒く、新聞に一面広告を出していた時期があるが、その保険料は、そもそも低所得にあえぐ若い世代の負担に頼っているのが現状である。

これから世の中に出ようとしている、一所懸命に働く世代から希望を失わせてしまうほど保険料をむしり取り、無駄な医療を老人は当然のごとく受け、治せもしない治療行為で医療費を医者は稼ぐ、そんな図式のなか、少子化が進むのは無理の無いことだろう。

政府はもっと、老人ではなく、次の世代のためのお金の使い方をすべきで、年金の引き下げ、窓口負担増を一刻も早く老人で行う必要があると思います。

おそらく、そうすれば、老人は無駄な通院を止め、老人頼みの医院は潰れ、とても風通しの良い世の中になると思うのです。

そして、老人は気功をしたり、運動をしたりして自己管理をしっかり行う教育を国が推奨し、自分で努力できない老人には、保険料の給付制限を課すべきでしょう。

歯科における健康保険

歯科は保険点数が極端に低く、通院するタイプの医療機関では経営がなりたたなりつつあります。そのため、大規模化による経営効率と、資本の集約が起きています。
多くの歯科医は、チェーン店のバイトのように薄給で歩合制の待遇で雇われ、保険では十分な生活費も稼げないため。技術も無い歩合を稼ぐためだけの自由診療が蔓延するのです。

実際に、マウスピース矯正や、セレック、インプラントはその象徴で、インプラントはすでに訴訟の嵐、これから、審美治療と、マウスピース矯正の訴訟が始まる予感がします。

そして、歯科の最後の保険で稼ぐ訪問診療では、実際に本人が希望しているかどうかもわからない患者に積極的に訪問治療を行い、加算された保険点数で点数を売り上げを増やす歯科医院がどんどん増えており、それをいつ減らすべきかを厚生省は考えていることでしょう。

そもそも訪問診療では行える治療が限られるため、技術的な差がでにくく、通常の形態で成り立たない歯科医院の受け皿となっているのが現状です。
このような付け焼刃的な歯科医院の生き残りは国民に全く役に立たないことはおろか、不必要に不要な歯科医を延命させ、医療費の増大という皮肉な結果をまねいているのです。

2017年7月28日

今歯科業界は結構大変な状態になっています。

保険制度が崩壊し、治療技術を大学で十分教えてもらえなかったにもかかわらず自由診療を行わなければ経営が成り立たないという矛盾を抱えているのです。

アメリカの大学でははじめから保険制度がないので、自由診療でも納得してもらえるような治療技術を教えてもらえます。しかし日本ではそのような教育を受けることは非常に難しく、時にアメリカの大学を研修されている先生もいらっしゃいますが、莫大なお金をかけて留学してやっと技術を習得してしかも有名にならなければ、なかなか歯科医として成功することが難しいようです。

仕方がないことかもしれませんが、多くの歯科医は、治療技術を習得するといった難しい道を選ぶことより、今日、明日にでもお金を稼ぐことができるような自由診療に飛びついているのが目立ちます。
安易な臼歯部のダイレクトレジン、マウスピース矯正、セレックシステムなどはその例で、基本的に様々な問題を抱えるこのような治療法が、今ではまるでスタンダードのように見える宣伝の対象と化しています。

また今になっていろいろと問題が生じているインプラントなども結果的には安易な自由診療移行のためのツールでしかなかったので、インプラントをうたれて高齢化した患者さんの、抜くことすらできない問題を抱えたままで残ってしまっているインプラントはこれから社会問題化してゆくと思います。

虫歯の深い奥歯のダイレクトレジンや大きく歯を削るセラミック修復での治療は材料の刺激で抜髄(神経を抜く治療)となる数が増加してしまうこと考えられますし。一度神経を抜いてしまうと歯の寿命は圧倒的に短くなりますし、根管治療がきちんとできる歯科医院はまだ少ないのが現状です。安易な審美治療は日本人の歯の寿命を短くする原因とのなっているかもしれません。またダイレクトレジンは目にはっきり見えなくても、必ず金属より早く磨耗しています、噛み合せが知らない間に低くなっている原因はこのダイレクトレジンの多用だと思います。何故臼歯の機能部分に磨り減りの早いレジンを使うのか?歯科医として勉強をした先生の治療としてはいま一つ信じられません。自費用のレジンでも所詮は樹脂です、金属の1/20程度の強度しかありません。患者が求めてもまずリスクを説明して、断るのが筋でしょう。

私の医院では、患者さん意識が比較的高いので、虫歯などの状況がそれほど酷くないという理由もあると思いますが、治療後に神経を抜いた歯は10年間で数本もありません。きちんと感染対策とMTAなどの適切な材料による処置を施せば、神経を抜く治療に至る可能性はきわめて低くなると思います。また金属材料を使うことによって噛み合わせの変化も少なくできます。そして何より「ものが噛める」とよく言われます。考えてみればそのために治療に来ているのですから当たり前のことですが、審美治療をうけて失敗した患者さんはなおさらそうおっしゃいます。

歯を治すことは、痛みや違和感、不快感を取り除いたり、健康の向上のために行うものですから、歯の機能の問題や痛みが起きないようなベストな材料や噛み合わせのための治療が行われれば、それが最もよいわけです。
仮にそれが自由診療であっても、きちんと行われるのであればそれでも患者さんは治療を受けてくださる人はいらっしゃると思います。多くの日本の歯科医院のように本来の目的とは違う自由診療化は患者さんのためにはなっていないと思いますし、結果的には自分の首を絞めているのと一緒です。

しかし、保険制度での歯科の点数の急激な締め付けや、歯科医院の数が急に増え経営が悪化してきたため、多くの先生は時間や労力をかけずになんとかお金が稼げる方法へと移行せざるを得なかったのだと思います。
一概に歯科医がすべて悪いとは言えません、国もこのような状況を放置してきたこともありますし、もっと積極的にアメリカの治療技術を日本に導入するなどの歯科大学の教育改革を行うべきたっだとおもいます。

私が20年以上前に、アメリカから帰ってきた先生が治療を教えてくれたとき、多くの同級生や後輩は、治療技術を習得する大変さを知ってそれ以上踏み込もうとしませんでした。つまり多くの先生はなかなか治療が大変な自由診療で行うアメリカ式の治療にはなじめなかったのだと思います。

これは日本の文化もある程度影響していると思います。少しでも安く治療をしてあげるのが親切な医師、というイメージがあることは誰にも否定できないでしょう。
しかし、レベルを保つための投資や費用を考えるとそうと、それが果たしてよいのかどうかとも言い切れないことを理解しないと、医師も患者さんも結局不幸になるだけだと思うのです。
いくら安くてもキチンと治らなければ意味がないからです。

私の場合、適切な感染予防の意識と、歯の治療にはある程度お金がかかってしまうという感覚を患者さんに理解していただくまでに10年以上の歳月がかかりました。
そして一番難しかったのが、治ったと分かっていただける感覚が分かる患者さんと出会うことでした。患者さんとの出会いはとても大切です。医院の性格上敏感な患者さんが多いのですが、多少治療が難しくても、自分が治療して状態を良くなったことが実感できる患者さんと出会えることが、歯科医としての自分の存在意味を感じることが出来るのだと思います。


2017年5月11日

実は歯科医院は、あらゆる医療分野の中でも、もっともお金がかかる分野といっても過言ではありません。

また、治療自体がほどんど外科処置、しかもミクロン単位の作業ですから、実はもっとも治療費が高くて当然といえます。

私自身、海外の歯科を見る機会があり、いろいろ見てきましたが、日本の保険制度の金額は、破格を飛び越えたレベルです。

治療内容はさておき、今の日本では、よほどのお金持ち以外は歯科で開業するのは難しくなっていますし、万が一お金があって開業ができたとしても、継続して医院経営をこなしてゆくことも相当難しい時代になっていると思います。

アメリカのように、歯科大学で十分な治療技術を教えられ、その技術で自由診療で行ってゆけるのであれば、何とか道は開けると思いますが、日本の歯科大学では「なかなか自由診療としてお金がいただけるだけの技術」を教えてくれる環境の歯科大学がなく、結果的にますます卒後の歯科医は苦しくなっています。

本来はこのような事態を予測して、「教育現場の改革」を行ってくるべきでしたが、大学では「有能な人材の流失」によって、自由診療の技術を教えられるだけの教官がほとんどいなくなってしまっているのが現状と考えられるのです。

そんな状況の中で、「保険の枠を越えて、患者さんのためになる治療技術だけを提供する」

といったゆとりのある歯科医院は非常に少ないと思います。なぜなら、歯科は設備に非常にお金がかかるため、このような経営形態では、採算が合うように経営できるだけの自由診療をしてくれる患者さんを集めること自体が難しいからです。

私も、そのような志を持った歯科医師を育てようと何人かを教えたりもしましたが、ほとんどの先生が途中で挫折するか、違う方向の治療に移行してしまったりして、なかなか育てあげることができず、悲しい思いも何度もしてきました。

日本人の平均的な歯の状態は、先進国の中では決して高くありません。ほとんどの患者さんの歯が画一的な、しかもかなりの低評価の保険診療で行われており、日本人は平均所得が高い割りには歯の治療レベルが低いと思います。

歯は実は非常に体の状態に大きく影響しているので、医科の治療を受ける前に歯を治したほうがよい人が日本には山ほどいらっしゃいます。

日本人の健康レベルを今より上げるには、歯科医療の質の向上による変革がぜひ必要だと私は考えるわけです。

良い歯科医が育てば、良い歯科医療が行われ、国民の健康レベルが向上し、生産性もあがれば、歯科医に支払われる費用が多少高くても、十分もとが取れると思うのですが・・。

2016年5月22日

歯科業界にいても私も25年以上経ちました。

学生の頃から、日本の歯科の教育、歯科医師の姿勢には違和感を持つことは少なくありませんでした。

この疑問にある程度の答えが得られたのは、アメリカの大学を出られた先生との出会いでした。

私のいた環境がたまたま悪かったのかもしれませんが、有名な人気の講習会にもたくさん出ましたが、私のモヤモヤとした疑問に答えられる先生はいらっしゃりませんでした。

特に有名な先生にかぎって、肝心な治療で本当に困っていることを質問すると、たちまち逃げ腰になり、答えを出さず煙に巻くことがほとんどで、歯科で有名な先生は、この程度のレベルのなのかと、世の中の仕組みを理解するきっかけにもなりました。(有名な先生は殆どの場合は歯科業者と組んで名前を売るためどうしても偏った器具、材料を宣伝しなければならないという、臨床家としては矛盾を抱えることになりからです。)

日本の歯科がこんなにもひどい(少なくとも私はそうおもっていますが)のは、日本の歯科医師の平均的レベルの低さと患者さんの歯に対する平均的意識レベルの低さの両方によるもであることを理解するにはそう時間はかかりませんでした。

日本には国民皆保険制度があり、これで病院に気楽にかかれるのですが、医師や歯科医師にとってこれほど競争意識のないぬるま湯の世界はは有りません。

腕があろうが無かろうが、「同じ病名、同じと思われる処置」を施せば、全く同じ金額を請求でき、しかも国が7割を保証するという仕組みです。国が費用を保証するわけですから、ほとんどの診療がお役所からの仕事のようなもので、強く質を問われることはありません。また、ここで重要なのは「同じと思われる処置」という言葉です。

私が「同じと思われる処置」と表現したの文字通り「請求では同じ処置ですが、手間や内容は似て非なるもの」であることに他なりません。「手間をかければ経費は増え、技術を高ければ、医師に対する支払いコストは上がります」当然のことです。

つまり、同じ料金で治療をおこなうのであれば、コストをかけず、同じ処置をしたくなるのが当たり前のことですが、これが誤ったコストダウンや限界に近い低い評価の報酬では、内容までおかしくなってきます。

今の日本の歯科では、自由診療のみの歯科医院はまだ少ないですから、保険と自由診療とをまぜこぜの、混合診療、つまり、百円均一と高級ブランド品を同時に扱うお店がほとんど、のようになってしまっているもです。

ブランド品にはそれなりも品質管理が必要ですが、その管理が百円均一レベルで行われてしまう恐れがあり、実際にそのような医院がほとんどであるので、自由診療をうける価値があるのか疑問でしょう。

こうなってしまったのも、過去からの遺産である、国民皆保険制度を歯科で、引きずりすぎたからからにほかなりません。

2014年9月 1日

歯科治療で何が最も重要かといえば、「基本をきっちり押さえた治療を行う」ということが言えるでしょう。

基本をきっちり抑えた治療というのは、虫歯の治療で言えば、麻酔をかけ、ラバーダムをし、虫歯を完全に取り除き、長期間の予後が期待できる材料で充填するということに尽きます。

しかし、この虫歯を完全に取り除いたり、予後の良い材料で詰めるといった治療を行うことが何故か今の日本では難しいことのように思われます。

また、きちんと根の中を洗い、感染を取り除き、根を詰めるということも、実際は簡単なようで非常に難しいことなのです。これをきちんと行うためにはそれなりの時間と技術そして受ける側には費用が掛かるのですが、保険制度の費用では世界の標準の治療費の1/10にも満たず、これで治療がきちんとできることは難しいといわざるを得ません。もちろん中にはボランティア的にやっていらっしゃる先生もいらっしゃいますが、そんなことをやり続ければ、いずれ身体を壊してしまうでしょう。

保険制度とはある程度の妥協はせざるを得ない治療といえます。もちろん国がすべてを補償していては財政が持ちません。

私自身も、大学卒業したての頃、保険診療専門の歯科医院にアルバイトで勤めたことがあり、当時、根管治療ではすべてラーバーダムを使い、修復治療でも集中力を切らすことなく、20人以上に患者さんを診療していた時期がありました。

しかし、週一回のアルバイトなのに、体中にアレルギー様の症状が出たり、夜眠れないほど体が疲れきって翌朝起き上がれないことがしょっちゅうありました。もちろん無理の利く先生もいらっしゃると思いますが、私はこのようなことをしていては、自分の寿命も長くないだろうと感じ、自由診療への道へと方向転換しました。

自分が死んでしまえば、治すべき患者さんを治すことも出来なくなるのですから、患者さんの治療も大切ですが、自分を守ることも医師として、とても大切です。

私は自己犠牲がすべてよいわけではないと考えています。家族を養い、一人でも多くの苦しむ患者さんの病を取り除き、自分のコンディションを整える。それが本来の歯科医のあるべき姿であり、自分の体が壊れてしまってはもとも子もありません。自殺行為です。お医者さんは自己犠牲のもとに診療をやりすぎて、病気になったり、早死にしたりすることも少なくありません。もともと博愛や優しい気持ちのある、よい先生がそうなる傾向にあります。患者さんの歯を一生懸命治して、自分の歯はボロボロという先生もよく見かけます。

少なくともアメリカでは、多くの先生がこれら基本的に正しい治療をきちんとやっていると思いますし、それに対してある意味まっとうな対価をもらえる仕組みができているので、歯科医の体が日本の先生ほど体が悪くなっていないように感じます。私の場合は、歯科大学を卒業し、開業医に勤務に行った瞬間に、大学で習ったこととは異なる医院の診療形態を知って、愕然とすることもしばしばありました。今はそこまでひどくは無いと思いますが、御世辞にも理想的な治療が出来る環境ではないのが日本の保険制度です。

今の保険制度が続けば真面目な日本の歯科医でも、患者を治そうとする気持ちが奪い去られかねませんし、多くの歯科医が身体を壊しているのは傍でみて感じます。そして、手を抜かないまじめな先生だったのに、気力も体力も奪われ、持病に病まされている人も多く見かけます。

きちんと歯を治すことも歯科医の使命ですが、標準的な治療をしていては経営してゆけないレベルの給付の保険制度が国民の当然の感覚としてあれば、治療の質と経営との溝が埋まりません。今の日本ではその矛盾を埋め合わせるために、本来の治療の質とはかけ離れたタイプの自由診療が増えてしまっていることがとても残念でなりません。歯の治療は機能を治すもので、その基本的な標準治療がコストから考えて保険制度では行われにくい環境である以上、自由診療で正しく行なう医院が本来のすがたです。しかし、、それとは異なった方向に向いた歯科医院経営のための治療を流行らせているといったおかしな方法へ進んでしまっている現実があるのは、なんとも残念です。

2013年4月 1日

日本で歯科治療をしていると一番強く感じるのは、患者さんのコスト意識の著しい低さです。

私の医院は自由診療しか行っていないので、ある程度の意識を持っていらっしゃる方が多いのですが、それでもまだ世界的な常識とはかい離しています。

歯の治療を現代の技術レベルできちんと行おうとすれば、ルーペなどの拡大鏡や、顕微鏡など精密な治療を行うための器具が必要となりますし、実際それを使うと非常に治療時間がかかります。

また、細かい作業が伴うため、非常に疲れます。

保険制度では1本の歯の治療をしても、高くかかっても3,000円程度、歯科医が受け取る分を考えても、10,000円程度です。

しかし、考えてください、免許も持っていないマッサージをする人が、1時間何の道具もいらない場所で働いても、6,000円位は相場ではないでしょうか?

歯科治療は、院長のみならず、歯科助手や歯科衛生士など、患者さん一人の治療にかかわるスタッフはドクターも入れて最低2人以上、しかも、すべて専用の器具で毎回滅菌をかけなければなりません。

滅菌を行うオートクレーブは、きちんとした機能をもったものだと、器械だけで100万以上、空気を浄化する滅菌フィルターや、特殊な水を使い、高額なメインテナンス代など、ランニングコストが膨大にかかります。

また歯科用の治療椅子は一台300万円以上、レントゲンも600万円以上もします。
内装は床上げや、排水工事、バキューム、エアー配管などごく普通の医院でも2,000万以上かかり、医療ではもっともコストがかかる科目です。

私の考えでは、きちんとした治療を一人の患者さんにおおなうためには、治療時間は麻酔や、説明も含め最低1時間は必要です。

そう考えると、保険制度できちんとした治療を行うのは不可能というのは歯科医が誰でも知っている事実です。

つまり、世界標準でいう一般的な治療を行う相場の1/10程度の治療費しか払われないということになり、マッサージでいうと、全国一律1時間600円で行いなさいと制度がきめているようなものなのです。

当然時間を短縮したり、手間を省くしかならなくなります。
そのため、粗製治療の乱造が起こり、日本の口腔内事情はとても褒められたものではありません。

もちろん、お金がない人にとってありがたい制度ではありますが、歯科業界全体で見回すと、全くよくない制度だと見えてきます。そもそも個人技による歯科治療を全国一律料金にするなどあり得ない話だからです。

つまり、歯科医がまともな治療を行える環境とは言い難いのです。

勿論、歯科医もこういった事実を患者さんに伝えつつ、自由診療を行うべきですし、患者さんも、保険という枠にとらわれるのではなく、自分の歯を長持ちさせるにはどうすべきかを考えるべきでしょう。

今の歯科医療を見ていると、ほとんどの先生が歯のもちとは全く関係のない、審美治療やインプラントなどの自由診療に移行しようとし、本来の歯を残す治療にこそ、費用をかけるべきと考えている先生が少なすぎるのです。

もっとも大学の教育自体も歯を残すためにはいったいどんなを教育しなければならないかを考え直し、自由診療でも患者さんがお金を払ってもよい治療技術を教えてゆかねばならないと思います。

日本が歯科で世界のレベルに追いつくにはまだまだ時間がかかることでしょう。

2012年6月16日

私も歯科医を開業して12年目に突入し、色々な思いがあります。


開業して10年ぐらいたつと、ある程度経営が落ち着く人は落ち着きます。もっとも今の競争が激しく、大変な世の中では必ずしもみなそうはいかないでしょうが、それでも堅実にやっていれば、歯科医はそこまでリスクの高い仕事ではありませんし、時間とともに信用もついてきます。ですから、この先どうしようといった考えも徐々に出てきます。


私がちょうど12年程前に、ある講習会に出席して、私より10以上年上の先生とお話ししたとき、「借金もなくなったし、これから治療の方向性を変えようと思って悩んでいる」

と言っていました。
その講習会では高度な治療技術を教わり、自由診療で治療をする内容だったのですが、その先生の医院では、ほとんどの診療が保険診療で、講習会で学んだ技術を全く生かせる場がなかったからそういったのだと思います。その先生はその講習会も含めて、すでにそのような高額(当時の私にとっては払うのが大変でした)な講習会を3つ以上受けていました。

その時、私が感じたことは、「開業の時点ですでに、方向性を持っていなければ、到底自由診療で高度な治療を行うと決心しても、今更もう不可能だろう。」

ということです。

保険診療しかやっていない歯科医院に高度な治療を高額なお金を払ってまで受けたいと思っている人はまれにしかいません。

つまり、そのような治療をしようと思ってみても、顧客がいないわけですから、そのような方向に方向転換などで非常にむずかしいわけです。


私の場合はその時、分院長をしておりましたが、分院長になる際に

「患者さんは急に多くはいらっしゃっていただけないと思いますが、必ず信用され、高額でも治療を受けてくださる患者さんを来院していただくように頑張ります。

しかし、保険診療は基本的に仕方なくやるのであって、やりたい治療だとは思いませんので、患者さんには自由診療を薦めます。ですから来院される患者さんのの総数はかなり減ると思います。」

と宣言してから、着任しました。

今は、不景気のためか安売りがとても流行っています。しかし、これからは、安くても大丈夫なものと、お金をかけてでもきちんとしたものを手に入れるという、2つの選択肢を非常にシビアに考える必要が出てきた時代ともいえます。

私自身、歯の治療が安くて大丈夫とは思いませんし、そういった方針ではなく、できるだけ患者さんにとって良い治療を目指した来たことは良かったと思っています。

ですから生きがいを持ってい治療ができていると感じでいます。

先生によって考え方はまちまちですが、やはり一度しかない人生、思いっきりこだわってなおかつ患者さんのためになる治療をするというのが私の歯科医としての生きがいなのです。

2011年11月 6日

日本の保険制度は事実上崩壊していると私は考えます。

なぜなら、事歯科に限っていえば、歯科医で、保険制度を維持してほしい人など、1割もいないと考えるからです。

どんなにたくさん患者さんが来院している歯医者さんでも、実は儲けを出しているのは自由診療で、保険診療はまったく利益がないか、むしろ持ち出しであることのほうがほとんどだからです。

日本の歯科の保険制度の場合、感染予防不十分、材料を最低ランクのもを使い、古い機器でも買い替えしないで、がんばって使ってそれでもほとんど利益は出ないのは当たり前の事となっています。


自由診療のみで治療をやっている歯科医院は日本では数少ないのですが、私の経験から言えば、保険診療と自由診療を同時にやるのは事実上不可能といえます。

ある程度の金額をいただいて治療を行うのであれば、それなりの感染予防対策と、それなりの材料を使わなければなりません(いわいる世界標準の治療といえますが)

隣で、最低レベルの感染予防対策をしながら、自由診療だからきちんとした対策をとることなど不可能なきがします。

また、保険ではとにかく安い材料を使いますが、材料の精度や持ちを考えるとそれなりの材料を買わねばなりません。

しかし、保険と自由診療両方の材料を分けて買って使う事は難しいでしょう。
おそらく大方の歯科医院では自分の医院に来院するメインの患者さん用の材料しか買えません。


いずれにしても、国の制度で決めた価格できちんとした診療ができないのですから、今の保険制度は早くやめるべきで、何か別の制度を考えるべきでしょう。

アメリカがあれほど医療費の高騰に悩みながら、なかなか皆保険制度に移行できないのもそのためかもしれません。

いずれにしても、一番大切なのは、「転ばぬ先の杖」つまり虫歯にならない、病気にならないということでしょう。

病気にも虫歯にもならなければ、事実上医療費は下がってゆくと思いますし、予防をやるほうやりがいも沸きます。

今の保険医療制度の最大の問題点は、病気になるまで何もしないという点です。
その考え方が変わらなければ永遠に医療費は上がり続けるでしょう。

必要なのは、病気の原因に対する正しい知識と、それを少しでも多くの人々に広めることでしょう。

2011年7月 7日

今、歯科医療はかなり厳しい状態に追い込まれています。

著しく低い診療報酬の評価と、教育現場の退廃、そして医院経営の危機、また歯科医になろうとする優秀な人材の減少、
と数えればきりがないほど、状況は悪くなっています。


しかし、歯科ほど労力がかかり、しかもみんなの健康維持に非常に役立っている事実は疑いようもありません。


日本の最も不思議なことは、医療や歯科医療の現場で、本当に一生懸命やっている人々に対して、評価が低すぎるところです。


医療でも介護の現場は非常に過酷な労働条件の中で、一生懸命、安い賃金で仕事をしています。患者さんのために頑張るという精神がない人はとてもではありませんが続かないでしょう。


歯科衛生士も、歯科技工士も非常に過酷な労働を強いられております。むろん先生も経営のストレスと、診療のストレス等に追い詰められ。なおかつ、近年では歯科医院も経営が良くないので、小さい医院の中で、衛生士や、技工士についついきつくあたってしまう先生もいらっしゃるので、そういった事も過酷な労働現場を更につらくしているとも聞きます。


歯科医療は、レントゲンやユニット、滅菌機械を揃えたり、水回りやエアー配管などの特殊な内装工事が等が必要で、医院の開業よりはるかに初期投資が必要となるので、診療費はおのずと高額となってしまうはずです。しかし現状は医科よりも低い報酬とはいささか疑問に感じます。


私も大学院時代、保険診療だけの先生のところで働いたことがありますが、一日診療するだけで、身も心もボロボロで、毎日こんなことを続けたら1年も体が持たないと確信し、自由診療で少人数の患者さんを診療するしか自分の生き残る道はないと考えたのが今の診療体系になるきっかけです。


そもそも歯科のように細かい仕事を10人以上一日に診療すること自体、体を壊すか、手を抜くかの二者択一になってしまいかねないと思います。


しかし、実際、歯科医療がまともになされなくなったら、困る人はもの日本全国に及ぶはずです。当然平均寿命にも影響してくるでしょう。


医療も歯科医療も算術化し、歯科ではインプラントや審美歯科等の儲かる本来の医療の目的とは違った方向の治療体系にシフトしてきています。むろん痛みとか、咬めないという最低限のレベルが解決されてきたと言う側面もありますが、同じ咬めるでも質があります。もっと健康的に咬める。という治療が求められるのではないでしょうか?

同様に、医科も経営が苦しくなると透析治療を始めるといった話もよく聞きます、本来の医療ではない不本意な方向に向かってしまっている現状は、歯科医としても情けなく感じますが、どうにかならないものかと思います。

困っている患者さんを助けると言った医療や歯科医療の本来の姿をした医院が少しでも多く生き残って欲しいと切に願いますし、将来も歯科医になる人がいなくなってしまわない事を祈っています。また内容に見合った診療報酬が支払われるべきだと強く感じます。


日本人の平均寿命がこれだけ延びたのも歯科医と医師の力が非常に貢献したことは否定できない事実でしょうから。

2011年6月28日

保険制度は、日本人の健康レベルを非常に高いレベルにまであげたという点で、非常に良い制度だったと言えます。

しかし、今はというと、勤務医は疲弊し、歯科の開業医は保険をやらなくなってきています。
もちろん、私もきちんとした費用が払われるなら、健康保険で治療を続けていたでしょう。
しかし、現状の歯科の保険制度は、どう考えても、まともとは言えません。

一時、橋本総理に歯科医師会が裏金を渡していましたが、それも、どうにもならないくらいひどい費用の評価になっていたからだと思います。


また日本の場合は、保険制度が基本にある為、「基本的な治療以外が自由診療」という感覚が広まっているため、「白い歯」や「インプラント」、「矯正歯科」が保険がきかない治療という構図になっています。


最近では根管治療を自由診療で行う先生もいらっしゃいますが、まだまだマイナーです。
もし保険で顕微鏡を使った根管治療をしたら、ボランティアどころではありません。
顕微鏡での治療は体を疲弊させますし、道具にかかる費用とかかる時間は半端ではありません。到底採算が合うはずもありません。


そもそも根の治療費がトータルで、1万円ちょっとという金額も、世界的に見たらあり得ない金額なのです。


かといって自由診療では数万円以上もかかりますから、やはり、気軽くできる治療でもないでしょう。
本来なら、適正な治療を、自分が支払っている保険料から補助してもらえるが、保険の意味なのでしょうが、自由診療になると保険制度は全く意味が無くなるのも変な話です。

一方で、透析患者さんの様に、一年で一千万以上のコストがかかっていながら、個人負担が非常に少ないというのも制度としてどうかと考えてしまいます。


昔と違って透析患者さんも長生きしされますから、たったひとりで億単位の医療費を、お亡くなりになるまでに使ってしまうのですから、少し考えなおす必要もあるではないでしょうか?

2011年5月14日

人の価値観はそれぞれですから、どの考えがよくなくて、どの考えが良いなんてことは言えません。

歯の治療は非常に健康と密接に結びついているので、私は、保険診療のような治療では危険極まりないと思うのです。

もちろん保険診療で一生懸命治療されている先生がいることは認めますが、いくら努力しても、今の日本の保険点数では、何か悪いことでもしない限り、本当の意味でのきちんとした歯科治療は難しいと思います。


私の医院では感染予防に2100円頂いておりますが、その金額を決める時、私はまだ分院長でしたので、オーナーに反対されました。
オーナー曰く「サラリーマンの昼御飯代より高い、予防費を患者さんが払ってくれるわけがない」

という意見でした。

しかし、毎日かかる昼食代と、安全に治療を受けることとは比較できるようなものではありません。


感染予防が不完全だと、知らない間に感染してしまう事があります。

感染すればそれに対する治療が必要になり、皆保険制度下の日本では比較的恵まれていますが、結局はみんなから集めた保険料から負担されるわけですし、自分の健康も損なわれ良いことなどありません。

安全というものに日本人は無頓着ですが、感染という高い代償を払わないためにも、みんなの意識が少しづつ変わってほしいものです。

2010年3月 5日

日本で一般に使用されている材料は、あまり質の良いものが少ない気がします。

というのはもともと保険制度のもとで、歯科医療が発達してきたため、世界的に見てもこれほど安い金額で治療を行っている国は珍しいからです。

もちろん入ってくる金額も少ないのですから、自由診療など特殊な治療をたくさん手掛けている先生以外は、使う材料はかなり安いものを使う傾向にあります。

したがって、メーカーも売れる材料しか作らないくなり、結局海外の少し高くても良い材料はほとんどはいって来なくなってしまいます。

多くの日本で使われている材料が、品質的にいま一つであることはよく知られていますが、このような地盤から考えばいたしかたないことでしょう。

私も個人的にはほしい材料が海外にはたくさんあるのですが、日本で手に入れるのば難しいため、個人輸入に頼っています。

しかし、厚生省の薬事承認をとるのが非常に困難で、私ですら年に2回ほどしか輸入しません。

その手続きに非常に時間を取られるからです。

このような現状は何とかしてほしいものです。

保険制度
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番町デンタルクリニック 院長 吉田敦志(よしだあつし)

番町デンタルクリニック
院長 吉田敦志

番町デンタルクリニック公式サイト

皆さんは何のために歯科矯正をお考えでしょうか?
美しい笑顔のため?コンプレックスを解消するため?
確かに矯正治療には、そういった役割もあるといえます。

しかし、私が考える矯正治療の目的とは、健康な体を手に入れること。

私は10年以上前から、かみ合わせと体の関係を研究してきました。その結果、
矯正治療で適切なかみ合わせに導けば、体の状態は必ず改善するという自信を持つようになりました。

実は、矯正治療というものは奥が深いものなのです。