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2018年11月16日

歯科医院は一見華やかそうで、とても地味な職業です。

最近では歯科のブラック医院の問題が起きているようです。経営難で予防中心に切り替え、歯科衛生士に稼がせるスタイルがはやっていますが、歯科衛生士の負担過重と、本来の歯科治療がおろそかのまま患者さんを大量に集める宣伝に汲々とする歯科医医院そんなタイプの歯科医院が増えてきています。

最近ではホームページに対する広告規制を厚生省が乗り出しましたが、「ホームページに偽りあり」で良好な経過を得られるかのように見せかけた治療法、歯科医学の基本もわかっていないような治療法をあたかも最新の治療のごとく宣伝し、また出来もしない技術を持っているかのように偽装するホームページがとても多くなっています。

宣伝が派手で、分院がたくさんある医院ほど危険ではないでしょうか。実際は宣伝広告費と運営の基本費用を稼ぐために、医師には保険ではまかないきれない分の自由診療のノルマを貸し、スタッフはコーディーネーターと名前をつけ、治療する本人でもないのに治療コースを患者さんに説明、説得してノルマを達成し歩合を稼ぐ。そんなスタイルを強いられたスタッフは、倫理観から退職する人も少なくないと聞きます。そして退職者を補うための採用費が医院の負担になるという負のスパイラルが出来ています。

実際に分院展開している医院はきちんと治る治療もしていない割りに、経費を抑えた治療をまわすことを、辞めてゆくスタッフの欠員を補う新しいスタッフの確保と教育に追われ、社会に貢献しているのか社会からお金を奪っているだけなのか、わからない状態である医院を数多く見て来ました。

ある大きい法人の歯科医院でぼろぼろにされた患者さんが当医院にいらっしゃいました。顎関節症を治してもらおうと、何冊も本を読んで治療技術に期待して治療を受けたらしいです。その患者さんを診た歯科医院の院長は、「歯を抜かない矯正」や「知らないと損する歯の話」などで何冊も本を出している大きな法人の歯科医です。

以前読んだ、その先生の告白の中で、自分は都内に開業しても患者さんが全く来ないので、ちらし配った。しかし、どんなことをしても患者さんは増えず、閉院寸前となりました。そのとき、両親に「地元に戻ってきなさい」といわれたが、一年奮起、本を書いたことで「患者さんでいっぱいの勝ち組歯科医」にすることができた。とサクセスストーリーを回想しています。

患者さんを治療はめちゃくちゃなのに、本を書いたことで自分が稼げる医院の院長になれたということが、歯科医の人生に一体何の意味があったというのでしょうか?

本当はお母様のおっしゃるとおり、田舎に戻り、細々とそれなりの技術で少なくとも患者さんの痛みだけでも取り除ける歯科医でも良かったのではないでしょうか?

歯科医には(医師もそうですが)中途半端なプライドが邪魔をして本質を見失う人がたくさんいらっしゃいます。たとえ医師になれたとしても、人には向き不向きがあるますから、自分の想像する華やかな成功だけが本当の成功ではない、医師としての成功の形はいろいろあると思うのですが、それに固執したため、患者と自分そしてそこで働くスタッフ皆を不幸にしている。そんな悲しい現実が、笑顔で写る院長の写真の裏に見え隠れします。

2018年10月25日

日本の健康保険は崩壊している。

医療における健康保険
毎年、健康保険料は赤字続きで、崩壊寸前である。しかし、これはその医療費のほとんどを高齢者が使っているからであり、その高齢者はよっぽど所得が多くなければ1割負担である。

しかし、病院は窓口の支払いが少ないことを利用し、必要も無い薬をバンバン出し、毎月ルーティーンのように通院させ、患者さんをお得意様よろしく通院させ続ける。もちろん、このような批判が多くなってきて、薬を出すことを控える医院も増えてきている。

本来、メインテナンスという形で1年に一回や半年に一回の割合で通院させるならともかく、毎月通院させ、同じ薬を出して診察も10秒、場合によっては受付で「いつもどうりで」といった先生の面会も無い診断がまかり通る内科の医院は間違いなく、医院としてではなく、単なる商売として開業しているとしか思えない。

また、整形外科も、完治を目指すのではなく、毎週のように通院させ、治りもしない、ただ気持ちよくなるだけの電気と、シップの投薬、治癒に根拠が必ずしも定かではない理学療法をやっている医院がほとんどである。
これでは健康保険料が増えても抑えようが無い。年を取れば筋や筋肉は硬くなるものであり、痛くても動かさなければどんどん固まってしまうから、高齢者が増えれば、その分整形外科に行く患者さんも増えるのは当たり前である。

そして、もうすでに医療費の負担が限界になっているにもかかわらず、高齢者が通院できなくなるから、負担率の上昇は抑制しよう!と医師会が鼻息が荒く、新聞に一面広告を出していた時期があるが、その保険料は、そもそも低所得にあえぐ若い世代の負担に頼っているのが現状である。

これから世の中に出ようとしている、一所懸命に働く世代から希望を失わせてしまうほど保険料をむしり取り、無駄な医療を老人は当然のごとく受け、治せもしない治療行為で医療費を医者は稼ぐ、そんな図式のなか、少子化が進むのは無理の無いことだろう。

政府はもっと、老人ではなく、次の世代のためのお金の使い方をすべきで、年金の引き下げ、窓口負担増を一刻も早く老人で行う必要があると思います。

おそらく、そうすれば、老人は無駄な通院を止め、老人頼みの医院は潰れ、とても風通しの良い世の中になると思うのです。

そして、老人は気功をしたり、運動をしたりして自己管理をしっかり行う教育を国が推奨し、自分で努力できない老人には、保険料の給付制限を課すべきでしょう。

歯科における健康保険

歯科は保険点数が極端に低く、通院するタイプの医療機関では経営がなりたたなりつつあります。そのため、大規模化による経営効率と、資本の集約が起きています。
多くの歯科医は、チェーン店のバイトのように薄給で歩合制の待遇で雇われ、保険では十分な生活費も稼げないため。技術も無い歩合を稼ぐためだけの自由診療が蔓延するのです。

実際に、マウスピース矯正や、セレック、インプラントはその象徴で、インプラントはすでに訴訟の嵐、これから、審美治療と、マウスピース矯正の訴訟が始まる予感がします。

そして、歯科の最後の保険で稼ぐ訪問診療では、実際に本人が希望しているかどうかもわからない患者に積極的に訪問治療を行い、加算された保険点数で点数を売り上げを増やす歯科医院がどんどん増えており、それをいつ減らすべきかを厚生省は考えていることでしょう。

そもそも訪問診療では行える治療が限られるため、技術的な差がでにくく、通常の形態で成り立たない歯科医院の受け皿となっているのが現状です。
このような付け焼刃的な歯科医院の生き残りは国民に全く役に立たないことはおろか、不必要に不要な歯科医を延命させ、医療費の増大という皮肉な結果をまねいているのです。

2018年8月18日

随分昔、お医者さんの患者さんがいらっしゃり、インプラントをして欲しいといわれました。

その患者さんは、大変ストレスのかかる環境で働いていて、命を預かるような立場でした。そして、歯は歯軋りでヒビだらけ、歯の表面もいくつか削れて平らになっています。前歯は削れてとがった部分が何箇所もありました。

このような患者さんの場合、インプラントはおろか、歯の治療でもとても難しいのです。

歯を失ったことで、ブリッジもいやだし、入れ歯は絶対にいやとおっしゃるのですが、インプラントは絶対に適応できません。
もちろん、インプラント反対派の私がはじめからそんな治療をするはずもありませんが。

どうしてインプラント治療をしてくれないかと詰め寄られたのですが、私は「お医者さんならわかるでしょ、やりたくないものはやりたくない、歯科医だからこそ結果がわかっているからやならないのです。やるはずがないでしょう!」

と答えました。

するとそれからは、急に私のことを信用したのか、おとなしくなって、その後の私の治療方針を素直に聞いてくれるようになりました。

医者は、結果がわかっていてよくないことをやるはずはありません。私はそう信じます。そしてお医者さんだからこそ、そんなことをしたくない私の気持ちをはっきり理解してくれたのだと思いました。

歯科では歯科医学をきちんと勉強し、理解できていて、さらに審美眼がなければ本当に行ってよい治療なのかそうでないのかも判断できません。流行の波に乗ってやってよいわけもない治療も増えています。

業者や講習会の先生は自分たちの利益のために矛盾した内容でも平気で売り込むことがあります。

私は疑り深いので安易には信じません。そしてちょっとやってみて、すぐにおかしいと気がつきます。しかし、素直で信じやすい先生は、まるで催眠術にかかったかのように信じ込んでどんどん流行の治療を始めます。

これは催眠術や洗脳と一緒です。その洗脳を受けた先生も結果を見ておかしいと思いながらも、お金のための判断し、自分を催眠状態にして治療を続ける先生もいれば、良心のある先生はやがてその治療の恐ろしさを知りやめてしまいます。

「インプラントがうてるのも今のうちだけだよ」とインプラントの問題が出る前に先生がささやいていました。

「マウスピース矯正に手を出さないほうがよいですよ」私が業者の偉い方に伝えると、急に聞こえない振りをしました。企業も利益は優先事項です。

業界の人はもちろん心の中では理解しているのです。ただそこまでしなければならないほど歯科業界は疲弊しているのかもしれません。本当に患者さんのためになっていない治療だと、先生は心の中で理解しながらも、自己催眠をかけて、生活のためにやり続けるのです。そうなると医療人としてはおわりです。しかし、そんな先生が増えてしまっている今は患者さん自身が賢くなるしかないのです。逆に患者さんが十分に賢くないからそんな歯科医師が増えるのです。

2018年8月17日

自由診療専門で治療を継続してゆくのは、非常に難しいです。常に結果を求められ、治療結果が出せなければとても責められます。むしろ結果が出て当たり前といえます。

そして、私の医院も自由診療専門となって11年の年月が経ちましたが、そこまで続けるには、治療で結果を出すだけではない苦労がたくさんありました。

重要なのは優秀なスタッフです。自分だけでは治療はできませんから、今のような優秀なスタッフに恵まれ、治療をしてゆく上でストレスなく行える環境にしていただけていることは本当に感謝しかありません。

このような開業形態を保つことが出来ること自体、単なる技術的なものだけでなく、運や、周りの協力者なければ不可能だといえるでしょうし、普段から献身的に医院を支えてくれるスタッフには、本当にどうしてここまでしてくれるのかと思うくらいです。

私が想像するに彼女たちの原動力とは、「患者さんのための正しい治療をしている」という認識と、「恥じることのない技術技術を提供している医院で働く自分自身の誇り」があるからだと思っています。

医療と言えど所詮は経営です。経営できなければどんなきれいごとを並べても、生活ができなければ治療を提供できないでしょう。かといって、良心を偽ったり、治療技術を極めようともしない治療家も少なからずいらっしゃることは事実です。

誰がどう考えても「積極的に治療を行う意味を感じないインプラント」、「ドクター側が治療が楽なだけで、治療結果が不安なマウスピース矯正」、など患者さんの治療の訴えに対して、歯科医学的に正しく治す努力をするよりも、楽に稼げるほうに流れるのは人間の性かも知れません。しかし、歯科医としてそれをやることに罪悪感はないのかと思われるような治療もたくさん選択され、あたかも正しい治療のように扱われています。

実際、インプラントは私が大学に在学中から研究はされていましたが、問題が多く本来はまだ行われるべき治療ではないという認識があったため、大学で教育をされなかったわけです。今は大学でも教育をされていますが、むしろトラブルが増えたため教育が必要となったのでしょう。

私が30年前、一度だけインプラントの講義を受けたとき「インプラントは歯根膜がないので、クッションがない、そして骨との結合部は免疫が働かない、これをどう克服するかが最大の課題だ」と当時の講師は言っていました。それを解決をしないまま多数のインプラントが植えられるようになったことは、「勝てば官軍」ならぬ「やってしまえば治療」といったところでしょう。

マウスピース矯正も、アメリカでもっとも信用の高い矯正メーカーのオームコ社は治療の確実性への疑問から、参入を躊躇していましたが、あまりに市場が拡大したため、競争力を失わないために参入し始めたといいます。

私に残された唯一の誇りは、歯科医としてこのような市場主義的な治療技術の蹂躙に絶対に屈しないことです。歯科医みんながこのような本質とは異なる治療を行えば、患者さんにトラブルが出ることはもちろんのこと、行った歯科医にも必ずしっぺ返しが来るものです。私はそう思うのです。

まあ、経営が出来なくなってしまえばおしまいですが。

2018年8月 9日

あなたが本当に歯をきちんと治してもらいたいのであれば、本物の歯科医を探すべきです。
本物の歯科医を見分けるには次のようなポイントは外せません。

1、治療に関して、出来るものとできないものをはっきりさせている。自分が選ぶ治療法に迷いが無い。
何でも患者さんの要望の応じて、多種多様のメニューを出すようなことは絶対にしない。

2、患者さんの治療に対する意思を確認する。
通ってくるのも、治療を受けて治ろうとするのも患者さんであるので、自分の意思で治ろうとしている患者さんでなければ、治らないし、治ろうとする努力もしてくれない。

3、スタッフとの治療に対するスタンスが一致している。
歯科医を補助し、助けてくれるスタッフと志が一致していなければ、良い治療はできません。

患者さんの体質を問診の中から理解し、そのケース、その人にあった適切な材料、治療法を判断できるのが本物の歯科医です。
患者さんの顔色を見ながら、いろいろなメニューを提供して選ばせるようでは、その患者さんのことを本当に理解しているのか疑わしいと思わなければなりません。

治療を行うのは歯科医ですし、責任を負うのも歯科医です。自分が必ず結果を出せる治療法を選択するのは本物の歯科医にとってはきわめて当たり前のことなのです。

2018年8月 8日

東洋医学では、人間にはもともと生まれつきもっている先天の気と、体の外から取り入れる後天の気とがあるそうです。

どんなに先天の気に恵まれ元気で、丈夫で、とても活動的な人が、いつの間にか早死にしてしまうことがあります。

もともと先天の気に恵まれている人がいますが、それがよく働けば良いのですが、自分の気のエネルギーがあるものだから、どんどん使ってしまう人が実際に多くいらっしゃいます。
エネルギーが人間の基本だと気づいて、後天の気を取り入れる努力や、自分のエネルギーを大切にして、無駄な消耗しないように生きてゆくことをすれば良いのですが、もともとあったエネルギーをどんどん使い切ってしまうのです。

そうすると、「あんなに元気だったのに!」といった人がボロボロになって早死にだったりします。

逆に体が病弱で、いつも調子が悪かった人が、結構長生きだったりします。

そういった人は、自分の体調管理を常に心がけ、無駄な体力消費を避け、エネルギーをためる努力を欠かせないことが多いです。

このようなエネルギーは年とともにどんどん足りなくなってきます。目には見えませんが、確実に人間の体の中にはエネルギーが回っていて、それが人間の生命力を維持していると思います。消耗しないように努力することはとても大切です。

私自身が、重い患者さんを診療しているうちに、エネルギーを完全に消耗し尽くしてしまったと感じたときが、今までに何回もありました。
時には、このまま死んでしまうかもしれないと思ったことも1度や2度ではありません。このエネルギーの消耗と消失の感覚は、まさしく、体の中のゼンマイが切れたような体中からエネルギーが抜けてしまったような感覚です。

この感覚は独特で、とても恐ろしい感覚です。

このような経験から、私が伝えたいことは、くれぐれも自分のエネルギーを無駄遣いしないで欲しいということです。

用もないのに出かけたり、人ごみの中に入ってゆくことは、エネルギーをもらえる場所であれば良いのですが、奪われる場所だと、大変消耗することがあります。生命エネルギーが奪われると、臓器の機能が正常に機能しなくなります。そうやって病気が起きるのだと思います。

そして、一歩進んだ考えとしては、そのエネルギーを自分に取りこむ方法を知ることでしょう。中国で行われている太極拳や、気功はエネルギーを取りこむ方法だそうです。

生命エネルギーに関しては甘く見てはいけない、生命の根本のだからです、外から取り込むことはとても重要だと思っています。

2018年7月 7日

ブラックペアンをみて、歯科医として見逃せない細かい演出を見つけました。

手術のときに使うルーペですが、皆さんも、佐伯教授の使っていたルーペと渡海一郎が使っていたルーペが違っていることに気がついた人もいたかもしれません。

佐伯教授の使っていたルーペは割と小さ目のレンズで、歯科ではよく使われるサージテルと形状が似ていました。

一方で渡海一郎が使っていたルーペは特徴のある形状でコプルーペ、こちらはカールツアイス製と明らかにわかる映像でした。

サージテルは、どちらかというと技術肌の先生が使うルーペです。ただ、重くて無骨なイメージです。

一方でサージテルはとても軽く、オークレー型のメガネに取り付けられ、スポーティーで、おしゃれです。重くないので歯科衛生士にはこちらのほうが人気があります。

ただ、レンズは明らかにコプルーペのほうが明るく、くっきり見えるので、職人肌の人はコプルーペを選ぶでしょう。

なんとなく渡海一郎のほう佐伯教授より純粋な技術肌だった、といったイメージを作りたかったのかもしれません。
しかし、テレビがそんな細かいところまで演出しているのには驚かされました。

2018年7月 6日

当医院で行う矯正治療は、通常の矯正治療と違った部分が多くあります。

その中のひとつに、「顎の3次元的な位置を変えてゆく治療」があります。
顎の3次元的な位置?といってもなかなかピンとこない人が多いと思いますが、たとえば、正面から顔を見ると顎のラインが右上がりになっていて、目が右下がりになっていたりした場合、明らかに右の奥歯の高さが低くなって顎が右後ろに下がった状態になっているといえます。つまり、顎の3次元位置が後上方に回りながら入ってしまった状況といえます。

テレビを見ていても、顔がゆがんでいる人が昔より多く見かけます。もちろん私が特にそこに注目していることもありますが、矯正治療を行った後の状態の人もいらっしゃるかも知れませんが、顎の3次元的な位置関係は治っていないケースも少なくないと思います。多くの矯正は顎の3次元的な位置まで考慮して治療は行いません。

顎が3次元的にずれると、そちら側の筋肉は常に短めの状態で力を入れる必要があるため、やや収縮した状態から力をかけなければなりません、すると筋肉は常にある程度緊張していたり、疲労が蓄積して固まりやすくなります。そして筋肉が付着している部分の骨を強く引っ張り始めます。実は顎や頭蓋骨の骨は思っているほど硬くなく、このような力で簡単に変形してしまうのです。

筋肉は緊張したままでふくれ、骨と骨との間が狭くなって肉が集まり、ずれている側の顔が徐々に浮腫んだように見えてきます。

噛みあわせを変えるための治療として、矯正治療時に歯の高さを変化させ、顎の3次元的な位置を修正すると、緊張していた筋肉は弛緩され、緊張していた塊が取り除かれ、引っ張られていた側の骨も徐々に元に戻ってきます。

かみ合わせの3次元的な位置関係を直すと、顔の骨だけでなく、頭蓋骨の変形まで治ってくることがほとんどです。それは、顎の位置関係が直ることで顎の後ろで頚椎を引っ張っている筋肉が弛緩し、頚椎の配列が整います。そして、頚椎の中の脊柱管の圧迫が取り除かれ脊髄液の流れがスムーズになって、浮腫んでいた脳が正常になるからだと私は考えています。

人間には誰しも、右か左かダメージを受けやすい弱い側があります。脳もその弱い側があります。

治療中によく頭を触りながらお話しながら、その人がどちらの脳を主に使っているタイプ(右脳(直感)型または左脳(理論)型)か考えながら、どちらの頭が浮腫んでいるか治療をし、その相関関係を実証しているところです。右脳型の人は右側頭部が浮腫みやすくは右に顎がズレやすく、左脳型の人は左側頭部が浮腫み左にズレる傾向がある様に感じます。ただし、頭部のむくみはさまざまな要因が絡んでいるので一概には言えません。

かみ合わせによる全身への影響は今後さらに無視できないものとなってくると思うのです。

2018年7月 4日

私の場合、歯の治療で薬を出すことはほとんどありません。

もともと薬は大嫌いなので、どうしても必要なとき意外は絶対に飲みません。
というのも薬で随分ひどい目にあってきた経験があるからです。

子供の頃からお腹の調子が悪く、すぐに下痢や腹痛で悩まされており、当時正露丸に砂糖をまぶしたものを無理やりの飲まされた記憶がありますが、これといって効果があった記憶がありません。

大学生になって、ある日鼻水が止まらなくなって、12時間効果が持続する鼻水を止める薬を飲んだのですが、鼻水は止まりましたがものすごく眠くなり、授業に集中できないからと飲んだのが却ってもっと集中できなくなってしまい、二度と買うことはありませんでした。

そして、歯の治療でボルタレンという痛み止めを出され、治療の後で飲むと、激しい腹痛と具合の悪さに襲われ、なんと恐ろしい薬だと思いました。

私も歯の抜いたときはさすがに抗生剤と痛み止めを出しますが、抗生剤は塩水でゆすいで、清潔にしていてくれれば、少し大きめの手術でも1日飲めば十分ですし、痛みどめも痛くないなら飲まないでくださいと伝えます。

薬が有効な場合もあります。
確かにインフルエンザや、重篤な感染症、そして、処置をするための麻酔薬、そして、消毒薬です。これらは薬としては必要だと思いますが、インフルエンザの薬は慎重に処方しないと敏感な患者さんで問題が出ることがあるので難しいところがあるでしょう。

しかし、それ以外の慢性疾患の薬はほとんど意味が無いし、むしろ西洋医学的なアプローチは諦め、歯の治療や東洋医学の漢方や気のめぐりを良くするなどの治療法のほうがよっぽど効果があると思います。

私自身、「常に胃が重い」、「体が重くてつらい」、「精神が鬱状態になる」、「突然不整脈が出る」といった病院にいっても治らない、処置なしの慢性的な不具合を経験してきました。そして、それらすべてを解決できる方法をやっと最近知ることができました。

まず適切な歯科治療(虫歯やかみ合わせ)はこのような慢性疾患にはとても重要だと考えます。意外に歯の影響は大きいと思います。審美治療やインプラント治療など甘い言葉に誘われても絶対にその手の治療を受けてはいけません。歯の治療の本質とは異なる治療を受ければ、問題が必ず起こるからです。

つぎに、東洋医学の漢方は慢性疾患に有効で、体質を徐々に変えてくれます。しかし診断がとても難しく、私も今勉強中ですが、表に出てきた症状から、より深い原因を探り、その原因である臓器にアプローチしてゆくような診断力が無いと難しく、中国にもそのような診断や処方が優れた先生がそう多くはいらっしゃらないようで、日本ではなおさら探すのが難しいと思います。

また、中国では一般的な気功という気を補う方法も併用すると大変効果が高いと思います。しかし気功の本当に優れた先生は日本にはほとんどいらっしゃらないので、探すのが大変です。また、漢方医と医療気功とは中国でもあまり連携が取れていないようで、それを合わせて治療を受けるのは至難の業です。今は医療気功の名医とも出会え、その先生が漢方医とも連携を取ってくれているのでとても助かっています。実際本当に体調が良くなりました。

日本の薬ずけ医療は、どう考えても医療費の大半が無駄な薬で失われているような気がします。失われた額の半分でも歯科に回せたら、そして、東洋医学に回せたらもっと人々は健康で幸せになれると思います。ただ、その技術を持っている人や、技術をきちんと教育できる人がいなければ話にならないという問題がありますが・・。

2018年7月 3日

歯の治療は、虫歯の治療、根管治療、入れ歯の治療、歯周病、抜歯術、矯正治療など、さまざまなジャンルがあります。

その中で最も難しいと私が個人的に感じるのは根管治療と矯正治療です。

この二つは習得するのに最も苦労しましたし、今でも悩むことがあります。

根管治療は特にミクロの治療になるので技術的に習得が難しく、治療時間が長くかかるため、体力的にもとても消耗します。根管治療をまじめにする先生はとても良心的な先生といえると思います。

一方で矯正治療は、全身と大きく絡んでくるため歯だけではない非常にマクロな視点で治療を行う必要があります。
残念ながら、多くの矯正治療が審美目的で行われているため、身体に対するマクロの影響を考慮した治療がほとんど行われていないのが現状です。

矯正治療による噛み合わせの変化は、体全体に大きな影響を及ぼすため、歯科医にとって最後のフロンティアだと私は考えます。

矯正治療には未だ確固たる理論が出来上がっていない正しい顎の位置を採得する技術、支点のない歯同士をコントロールしながら移動させるための複雑な支点、力点、作用点の関係を理解しながらワイヤーの曲げを利用した治療技術、そして歯がしっかりとかみ合うためにどの位置にブラケットを装着するのかという技術、3つの要素がいずれもかなり高い精度で要求されるため、非常に難解な数式を解いてゆくような治療技術だからです。

私が矯正治療を始めてから18年以上になりますが、ほとんどの時間は、顎の3次元的な位置をどこへ移動させれば身体のバランスがもっともよくとれるのか、ブラケットをどれだけ正確に位置につけることができるのか、そして引っ張れば必ずお互いに移動してしまう歯同士をどうやって自分の動かした方向へ移動させるのか、の3点の究明に費やされました。

ブラケットの位置付けに関しては幸いにして、先人の白須賀先生が30年以上の研究の上、素晴らしい理論とそれを実現するための器具を作ってくれていました。また、歯をコントロール方法に関しては、マリガンという先生が、ワイヤーの曲げ方とゴムのかけ方で歯がどのように移動するかの理論を作り上げていました。

そして、最後の正しい顎の3次元的位置は、何を調べても納得できる捕らえ方がどうしても見つからず、結果的には私自身が受けた整体やオステオパシーなどの代替医療の経験から究明することになりました。筋肉が緩むと顎はどこに行くのかという考えから生まれたもので、自分の顎をそこに移動させることで体調が格段に向上したのです。この3次元的な位置を理解できたことで、矯正治療は今までにないほどの確実に成果がでやすい治療(特に顎関節症を訴える患者さんには)になったと思います。

矯正治療で3次元的な顎の位置を決めることは、先に行き先を決めてから航海をはじめる(歯を並べる)ようなものなのです。これができるようになれば、矯正治療は今までの審美中心から、体全体のバランスを整える本当の意味での矯正治療へを大きく変貌するはずです。

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番町デンタルクリニック 院長 吉田敦志(よしだあつし)

番町デンタルクリニック
院長 吉田敦志

番町デンタルクリニック公式サイト

皆さんは何のために歯科矯正をお考えでしょうか?
美しい笑顔のため?コンプレックスを解消するため?
確かに矯正治療には、そういった役割もあるといえます。

しかし、私が考える矯正治療の目的とは、健康な体を手に入れること。

私は10年以上前から、かみ合わせと体の関係を研究してきました。その結果、
矯正治療で適切なかみ合わせに導けば、体の状態は必ず改善するという自信を持つようになりました。

実は、矯正治療というものは奥が深いものなのです。