アメリカ歯科事情、ほんとのところ

  アメリカ歯科事情、ほんとのところ

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2022.09.30

アメリカ歯科事情、ほんとのところ

このページは2022年11月14日に更新されました。

本当のアメリカの歯科事情について、ほとんどの日本の先生や患者さんは知りません。

アメリカの実際の歯科医療現場では日本人が考えもしない階級による格差が存在していて、専門医も同じレベルの専門医同士を紹介するため、価格レベルも階級化しています。

アメリカでは、高い教育レベルの大学では、教育制度がしっかりしているおかげで、技術を持った先生は患者さんの獲得に全く困っていません。

というかむしろ、予約が取れないのが現実です。

アメリカの超一流と呼ばれる歯科医はピラミッド構造の頂点に立ち、おおむね200名程度といわれています。

そのような先生は患者さんは紹介患者さんしか診ませんし、歯の機能を正常に戻すことと、歯の状態を悪化させないことに徹しているので、審美歯科やインプラントなどには全く興味がありません。(健康を預かる専門家として、その危険性を十分理解しているということです)

おおむね初診の予約から実際の治療を受けるまで1年以上かかる場合もまれではありません。

現在治療中の患者さんが終了しないと次の患者さんは新しく入れられないシステムとなっているようです。

また、そのような高いレベルの治療を受ける患者さんは、急な予約を取らないのが特徴で、痛くはないが将来困らないために、時間をかけてまず全体をきちんと治し、治療が終わっても定期的にメインテナンスを受け、その都度劣化した材料や、問題を起こしそうな歯は治すという意識が高いからです。

緊急の治療は日本のようにいきなり予約を取るのではなく、救急外来にかけこむことが通常の受け付け方であるようです。

アメリカで本当にレベルの高い先生は意外に目立たずなかなか来日してくれません。

また、治療のほとんどが、修復治療で、アマルガムや、グラスアイオノマー、をきちんと充填できるかが歯科医としての腕の見せ所です。

特にアマルガムは、歯科の修復で最も技術が必要で、これをアメリカの大学で徹底的に仕込まれます。
本物の先生はレジン充填を嫌います。見た目や、どれだけ歯についているかではなく、いかに歯を損傷しない治療であるかを重視するからです。
レジン充填は吸水性が高く、歯に接着するとき歯の中にまでモノマーが侵入し、歯を痛め、さらに天然の歯と見分けがつかないことで、やり直しの際天然の歯を削ってしまうリスクや、固まるときに収縮する、重合収縮という性質を嫌う先生も多いからです。

アメリカの入れ歯事情に関していうと、総入れ歯を作成する技術はすでに完成しており、特殊な人工歯によるリハビリテーション用の入れ歯を作ることで、噛むと不安定に浮き上がってしまうことや、その結果入れ歯が当たって痛むといった、入れ歯を使う人にとって最も嫌がるポイントを完全にクリアーできる入れ歯作成のテクニックがあり、当院でもその技術を踏襲しています

アメリカの一般の患者さんも勉強している方は、きちんと治療を受けるために審美性よりも材料の耐久性や治療の効果を重視する傾向があります。

私の20年ほど前のイメージでは、歯科医師は常にアメリカの子供のなりたい尊敬すべき職業の1位か2位にランキングされており、患者さんのためになる治療しかしないというスタンスを持つ方が歯科医に敬意を払う人が多かったと記憶しています。
しかし、最近では、気高かった歯科医もお金を稼ぐことを効果的な治療より優先させる傾向が強くなり、たとえアメリカの歯科医でも自分の歯を完全にお任せできる歯科医は減少傾向にあるようです。

アメリカの感染対策は完全な一つのシステムになっており、アメリカ中のほとんどの医院が同じシステムで運用できるよう医院の滅菌コーナーが設計されていました(見学に行った際実際に見せていただきました)。クラスBオートクレーブは入っているのが当たり前で、タービン、エンジンの滅菌はクラスBで行われますし、感染予防のビニール掛けもしくは毎回の消毒薬の清拭、ユニット内を流れるの水の管理は徹底していました。

アメリカの感染対策や診療のシステムは明らかに日本の一般的なものと異なります。
IMSシステムは、効率的で患者さんにも、スタッフにも、そしてドクターにとっても、効率と安全性を兼ね備えた最高のシステムで、ほぼすべてのアメリカの歯科医院で当たり前に採用されていますが、日本で完全に採用している医院は非常に少なくおそらく数件程度だと思います。

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