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2012年4月20日

今の時代は非常に変化が激しく、今日当たり前であったものが明日には全く非常識になってしまうことが起こりかねない時代になってきています。

歯科医療でも最近感じるのは、つい5年ほど前まではインプラント治療が治療の花形で、これをやらない先生は遅れている、技術がないのではないかと疑われるような時代でした。

しかし、今はどうでしょうか?次々とインプラントによる問題が噴出し、訴訟のなかでもインプラントに関するものは歯科ではもっとも多いものとなっています。

しかしこのことは私はすでに15年以上も前にわたっていたので、警告はし続けてきました。
私の知り合いの先生方は、私がインプラントをしないことを不思議に思ったり、「早くインプラントを導入しないと手遅れになる」とまで言った先生もいらっしゃいます。

しかし、やはり私の思ったとおりでした。
実は勘のいい人にはすでに20年先、30年先にどうなるかなど簡単に予想できるのです。

20年以上前私が大学を卒業したての頃、まだ歯科は儲かるほうの仕事でした。

しかし、当時から、私は特殊な技能を身に着けていないと、歯科はこれからは過剰になって食べてゆくのもやっとになると思っていました。

ですから早くからアメリカの最新の歯科治療を学んだり、矯正治療の最新の技術に積極的に取り組んだりしていました。

結果今はそれが功を奏しています。

20年前の当時、私は50人近くいる医局で、たった一人、ラバーダムと拡大鏡を使って治療をしていたのですが、ラバーダムを使うのは私だけで、看護婦さんにいつもお願いして私のためだけに新しいラバーダムを出してもらっていましたし、拡大鏡は周りの歯科医に「オウム真理教のヘッドギアーだ!」と揶揄されていました。

しかし早くからこの治療法を習得していたので、今は何の苦も無く治療に生かせています。

つい最近までは、裸眼で治療を行うのが当たり前だったのに、先進的な歯科を行う先生にとって、ルーペや顕微鏡を使うのはもはや当たり前、それができない先生は、時代遅れの感が否めません。

私が2004年に顕微鏡を購入した時は、顕微鏡は全国で多くても200から300台ほどしかありませんでしたが、今や千台の大台は超えどんどん増えてきています。それもたった8年もかからない間にです。

顕微鏡はアメリカで1980年代に発明されたものですから、私が購入した当時はすでにアメリカでは数千台売れていたのですから、ここ最近の日本の変化は非常に激しくなっていると思います。

医療に関してもこれから今までの価値観は必ず変化してくると考えられます。

臓器の使い捨てのように扱う、くだらない発想の「再生療法」は絶対に上手くいかず、いかに今ある臓器をきちんと再生させるのか?といったことが医療のテーマになってくると思います。もちろんそれが本質でしょう。

またどんなに最新の治療を受けたとしても、たとえば重粒子療法でがんを取り除き、痛みなく、治療が終わったとしても、これでその人の問題が解決するわけではないでしょう?

そもそも、がんになる生活習慣や、精神状態、がもとにあるわけですから、それを治療せねばなりません。

今後の医療はそのような、肉体の改善と、精神の構造改革にも目が注がれるようになってくると思います。

私自身歯の治療をしていて、歯磨きだけでなく、普段の考え方や、生活習慣を変えてもらうことによって、あるいは歯を治すことによって、そのような変化が起こることによって(これはあくまでもおもに私の軽い誘導と、本人自発的気づきによるものですが)体調が激変することを目の当たりにしてきました。

特にお子さんの場合は、受けている精神的ダメージや、肉体的な癖、思考の傾向や癖が、固定化して間もないので、治療の効果は大人よりはるかに高い気がするのです。

このような、観点を今後医療に持ち込むことによって、不要な薬代や、意味のない繰り返しの手術など必要がなくなってくると思うのです。

そうすれば、今抱えている社会保障費の問題や、高齢者の抱える不安などが徐々に解決されてい行くと思うのです。

しかし、これが達成されるには、医師たちの意識改革がぜひとも必要でしょう。
今までのようなやり方は古い、すべてが対症療法であったと気づくべき時代が直ぐそこまで来ているのです。

2012年4月15日

日本では、国民皆保険制度のもと、保険診療で治療を受けることが当たり前になっており、自由診療といえば、歯科では矯正やインプラント、医科では高度ながんの治療や、先進医療などを想像することがほとんどといえます。

しかし、皆保険制度がないアメリカでは、治療費はまず「患者さんを完全に治すためにいただく費用」という位置づけになっており、その費用の多寡は、当然治療技術にも比例しますし、内容にそぐわない治療費をとっていれば、そのうち、経営が成り立たなくなります。

一方日本の保険制度は、まず先に費用があります。

この点はいま問題になっている東電にもつながるものがあるでしょう。

「かかる費用を先に計算し、それに対して利益が出るように電気料金が決まってゆく」
しかしここの「かかる費用」が問題で、そんなものは経営努力をしなければいくらでも吊り上げられます。

一方、医療の場合は、先に診療費が決まっています。つまりどんな治療をしてももらえる金額は同じです。

そうなれば、もっとも経営努力をしてコスト削減をするでしょう。
しかしここに問題があります。
誰がやっても同じ料金という点です。

同じ金額であれば、努力してももらえる金額は同じ、つまり、サービスの質を向上させる理由がなくなるのです。

今の日本の歯科医療はそこに限界が現れ、医学的にみて行わねばならないと先進国で当然のように行われている治療手順が踏まれていないことが散見されます。(滅菌や感染予防管理、治療にかける精度や手間)

しかし、残念ながら総コストが決められている以上こうなるのは仕方がないことでしょう。

一方自費診療はいくらでも費用を高くできます。勿論患者さんが来てくれればの話です。

実際は保険診療に慣れている日本の患者さんに自費診療を受けてもらうのは至難の業で、自費診療だけしか行っていない歯科医院で生き残れるのはほんのわずかしかいません。

しかし、実際に先進国の常識といえる治療レベルを行おうとすれば、自費診療しかありませんし、混合診療が複雑に規制されている今の保険制度では、それこそ自費診療しか扱わない経営形態にせざるを得ません。


そいった意味で考えてゆくと、21世紀に入って、日本の医療は徐々に矛盾をあらわにしています。

今のままですと、その治療に意味があろうとなかろうと、無尽蔵に保険医療費は払われ続ける制度にほかなりません(勿論先生は意味があると主張するでしょうが、患者の意識改革が行われなかったり、治ることのない慢性病に薬を出し続けても意味がある医療とは言えないでしょう)。


自分の管理を怠ってきた人が病気になるでしょうし、病気にならない人は、管理をきちんとしています。

管理をきちんとしている人が多くの保険費用を払わされている現実はどうも理不尽です。

世の中の歴史を見てみると、おかしな制度は徐々にその矛盾を抑えきれなくなって崩壊します。

まず国鉄が崩壊し、日本電電公社が崩壊、郵便局、道路公団と、おかしな組織は次々とつぶれてゆきます。
今は東電がその矛盾を抑えきれなくなっています。

医療制度もそう遠くない将来必ずメスが入る時が来ると思います。

「窓口の支払額が増えると、患者さんが必要でも来院できなくなる」
と医師会は言っていますが、本当に必要なら、高くても払って治療を受けるはずです。
勿論お金がない人もいるでしょうが、この世の中でただでサービスが受けれるものなどないでしょう。

お金がない人が医療を受けられず、問題になるのであれば、そういった人を受け入れる公共の医療機関を国が作るか、無償のボランティア医療施設に国も補助金を出すなどの制度を作るしかありません。今の保険制度で国民全員分を賄えば制度自体の維持も難しいでしょう。

そして、国民一人一人が、自分の健康管理をきちんと行えるようになれば、きっと医療費の問題は解決されると信じています。(私を含めた経験では、自分で健康管理をしているつもりでも、かなり無理をしていて体を壊してしまっている人も少なくありません。実際はそこまで働く必要もないのに働いてしまっている、あるいは働く義務感に駆られている人も少なくないのです。私はそのような人の助けに少しでもなれればと、コミュニケーションを多くとるようにしています)

2012年4月 2日

スーパージーピー

この言葉はかなり聞きなれないと思います。
私もこの言葉を聞いたときはいったい何を意味しているのかさっぱり分かりませんでした。


スーパージーピーとは、GP(General Plactitioner=開業医)でスーパー(あらゆる科をまたいで治療ができる)先生のことを言います。

歯科でいうと、歯周病、根管治療、口腔外科治療、修復治療、補綴、義歯治療、矯正治療などのあらゆる治療ができることを指します。

昔からアメリカではそうでしたが、歯科治療は各々専門分野に分かれて治療を行っていました。
日本では、多くは開業医がほとんどの治療をこなしてきましたが、残念ながら、アメリカのレベルと比べると、かなり遅れている感は否定できませんでした。

これは日本の保険制度の評価が低すぎることと同時に、歯科教育のレベルがまだまだ低く、治療に対する技術の教育が不十分のみならず、満足な感染予防対策の教育すらされていないという事実があるからです。

アメリカでは、専門医はさすがにかなりの技術を教育されるために、それなりに高い技術を持っています。

ところが、この専門教育が、医療と同じように様々な問題を起こしてしまいました。
歯はすべての問題点や原因が絡み合って現在の症状が起こっています。ですからたった一つの科を専門でできても、原因をとり除いたとは言えず、同じ疾患を繰り返すからです。

たとえば、簡単な例で、虫歯ができたとします。
この虫歯はきちんと治してあげればその場所の虫歯は治り、歯は正常に機能してまたかめるようになります。専門医が治療すれば、何十年も持つでしょう。

しかし、そもそもなぜ虫歯になったのでしょう?

歯磨きが悪かった場合は、歯磨きをきちんとすればもう大丈夫でしょう。

しかし、歯を磨いているのに虫歯になる人が現代人にはたくさんいます。

この場合はストレスによる歯ぎしりが、歯に過大な力をかけ、歯にクラック(ヒビ)を作り、そこには応力ももともとかかっているので、細菌が入りやすくなって虫歯になるのです。

単にストレスだけの問題であれば、生活習慣を変えたり、職場での自分の頑張り具合などをもっと減らすなどで解決できますが、多くの場合は、かみ合わせにも問題が起こっています。

このようにストレスを受けやすい人は、首から上の筋肉が緊張しやすかったり、性格が几帳面だったりするので、顎を強く引く癖が起こりやすく、それは幼少期か実はあるのです。

ですから、そういった人の場合ほとんどが、かみ合わせが低かったり、顎が奥に入っていたりします。

そうなると単に虫歯を直したから大丈夫とは言えなくなり、矯正や補綴などの、ほかのすべての治療ができる(といっても実際は診断ができる)能力が必要となります。

しかし、かみ合わせに関する詳しい知識がない人には、そこまでの考えに至ることはなかなかできないでしょうし、矯正の歯を動かすことだけしか考えない先生もやはり難しいでしょう。

そういった意味で、スーパージーピーは今後何人もいてくれる必要があるのです。

2012年3月26日

私の医院はISO9001を取得して8年になります。

これまでを振り返ってみて、いかに自分の医院に管理、そしてトレーサビリティーがなかったかを感じさせられる8年間でした。

たとえば、歯科治療では必ず行う滅菌ですが、よく調べてみると、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)をかけていれば、完璧だと思っていたのですが、実際は日本のメーカーが出しているオートクレーブは完璧には滅菌できていないということと、何重もの袋に入れてしまったり、管構造が長いものは、十分に滅菌できていないかもしれないということがわかってきました。

また強酸性水では、とにかく殺菌力は高いのですが、酸性になっていないと意味がありません。
今までは機械を信頼していましたが、pHを測定していると、その変化がよくわかるので、これも非常に重要だと感じるようになりました。

機械に異変があっても気が付きにくい体制だったと言わざるを得ないでしょう。

おそらく東電や、その他の事故を起こしている大企業もそういった管理を怠って、事故の予兆や、問題点に気が付くことがなかったのが大きな原因でしょう。

また、患者さんの記録の管理も、実際はレントゲンや口腔内写真、カルテ記入事項など、膨大な量があり、それを僅か2,3人で経営している歯科医院が、管理するのは非常に大変です。

私どもも、コンピュータ化したり、ソフトを専用に作ったりを非常に大変でした。

おかげで、この管理に関してはあとわずかで完璧に近い状態まで持って行けそうです。

つくづく感じたのは、歯科のように非常に少ないスタッフがぎりぎりの条件の中で、様々な作業をこなさなければならないということです。ほかの業種と違って、非常に大変な部分が多いと思います。
特に歯科は治療のほとんどが外科治療なので、毎日何人もの患者さんのopeをしているようなものです。その中で、滅菌管理、会計管理、などをこなしてゆくというまれにみる大変な職業だと感じています。

管理するにも人員が必要なのに、常に患者さんの治療におわれ、そんな余力は本当にほとんど無いのにやらねばならないというのは、なんとも大変なことでした。

自分が苦労しただけに、新たに歯科を取り組む先生には少しでも苦労してほしくないと思います。

2012年3月16日

患者さんの医療とは文字どうり患者さんのためになる治療法です。

ここでよく勘違いされることは、患者のための治療は必ずしもすべて患者さんにとって喜ばしいことではないということです。


たとえば、一本虫歯ができたとします。それを長い間放置していて、かみ合わせがくるってしまったとすると、場合によっては、虫歯の歯一本だけを治すのではなく、かみ合わせを考えて、くるってしまったかみ合わせを治すための歯を治療しなければならないことがあります。

一本の虫歯だけなら5万円で済むところ、20万以上になってしまいますが、20万以上かけてかみ合わせを治さないと、将来とんでもないことになってしまいます。

こういった場合、患者さんの多くは、「一本だけ治療してくれればいい」と言いますが、はたしてそうでしょうか?

もちろん経済的メリットはありますが、かみ合わせを治さなかったことによって、将来また通院しなければならなくなったり、力学的に無理がきて、その時は大量に歯の治療が必要になったり、歯を失ったりすことだって起こりうるのです。

つまり本人はその場は15万円以上得したつもりでも、将来歯の喪失や、再治療の大きな代償を支払わねばならないのです。


一方「綺麗になりますよ」と言って白い歯を薦める先生がいます。

確かに審美的に美しい歯は奥歯でもうれしいものです。
しかも昔から気になっていた、金属色の歯を外してもらって、代わりに白く輝く歯、誰でもうれしいはずです。

しかし、その20年後の結果はどうでしょう?
もし外さないでおいたら、何の問題もなかった金属の歯が、白い歯になって、割れる、削れて低くなる、虫歯になる、かみ合わせは狂ってしまう?

一体何のための治療だったのでしょう?
こういった治療は、金儲けの治療と言えるでしょう。

もちろん、何の罪悪感もなく行っている先生もいます。
しかし、金属に対して白い歯が劣っていることは、歯科医学を勉強した人なら、卒業したての先生ですらわかります。

こういった治療を積極的にしている先生は残念ながら、金儲けに走っていると考えるほかないでしょう。

矯正治療でも、審美的なブラケットを薦めてくるような先生なら、かからないほうが無難です、本当に患者さんのことを考えた先生なら、まず金属のブラケット、患者さんの環境を考え妥協して審美ブラケットとなるはずです。

裏側矯正は基本的に論外と言えるでしょう。(それをメインで行っている先生には失礼かもしれませんが・・。事実は変えようがありません)


2012年2月24日

かみ合わせの治療は昔から非常に難しいといわれてきました。

この理由の一つに、どの位置が正しいかみ合わせかわからないということです。

歯科では100年以上に渡って、ナソロジーやシークエンシャルなど様々なかみ合わせ理論を展開してきましたが、実際はほとんどうまくいっていないのが現状です。

それはかみ合わせ自体が常に変化する可能性があるからです。
すなわち、正しいかみ合わせは治療の最初から終わりまで同じと考えている先生がほとんどであるからに他ならないのです。

私が治療を行ってきた患者さんを見ていると、ほとんどが、顎や、歯の高さ、そして場合によっては頭の骨まで変形しています。

このことについてはムーシルードの講習会でお話ししたのですが、いまひとつ理解できる先生が少なかったようです。

かみ合わせを正しい位置に誘導し、そこでかめるようにしてあげると、今まで不適切な力で引っ張られていた、あごの骨の変形が治ります。

その際、当然頭を支えていた、首の骨にも変化が出るので、手がしびれたり、頭が痛くなったり、おなかの調子が悪くなったりするのです。

これは普通の人はちょっと焦るのですが、正しいかみ合わせにする過程では仕方のないことなのです。

このような変化がかみ合わせに治療をますます難しくしているのです。

2012年2月12日

よく患者さんから、アマルガムは危険な材料ではないでしょうか?

と聞かれることがあります。

全く害が無いとは私は言いません。
ただ、歯の治療を行う上でこれほどよい材料はありません。

虫歯を治療する場合、通常は感染に対する治療と、機能をもとに戻すため治療の両方を同時に行わねばなりません。

感染に対する治療では虫歯を取り除いたのちに、ただちに材料を詰め、治療後の感染を防がねばなりません。

たとえばインレーなどの型を取って行うような治療の場合、どうしても仮止の歯を入れる必要があり、日本では型をとって一週間後に入れるといった風習があります。

しかしアメリカの一流の歯科医は型を取るとそのあと自分で技工をして、翌日にインレーを歯にセットします。

このようなことが望ましいのですが、現在の日本の歯科医療の仕組みの中では、なかなか難しいのが現状です。

一方レジンや、アマルガムは、治療時即座に詰めることができるので、感染に対する治療と、機能回復の治療がただちに行えます。

後は、どちらの材料が、口の中で長持ちし、あるいは適合し、そして、体に安全かという議論になります。

アマルガムも水銀というあまりうれしくない材料が入っています。それに対しては様々な議論もあるでしょう。

かといってレジンが安全かというと、これも非常に疑問です。材料自体がMMAという樹脂であり、その材料でかぶれてしまう人はたくさんいます。水銀でかぶれる人などいませんが・・。

実際、レジンを詰めたのち、歯が異常にしみてきたり、痛くなったりすることは、よく見られる現象ですが、多くの先生は、虫歯が深いことを理由にして、神経を抜いています。

アマルガムも金属ですから、しみてくることはありますが、私の感覚ではレジンのほうがその確率は高いと思います。

一方レジンは吸水性があるのと、耐摩耗性が低いので、削れたり、再治療が必要になったり、かみ合わせが変化して、全身の問題が起こる可能性が非常に高くなります。

つまり、アマルガムのリスクを避けるためにレジンを使えば、レジンが持つ問題が生じ、それがかみ合わせや、再治療の可能性など、アマルガムで治療を行った場合より、はるかに高いリスクが生じる可能性があるわけです。

最近セラミック治療も出ていますが、こちらのほうは適合性や強度、接着に結局レジンを使うなどの理由でまだまだ選択できる材料とは言えない事情があります。

このように考えると、いずれにしても、全く安全に歯の治療を行う方法は今のところないわけですから、自分の歯を絶対虫歯にしない、子供の歯を虫歯にさせない、といった考えが最も大切です。

また万が一虫歯になった場合でも、このようなリスクを天秤にかけて選択するしかないわけです。
そのような理由から、私は一番にアマルガムを使うわけです。

食品の添加物と違って、それを食べなくて済む、というわけではなく、治療は何がリスクがあったとしても、治療をしなければ健康そのものの維持できなくなります。

そう考えると、余計な治療は一切しないほうがよいと言えるでしょう。

先生の治療に対する、姿勢をよく見極めてから、治療を受けるべきでしょう。

2012年2月 8日

歯の治療は本来歯の失った機能を取り戻す作業であり、非常に精密なかみ合わせの知識、そして作業技術が必要になります。

一方審美歯科はどうでしょう?

これはいわばファッションのようなもので、治療技術とは程遠いものです。

たとえば、車を例にとって考えましょう。

すごくかっこよくデザインが最高の車があったとします。
これは誰も憧れます。そしてそれをデザインした人がいます。
しかし、斬新なデザインのせいで全体に克服できない駆動系に問題が生じ、時速10キロも出ません。

こんな車があったとして、これは果たして車でしょうか?
そしてそれをデザインした人が車を作る能力があったと言えるでしょうか?
また本当の技術者がそんな車、お金をもらって作るでしょうか?

逆にそんなものを車を作る能力と技術がある人間に作ってくれと頼む非常識な人がいますでしょうか?

歯も同じことが言えます。審美を売りにしている先生はたいてい技術がありません。
なぜなら技術を持ち、かみ合わせや、治療精度を大切にし、知識がある人なら、審美材料は、機能的に問題があると知っているからです。

実際は前歯ですら、本来はすべて金でできたかぶせ物がよいのです。
昔はよくいました。

しかし、さすがに現代人はそうもいかなくなったので、白い材料が出てきました。
確かにさすがに前歯まで金歯にするのは、現代では少し難しいと言えるでしょう。

でも、それほど目立たない小臼歯より奥であれば、白い歯にするのは危険です。レジンはすり減りますし、セラミックは堅すぎて割れたり、歯との適合が悪くて虫歯になる、などの問題が必ず起こりますし、それよりなによりかみ合わせの機能回復が不完全になります。

つまり、奥歯に白い歯を薦めること自体、機能を回復することとは相反する行為なのです。
技術を持っている人なら、あるいは歯科治療の恐ろしさを知っている先生なら絶対薦めないでしょう。

それは技術者の歯科医というより、むしろデザイナーが行う治療と言えるからです。

歯科治療はあくまで治療であり、ファッションではありません。
治療技術が無い人に限って、ファッションに走るしかなくなります。なぜなら、治療してもその治療効果を患者さんが実感できるだけの技術を持たないからです。

もうひとつの問題は、患者さん自身の感覚鈍化です。
感覚がマヒしてしまうと、自分がどんなおかしな治療を受けても具合が悪いと感じなくなる、これも大きな問題です。

感覚が鈍化してくるとそのような現象が起こります。

たとえば、インプラントを打たれた患者さんは痛みに鈍感になります。

インプラントをたくさん植えられた患者さんの中には、歯茎が炎症だらけで、歯石を取ると、血まみれになっているのに、平気で寝ている人がよくいると聞いたことがあります。

これがインプラントの恐ろしさです。

とにかく、歯を失ったり、虫歯になっても、「白く輝く綺麗な奥歯」なんて言葉に踊らされないことです。

2012年2月 4日

最近やっとインプラントの問題が皆に知れ渡るようになってきました。


私自身は10年以上も前からインプラントは無理と言い続けてきましたが、つい先日いらした患者さんも、「先生が5年前に言っていた通りになってきましたね。」といっていました。

インプラントに技術による優劣があるかと言われればそれはあると言いますが、「体に良いインプラントがあるか?」と聞かれても答えは「ノー」です。

そもそもこれほどの市場規模になったしまった、インプラントをいまさらだめだったなんて一体誰が言えるでしょう。

そんなこと言ったら、総計、兆規模の損害賠償額になるのではないでしょうか?とても怖くて考えられません。

私がインプラントが無理だと思う理由は、

1、骨にきちんと固着することが技術的に難しい。固着しないと、持続的力をかけることによって抜けてしまう。

2、万が一、固着した場合、その結合が強すぎて、歯根膜というクッションの無いインプラントでは、物凄い力がインプラントの上部構造にかかってしまい、上部構造は破壊する。

(実際、インプラントをうまく固着できている先生の上部構造はしょっちゅう壊れていると技工士からよく聞く)

3、感染に対するリスクが高すぎる。(骨に向かって直接穴があいているので、通常では考えられない、感染症が容易に起こる。)

といった事がありますが、そもそも、自分で歯を失ってしまうような、健康状態、あるいはひどい健康管理しかできなかった人(事故で失った人は除く)が、健康管理できるもしくは健康な人でもリスクが非常に高い治療法を選択すること自体がどだい無理な話です。

物事の根本を考えれば簡単にわかることですが、自分の行った過ちを、間違った形で補おうとするような治療法で、ますます泥沼にはまってゆくのです。

2011年12月29日

健康と歯は実は非常に深い関係があります。

多くの人たちが、人生の終末に、全身管だらけにされて、苦しみぬいて死んでゆきますが、はたしてそれが、本当の人間の終末のあるべき姿でしょうか?

そもそも、動物たちは、昔からよく話がある様に死期が近づくと、死に場所に移動してひっそり死んでゆくと言われています。

象も滝の裏の墓場へ行くとか、猫も急に飼い主のもとから去っていつの間にかいなくなるなんて言われています。

実際、理想の死に方は、ろうそくの灯が消えてゆくように往くのがよいのでしょう、眠る様に。

しかし、現代医療のおかしなところは、それが病院は、ほとんどおこらないということです。
つまり、薬づけにされ、本来はまだ死ぬ時期ではないのに、死んでゆく。あるいは眠る様に死のうとしているのを無理やり延命しているとしか思えないのです。

本来の健康な状態で人生を送れば、私は、人生の終末は、眠る様に終えることが出来ると思うのです。

そのためには体に良い食べ物を食べ、本当に必要な時以外に薬を飲まない事でしょう。


そして何よりも大切なのは、歯の治療をきちんと受けることだと思います。

患者さんの健康を少しでも良くする治療法を考え、治療技術を極めることに努力する人先生がもっと増えれば、みんなの健康状態も更によくなると思うのです。

人によって歯科治療の値段に対する評価はまちまちでしょう。

しかし、歯を長く持たせ、正常な機能を持たせ、患者さんを健康な状態へ誘導する。
実はそれはそうたやすいことではありません。治療技術を取得するまでにたゆま努力が必要すし、今後もさらに努力が必要でしょう。

歯科医はもう少し評価されてもよいのではないかと思います。

歯の治療にかかわるブログ
番町デンタルクリニック理事長 吉田敦志(よしだあつし)

番町デンタルクリニック
理事長 吉田敦志

番町デンタルクリニック公式サイト

皆さんは何のために歯科矯正をお考えでしょうか?
美しい笑顔のため?コンプレックスを解消するため?
確かに矯正治療には、そういった役割もあるといえます。

しかし、私が考える矯正治療の目的とは、健康な体を手に入れること。

私は10年以上前から、かみ合わせと体の関係を研究してきました。その結果、
矯正治療で適切なかみ合わせに導けば、体の状態は必ず改善するという自信を持つようになりました。

実は、矯正治療というものは奥が深いものなのです。