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2017年6月 9日

日本の審美歯科治療は保険制度の崩壊とともに急速なスピードで浸透し、ほとんどの歯科医がインプラントの次の波といわんばかりに、セラミックや審美レジン修復を取り入れています。

私自身が顎関節症と噛み合わせの専門として、トラブルに見舞われた患者さんを診ている限りでは、審美歯科治療は患者さんの精神や全身の状態を蝕むほどの本当に恐ろしい治療だと思うことが何度もあります。

特に臼歯部に審美治療を施された場合、人にもよりますが、人生が180度違ったものになっり、顔は崩れ、体調は常に不調、気持ちも常にふさぎこむといった状況になった人をたくさん見かけることがありました。

また、審美的な理由で無理に前歯を引き下げる抜歯矯正も、多くの場合、その人の人生を180度ひっくり返してしまうほどのリスクがあります。顎が後ろに下がってしまうので、呼吸器系や自律神経系に大きなダメージを与えてしまいまうリスクが高いです。

奥歯の治療ではアメリカではアマルガムやゴールドによる修復治療が一般的です。しかし、日本ではすでにアマルガムは生産されなくなり、まるで悪者のように思われていますが、そもそもは東京医科歯科大学での汚水の処理が発端となっており、日本で虫歯の治療に欠かせない材料が今にも消えそうになっています。

またゴールド(金)も歯科用の材料としてはほとんど売れていないといううわさを聞きました。

保険診療で金銀パラジューム合金を使った診療は無知な患者さんから嫌がられるけいこうがありますし、歯科医院も採算が合わないなどの理由で、レジン充填をする先生が増えていることを考えると、ほとんどの患者さんがレジン修復や、セラミックなどの咬合に不適切と思われる審美材料による歯科治療を受けていると考えられます。

噛み合わせの専門家として、審美治療は実は体調不良の大きな原因と考えられるので、この日本の状況にはゾッとします。

保険制度上の問題から、インプラントやレジンセラミックが取り入れられはじめた20年ほど前より日本人の口腔内環境と咬合の環境とが恐ろしいほど劣化しているのではないかと思いますが、そのあたりから過敏症やアレルギーのひどい人などお医者さんで手に負えない患者さんが急速に増えています。

私は日本の歯科医療が崩壊し、インプラントや審美歯科治療、そして審美矯正が増え始めた時期と重なっているのは偶然とは思えません。

私の医院で勤務している歯科衛生士は、審美的要求でアマルガムを除去し、レジン修復にしたとき、本当に感動するぐらいきれいになったと感じましたが、その後急速に体調不良になり、原因不明の頭痛や動悸に見舞われる様になったと語っています。

そして、そのレジンを当院でアマルガム修復することで、見事に復活しました。歯科医療とは本来なんであるかを歯科衛生士も再認識したようでした。

何を隠そう私自身も昔そうでしたから偉そうなことはいえませんが、日本の歯科は世界的に見て非常にレベルが低い上に、保険制度の問題から、大丈夫か?と思うような自由診療が増大しています。

そしてインターネットの情報を操作して、自分の都合の良いようにしているのは、実際の臨床をしている歯科医から見て、悲しみしか感じません。

私が今最も危惧しているのは、今のような歯科治療が蔓延すると、歯科治療を受けたほとんどの日本人の身体は、バランスを破壊され、力が十分に発揮できなくなり、場合によっては日本自体の競争力がなくなってしまうのではないか?と恐れているのです。

最近いろいろな患者さんを診療して気がつくのは、良く伺ってみると、神経不安症や、パニック障害の患者さんが多くいるということです。

歯科の器具が消毒されずに治療をされ、それ以来引きこもりになってしまったという人がいるのを以前テレビで見たことがありました。

このように普通の人がそこまで不安に思わないことを不安に思ってしまったり、恐怖や場合によってはパニックになる人が実は増えているようです。

私の歯科医の同級生も実は混んだ通勤電車でパニックになってしまい、ほとんど各駅で降りないと目的地まで着けない、といって悩んでいました。

このような症状を持つのは女性のほうが多く、男性はやや少なめです。そして、分析し見ると、ほとんどが人ごみであったり、多く男性がいる場所で主に女性がパニックになっている気がします。

はっきりした理論はまだ分かりませんが、恐らく男性のほうが女性より体調が悪い傾向がありますし、体臭が強かったり、場合によってはあまり良くない思考(生活費を稼ぐためにはある程度倫理を捨てたり、自分でも良くないと思うことまで仕事のためにしてしまう)もっている人が多いからではないかと私は個人的には考えています。

科学としては証明されていないので歯科医という立場でこのような見解は好ましくないのかもしれませんが、思考自体は昔からエネルギーのようなものだといわれ「類は友を呼び」といわれ同じ考えの人が集まる傾向にあります。

どうしてやくざになるのだろうと思いますが、必ずやくざの子分になる人がいますが、逆に志の高い人の下に心のきれいな人が集まります。

昨今ではインターネットで様々な情報が発信されるので、「類は友を呼ぶ」は行われやすいのでしょうが、そのような環境がなかった時代でも、同じような思考を持った人々が集まりやすかったということは、歴史を紐解けば明らかでしょう。

つまり思考がある種のエネルギーであることは否定できない事実だと思います。

思考の乱れた人が多く乗っている電車に乗れば、敏感な人はその影響を受け、気分が悪くなっても仕方が無いと私は思っています。

つまり、そのような人は魚でいえば「鮎」のような人で、ブラックバスが泳ぐ汚れた川では傷つき死んでしまうような存在です。

人間は一人一人異なる遺伝形質と心を持っていますから、敏感な人が環境の悪いところでパニック障害になってしまうのは当たり前といえば当たり前だと思うのです。

実はこういう私自身も、混んでいる電車には乗れません、「疲れきって、気持ちが悪くなってしまう」からです。また患者さんを治療していると突然不安感に襲われ、戸惑っていると、治療をした患者さんが失業するところだったといったこともありました。

そして、パワースポットといわれるような-イオンの多い場所では心が洗われます。

歯科医院は、患者さんが治療を受けるところなので、歯の削りかすや臭いなどとともに患者さんが置いていった痛みや苦しみや具合の悪さ、不安感などの思考エネルギーも残される様に感じます。

それを換気や、アロマ、空気清浄機でこおまやかに取り除いておかないと、自分の経験からしても、次にいらっしゃる敏感な患者さんに影響が出てしまう気がするのです。

これは、科学的には証明できないので、あくまでも経験でそうすれば良くなると感じたからやっているだけですが、これをすると患者さんの治りも、そしてスタッフの疲労感も格段に違ってくることは事実です。

2017年6月 7日

ホームページを様々閲覧していると、多くのキーワードで上位に上がるページの中身がなかなかその業界の真実を現しているとは限らないことに気がつきます。

例えば、セレックシステムや審美しか治療、マウスピース矯正、インプラントなどはその典型的なものです。

インプラントなどでは、最近では知られてきましたが、あたかも最新ですばらしい治療法のように書いてあるホームページがほとんどでした。

しかし、20年以上も昔から、ほとんどのきちんとした考えを持った歯科医はその治療法自体に疑問を持っていましたし、全うな先生は手を出したりしませんでした。

自分の臨床に信念がなかったり、ブームに何でも飛びつき、「稼ごう」と思っている先生こそこれらの波に乗ろうとします。

しかし、そこで取り返しのつかない患者さんへの不必要な負荷をかけてしまいまうことがあります。いまインプラントが歯科業界でどれほどの問題を引き起こしているのかほとんどの患者さんは当事者でない限り知ることもないでしょう。

そして、セレックシステムに関しても、精度が低く、口腔内に装着することがはばかられるレベルの治療であることも、ほとんどの先生は理解していますし、敢て機器を買おうとは思いません。

何しろ、機械だけでも1,000万円以上もする代物で、買ったら精度が悪かろうがどうであろうが、使わざるを得ませんし、それを使って利益を出さねばなりません。

多くの良心を持ちえた先生は、良心と経営とのハザマに立たされ、敢てそのような機械を書くことをあきらめます。

歯科医も30歳ぐらいまでは、一般的に歯科医の間で言われていることや、業者に言われたことを鵜呑みにして治療をしていることが多々あります。

しかし、臨床経験をつんでくると、「どうも結果がおかしいのではないか?」と思うようになります。そして臨床家としての悩みの時期が訪れるのです。
もしそれに気がつかないのであれば、歯科医師としてのセンスを疑われるでしょう。

今、原因不明のアレルギーや体調不良の人が増え続けています。

私も、歯科治療をしているうちにとても敏感な人だったり、体調不良を訴えている人がたくさんいらっしゃることに気がつきます。

そして、歯の治療や噛み合わせの治療でそれがどんどん軽減してゆく様を見て、一体何が起こっているのかにわかには理解できないこともたくさんありました。

現代人は昔と違って、かなり精神的にも、肉体的にも敏感な体質になっている人が増えている気がします。

そして、わずかなストレスに反応して筋肉が固まったり、骨格が歪んだりするようです。骨格が歪むと全身のバランスが崩れアレルギー症状が出ることも稀ではありません。

そしてお口の中の虫歯や、わずかな不良物質(汚れや劣化した材料など)によって、大きな反応が出てしまうこともしばしばです。

ですから、歯科治療も今までとは違ったアプローチが必要で、虫歯をきちんと取り、汚れをためにくい材料を使わないと、後で徐々に汚れ体調不良の原因にもなるのです。

先生の中にはメタルフリーを勧める先生もいらっしゃいますが、樹脂は確かに強度が上がっていますが、どうも水分などの悪い物質を集める性質があるようで、あまり積極的に使いたいと思いません。

患者さんを治療していると、敏感な患者さんほど金属を使った治療のほうが経過が明らかに良いのです。これは金属自体が咬耗しにくく、噛み合わせの変化を起こしにくい体と思います。

また、矯正治療も顎の位置を変化させることによって、自律神経のバランスが整ったり、花粉症などのアレルギーがなくなってしまうことすらあります。

全てそうなるとは言い切れませんが、実際何らかの効果が出ていることのほうが多いのです。

そして、筋肉の緊張は明らかに体全体のバランスを崩す原因となります。体の緊張状態がとれるような噛み合わせの位置にしないと、どんなに指圧しても緊張が取れない筋肉があることに気がつきます。

つまり、疾患を治すという意味が、今までとは一歩違った見地に立たないとこれからの敏感な患者さんには対応できないことだけは事実です。

今も試行錯誤を続けています。

2017年6月 3日

矯正治療でダイナミックな歯の移動をしていると、顔の骨格や頭蓋骨、そして下顎の骨が実は非常に感嘆に動くことに気がつきます。

矯正治療で顔つきが良くなったり変になったりするのは、筋肉の緊張のバランスが変わってしまうことが最も大きな原因と考えられます。

頭蓋骨や顎の骨はたくさんの筋肉がついているため、それらの筋肉に緊張が起こると引っ張られて歪んできます。

特に敏感な人は、ちょっとしたことでも筋肉が緊張し、骨だけでなく、全身のゆがみまで出てしまいます。

このような敏感な人の場合、そのようなゆがみが蓄積している上、その歪みに合わせたかみ合わせができてしまうのです。

かみ合わせは実は一度決まってしまうと自分で動かすことはなかなかできません。
そしてその歪んだ位置の噛み合わせで噛んでいるうちに、体のひずみはますますひどくなってゆくのです。

逆に、顎の位置をバランスのとりやすい位置に移動させると、びっくりするほどの変化が起こります。
体のバランスは整い始め、脳や、体中に血液が回る様になります。すると、電池を入れ替え、油をさしてオーバーホールした機械の様に急激な体の変化が起こります。

今までの体が短に循環とバランスが悪かっただけであったことに気がつくのです。

私もそうだったのですが、私を含めと私の医院に通院される患者さんの多くが、「自分は虚弱体質だから仕方がない」とか、「いつもすぐ疲れてしまう」といったからだの不調に悩まされていたのが、治療によって本当の自分を見つけ出すことなります。

そのとき初めて歯の大切さ、噛み合わせの大切さをまさに噛み締めるわけです。

2017年6月 2日

当医院ではほとんどの患者さんで抜歯矯正をしない方針です。

また内側の矯正装置もやりません。

それには臨床をしてきた今までの経験によるものです。
歯を抜くとほとんどの場合噛み合せが深くなったり、口の中が狭くなったりします。見た目は改善することが多いのですが、それに伴う全身のリスクが大きすぎるのです。

顎の位置も相当変化し、人によっては虫歯だらけになってしまうこともあるのです。これは首などにも変化が起きたり、顎が緊張して耳下腺などの機能が落ちたりするからだと思います。

また、内側矯正は、どうも力のかかり方が悪く、矯正したことによって、全身のバランスが変化して人によっては虫歯だらけになってしまうことも少なくありません。

そういった経験からやはり、表側で力のかかりにくいデーモンブラケットがよいという結論に至ったわけです。

自分自身も歯並びが相当悪かったので、矯正治療を大学卒業したときに考えました。当時の矯正の先生はほとんど抜歯すべきという結論でした。

その当時そこまで矯正学に関する勉強をしていなかったので、あまり良く分かっては、いなかったのですが、なぜか抜歯をするとだめなのではないかという直感がありました。

ほとんどの診断で抜歯矯正しかないといわれ、40半ばになるまで矯正治療は半ばあきらめていました。

しかし、白須賀先生にインダイレクト法という、正確にブラケットを装着する方法を教わったときに、自分も矯正治療を行うべきだと感じました。

そして、とりあえず抜歯はしないで歯を並べてみようと、自分の歯にデーモンブラケットを装着して矯正を始めました。

歯をきれいに並べ始めると、自分の顎が勝手に何故か、どんどん前に出てきてしまい、まるでアントニオ猪木になったような感じでした、志村けんで言えば「あい~ん」といった状況です。

こんな状況ですから、上の歯と下の歯は、噛み合ってきません。しかし何故か身体はとても楽チンなのです。

今だから分かりましたが、私自身が矯正治療を受けるまで、とにかく体調が悪かったので、整体に3年以上も通っていました。通い始めたときは左足の太ももが肉離れを起こし、痛くて歩くことすらできなかったのですが、ブラケット装着する頃には、全身がだいぶ緩まってきていました。

つまり、顎の位置は歯の噛み合わせできっちり決まっているので動かすことはできませんが、整体を受けていたことでかみ合わなくなれば、顎の位置がいつでも筋肉の緩んだ位置に移動できる準備が整っていたということです。

歯が上下か噛み合っている位置が顎にとってリラックスできる位置とは限りませんし、長年歯科医のようなストレスのかかる仕事をしていれば、筋肉は収縮したままになって顎の位置は固まってしましい。自分の正しい顎の位置すら全く分からなくなってしまうのです。

自分の経験からこのような事実に気がついたとき、歯の治療と噛み合わせの治療法はまったく違ったものになりました。

残念ですが、多くの歯科医が主張するかみ合わせとは顎しか見ていません。本当に重要なのは顎の筋肉とさらに全身の筋肉との関係です。顎の位置は全身の筋肉にも影響を与えていますし、骨格にも影響を与えています。

そして全身の筋肉の緊張は顎にも影響を与えますから、それぞれが緩まった状況でなければ最適な顎の位置を掴むことは難しいのです。つまり、全身が分からなければ歯の治療は上手くいかないということなのです。

私と顎関節症との出会いはもう25年以上も昔になります。

当時は東京医科歯科大学で医員をしていた関係で、知り合いからいろいろな患者さんを紹介されたり、診る機会がありました。そしてその中でも多かったのは顎の不調の患者さんです。顎関節症は当時から多い疾患だったと思います。

あるとき学生時代に臨床実習で診療させていただいていた部分入れ歯を作った患者さんを私の同級生が診療しているのだが、自分は大学を辞めるので続きの治療をして欲しいといわれました。

私もしばらくしたら大学を辞める予定でしたので、断ろうと思いましたが、自分が昔診療した患者さんでしかも久しぶりなので一応お会いしようということになりました。

すると、どうやらその患者さんは顎関節症で悩んでいらっしゃるようで、顎の調子が悪いと訴えていらっしゃいました。

当時担当した同級生の歯科医は「ちょっと神経質になっている様だ」といって私に紹介することを申し訳なさそうにしていました。

大学病院では顎関節症の患者さんは一種の心身症のような扱いで治らないけど何とか上手くお話して治療を納得してもらうしかないといった感覚ですから、ちょっと迷惑な患者さんを紹介している感覚になってしまうのです。

しかし、その患者さんが、はじめて私が顎関節症を治すことができが人だったのです。

診断すると顎の位置が相当ずれており、これでは顎関節症症状を訴えても仕方がないだろうと思われる状態でした。

残りの歯が少なかったので残った歯を根の治療をして蓋をし、その上に総入れ歯を作ればかなりずれた噛み合わせでも治すことができそうだったので総入れ歯を作ることにしました。

その入れ歯は今も私が作成しているモノライン(0度臼歯)の入れ歯です。モノラインの入れ歯はかみ合わせの位置を自由に動かすことができるので顎の位置の決まりにくい顎関節症の患者さんやズレのひどい患者さんにはうってつけなのです。

モノラインの入れ歯を完成させると案の定患者さんはかめる様になっただけでなく、とても体調が良くなったといって喜んでくれ、予備の入れ歯が欲しいといってくださいました。

多くの入れ歯の患者さんは(当医院ではそうですが)なぜか予備の入れ歯を欲しがります。なくしたり割れたりといったトラブルがあったときに予備の入れ歯が無いと困るからだと思います。

そのとき、患者さんは本当に感謝してくたので、それがきっかけで顎関節症の治療はとても大切で患者さんにとって死活問題なんだと思うようになったのです。

そして20年以上経った今でも、あのときの出会いがなければ「今のように顎関節症の治療から、全身の変調までの治療をするといった考えは思いつくことはなかっただろうな」、と思うのです。

2017年5月25日

歯の治療といえども人間の身体をいじる作業ですから、先生の腕によってその結果はピンからキリまであります。

そして、たった一本の歯を大切にする考え、そしてその歯を削る大きさをコントロールすることは非常に大切です。これは基本中の基本といえます。

しかし、臨床経験を重ねてくると、そのたった一本のはを治すとき、歯列全体のこと、そして、顎のこと、さらには全身に関係することまで考えながら治療をしなければ意味がなくなることに気がつきます。

そこまで考慮して包括的に治療が出来れば、一般的な患者さんが期待しているもの以上の結果をもたらすことができます。

そういう先生は、まるで建築で言えば、設計士と大工さんの能力を兼ね備えた人、音楽て言えば指揮者と演奏者を兼ね備えた人、プログラマーで言えば、プロジェクトマネージャーとソースを書く能力を兼ね備えた人

といったレベルの能力が必要とされます。

はじめは虫歯をきれいに取り除き、隙間なくきれいに材料を詰めることができれば、修復の歯科医としては一人前になりますが、口の中全体を考えたとき、「その修復材料、修復方法でよかったか?」という問題も出てくることも少なくありません。

2017年5月23日

矯正治療に実は失敗が多いことが徐々に知られるようになって来ました。

しかし、患者さんの不安を取り除くために、「失敗しない矯正治療」と題してさまざまなことが言われるようになっていますが、いずれもどうして失敗しないかの根拠が薄く感じます。失敗しないということは実は歯だけの問題ではないので非常に奥深く、難しいことなのです。

矯正治療は治療を受ける人のや体質や習癖、そして幼少のころから受けてきたストレスなどが複合して起こってしまった歯列と顎の位置の変化を治す治療だと私は考えます。歯列が偶然に乱れてしまうことはまずありません。

つまり、なぜこのようなひずんだ歯列になったのかという原因を考察をしてからでないと、良くなっても徐々に歪んできます。当院ではその原因についても患者さんとお話します。

人は敏感な体質だと、歯列不正は起こりやすくなります。これは、ちょっとしたストレスでで筋肉が緊張したり、固まったりするので顎の位置は動きやすく、正常な位置から左右的にも前後的にも狂いやすいからです。

そしてそのような反応は幼少期、極端なことを言うと母体の中にいる赤ちゃんのときから起きています。

敏感な赤ちゃんは母体に強いストレスがかかればそれに反応して緊張してしまいます。それが顎や全身の歪の原因となっていることが考えられます。

永久歯の噛み合せの位置は実は乳歯の歯列が完成すると、その噛み合せに沿って6歳臼歯がかみ合うので、乳歯列が悪ければ、永久歯列も悪くなります。

乳歯列の悪さは一見してよく分かりませんが、幼少期からのストレスの反応で顎をかみ締めていれば、噛み合せが低いと、歯列全体が圧平されてしまい、アーチが狭くなって、永久歯が並ぶスペースがなくなり叢生(がたがたの歯並び)が引き起こされるのです。

また、狂ってしまった歯列や顎の位置の狂いは、永久歯列に引き継げられ、成長とともにさらに歪んでゆき、そしてその影響は全身の歪へと広がり、全身の体調不良を引き起こすほどのレベルになってしてしまうのです。

最近診療して気がついたのは、成人した人では、脳の使い方によっても歪みの起こり方が変わってくるということです。左脳(論理脳)を良く使う人の左側の筋肉は緊張しやすく、顎が左に曲がりやすくなります。

最近の成人はほとんど左に顎が曲がる傾向があります。

最近「アンチエイジング」という言葉をよく耳にします。食事や運動は非常に重要な要素だと分かっています。しかし、それ以上に体の歪は老化に直結していると思います。体が歪めば全身の循環は悪くなり、細胞の代謝が損なわれるからです。

まずは体のひずみを取ることが本当の「アンチエイジング」の始まりと思うのです。
実際に当院で矯正治療を含む治療を受けた患者さんのほとんどが歪みを治す治療を受けているので、10歳以上若返ったように見えます。

歪みを取る矯正治療や噛み合せの治療はこれからの健康増進に非常に大きな役割を果たすであろうと考えるのです。

2017年5月20日

矯正治療で最も難しいといわれる症例は「受け口(骨格的)」といったものや「開口(前歯が閉じない)」といったものが挙げられると思います。

私が顎関節症や噛み合わせの治療をしていて感じるのは、顎の筋肉や、顎の運動そして顎の3次元的変化を考慮すれば、実はこれらの問題はそれほど難しいものではありません。

当医院には、「他の歯科医院で外科以外の矯正治療は基本的に無理」といわれたり、「顎のゆがみは治らない」といわれたり、「矯正治療が難しい」といわれた人が多くいらっしゃいますが、基本的にはほとんどの場合、治すことが可能です。

多くの場合は「左右的なずれが激しい」とか「受け口がひどい」、とか「前歯が完全に開口している」といったものです。

このような症例がどうして治療可能になるかといえば、歯を移動させるときに奥歯の噛み合わせの高さに対して引き算だけでなく、特殊な方法を用いて足し算もするからです。

噛み合わせの高さの引き算では、歯を抜いたり、奥歯を圧下(沈めること)によって奥歯の高さが沈み、咬合高径(奥歯がかみ合っている高さ)は低くなってゆきます。

逆に足し算とは奥歯を今よりも高くすることですが、通常矯正中、奥歯は噛んでいますから、こんなことは不可能です。しかしこれをしなければ本当の意味で矯正治療が上手くいかないので、特殊な方法で歯を引き出してゆきます。

よく考えてみると、奥歯(咬合高径)が低くなるということは、喉の奥が狭くなることと同じです。また低くなったことによって、顎の筋肉が緊張しやすくなり、顎が後ろに下がる傾向が強まり、前後的にも垂直的にも、喉の奥側は狭くなってしまうのです。

このように引き算だけの矯正治療を行うと、睡眠時無呼吸の原因となる舌根沈下などの症状が出始め、いびきがうるさくなるといった呼吸器系のトラブルがおこりやすくなるのです。

矯正治療で不調になる人がいるの理由のひとつがここにあるのです。そういった意味で矯正治療は噛み合わせを上げるテクニックなしではリスクが伴うといえます。

しかし、普通は自分の奥歯は低くなったとしても、それに気がつく人は少ないのです。それは、筋肉が収縮して奥歯が噛むように顎が移動してゆくからです。ですから通常は体調不良が歯の矯正のせいだとかわかる人は少ないのです。

奥歯が低くなるということは、下顎の角度がきつくなってしまうので、下の前歯が前に傾斜したように見えます。これで下の歯のほうが上の歯より前にでてきたり、顎の角度が急すぎれば前歯が完全に開いてしまう人もいると思います。

下の顎が出ているように見えるのが、「受け口」で開いてしまった患者さんが実は「開口」という症状として噛み合わせの問題が起こり、これらの症状は引き算の治療だけでは治せません。

つまり生まれつき奥歯が低く顎の角度が回転してしまった人が矯正が難しいといわれているだけで、奥歯を引き出す方法さえ分かれば治療は可能なのです。

当医院では1.5センチ以上隙間のあった「開口」でも足し算を併用することで治す事ができるわけです。

矯正治療は難しい診療です、とらわれたやり方では治療は上手くいかないのです。


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番町デンタルクリニック 院長 吉田敦志(よしだあつし)

番町デンタルクリニック
院長 吉田敦志

番町デンタルクリニック公式サイト

皆さんは何のために歯科矯正をお考えでしょうか?
美しい笑顔のため?コンプレックスを解消するため?
確かに矯正治療には、そういった役割もあるといえます。

しかし、私が考える矯正治療の目的とは、健康な体を手に入れること。

私は10年以上前から、かみ合わせと体の関係を研究してきました。その結果、
矯正治療で適切なかみ合わせに導けば、体の状態は必ず改善するという自信を持つようになりました。

実は、矯正治療というものは奥が深いものなのです。