アマルガムとレジン
よく患者さんから、アマルガムは危険な材料ではないでしょうか?
と聞かれることがあります。
全く害が無いとは私は言いません。
ただ、歯の治療を行う上でこれほどよい材料はありません。
虫歯を治療する場合、通常は感染に対する治療と、機能をもとに戻すため治療の両方を同時に行わねばなりません。
感染に対する治療では虫歯を取り除いたのちに、ただちに材料を詰め、治療後の感染を防がねばなりません。
たとえばインレーなどの型を取って行うような治療の場合、どうしても仮止の歯を入れる必要があり、日本では型をとって一週間後に入れるといった風習があります。
しかしアメリカの一流の歯科医は型を取るとそのあと自分で技工をして、翌日にインレーを歯にセットします。
このようなことが望ましいのですが、現在の日本の歯科医療の仕組みの中では、なかなか難しいのが現状です。
一方レジンや、アマルガムは、治療時即座に詰めることができるので、感染に対する治療と、機能回復の治療がただちに行えます。
後は、どちらの材料が、口の中で長持ちし、あるいは適合し、そして、体に安全かという議論になります。
アマルガムも水銀というあまりうれしくない材料が入っています。それに対しては様々な議論もあるでしょう。
かといってレジンが安全かというと、これも非常に疑問です。材料自体がMMAという樹脂であり、その材料でかぶれてしまう人はたくさんいます。水銀でかぶれる人などいませんが・・。
実際、レジンを詰めたのち、歯が異常にしみてきたり、痛くなったりすることは、よく見られる現象ですが、多くの先生は、虫歯が深いことを理由にして、神経を抜いています。
アマルガムも金属ですから、しみてくることはありますが、私の感覚ではレジンのほうがその確率は高いと思います。
一方レジンは吸水性があるのと、耐摩耗性が低いので、削れたり、再治療が必要になったり、かみ合わせが変化して、全身の問題が起こる可能性が非常に高くなります。
つまり、アマルガムのリスクを避けるためにレジンを使えば、レジンが持つ問題が生じ、それがかみ合わせや、再治療の可能性など、アマルガムで治療を行った場合より、はるかに高いリスクが生じる可能性があるわけです。
最近セラミック治療も出ていますが、こちらのほうは適合性や強度、接着に結局レジンを使うなどの理由でまだまだ選択できる材料とは言えない事情があります。
このように考えると、いずれにしても、全く安全に歯の治療を行う方法は今のところないわけですから、自分の歯を絶対虫歯にしない、子供の歯を虫歯にさせない、といった考えが最も大切です。
また万が一虫歯になった場合でも、このようなリスクを天秤にかけて選択するしかないわけです。
そのような理由から、私は一番にアマルガムを使うわけです。
食品の添加物と違って、それを食べなくて済む、というわけではなく、治療は何がリスクがあったとしても、治療をしなければ健康そのものの維持できなくなります。
そう考えると、余計な治療は一切しないほうがよいと言えるでしょう。
先生の治療に対する、姿勢をよく見極めてから、治療を受けるべきでしょう。
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