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2009年4月13日

顎関節症とデーモンブラケット

顎関節症の患者さまが矯正治療をお願いすると、ほとんどの先生が嫌がられます。

これは、顎関節症の原因をほとんどの歯科医がわかっていないためです。実際は治療によって余計に悪くなってしまうと取り返しがつかなくなってしまうからです。

また顎関節症の患者さまは好転反応といって、治療中によくなると同時に一見悪くなったように見える体の反応が起こるので、非常に治療が難しいのです。

しかし、私自身が顎関節症であった(自分では軽傷と思っていたのですが実際は重症であった)ことと、それを自分で治療し(矯正治療にて)、また現在いらっしゃっている患者さまを何十人も治療することによって、顎関節症の本質と治療法を理解するに至りました。

顎関節症の治療では顔の形が変化します
顎関節症の矯正治療による治療では、顔の形は格段に変化します。

一般的に矯正治療は顔つきが変わることは知られていますが、顎関節症を理解して治療をした場合、顔の形は格段に変化し、別人になります。(女性はかわいらしく、男性は若返ったりします)

このような変化の理由は、筋肉の緊張が顎関節症を起こしているため、表情筋までは硬直し、咬筋や側頭筋などの噛むための筋肉は緊張して頭蓋骨まで変形させてしまうからです。

できるだけ弱い力で歯を引っ張るデーモンブラケット
このような観点から考えて、矯正する際にはできるだけ弱い力で歯を引っ張る必要があります。つまり、1/10以下程度の力しかかからないデーモンブラケットは顎関節症の矯正治療にもっとも適しているといえるのです。

しかし、顎の緊張を生みにくい矯正治療の装置があるのであれば、どのような人にも適切であると考えられます。

そのような考えかたから、当医院ではデーモンブラケットのみを扱うようになったのです。

虫歯の治療時の3つのポイント

● 虫歯を絶対にとり残さないこと。齲蝕検知液もしくはカリエスチェッカーを必ず使用すること
● 必ずラバーダム防湿下で治療を行う
● ルーペもしくは顕微鏡で削った形態、虫歯を確認すること

残念ながら、以前治療した歯が虫歯になってしまう場合が多く、治療が終了しているからといって安心できるわけではありません。

これらは

・虫歯を完全に取り除く治療を十分習得しているドクターが少ないこと
・あまりにも低い保険制度の評価で十分な治療がおこなえる環境にないこと

などに起因しています。

実際、20年ほど前は、私自身もラバーダムはしないし、検知液も使用しておらず、完全に虫歯を取り除いているとは言い切れない頃がありました。

これらは日本の歯科治療の現場問題や教育の現場の問題など様々な事が原因となっており、簡単に解決できることではありません。

一方、アメリカでは虫歯を取り除くことは当然の技術として教え込まれます。しかし、日本では虫歯をすべて取りきる必要性を教える先生はあまり多くないと言えます。これらの事実はアメリカで実際に行われている治療を見学してはじめて認識しました。

当院では、虫歯をすべて取りきることで、確実な虫歯治療を行っております。

ラバーダムを使った虫歯治療

虫歯の原因は、お口の中の細菌によって産生される酸です。ですから基本的にお口の中を清潔に保ち、細菌数を減らしておけばできにくくなります。

しかし私の経験では治療を受けた患者さまのほとんどが
● 虫歯の除去が不十分
● 詰めものが不適合
● 材料の選択の間違い

虫歯の再発を起こしています。

これらは
● 齲蝕検知液を必ず使うこと
● ラバーダムを使うこと(下記参照)
● 適切な材料を使うこと
● 良質な材料を使うこと
で防ぐことができます。

虫歯に強く劣化しにくい充填剤(前歯や歯の根元の治療)

前歯の虫歯を充填する際は通常レジンという白い材料を使用します。

ほとんどの先生がレジンを使用しますが、実はレジンは吸水性があり、非常に虫歯になりやすく、劣化が早い特性があります。

当医院では、グラスアイオノマーを3割程レジンンに配合したフジⅡ(グラスアイオノマー系レジンセメント)を使用しています。 1R0011838_R.JPG

グラスアイオノマーはフッ素の徐々に放出するので虫歯に強く、またレジン充填のように、ボンディング材(レジンのモノマー)を歯の深部にまで流し込むことなく歯と接着するので(グラスアイオノマーの特性)虫歯になりにくく、吸水性もレジンとは比べ物にならないため、変色もしにくいです。

一方歯の深部にレジンモノマーが入っていかないため、深い虫歯の治療の際レジンの特徴である、ボンディング材の化学物質の刺激による痛みが起こることが全くありません。(当医院の経験では皆無)

また、フジⅨという、グラスアイオノマーだけの充填剤もあります。 1R0011837_R.JPG

こちらはレジンが配合されていないためやや強度が劣るため、大きく欠損した歯には使用が難しい欠点がありますが、充填剤としては持ちと歯に対する親和性、ほとんど吸水しないなどの良い特性を持ち合わせます。

治療に必ず使用するラバーダム

ラバーダムラバーダムとは、治療の際に歯に装着するゴムの膜のこと。

ラバーダム防湿はすでに100年以上前から歯科治療で使われてきました。ラバーダムには以下のメリットがあります。

ラバーダムのメリット
・治療中、歯が感染することを防ぐ
・治療中、器具などで患者さまの粘膜、舌などを傷つけてしまうことを防ぐ
・治療部位を見やすくし、治療の精度を上げる
・患者さまが安心して治療を受けることができる(恐怖感からの開放)

当院の歯科治療では、このラバーダムを用いて、患者さまの負担を軽減。丁寧で確実な治療を行っています。

修復治療などを行うとき

修復治療などを行うとき01左の写真は10本歯を露出する方法です。この方法は主に土台の型や、かぶせ物の形を作るために削ったり際に行う方法です。10本露出しているので、かみ合わせがどのようになっているかわかります。

ラバーダム防湿には多種多様のクランプ(ラバーダムを固定する装置)が用意され、これを使い分けることによって適切な防湿と、適切な治療が行えるようになります。

クランプの使い方を教えてもらっていない人(日本の歯科大学では、ほとんど教えてくれない)は、ウェッジのようなゴムを使いますが、これは治療の作業が行いにくくあまり良い方法とは言えません。

修復治療などを行うとき02左の写真はくさび状の欠損を修復する際に使われるクランプです。

修復治療などを行うとき03左の写真のようにこのクランプを使用しないできちんと防湿して材料を詰めることはできません。

修復治療などを行うとき04材料の仕上げをしているところ。

修復治療などを行うとき05材料の仕上げをしているところ。

根管治療を行うとき

根管治療を行うとき01根管治療を行う際に一本の歯だけを露出する際に行います。比較的歯冠部(歯の頭の部分)が多く残っている場合にこのようにしてかけることができます。

根管治療を行うとき02ブリッジになっている歯に対しては、左の写真のように特殊なラバーダムのかけ方を行います。
ラバーダムを切る方法もありますが、こちらの方法のほうが防湿効果は高くなります。

虫歯や、かみ合わせでお悩みの方へ

虫歯治療は歯科医療で最も基本的な治療でありながら、治療が難しい分野です。

また型を取って詰めたり、かぶせたりする治療の場合、技工士さんが、物を製作する技術的な問題以外に、仮歯の期間にかみ合わせが狂ってしまうなどの問題で、かみ合わせがおかしくなることがあります。

当医院では、出来るだけ即日充填、即日かみ合わせを治療することを心がけ、主にアマルガムによる治療をお勧めしております。

アマルガムは最近流行している、審美的な材料樹脂(レジン)による治療とは全く異なります。 レジンは見た目は美しいのですが、奥歯のかみ合わせの面をこの材料で埋めてしまうと、1月もたたないうちにすり減り、かみ合わせが低くなってしまいます

また、吸水性(お口の中の水分を吸収してしまう性質)や、重合収縮(光などを当てて固める際材料自身の体積が縮む性質)あるため、歯との間にギャップ(隙間)ができやすく、虫歯になりやすく、長期間の予後は決して保障できません。(ちなみにレジンを製造している業者の保障期間は長くて2年程度といわれています)

一方アマルガムは、固まる際に膨張し、体積が増します。また材料自体の抗菌性が高く、30年ぐらい前に行ったアマルガムを外してみても、虫歯になっていないことがよくあります。

「単に見た目をよくしたいだけなのか?」それとも「長く健康な歯を維持したいのか?」をよく考えたうえで治療を受けましょう。 アマルガムによって、即日低い歯を高くしたり、不適切な高さの歯を治療することで当たりを調整し、かみ合わせを治してゆくと、驚くほど調子がよくなります。

当医院におけるアマルガム治療例
アマルガム DSC_0052a_R.jpg DSC_0057a_R.jpg

治療後
DSC_0112aa_R.jpg
強度のあるアマルガムを使うと上の写真のように歯自体をビルドアップ(盛り上げて歯冠部を製作する)することが出来ます。

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