矯正治療で顎関節症になるのか?
非常に恐ろしい問題ですが、アメリカでは矯正治療で顎関節症になることはないと論文で証明されているが、日本では必ずしもそうとは言えない。
というのは日本では残念ながら矯正専門医が、どちらかといえば詰めたりかぶせたりする細かい歯の治療が苦手な人(歯を削ったりかぶせたりすることが苦手な人)がなっている場合が多かったようなイメージも私にはあります(あくまでも私のイメージですが)。
もちろん、矯正は歯科の中でも人気の講座ですから、中には非常に優秀な人も沢山いらっしゃいます。しかし、いったん矯正専門の講座で矯正治療を勉強しはじめると、歯の治療を全くすることがないといった事態も多く、歯の治療を全くしたことがない矯正専門医の先生も多くいらっしゃり、そのような場合、治療技術と知識が歯を動かすことのみに偏っている場合があり、かみ合わせについての知識が無いといった場合もあるのです。
特に大学では矯正の講座によってはかみ合わせに全く興味がない講座もあり、先生が個人的に勉強しないと身に付かない場合が多くあるようです。
もちろん、歯の治療をする先生がかみ合わせの知識を十分持っているかといってもそれは先生の勉強しているかどうかで違ってくるので一概には言えません。
アメリカでは、歯の専門分野の中でも矯正治療と根管治療、そして修復(オペレイティブデンティストリー)は最も人気が高い分野であるのですが、そこで専門技術を学ぶ前に徹底的に歯の治療全体の知識と技術を身につけさせられますので、矯正専門でも、かみ合わせの知識はきちんと教え込まれます。一方、日本ではアンバランスな知識を持ってしまいがちな一面もあるのです。
かみ合わせのことをきちんと習うことができるのは、卒業後補綴学といったかぶせものや入れ歯などをつくる講座に身を置いた場合ですが、この講座にいてもかみ合わせの知識をつけないで開業してしまう先生もいるくらいで、矯正専門の講座に身を置いた先生はかみ合わせが重要とということさえ気がつかないで卒業して行く先生も多数いるという現実も実はよく知られていないでしょう。
実際矯正専門医の先生のホームページをいくつか眺めてみても、歯を動かすことには熱心であるが、かみ合わせをきちんと作ってゆくといったことや、顎関節症になった場合の対処の仕方まで書いてあるものは少ないと思います
矯正治療を行える先生はたくさんいるのですから、かみ合わせや顎に対してきちんとした知識と、考え方を持っている先生を探してから治療を受けるべきである。ほとんどの場合実際に先生の話を聞くことが大切で、何軒かの矯正治療をしている先生の話を聞いてから選択するとよいです。先生の話をよく聞けばおのずと先生の矛盾点を発見することができ治療を受けてよい先生かどうか分かってくると思います。
矯正治療で顎関節症になってしまう例は以下のような場合があります。
1,矯正のかみ合わせが、正しいかみ合わせ(顎と筋肉で決まる位置)とづれているために、頭痛や肩こり、首の痛みなどが起きてしまった例
2,歯を抜いてしまったことによって強制的にかみ合わせの位置を後ろにされ、それ以来首の痛みに悩まされる人
3,抜歯で歯列全体が小さくなり、睡眠時無呼吸症候群になってしまった場合