日本の歯科治療において、虫歯の治療ほどお粗末なものはありません。実際私自身が今まで700人ぐらい患者さんを治療をしていて虫歯がとり残されている確率は低くなかったと思います(虫歯をきちんと取り除いてくれる先生にかかっていれば転院する必要もないでしょう)。しかし中には時間をかけて虫歯を取り除いている先生もいます。これらの先生の特徴には以下のようなものがあります。
- 虫歯を取り除くのに相当の時間をかけている。
- 虫歯を取る際、必ずウ食検知液を使用している。
- 虫歯の治療をした後、割としみたりすることがある。
- 虫歯を取り除く際、麻酔をできるだけしてくれる。
このようなことが、虫歯を真剣にとる先生の特徴と言えます。
しかし現実には保険診療ではこのような先生に出会う確率はまだ低いかもしれません。なぜならどうしても虫歯を取り除く時間に制限ができてしまうからです。虫歯を完全に取り除くには、難しい症例では30分~1時間以上かかることもまれではありません。
これも実は100%歯科医を責められない現実があります。保険制度で支払われる金額が限られているため、十分な時間がかけられず、結果的に取り残してしまうということもあるのです。虫歯を除去する作業は保険では麻酔の費用も含めて全体で約500円程度です。これだけの金額でできる作業とは常識的には到底思えません。それでもできるだけのことを歯科医はやっているのです。
2虫歯を取り除く際にウ蝕検知液は必ず必要です。ひどい虫歯の場合は、一本の歯の治療で検知液の半分がなくなることさえあります。またどんなに歯科医が熟練していても、虫歯を眼で見分けることはかなり難しいといえます。最小限の歯の切削で、確実に虫歯は完全に取り除かなければならないので、虫歯を染めだしてくれる検知液は必要だと思います。3と4について、虫歯は完全に取り除くと、感覚のある部分にまで必ず削られることになります。通常虫歯になっている部分には感覚がありません。しかしどんな名人でも虫歯になっていない部分を全く刺激しないで、完全に虫歯を取りきることは難しいと思います(中にはまったく痛みを与えず治療できると言い切る先生もいらっしゃることは事実ですが)。ただ人間の感覚は敏感で、生きてる部分に近づいてくると、わかります。その時麻酔がかかっていなければ非常に恐怖を感じと思いますし、実際私は怖くて麻酔無しでやってもらう気になりません(実際麻酔なしだといつ痛みが来るかと思うととても恐怖でヒア汗が出てきます)。
ちなみに虫歯を染めだす液にはウ食検知液と、カリエスチェッカーがありますが、カリエスチェッカーは分子量が大きく浸透性が低く染まり方が少ないようです。