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小児矯正のかんどころ

子供の矯正治療は非常に重要でその後の人生まで左右する

こんなことを書くと大げさと思われてしまうかもしれませんが、実際は矯正治療で人生を狂わせてしまった人は少なくありません。
しかし、実際は安易なうたい文句で治療を受け、その後の人生まで台無しになっている人が多いのです。
矯正治療は、見た目のきれいさも重要ですが、それより、かみ合わせの位置が非常に重要です。最近のお子さんは小学校ですでにかみ合わせがくるっていたり、かみ合わせの面がゆがんでいたりします。
そのまま放置すると、女性では35歳ごろから、男性では40歳ごろから体調の変化が表れてくるのです。
その歪み方によって出てくる症状に法則性があります。私は顎関節症の矯正治療を行っているうちに(いずれも不定愁訴と呼ばれる症状をもった難症例の患者さんなのです)、胃腸障害や、首の痛み、耳鳴り、めまいなどの患者さんにはいずれもかみ合わせの異常に関する法則が存在し、それを見極めれば、簡単に治すことができることを理解できたのです。
顎関節症の治療で治す項目に挙げている先生方でも、ほとんどすべての人が、実際の治療方法をきちんとした形として確立していません。
ほとんどの先生が、歯だけしか見ていないのです。
またデーモンブラケットを使っても抜歯症例に近い患者さんを治療するには時間がかかり、1年以内で終わることは今のテクノロジーを使っても不可能に近く、無理をして行うと、骨ができず、歯は並んでいるが、歯の周りに骨が全くないとか、歯の根自体が溶けてなくなっている、いった問題を引き起こしてしまう可能性が高まります。急ぎすぎた矯正は決して好ましいものではありません。「いつ終わりますか?」と患者さんによく聞かれますが、実際矯正をしている歯科医にも完全にいつ終わるかなどはっきり言いきることはできません。むしろ終わる時期を指定されると焦るあまり無理な力を歯にかけてしまったり、不完全な治療で終わらせてしまったりします。現在どのような状態に来ているのか聞き、それが納得できるものであれば先生をあせらせてしまうとかえって自分のためにならないと思います。

ヘッドギアー、急速拡大装置などについて

以前は子供にヘッドギアーといった頭や顎にマスクをつけさせて、歯を引っ張る方法がとられていました。しかし、これは歯にかける力としては強すぎ、骨の異常吸収や、歯の根の吸収の原因となると考えられ、あまり使われなくなってきました。特に子供は骨が柔軟なので、ヘッドギアーなどをすることは可能なのですが、CTなどで確認すると、骨の外に根が突き出してしまったり、といった恐ろしい副作用が認められるようになったのです。また急速拡大装置は、あまりにも強い力で顎の骨を広げるため、広げられた骨が人工的な骨折を起こすだけでなく、押された歯の根が飛び出してしまっていることがCTなどで確認されており、あまりお勧めできる方法ではありません。矯正治療は、強い力からより弱い力へと治療方法が変わっています。治療に必要な時間は、十分にかけ、できるだけ弱い力をかける。というのが子供の健康にとっても、また将来の歯の健康にとっても良いことではないでしょうか?

子供の矯正と健康

親御さんは、子供の歯並びを良くしてあげようと、矯正治療をさせますが、矯正治療には歯並びを良くするだけではない効果があります。たとえば「姿勢」これは一見歯とは何の関係もないように感じますが、実は歯と姿勢とは非常に密接な関係があります。体が傾いていたり。片方の肩が上がっていたりするのは多くはかみ合わせに問題があることが原因となっています。かみ合わせが奥に押し込まれると、首が必ずといってよいほど緊張してきます。これによって、最近よく言われるストレートネックになっているお子さんが少なくありません。ストレートネックになったお子さんはよく首の痛みや、肩こりなどを訴えます。これはストレートネックによって首や肩の緊張が常に取れないため、起こったことです。この首の問題は次第に腰にまで影響を与え、ひどい場合は比較的若い時期から腰痛などを訴える人になってしまいます。
これらの悪い状態も、歯を治すことによってほとんどが改善します。
しかし、このような治療法も、かみ合わせのことをきちんと理解している先生が行わないとうまくいきません。大部分の矯正専門医はかみ合わせの位置に関してきちんとした理解をしていないまま矯正治療を行っています。そのことから、矯正治療後に、全身に問題が生じたり、首や頭痛などを訴える患者さんも少なくありません。特にお子様の場合は、長い問題を一生ひきずることになりかねないので、慎重な先生選びが大切です。

子供の歯並びとその治療方法はそれぞれ違う

1.出っ歯の治療・・出っ歯のお子さんは日本人には割と多いと思います。この場合バイオネーターという装置を用いてお子さんのかみ合わせの癖を取り除いてゆきます。この装置で出っ歯の9割がた治るのですが、最後のかみ合わせが完全になりません。それを治してゆくのにブラケットを用いた方法がつかわれます。バイオネーターはおおむね半年程度で効果が表れ、出っ歯の感じがなくなります。バイオネーターを前もって使っておくと、ブラケットの矯正治療も早く終わります(1年ぐらい早まる)。ただしバイオネーターは起きている時も寝ている時もかなり長い時間しておかないと効果が出ません。小学生の高学年から中学生あたりで始めると効果が望めます、高校になると少し使にくくなくなる治療方法です

2.歯並びがカタガタ・・・これは歯の生えるスペースが足りない時に起こるかみ合わせの不正です。この場合、犬歯が完全に低い位置で生えてしまう前に矯正を行うほうが、結果が良いようです。拡大装置で上あごや下あごの骨を広げる方法がありますが、ブラケットを付けてしまったほうが、より早く、確実に歯が並んできます。

3.受け口である・・受け口は早い場合は3歳ぐらいで、なっている子がいます。この場合ムーシールドという装置を使うと改善が可能です。この装置もおもちゃのように長時間お口の中に入れておく必要があります。

4.顔が左右非対称・・・最近このようなタイプの患者さんが増えています。子供は環境の影響を受けやすく、精神的ストレスや、生まれつき持った骨格の不均衡(骨格が不均衡というわけではなく、筋肉などのバランスが均一でないため、姿勢などが左右でアンバランスになっている)で顔や体が歪んでいる場合があります。このような場合は、マウスピースで一時的に不均一を解除することもできますが、やはり歯が生えそろったら、ブラケットを付けた矯正治療を行ったほうがよいでしょう。

いずれの場合も、大人の顎関節症の患者さんを数多く治療してきた経験から言うと、かみ合わせの不調は絶対子供の時期の治しておくのが良いということです。子供のずれは比較的容易に治せますが、大人のずれは治療がかなり難しい傾向にあります。また早い時期に治すと、その子の将来も開けてきます。かみ合わせのずれは、集中力の減退の原因だったり、筋肉に異常な緊張を生んだりして、思わぬハンディキャップを与えてしまうことになりかねません。実際私自身が、あまり長時間集中することができない子供で、短時間に集中して勉強するタイプでした、今もその傾向は変わりませんが、矯正治療で歯並びを治してからは、持続力が違ってきています。


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