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必要な材料、器具が手に入らない日本の歯科事情

日本歯科医院で、治療をする際、最も困っているのは、自由診療で使う材料と器具(特に修復用のもの)が個人輸入以外で手に入らなくなっていることです。

歯が適切に治るためには、どうしてもこれでなければならない材料というのがありますし、細かい作業が歯科では、道具にも「この道具で無いと上手くいかない」といった治療がいくつもあります。

しかし、日本の「歯科の保険制度の崩壊状態」によって、患者さんにとって有用な是非必要な材料がどんどんなくなっています。これは、審美治療以外の自由診療による修復治療が圧倒的に減っていることを意味します。

つまり、審美目的以外の目的で、保険にとらわれないしっかりとした修復治療をする先生がほとんどいなくなってきていることを意味します。

「修復治療ではアメリカでは最も大切な治療」と位置づけられています。なぜなら、歯の治療は詰め物程度の虫歯を治すことから始まるからです。虫歯がこの時点できちんと治療されていれば、抜歯にいたるリスクは著しく減ると考えられるからです。

つまり日本では、歯を失わないために最も重要な初期治療における自由診療(料金にとらわれない診療)のほとんど審美治療であるという恐ろしい状況なのです。

残念ながら、金属より耐久性のある樹脂は存在しませんし、セラミックも金属ほどの安定性と機能性はありません。そう考えると、日本の歯科はまさしく異常と言えます。

厚生省の薬事法は年々改正され「薬事承認」を取る際の費用が高騰して、日本の市場でマイノリティーである自由診療に使われる、修復材料(アマルガムやゴールド)、や修復に使われる治療器具の需要が圧倒的に減り、採算が取れなくなりメーカーは薬事承認を取る海外製の材料、器具を絞ってきました。

当医院のような自由診療専門の医院では、修復治療において耐久性を考えると、どうしてもこの材料でなければならないといったむしろ必須の材料が、個人輸入に頼らなければならないという大きな問題が起きているのです。

少なくとも、アメリカなどの先進国で薬事承認をされている材料等は日本でも簡単な承認審査で販売できるようにするべきでしょう。

また、販売が好調な審美材料や、CAD/CAM製品など、歯のもちや、治療の質とは必ずしも関係のない材料が好評に売れており、本来の歯科治療の目的とは違う、儲かる分野だけの材料しか日本で販売されないといった、とんでもないことまで起きています。(もちろん患者さんのニーズに迎合している部分もありますが)

この実態は、多くの歯科医が、「審美などの儲けのあがり、患者受けの良い材料は買う」が、「本質的歯のもちや、耐久性がきっちりした材料にはあまり興味がない」という、歯科業界自体の崩壊ともとれる事態が起きていることを指しています。

少なくとも、歯をきちんと治すための材料がもう少し売れ、メーカーも薬事承認を辞めない程度には、そのような材料も熟れてくれないと「自由診療で歯がきちんと治る治療をしている先生は一体いるのか?」と悲しい気持ちになるわけです。


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